厳寒期の浅場狙い!スミイカ・モンゴウイカ・ボート釣行@内房岩井海岸・田村ボート

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スッテで釣れたスミイカ(コウイカ)
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船からのスミイカ釣りは、ほぼ東京湾だけで楽しまれている局地的な釣り物。面白いし、食べても旨いからほかの地域でもやればいいのになーと思いながらも、釣り物の強制はできませんしね。

そんな東京湾のスミイカ釣り。

釣り方は3つ。

  • 江戸前伝統釣法「シャコテンヤ」
  • ダウンショットリグでのスッテ釣法
  • 中オモリをつけたエギング

このうちのスッテとエギングは船からチャレンジしたことがなかったので、やりたいと思っていたんですが、遊漁船の場合、船宿ごとにルールもことなることもあり、やらずじまいだったわけです。

スミイカも混じるが巨大モンゴウイカ(カミナリイカ)フィーバーとのこと

そんなときに、船外機付きボートで出船している黒崎さん(オンシーズンは金沢漁港・相川ボートのスタッフもしている)のSNS投稿が目に入ってきて、ちょっとこれは釣りたいなと。

どうやら内房の岩井海岸でモンゴウイカがめちゃ釣れるようなんです。モンゴウイカってのはカミナリイカの通称なわけなんですが、2キロに迫る巨大サイズも釣れる種類。

モンゴウイカは釣ったことがあるんですが、よく考えると1キロを超えるサイズって釣ったことがないんです。スミイカ狙いの釣り船でも混じるものの、数は少ないという。

これは釣ってみたい。

ということで、今回は船外機付きボートで狙うスミイカ・モンゴウイカ釣行です。

目次

岩井海岸・高崎港田村ボートへ

早朝、4時に迎えにきてもらい、黒崎さんの運転で一路、内房岩井海岸と隣接する高崎港へ。

高崎港ときいて、その存在をしらないひとも多いと思うんですが、わたしも知りませんでした。地理的には東京方面からみて富浦の手前だとおもってください。館山よりはもっと手前ってことですね。

こちら高崎港。

写真左奥がボート店の小屋です。到着したら、薪ストーブが燃えていて、なんとなく懐かしい匂いが漂っている小規模な港。モフモフの猫もアスファルトにごろんとしていて、いい感じに鄙びていて落ち着く空気感。

まだ暗い。

まだまだ暗い。

むかって右側は岩井海岸。砂地なのでキスあたりが釣れるんでしょう。たぶん。

そうこうして、準備をしていると明るくなってくる。

こんなに寒いのに、釣りをするひとってそこそこいるみたいですね。みんな何を釣るんだろう。岩井沖では、アマダイとかホウボウも釣れる様子。

船に荷を積み込む。たしか6人乗りがキャパシティの船。

出船前にトイレにいこうと、スタッフさんに聞いたところ「大?小?」ってことで、「小です」と答えると、トイレ遠いからそのへんでやっちゃってとのこと。めぐるめぐるよってことでこのロケ―ションであればおけまるなんでしょう。

お言葉に甘えて、できるだけ迷惑にならなそうな小屋裏の溝に立ちションした次第です。とても気分がよかったです。大の場合、トイレは小屋からだいぶ離れているようで、余裕をもって排便スケジュールを立てましょう。近隣のコンビニで済ませるのが大人のマナーかもしれません。

すっかり、あかるくなったら出船。

笑顔の黒崎船長。ルアーマゴチタックルがみえるが今回は出番なし

「2分54秒でポイントにつきます」とは、本日の船長黒崎さん。いろんな釣りの名手でもあります。

ちょ、まさかのスミイカ入れ喰いか

ポイントは港からでてすぐ。水深15m程度の砂地。

2月にはいって水温も下がってきているなか、この時期この水深にスミイカやモンゴウイカはいるのか。

という疑いみたいなものが一切なかったかというと、ちょっとはありつつ。

このような船内フォーメーション。

わたしは左舷の増田さん(黒崎さんの師匠)のうしろ。

今回のロッドはライトゲームBBの8:2調子のミディアムクラスにバルケッタ(PE1.5号)をチョイス。テンヤ竿と比べると短めで投げやすいものの、大型の釣り船とことなり、海面まで高さがないため、やや投げにくい状況。

仕掛けはタックルベリーのワゴンセールで発掘した派手目オモリ25号に、同船の荒井さんのこだわり仕掛け。

この仕掛けは枝ス部分が捨て糸と絡まないように、スプリング付きのハリス止めビーズを使い、枝ス上下でビーズがあるところが特徴。

このエリアでは青色のスッテに反応がよいということで、これも荒井さんのスッテコレクションから青をお借りしてスタンバイOK。船中全員が青色スッテで勝負することに。

ちなみに大型のモンゴウイカの場合、ハリの形状によっては曲げられてしまうということで、ヨーヅリであればMサイズの丸型のハリがよいとのこと。

色については、それもそのはず、潮色をみるとかなり澄んでいるです。だからナチュラル系カラーがよいんでしょう。

とりあえず、サイドキャスト気味にむかって左のトモ側に投げる。

着底。

砂泥まではいかないまでも砂底。

ボトムにオモリがついたら、オモリが底から離れない程度に竿先をつかって10秒ほど軽く小突きつつ、底から40cmほどオモリ部分をしゃくるという繰り返し。

右利きの人は、しゃくるときに左手だけでやるよりは右手をバット部分にそえたほうが負荷が少ない印象です。このあたりテンヤスミイカのノウハウでもありますね。

数投繰り返し、ここいらで右舷ミヨシの名手荒井さんだったり左舷ミヨシの増田師匠が釣ってくれるんだろうなーと思っていたら・・・・。

グワーン!

っと、ヒット。

まさかの俺氏にヒットとは。初場所やで。船じゃスッテのみでやったことがないのに。

ライトゲームロッドなので、テンヤ竿とはことなり多少イカの引きのようなものを感じるという。

あんまり引かない&重さを感じないから400gぐらいかな。

と、思ったら

600~700gぐらいはありそうな個体。

という具合にどんどん釣れる。

が、すべてスミイカ(コウイカ)という。わたし以外はモンゴウイカもゲットしているんですが、なぜかわたしだけスミイカラッシュ。

こんな浅場にいるんだなーとおもいつつ、あとで水温図をみてみたら、岩井海岸あたりは16.8℃ぐらいありそうなんですね。

もしかして、もしかすると、このあたりの浅場のスミイカやモンゴウイカは、深場に落ちることなく、このまま浅場で厳寒期を過ごして、春以降にさらに浅場に展開して産卵して一生を終えるライフサイクルなのかなとおもったり。

釣り船にのっていると1月2月は水深80、90当たり前の世界ながらも、必ずしも深場に落ちる個体ばかりではないのかもしれません。

こちらは黒崎さんが釣ったモンゴウ。一キロは優に超えている個体。

荒井さんも連発。モンゴウがデカイ。墨汁が濃い。

ぐぅうう。

増田さんのモンゴウイカをたも網リレーで生け簀にいれようとしたら、メガ粒子砲に顔射され。黒崎さんには「扱いになれてないからだよ(笑)」と軽くディスられ・・・。

そう。青スッテの時代が終わり、ピンクスッテの黄金時代が到来

朝のうち曇っていた空が晴れて、光が差してくると青色のスッテに反応が悪くなってきたような感触がしたのです。

そこで夜光ピンク+ピンクアワビシートカスタマイズをチョイス。

オモリが底についているのを感じつつ。

すこし叩いてスッテをゆすったあとに・・・。

一度ゼロテンションで静止して・・・。

しゃくる!

ズドーン!

赤茶っぽい個体は砂の中にでもいたんでしょうかね。テンションゆえの色なのか

という具合にヒット。

おお、ピンクいいよー。連続ヒット。

すかさず、全員にピンクがいいっす。と伝えて、みんなでピンクで攻める。このあたりが、仲間内だけのボート釣りの良さでもありますね。

結局スッテは、写真の青→ピンク→茶色と変えていったものの、この茶色だけはまったく反応がなかったという。色って重要ですね。

沖上がり13時予定で、12時まえぐらいから風が強まってきて、船の流れと潮流の関係から釣りづらい状態が続き、これはダメかなというときに、タコエギ「タコやん」をつかってみることに。

以前、岸釣りでタコやんをつかっているときにスミイカが釣れたんですよね。上げ潮の影響もあり、活性が低くなっているようなときであったんですが、もしかして、やるきがないスミイカは砂に潜ったりするかもなと。

そんなときに、底すれすれを邪魔くさく通りかかるタコやんが効果を発揮するかもと。

オモリは25号で夜光ピンクを遠投。

数投後。

底で動かしつつ。

・・・

・・・

・・・

しゃくる。

・・・

グにゅん!

ぬお。

という具合に釣れました。

しかも結構適当に、がちゃがちゃ底を小突いてはしゃくっているときに乗ってきたという。

シャコテンヤのスミイカ釣りでは、底にテンヤがあるときに動かしたらいけないというのがセオリーなんですが、もしかして動かしても乗るんじゃないか。と思った次第です。ハリの細さやシャクル感覚が短ければの話ですが。

沖上がり&大漁わっしょい

最後は釣りづらいなか、増田さんが大型をヒットさせて、フィニッシュ。

スロープに帰着。

黒崎船長は操船しながら釣ってすごいなー。

パーマが素敵な田村ボートの方。

釣果はこの通り。大漁。

1.5キロぐらいのモンゴウイカも混ざってますね。わたしはスミイカのみ5杯でなんとなんちゃって竿頭でした。わはは。操船もしていただいたし、仕掛けもスッテも借りたので、ありがたやーですね。

このマダコともイイダコともいえない謎タコも数杯釣れてました。

界隈には猫がいて、沖上がりの釣り人へ容赦なくむかって略奪を計画してくるんですが、イカとかタコは興味がないようで。

すまんなー。

すぐ船にリーチできる布陣をとる猫

この堤防先端では岸釣りをしている人も

しばらく猫をみていたら、ほかの釣り人が下処理したホウボウのアラをもらっていたようです。なにより。

こちらは電話ボックスの高台から物見をする田村ボートの方。

梯子と組み合わせて目的を達成するには、ミニマムで最適なつくりです。

帰りはふたたび黒崎さんに送っていただき、釣り具屋によったあと、喜多方ラーメン坂内で満腹&合掌。

クーラーボックスと胃袋は満たされると釣り人に幸福を与えるようです。

まとめ。スッテとテンヤで狙うスミイカの違いについて

はじめてのスッテスミイカ釣行だったんですが、モンゴウイカはなぜか釣れず。

相当魚影は濃いとは思うんですが、当日はまだまだ本領発揮という感じではなかったようです。どんだけいるんだろう。

東京湾では釣り船でスミイカを狙う人自体も全体からすると少ないわけなんですが、ボートで浅場中心に狙うひととなると、かなり少数だと思います。

一方、久里浜~金谷以南の比較的水温が高めのエリアの浅場はまだまだたくさんのお宝ポイントがあるんだろうなと。免許がある人は5人ぐらい集まればかなりコストも安いので、いろいろ開拓してみるとよいんじゃないでしょうか。

その際はシャコは用意できないわけで、エギとかスッテがメインになりますね。

そうそう。

スミイカをスッテとテンヤで狙うときの違いなんですが、以下の通りだと感じました。

  • はじめやすさ:スッテ > テンヤ
  • 釣りやすさ:スッテ > テンヤ
  • アタリの衝撃:テンヤ >  スッテ 

スッテの方がライトゲームロッドなどの流用ができて、手軽だし、比較的ラフな誘いとシャクリでも乗せやすしバレにくいので初心者ほどスッテオンリーのほうがスミイカの顔を見やすいんだと思います。

アタリの衝撃については、完全に竿の物理的構造に依存するものなんですが、テンヤタックルがヤバイです。

脳汁がでるような衝撃です。

テンヤの場合、操作性から多くの人が極先調子の専用竿を使うわけですが、あれでアタリがでると400gぐらいのスミイカでも信じられないくらいの衝撃をうけます。

700~900gぐらいの個体や1キロ強のモンゴウがヒットしたら竿が一瞬止まって、手首を痛めるような力を感じたり。基本の構えがグリップを脇に挟まず、リールをパーミングしている状態なんですが、あのまま竿がほぼ曲がらないので、抵抗の多くが手首にかかってくるわけです。ズドンと。

今回、ライトゲームロッド(8:2)+スッテで釣ってみた感触としては、アタリで重さを感じつつも、やっぱりロッドがいい感じにマイルドなアタリにしてくれるなーということです。

それと巻き上げるときも、適宜ロッドがまがってくれるので、手首などの負荷も少なく、あれ軽いかも?と思ってあがってきた個体がやけにデカかったり。

なので、総評として、あのヨーロッパでひったくりに合ったようなアタリの感じが好きな人はテンヤスミイカの方が好きになると思います。

うちは逗子なんですが家を出て、菓子パンをルンルンかじりながら駅にいこうとしたら、うしろから誰かに殴られて、これはヤバイかもと思ったらトンビだったということがあるんですが、あれに近いのがテンヤスミイカです。

対して、いちいち尾の棘で刺してくるシャコ餌をきちんとつけるとかまどろっこしいことはせず、スッテの色をたくさん装備して、適宜ローテーションしつつ、アタリ色を探って釣りたい人はスッテ&ダウンショットリグの構成が好きになるような気がしました。枝スの長さもあって、ラフ目にしゃくってもアタリがでやすいと思います。

両方やったことがない方は、何をいっているのか伝わらないかもしれないんですが、いつかやったときに気づくと思います。

手軽で釣りやすいのはスッテ&ダウンショットリグ。脳天に響くアタリの衝撃を味わいたい場合はテンヤ+極先調子竿。

それぞれ面白いので、東京湾以外でもどんどん流行ればいいのになと思います。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

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▼大型のスミイカ・モンゴウイカは大きめのスッテで。ハリもしっかりしたものを選びましょう。カラーは澄潮では青・グリーン系、アジカラーなど。その他、ピンク・オレンジ・紫系・レッドヘッドが人気です。

お世話になったボート店

岩井のボート 田村ボート店

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