どうも平田です。
手漕ぎボート釣りといえば、春から秋に岸近めの浅場の釣りが中心になるわけですが、横須賀大津は比較的水深があって、厳冬期でも釣りが成立するんですね。
この日は、大津のまるまつ丸さんからボート泳がせ釣りに。
まるまつ丸さんとは、来年に共催で「泳王」というイベントをやるので偵察にいってきたわけです。
武山根あたりからスタート
この日は、大井君(@KT_Fishing1018)から誘ってもらった釣行。
というか、手漕ぎボート釣りは人口が限られているんで大体同じような人と釣りにいくか、単独釣行になりがち。
あらかじめ予定していた通り、武山根あたりに。
武山根の正確な場所については、各ボート店のスタッフに聞いてもらいたいんですが、港を出て3つ目の排水溝(一番大きい)の沖目です。海苔棚が入っている今、一番沖の海苔棚の手前あたりだと思ってください。
厳冬期になると海苔棚がキーポイントになる大津沖。
漁業者の邪魔にならないように、そのまわりで釣りをすればほぼどこでもアジが釣れます。もうちょっと寒くなると、根と根の間にある砂泥エリアでイシモチがよく釣れたり。
大井君、楽しそうだね
武山根付近のポイント到着。
走水側に近い海苔棚は石田ボート勢のみなさんがやっていて、小アジが釣れている様子。といっても、まるまつ丸のスタッフさん曰く、「今は小鯵しか釣れないんです」という状況。
我々は、海苔棚南側で並列陣形を組む石田ボート勢各位とちょっと距離をとり、猿島側に位置する海苔棚の岸側端から、ロープ分の距離をとってスタンバイ。
と、一投目から釣れるのは小鯵。
これがとめどなく釣れつづくという。
アジ釣りの人からするとやっかいかもしれないですね。中アジと大アジがどこかに消えたという。
一説によると、水深15m程度のさらに浅場で釣れたりしているとかなんとか。
餌はコマセも撒いているし、自然由来の餌でも海苔棚周りのほうがあるはずなのに、なんで浅場で釣れるのか。
これは食べている餌が違うのかもしれないですね。大アジあたりは、イワシを食べているんじゃないかな。大サバもたぶん。
それが、沖目より岸側に多いんじゃないかな。といっても、この日浅場をやってもないからわからないんだけど。
ということで、あっという間に10尾、20尾の小鯵をゲットし、ゲットしたそばから泳がせていく順調さ。
やわらかめの6:4のライトゲームSSが東京湾に海神奉納されてしまったので、左舷側はちょい強めのライトゲームBBモデラート。120号ぐらいまでのオモリに対応しているライトゲームロッドのなかでもハード系。
写真は40号オモリの胴突き泳がせ仕掛けなんですが、この曲がりはあんまりよろしくないなと。
特段波がないからよいんですが、それでも船の揺れによって餌の動きに違和感がでるし、ひっぱりによって餌は弱りやすくなるわけです。
ということで、FF3時代から2刀流が好きなので、右舷にライトゲームSSのtype73Mクラスのロッドを置き竿に。
ミディアムクラスのオモリ負荷60号Maxの竿は、LTアジにちょうどよいほか、手漕ぎボート釣りでもコンパクトで、泳がせ釣りにつかってもよく曲がって食い込みも良好。
が、アタリなし。
中根方面から岸に向けて泳がせていく
それにしても、釣り人がすぐ言い訳にする「潮は流れず状態」。北風が微風なので、ノーアンカーにすると岸に流れていく算段。
ロープもあるので、ワラサ・ブリ級のヒットに備えて、海苔棚近くではやらないことに決定。
まずは海苔棚北(中根方面と言う)に漕ぎだし、そこから海苔棚の隙間をぬけて、ぐるぐる小鯵の群れの周りを回遊してくるワラサにアピールするという技。
が、けっこう海苔棚から距離をとっているつもりでも、ロープが四方八方にあるんですよね。
あとで、まるまつ丸さんに聞いたところ、海苔棚のロープはだいたい80-100m、筏の周りの各ビン玉から外に向けて錨に繋がっているとのこと。
だからビン玉とビン玉の間でもOKと思いきや、隣の筏からのロープが伸びてきているんですよね。
難しい。オモリ部分がロープに絡んでしまい、漕ぎ戻って、回収したりも。
やっぱり、海苔棚の南北100mぐらい距離をとりつつ、泳がせていくのがよいのかな、とか思っていると・・・。
グググ、グググ、ガツン!
と、竿先が一気に海面に突き刺さって、何かがヒット。
こりゃ青物。
イナダ?
いやちょっと重いよな。
サワラ?
ワラサ?
この二人は名前がよく似ているね。
それにしても、前に大津で釣った3キロちょっとのサイズはもうすこしトルクがある引きだったなと。
このとき、流れたボートは海苔棚と海苔棚の隙間。
狙い通り、ワラサは海苔棚の間をぐるぐるしていたわけですが、これもしかしてとれないかも。
ロープに巻かれたら終わりだなー。
ご安心ください。
そんなこともあろうかと、今回のハリスは10号。
実際は用意していったのが7号だったけど、現地で枝スだけ10号に変えたのです。なんて賢い。
PEラインは2号だけど、ドラグは緩くせず、ガンガン巻いてくる。
ボート泳がせワラサ。
67センチ2.5キロ。
ヒラメはお留守のようで、、、 pic.twitter.com/WXAno0X7KY— 平田剛士|ORETSURI(俺釣) (@tsuyoshi_hirata) December 23, 2020
無事ゲット。
我ながらいいとこ、掛かってるなー。
これだとハリが丈夫だったらハリス切れも心配ない状態。
大袈裟にも伊勢尼の太目だったのでバッチリ。
67㎝、2.5キロ。
世間一般では60㎝以上がワラサみたいなので、一応ワラササイズですね。
コマセでやるとイナダやワラサは、だれでもバンバン釣れちゃって飽きちゃうという人も多いと思うんですが、泳がせ釣りで一発狙うというのはまたちがった釣趣があってよいもんです。
あと、足場がしっかりした釣り船と、揺れる手漕ぎボート釣りだと、また魚の引きも違ってみえるという。
ワラサ級がぐんぐん引くと、ボートが引き寄せられるんですよね。これほんと。
このワラサ、家で胃袋をみたら、小鯵が2尾と、イワシが2尾ほど入っていました。ルアーで餌釣りの人が多いとは思うんですが、ルアーで狙うときはある程度シルエットが大きめのものがよさそうです。
その後アタリはないのと、海苔棚のロープを避けて釣るのが困難だったので、移動。
ガレ場の南方面へ。
ガレ場というのは港正面左に位置している大物ポイントなんですが、目下フグの巣窟になっているらしく、そこはさけて、ゆっくり風で流して港まで帰るというスマートな計画。
ガレ場手前から港まで流し釣り
このころ、大井君は小型のメタルジグをシャカシャカ。
シャカシャカ。
お、なんだか苦い顔をしていますね。
これは、シャカシャカしていたら、反対舷の置き竿の小鯵がタチウオアタックされていたからで。
タチウオに齧られたのすっごい悔しかったな……
— 大井 (@KT_Fishing1018) December 23, 2020
メタルジグを頻繁に動かしても当たらず、小鯵に来るということは、そもそも「ベイトの大きさとルアーがあってない件」というのがありそうながらも、あんまり速い速度だとだめなのかも。
浅場に居残ってるから、そこそこ大き目のタチウオと思われるんですが、ゆっくりタチウオテンヤあたりでやると釣れるんでしょう。シルエットが大きいビッグベイトで。
コノシロパータンのシーバス用バイブレーションとかよさそうな。
このあとは、漕ぎ流し釣りをしたり。
といっても、ベイトの存在や地形変化をあまりかんがえてなかった杜撰な流しになってしまっていたなと。
最後は疲労もあり、写真のように餌を引っ張るような流しになってしまったり。こういうのはまず釣れない。
こうなると、泳がせベイトの移動速度があがるので、まずマゴチは食いきれないし、ヒラメもちょっと確度は下がりますね。
ワラサが「こんちはー」って通りかかれば、飲んじゃうんだろうけど、ボートに引っ張られているアジは、きっと動きがおかしいので見切られるんでしょう。
そう、流し釣りは、ボートの速度をみながらパラシュートアンカーをつかってやるものだよ。
ということで、沖上がり。
釣果はワラサ1本。大井君は不発だったので、これが実力の違いだよ、とか何とか言いながら小鯵を進呈。20尾以上はいたはず。
この日、まるまつ丸さんから出た船は数隻で、みんな小鯵メインだったもよう。
石田丸さんから出た方はヒラメやマダイも混じっていたそうで。
まとめ。海苔棚の構造と大津での釣りについて
出典:海上保安庁
なんとか1本ワラサがとれた大津沖。正直ワラサは1本で十分すぎるんですが、ヒラメはほんと釣りたい。
連日大津のボート釣りではヒラメが釣れているんでね。60センチ、2キロ強のが。このヒラメは大津のアジを常食しているわけで旨いんだろうなー。大津のは食べたことがないんですよね。もう乗合船に乗る必要がないサイズが釣れているという。
さて、大津での冬のボート釣りは海苔棚攻略が要になってくるわけです。
網やロープにゴカイ類がつくし、小鯵も集まるという。そして、その小鯵を狙ってワラサがぐるぐるしているイメージ。時にはブリ級もいたり。
ヒラメも転々と移動しているというよりは、海苔棚周りでたまる小鯵の下についているんでしょう。
やる気がある個体は小鯵の群れ下に泳ぎながらついているはず。ストーキングってやつですね。
だから、「海苔棚を攻める=ワンチャン大物釣れる」という構図なんですが、やっぱり釣りをするなら海苔棚の構造をよく知っておかないといけません。
漁業者とのトラブルの原因にもなりますし、アンカーが絡んでしまう危険性もあります。風が強いときにアンカーがはまると、転覆する可能性あるわけで。
なので、ボート釣りに慣れてない人は一定の距離(100m程度)を離れて釣るのがベスト。
とはいえ、海苔棚は魚も寄るところであり、「俺にも釣らせろ」というその気持ちもよくわかります。
注意するポイントは以下の通り。
- 海苔棚は潮や風によって場所が動く
- 漁業者は海苔棚で縦の動きをすることがほとんど
- 漁業者が作業をはじめそうなのを察知して速やかに離れる
- バーチカルに釣る、ルアーのキャストは避ける
海苔棚まわりで釣りをするときは、ロープの角度と流れている方向を頭にいれましょう。
あとは、大津で言えば海苔棚の沖側と岸側は作業の邪魔になりがち。
じゃあ海苔棚と海苔棚の間は安全なのかというと、ブイの間でも、反対側の海苔棚のロープが走っていたりというのがあるわけです。
一番は「海苔棚の4隅で釣る」というのは、釣り船と一緒かもしれませんね。
やきとりコーナー
帰り路は恒例の飢餓状態。
京急大津駅前付近といえば、ちょっと前にコンビニも閉店した砂漠のような場所。こんなとき松屋があれば、家系ラーメンさえあれば、とか思ってしまうんですがね。
通りすがり、なにか腹に入れるものはないかと、じっとり見回したら、実はお肉屋(大津相模屋)さんがあったという。しらなんだ。
で、焼き鳥1本80円ぐらい。コスパがいいね。大井青年と二人で10本平らげ、活性もあがってさらに、コロッケを追加。
中学生の買い食いよろしく立ち食いして暮れていく年末。
こんなわたしも年があければもうすぐ39歳になるってんだからびっくりだよ。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
使用したタックル
<泳がせ専用>
- ロッド:シマノ ライトゲーム BB モデラート73H195(ビシアジ・中深場・タコエギ)
- リール:シマノ オシアコンクエスト200HG
- ライン:シマノ タナトル8(1.5号)
- 仕掛け:胴突きハリス10号1m、捨て糸4号50㎝、オモリ40号
※ちょっと竿は調子が固すぎました。PEは2号がベストかなと。オモリは20から30号でもよいんですが、流し釣りでよりバーチカルに釣るには40~60号があるとやりやすいです。
<アジ&泳がせ>
- ロッド:シマノ ライトゲームSS TYPE73 M200(小物釣り全般&タイラバ)
- リール:シマノ 20GENPU
- ライン:シマノ タナトル4(2号)
- 仕掛け:ヤマシタ・ライト天秤、アンドンビシ40号、ビシアジ仕掛けハリス2号
※アンドンビシは30号のほうが疲れないものの、あえて用意せず40号でも大丈夫。ハリスは大サバがくることもあるので2号がベスト。それほど食いは変りません。
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