【2月解禁】横浜沖の「ショートメバル」釣りにいってきた話。釣り方ノウハウなど

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メバル(シロメバル)
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東京湾の横浜~木更津近辺までの船宿では2月1日に解禁になる「黒メバル」という釣り物が根強い人気です。別名「エビメバル」ともよばれ、淡水産モエビをエサに日中に釣る釣り物。

夜に狙うメバルもありますが、これはアオイソメをエサにしたりします。

おそらく釣り物として「黒メバル」という呼び方は見た目が一番なんですが、深場に生息する「赤いメバル(ウスメバル・トゴットメバル)」に対してつけられたという要素もありそうな。

学術上は、沿岸に生息するメバルは赤・黒・白の3種類に分類されているのですが、東京湾の横浜~第二海堡近辺でよく釣れるのは「シロメバル」が多いといえます。「黒メバル」の船で「シロメバル」を狙うというわけです。なれないとよくわかりませんね。

目次

金沢八景・一之瀬丸から「ショートメバル」船へ

よく訪れている一之瀬丸も、2月1日からエビメバルスタート。

解禁当初は「ショートメバル」という釣り物で、7時出船の13時沖上がり。前半11時ぐらいまで根上のメバルやカサゴを狙って、後半に砂泥エリアに移動してイシモチでお土産を確保するというような流れ。メバルだけだと修羅の釣りになりがちなので、いろいろと思いやりを感じます。

解禁後、しばらく釣果をみているとあまり振るわず、釣れてメバルが数尾で、イシモチは大漁ということが続いている様子。さもありなん。

この日は、割とご近所にすんでいる漫画家の佐藤秀峰さんとの釣行です。

佐藤さんは岸からのメバルの経験はあったようなんですが、船からのエビメバルは初めてとのこと。

平日の曇り+凪予報でメバルは人気なのかもと思いながら、佐藤さんの車で6時ごろ一之瀬丸に到着。北東風に下げ潮だったので、右舷トモ側の2席を確保。

やっぱりはじめての釣り物とのことで、佐藤さんには釣ってもらいたいので、トモ側をオススメすることに。

とはいえ、これだけ隣り合っているので、あんまり釣果は変わらないような気もします。これが個体数がもっと少ない釣り物だと顕著な差が出るのかも。マゴチとかスミイカとか。

夜明け前から霧があったのが、朝陽がのぼると雲散霧消。

そんでもって、晴れてくるという。

一般的な船釣りでは、「うきゃきゃ、絶好の釣り日和だよねー」と思っちゃう場面ですよね。

が、エビメバルの釣りではそうではないんですね。

左舷側をうろついていた釣り歴うんじゅう年っぽいおじさんが、「いやー、曇り予報って聞いたんだけどなー。晴れているとメバルは釣れないからなー」と、誰ともなく話しかけてきて、こっちの方をむいていたんで、わたしも「そうっすねー。晴れてきましたねー」と返答。

こういうコミュニケーションは好きです。乗合でムスッとしてあいさつも返さない人もいますが、船の雰囲気みたいなものもあるので、できるかぎりコミュニケーションは円滑にしたいところです。

この「晴れているとメバルは釣れないぜ」「凪だとメバルに最適だぜ」っていうのは確かにその通りで、光量があるほど仕掛けが見破られやすいですし、メバル自体が根上でべったりになり、カサゴのタナと同化して、結果的にハリスの太さなどを気にしないカサゴ軍のアタリが増えるような気がします。

それと海が荒れて船が激しく上下すると、底上から錘や仕掛けが跳ねたりして、釣りにくいだけじゃなくて、メバル自体が警戒する気も。

それと、このエビメバル釣りで重要なのは潮色だったりします。

潮が澄んでいると、メバルも仕掛けのからくりに気づきやすいんでしょう。俺たちをなめるな、と。

こうなると、まーアタリがでない。だから3月、4月など、すこし濁り潮や、雨後に河川の濁りが入るぐらいのほうが口をつかうのです。

船釣り界隈には、祭りムードみたいなのがあり、解禁となるとメディアも船宿もいろいろ盛り上げるわけですよ。解禁わっしょいみたいに。それは仕方ない。そういうもんだから。

一応2月1日の解禁に近いほうが、型狙いができて、ポイントが広がる3月以降、4月とかになると良型は少なくなり、数が狙えるよというのが一般論。

この日は以下の条件。

  • 天気:雲まじりの晴れ
  • 海:凪
  • 潮:澄み気味
  • 船:片舷4名合計8名

この潮が澄んでいる、濁っているというのを、シッタカするのは簡単なんですが、実際のところ毎日のように見ている船長じゃないと比較できないとは思うんですね。

が、この日はそこそこ透明感があった気がします。だから澄潮ということにしておいてください。

八景沖・野島の赤灯沖あたりは良型メバルが釣れるはず

はじめは、八景沖というか野島の赤灯台沖というか、まーそのあたりです。ツブ根なのか、それほど荒くない根が散在していて、場所がハマると良型メバルが連発したりするポイントなんですけどね。

けどね。

っていうぐらいなので、そういうことです。この先も大体予想ができますね。

こちらいわゆる「モエビ」。

よく見ると、爪が長いテナガエビの子供なども混じっていたりします。まー淡水で獲れるエビ全般だとおもっておけばよいと思います。スジエビではないです。

仕掛けは胴つき3本針で枝ス35cm。

市販仕掛けの下針が錘から60cmだったので、低活性に備えて20cmほどに詰めて使用。ちなみ、この下針の位置が下すぎるとカサゴばかりヒットするという理屈もあります。まーよしなに。

オモリは神頼み的に昨夜油性マジックの太いほうで黒く塗りつぶしておいたもの。

メバルは警戒心が強いので、光などで少しでも刺激しないように黒く塗っておくわけです。「ほーん、だったら、スナップサルカンとかハリも塗ったほうがいいのに」と、思いましたか?

わたしもそう思います。

モエビは尾羽の付け根の▲部分をすこし残して、2節ほどちょんがけして背中に抜く方法。

これも自己流でやらないで最初は船長に聞いたほうがよいと思います。この日も近くのおっさん釣り師がオキアミ系のつけ方をしていて、あとから西村船長につけかたレクチャーをうけていました。

自分がおっさんになっても、しらないことは素直に学びたいなーと思いました。

八景沖から、幸浦沖・根岸沖あたりでいくつか流し変えていくものの、アタリがでない。この辺りのポイントって、オモリを落としても顕著に「根」って感じるようなゴツゴツが少ない気がします。

なので、オモリを落としたあとに、砂泥っぽかったら、迷わず5mほど巻き上げて、再度落としなおすことに。これ重要です。船長はそこに落としたらそのまま待ってと指示しますが、「待つべきところで待つ」っていうのはメバル釣りで最重要項目なのでよく覚えておきましょう。

魚はいないところにはいない。ってことです。

そんなことをつづけていると、かすかなアタリが。

・・・

・・・

・・・

メバ、

ぬめー。俺です俺です。

貴殿でしたか(キヌバリっぽいけど縞が薄いハゼ)。

ハゼはほんと種類が多いので同定がむずかしい。

そうこうして、根を探しながら、オモリを上げ下げしていると、ようやくゴツゴツ感のある底を発見。

ふ。とうとう発見したぞ。

こういうところでは着底後ゼロテンションや、やや仕掛けをたるませて放置しているとアタリが出ることも。

ビビッ。

ビビッ。

あ、エビが逃げてるぞ。

ククン。ククン。

あ、食った。辛抱我慢辛抱我慢辛抱我慢。

辛抱我ま。

ククン。ククン。クーン。

ここでゆっくり竿先を聞き上げる。

小さい。

が、アタリ的にはメバルっぽかったな。

・・・

・・・

・・・

待望のメバル。

うれしさ。

やっぱり本命が釣れるとうれしいもんです。小さいけどね。

それにしても、このメバルポイントには放流稚魚なみのカサゴがたくさんいて、彼らが先に餌をとってくるんですよね。

このぐらいのカサゴ。

アタリに出にくいので、ちょいちょい確認していかないと、時間のロスになってしまったり。

今回バルケッタプレミアムのフォールレバーをつかって底上3mぐらいでスローフォールさせてエビをアピールしてみたんですが、まーそもそも活性なのか、メバルの数が少ないのか、アタリは少なかったなーと。

釣り方は以下の通り。

  1. 底上3mぐらいからサミング(今回はフォールレバー使用)をつかってスローフォール。ソフトな着地
  2. ひとつのポイントで15秒から30秒オモリを着けたままステイ。
  3. 着底した場所が砂泥などあれば、5m程度巻き上げて竿をつかって別の場所にフォール
  4. アタリがでたら、合わせないで本アタリまで持ち込んで聞き上げ

という具合。

8時57分。約2時間釣って、メバルが2尾。。。

なんたる渋めか。

種類はいつも通り、シロメバルかなと。

このとき、佐藤さんは良型カサゴを含むカサゴ3尾。

なぜかメバルを釣っているわたしと、カサゴのみの佐藤さんという構図に。「カサゴもうまいのでうれしいけども、やっぱり本命メバルを釣りたいですよねー」みたいな話を何度もくりかえししてましたね。ま、このあとも「やっぱりメバルを釣りたいですよね」を何度も繰り返すんですけどね。

南本牧の岸壁際はカサゴが優勢

つづいて、南本牧の岸壁際へ。

このあたりは捨て石がうまっているのか、海底が荒い根。なんども来ているポイントです。

LTアジやカサゴ五目のポイントでもあるんですが、根の中に勢いよくオモリが埋まると基本的に根がかりして仕掛けをロストしてしまう場所。なので、そっとさぐりさぐりオモリを落としましょう。

そんでもって、ここもうカサゴ畑ですよ。

メバルもいるとは思うんですが、カサゴが先に餌を食べてくる状態。

落とせば、すぐにアタリがでる。

ちょ、貴殿、すこしお尻のあたりがにゅるんとしてませんかね?

???

にゅるん。

にゅるりんぱ。

ピギャー。

わわわ。フィロメトラかな?

血の色をした寄生虫。

そういえば、むかしはこういうのをみると食欲減退していたわけですが、人間慣れるもんですね。

いまとなっては「おったなー」ぐらいしか思いません。イソメとかオキアミを食べた手でおにぎりとかサンドイッチを食べる武力がついたり。釣りってすごい。

こちら持ち帰ってさばいたら、案の定太郎で、おなかのなかに寄生虫巣みたいなものがあり、フィロメトラでした。まーとりのぞいて余裕のよっちゃんで食べたんですけどね。

すんごく凪っていて、いい海なんですがね。

メバルは凪っていればいいってもんじゃないんです。

あ、はい、そうですか。

メバル2+カサゴ数尾。

その後、南本牧の南側岸壁角あたり。

このあたりも砂泥にまじって根があるわけです。

そろそろ11時で、佐藤さんにもメバルを釣ってほしいところ。と、思っていたら、佐藤さんに待望のヒット。

今日イチサイズでした。よかったよかった。

「自分でない誰かが釣る」っていうのを素直に喜べる関係性って、一緒に釣りにいく仲に必要だなと思います。

それにしても、この日のメバルぐらいであれば、おかっぱりからの夜メバリングでも狙えるサイズなんですよね。

でも、やっぱり狙った魚が釣れるとうれしいもんです。

イシモチは小型主体。底をたたくと魚が集まるという説

つづいて、西村船長からイシモチ狙いのアナウンス。

仕掛けはハリス2号の胴付き2本針に変更。

メバル仕掛けでもよいですが、イシモチはアタリが小刻みで、かかるとぶるぶると引くので、細ハリスはよれやすいんですよね。だからある程度太目のハリがあるハリスのほうが釣りやすいといえます。

メバル仕掛けがもったいないながらも、ここは変えたほうがよいでしょう。

船は南本牧のコンテナ荷揚げエリアをぐるりとまわって、水路をへて北側へ。

みると、6隻ほど船がいて、釣り物はLTアジ船とイシモチ船。

そういえば、12月にLTアジにのったときも、この場所で、ビシ仕掛けを底1mぐらいにおいて長めのイソメをつけて底に垂らしていたら、イシモチが数尾釣れたなと。

イシモチは群れが濃いときは着底後、そのまま待っていればアタリがでるんですが、それほど群れが濃くない場合は積極的に寄せていったほうがよいと思います。

コマセがないのにどう寄せるのか?

まず、イシモチ釣りの場合、イソメは1本がけが基本ながら、体液が散るように半分にきって2つちょんがけしましょう。そのうち尾側はすぐにとれて散るのでコマセになります。

着底後、カワハギ釣りのように、オモリで砂泥が舞い上がるように10回ほど叩きましょう。あとは30秒ほど待つと、周囲のイシモチが「なんだなんだ?」という具合によってきて「ブルブルブル」という独特のあたりが出ます。

実際、イシモチは雨後の濁りが河川などから入ると活性が上がるとされるんですが、普段砂泥のゴカイ類あたりを狙っているから、砂埃=餌があるかもみたいな反応をするのかも。このあたりマコガレイにも似てますね。

この「ブルブル」で即アワセするとバレやすいので、アタリがあったらゆっくり竿先を聞き上げていくと、どこかで重さが乗るので、そこでゆっくり巻き合わせすれば、高確率でヒットするはず。

そのまま落とすとアタリが出にくいものの、叩いてから待つとすぐアタリがでる

この日のイシモチは小型サイズが多め。

群れ自体が小型サイズのイシモチなんでしょうね。

厳ついよね。顔が。

たまにアベレージサイズも混じる。

25cmUPぐらい。

イシモチも30cmを超えてくるとかなり引きが強いんですが、このあたりはご不在の様子。

ある程度キャストして、たたいてからの、置き竿。これもオススメ。びっくりアワセしないですみますし。こういう簡易竿受けがあるとよいですね。

ここで、西村船長からラスト一投のアナウンス。

船釣りって不思議なんですが、あれ程度だれていたり、イシモチはもーいいいやーと飽きていても、この「ラスト5分」「ラスト一投」というようなアナウンスがあると、急に士気が上がるんですよね。あれは不思議。

最後に1匹釣りたい。俺にも釣らせろ。

って、ことで船尾側にキャストして、たたいてからの置き竿。

・・・

・・・

・・・

ブレブルブル。ブルブル君。

ブレブルブル。ブルブル学園。

ここで、竿を手に持ってみると、おい、ちょっと重いぞ。30cmぐらいあるかもな。

「佐藤さん、ちょっとデカいかもです…」

・・・

・・・

・・・

ダブルドラゴン(イシモチ)。

説明しよう。ダブルドラゴンとは、魚が一荷、それも2尾で釣れたときの現象を指すORETSURI用語である。名前の由来はテクノスジャパンから発売されたビデオゲームに由来している。

っていのはどうでもいいんですが、イシモチはコマセをつかわないのに、ダブルヒットしやすい魚ではあります。

ある程度数を釣りたいときは、一尾ヒットしてから放置してみてもよいかも。

13時頃、沖あがり。

釣果はイシモチ17尾、カサゴ6尾、メバル3尾でした。

かなりの渋めだったので、メバルはおそらく釣れてない人もいたとは思うですよね。サイズ的には左舷のトモの方が釣ったものが一番大きかったんじゃないかと。それでも23、4cm程度。

今度は良型メバルを連発したいもんです。

また3月になったらいってみようかなと。その前にもいっちゃうかもしれないけど。

帰り際に船をきれいにしていた西村船長に「もっと先になったら幾分よくなりますかねー?」と聞いてみたら、「うーん、潮とかによってよくなったりだよねー(笑)」とのことでした。

ということで、毎日釣果ページをにらめっこしながら出陣機会を探りたいと思います。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

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▼リールは小型両軸リールであればなんでもよいと思います。着底前サミングはしっかり。今回はバルケッタプレミアムのフォールレバーをつかってみたんですが、狙って釣っている感はでます。

お世話になった船宿

金沢八景・一之瀬丸

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