船タチウオ「天秤仕掛け」の基本的ノウハウを解説!

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タチウオ釣り 60号錘
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船釣りの人気釣り物「タチウオ」。

船タチウオの釣り方で最も手軽なのが「天秤仕掛け」です。

今回はタチウオの天秤仕掛けについて、仕掛けの選び方や自作する際のノウハウを解説します。

目次

船釣りにおける天秤の役割について

ヤマシタ 船天秤Y型

船用「天秤」は多くの釣り物で必要不可欠な道具

まずは船釣りにおける天秤の役割から整理していきましょう。

天秤の役目①道糸とオモリとハリス(仕掛け)をつなぐ

船釣りでの天秤には、道糸(PEライン)とハリス(主にフロロカーボンライン)とオモリをつなぐ役目があります。

天秤の役目②道糸やオモリとの「手前マツリ」を防ぐ

ハリスが長い場合、胴突き仕掛けでは、道糸やオモリに絡みやすくなってしまいます。

これを「手前マツリ」と呼びます。

天秤があれば、ハリス・オモリ・道糸の間隔をあけることができ、ハリスや針が道糸やオモリに絡むことを防ぎやすくなります。

一般的にハリスが長くなるほど、天秤の長さが求められます。

「ライトアジ」のように仕掛け全長が2m以内の場合は、天秤の長さは20~30cm程度で問題ありません。

一方、コマセ真鯛釣りのようにハリス全長が6~8mになる場合には、さらに長めの天秤が必要になってきます。

また、釣り上げる魚の重量や引きの強さによっては、天秤の金属部分の負荷が極めて高くなる必要があります。

単純に釣り物だけでなく、狙う魚のサイズや引きの強さによって天秤の線材やサルカン部分の強度を考慮する必要があります。

天秤の役目③適度な「張り」で餌を効果的に動かし、フッキングにつなげる

リーディングアームⅡ

形状記憶合金の天秤はしなやか。仕様によるがステンレス部分との接合部から破断しやすい

天秤には付けエサを効果的に動かし、アタリを明確につたえて、しなやかな曲がりによってフッキングにつなげるという役目があります。

天秤は線材の素材や形状によって、適した釣りが異なります。覚えておきましょう。

<天秤の線材の種類>

  • ステンレス製
  • 形状記憶製

ステンレス製がもっとも多く販売されているタイプです。

安価で丈夫なので、はじめて購入する場合や強度が求められる場合はステンレス天秤が選ばれています。

形状記憶合金はステンレスより細く、よりしなやかに曲がります。

線材が細いため潮受けしづらいという特徴があるほか、弾性によって餌をより自然に動かします。

ほかに、魚が餌を食べたときに違和感なく追従するため、繊細な釣り物に関してはこの形状記憶合金製の天秤が用いられています。

高機能ではあるものの、ステンレス天秤と比べて2倍程度の価格であることがデメリットです。

船釣りの天秤

ストレートタイプと弓型の天秤。釣り物によって使い分けよう

<天秤の形状>

  • 弓型
  • ストレート型

弓型の天秤はステンレスや形状記憶合金の線材部分が弓のようにアーチを描いているタイプです。

弓部分の曲がりがあることにより、魚がエサを口にしたときに、クッションのような役目を果たし、違和感を持たれにくくします。

ストレートタイプの天秤は線材部分が直線です。

弓型と異なり、仕掛け釣り竿で操作した際に、餌を動かしやすく、誘いを重視した釣りに向いています。

餌タチウオの天秤仕掛けはストレートタイプがオススメ

餌タチウオに適している天秤はストレートタイプです。

これは天秤タチウオ釣りが、サバやコノシロなどの身餌を積極的に動かして誘う釣りだからです。

弓型の天秤でも問題なくタチウオは釣ることができます。

一方、誘いをかける際に弓部分がクッションになってしまい餌をダイレクトに動かせないのも事実です。

そのため、餌を動かすためにストレートタイプより硬い竿で強く誘いを入れる必要があるわけです。

多くの天秤が販売されている今日、タチウオの天秤仕掛けはストレートタイプが多く選ばれています。

船宿のレンタル天秤はコマセ釣り用を兼ねているため、多くの場合「弓型」です。

より釣果を伸ばしたい人はストレートタイプの天秤を持参するとよいでしょう。

▼Twitterでアンケートをとった結果、ストレート型天秤を使う人が全体の74.3%

タチウオ釣りにおける天秤の注意点(長さ・剛性)

タチウオを釣る場合、天秤の全長は20~30cm程度あれば問題ありません。

ハリスの長さが3m以上など、やや長めの仕掛けの場合は天秤の全長が40~50cm程度あってもよいかと思います。

が、潮受けもしやすくなり、オマツリの原因になります。

ドラゴン級(全長1m以上、指5本サイズ)ともなるとタチウオの引きの強さはかなりのものです。

線径やサルカン部分があまりにも弱いものは破断の可能性があります。

天秤はステンレスタイプでも形状記憶合金でも、消耗品です。

使い続けることにより、溶接部分などから金属疲労して折れてしまう可能もあります。

ここぞという釣りでは、新しい天秤をつかったほうがよいでしょう。

形状記憶合金タイプは仕様にもよりますが、ステンレス部分との接合部から破断しやすいという特徴があります。

大物を狙う際や持ち運びには注意が必要です。

ストレート天秤

サルカンやスナップサルカンは頑丈なものがついた天秤を選びたい

また意外と盲点なのが、サルカン(スナップ)部分の剛性です。

アジ用などのライトなものはかなり細めのサルカンがついています。

そのため、大型のタチウオの引きで破損してしまうこともあります。

他に、タチウオ釣りは天秤仕掛けを終日しゃくり続ける釣りのため、オモリを固定するスナップサルカンが開いたり壊れてしまうこともよくあります。

海中でスナップサルカンが壊れてしまうと、オモリが海のゴミになってしまいますし、お金の無駄でもありますね。

そのため、とくにオモリを固定する部分のサルカンの剛性は重要です。

手元にある天秤のスナップサルカンの剛性が気になる場合、プライヤーで開閉部分をかしめてしまう(固定)のも一つです。

▼餌タチウオで筆者オススメの天秤はダイワの快適天秤。オモリ固定部も剛性が高めなので餌タチウオに最適です。

▼マルフジの改良カゴ釣り天秤はしなやかなワイヤーの直線型の天秤で餌をしっかり動かせタチウオのアタリを弾かないので一部船宿で人気

天秤仕掛けのオモリは夏と冬で号数が異なる

タチウオは季節によって泳層が大きく異なる魚です。

夏場は日中でも水深30m~10m程度がタナになり、冬場はしばしば水深100mより深いエリアがポイントになります。

そのため、天秤仕掛けに装着するオモリも季節や釣況によって異なってくると覚えておきましょう。

釣行前に船宿確認が必要ですが、夏場は30号~60号、冬場は80号~100号が目安です。

夏場は30号程度でも問題ないですが、シャクリやすさを考えると40号程度の重さがあったほうがタイミングをとりやすいと言えます。

また深場は潮流が速い場合など時に100号を超えるオモリが必要になることもしばしばです。

多くの船宿では受付での販売以外にも、船にオモリを積んでいます。

乗船前にオモリの有無を確認しておき、オモリのロストや号数不足のときは船長に相談するとよいでしょう。

だいたい100円から200円程度で購入できるはずです。

▼一般的な鉛のオモリ以外にアピールタイプも人気。浅場ではホログラム、深場では夜光タイプ

ライト類(ケミホタル・水中ライト)はタチウオに有効なの?

タチウオは夜行性で、岸釣りの夜釣りではケミホタルをつけたテンヤ仕掛けや、夜光カラーのワームが有効です。

船釣りにおいても、水深が深くなる冬場のシーズンではケミホタルや水中ライトをつけた釣り人の釣果が伸びることもしばしば。

ライト類は潮流によっては仕掛けが潮受けしやすくなるので、サイズはできる限り小さいものがオススメです。

つける場所はケミホタルの場合はハリス部分、水中ライトは高価なためハリス切れの影響が少ない天秤のオモリ部分や道糸と天秤の間などに固定するのが一般的と言えます。

▼ケミホタルや水中ライトは大きすぎると潮受けして仕掛けが不自然にうごいたり、アタリが取りづらくなるので注意

天秤仕掛けのハリス・針・チモトの保護パイプについて

釣り上げたタチウオ

タチウオの歯は「カミソリ」と表現されるぐらいよく切れる

天秤の先につける仕掛けには2本針と1本針がありますが、よりポピュラーなのが1本針のタイプです。

2本針はタナを合わせやすいというメリットがあるのですが、オマツリをしやすく、オマツリをした場合にも複雑に絡んでしまい復旧が困難になることも多いと言えます。

そのため、乗合船ではトラブルを減らすため1本針のタチウオ仕掛けに限定しているところもしばしばです。

ちなみにタチウオのエサ釣り仕掛けはシンプルな仕掛けのため、自作も簡単です。

ハリスは耐摩耗性の高いフロロカーボン素材の7号を中心に考えるとよいでしょう。

とくに浅場の場合や潮色が澄んでいる場合で食いが渋いときはハリスを5号程度まで落とすことにより餌がより自然に動きます。

タチウオからの違和感も薄れるため釣果が伸びるのです。

反対に深場の場合、アタリに気づきにくいのと、ヒットしてから回収するまでに時間がかかるためハリス切れの可能性も高まるので細仕掛けには注意が必要です。

メーターを超えるタチウオを狙う場合は、フロロカーボン8号以上を使用したり、チモトに透明パイプ(ケイムラ)を使うのもよいでしょう。

ワイヤーは極端に食いが悪くなるので使いません。

タチウオがスレている場合、針のチモトにつけるパイプが違和感をもたれ見切られることもしばしばです。

シャクリなどの要因ではなく、自分だけアタリが出にくいようであれば、パイプを外してみるのも一つです。

基本的にタチウオの天秤仕掛けでは、身餌が自然に漂うのが重要なため、天秤の先はハリスと針だけであるのがベストと考えておきましょう。

針についてはサバやコノシロをつかった身餌をしっかり固定できるようにケン(針の軸についたカエシ)のついている場所と長さと個数が最適かされたものを選びましょう。

▼東京湾の天秤餌タチウオの場合、ハリス8号を使用する人がやや多いようです。

▼現行のタチウオ針でのオススメは、がまかつとダイワとヤマシタです。がまかつとダイワはケンの仕様がよく、ヤマシタのハリは平打ちで軽量なため、海中でより自然に漂うところに強みがあります。針のサイズは周年2/0を中心に小型が多いときは1/0、大型狙いは3/0を選びます。針のサイズが小さすぎるとタチウオの飲まれやすくなりハリス切れのリスクが高まります。また、刺さりが中途半端であったり、魚がデカイ場合は針に曲がりが生じバレやすくなってしまいます。

ヤマシタ タチウオ針 WHT 1/0(yamaria-605082)
ヤマシタ(YAMASHITA)

▼Twitterでタチウオ針についてアンケートをとった結果、がまかつが断トツの人気でした!

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まとめ

天秤タチウオ仕掛け

天秤仕掛けは比較的安価に準備できる

船からタチウオを狙う方法で、初心者がもっとも手軽に、初期コストも抑えてチャレンジできるのが「天秤仕掛け」です。

船宿にもよりますが、釣り竿だけでなく天秤とオモリ自体もレンタルできるのが一般的。

ふらっと思い立ったら船宿にいき、仕掛けを店頭で買えば気軽にチャレンジできる気軽な釣りのスタイルも可能です。

タチウオは釣れているときであれば、だれでも数を釣ることができるのでぜひチャレンジしてみましょう。

コマセを使わない釣りではアジの次に初心者にオススメですし、ベテランになっても釣趣があって奥深い釣りです。

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▼天秤をつかったタチウオ釣りのノウハウ記事。より釣果を上げるためには、しゃくり方・ハリスの長さ・餌のつけ方などの工夫が必要なので学んでおきましょう。

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