夜釣りは昼間と違って独特の雰囲気があり、愛好家も多くいます。
今回は特に釣り初心者が夜釣りをする際に押さえておきたいポイントを解説します。
夜釣りでは装備に注意
まずは装備面です。
夜釣りは視界が悪く、落水や転倒の危険性が増えます。
昼間以上に装備品を意識しましょう。
ライフジャケット
柵がない場所ではふとした瞬間に落水するリスクが高まります。
テトラ帯・磯・柵のない岸壁などではライフジャケットやゲームベスト(浮力体)を装備しましょう。
※岩礁帯や牡蠣殻がついたテトラ帯では膨張式のライフジャケットでは穴が開いてしまい機能しない可能性が高まります。発砲スチロールなどのインナー素材がおすすめです。
グローブ
特に牡蠣殻やフジツボなどは手を切る原因
夜釣りでは足元が見えづらく、転倒することがしばしばあります。
転倒すると無意識に手をつきますが、このときに素手だと手が切れてしまい釣りが続行できないこともあります。
特に牡蠣殻エリアなどに注意しましょう。かなりざっくりいっちゃいますよ。
落水時は壁が牡蠣殻などに覆われていることもしばしば。素手よりはグローブが安心です。
すべにくく・底が厚い靴
履きなれた滑りにくい靴を履きましょう。
夏場にありがちですが、ビーチサンダルでは鋭利なものを踏んだときに、底が貫通して怪我することがあります。
磯などでは特に滑りづらい磯靴がおすすめです。
ヘッドライト
必須です。シンプルでよいので、あかりの強さを調整できるものを選びましょう。
電池切れや、水濡れによる故障リスクがあるので最低2個持参しましょう。
あまりにも明るさが強いものは不要です。多段階の切り替えも手間なだけです。シンプルなものを選びましょう。
▼筆者が使用しているものです。2個セットで2,000円程度。
ランタン
釣り座を設けるような釣りではランタンがあると視界がよくなり効率的です。
▼カラビナで吊るせるタイプは腰のベルトループなどにひっかけることで足元だけを照らす使い方もできます。筆者も使用しています。
防寒対策
秋から春までの夜釣りは、しばしば寒さを覚えるものです。
しっかりと防寒対策しましょう。
夏場も雨が降ると一気に体温を奪われることがあります。
雨風を防げるアウターを持参しましょう。折りたためるものであれば邪魔になりません。
▼あたたかいシーズンの急激な天候変化に便利なノース・フェイスのベンチャージャケットはスタイリッシュで釣りにもおすすめ。
夜釣りの注意点
下見の重要性
釣り慣れていない場所での夜釣りはなにかとトラブルの原因になります。
明るいうちに到着し、下見しましょう。
地形を把握することで根がかりも減りますし、足場の特徴などを押さえることで事故のリスクを軽減できます。
早目に到着することで、よりよい釣り座を確保しましょう。
単独釣行を避ける
できれば複数人で釣行しましょう。
誰もいない釣り場で、落水や事故にあうことを考えてみてください。
やむを得ず一人で釣行する際はさらに入念な準備が必要です。
盗難・車上荒らし対策
夜間は人目につかないことから釣り座周辺での盗難や車上荒らしが増えます。
釣り座から離れる際は貴重品を必ず持ち、竿なども盗まれたくないのであれば目を離さないようにしましょう。
トイレなどを考えると複数名で交代制で見張るのがおすすめです。
車上荒らしについて、釣り具や貴重品を車外から目視できないように薄手の布などで隠しましょう。
釣り関連のステッカー等が貼られている場合、釣り具狙いの窃盗犯のターゲットになりやすいと言えます。
猫・狸・ネズミ対策
釣り座に食べ物・釣り餌・釣果を置いておくと現れるのが猫や狸、そしてネズミです。
袋などに入れておいても、噛まれて破かれたり、もっていかれてしまうこともあります。
食べ物は露出させず、餌や釣果も目が届くところに置きましょう。
ゴキブリなどの虫対策
夜釣りをやってみると気づくのが、釣り場にはゴキブリがかなり多いという点です。
特に港湾部の釣り公園では大量のゴキブリに遭遇することがあります。
これは釣りや飲食経由のゴミがあるからです。
人が集まる場所なので仕方がないのですが、昼間きれいに見える木製デッキでも、夜になるとそのすきまからゴキブリがぞろぞろ現れることも。
持ち物をはだけていると、間違えてゴキブリを持ち帰ってしまうかもしれません。
注意しましょう。ほんとにたくさんいますよ。
変質者対策
真夜中の釣り場には変質者があらわれます。
同じ釣り人かもしれせんし、釣りはしないが挙動不審な人物かもしれません。
昼間と違って、近くに寄るまで相手の様子が分からないという点がリスクです。
周りの釣り人には挨拶をしておき、反応をみて、関わらない方がよい人には近づかないようにしましょう。
トラブルは直接対峙せず、110番通報しましょう。
ウェーディングでは視認されやすいようにライトをつける
夜に河口域や干潟エリアでウェーディングする人もいるかと思います。
岸から離れて釣る場合はかならず、他人から視認されるようにライトをつけましょう。
ヘッドライトの後部にライトが常時点灯するタイプもあります。
ライトがないと、岸からルアーや仕掛けが飛んできたり、ボートの引き波を被るリスクが高まります。
▼うなじ部分にウェーディングライトをつるせるタイプのジャケットやゲームベストもあります。
夜釣りではルールやマナー
夜釣りには押さえておきたいルールやマナーがあります。
夜間立ち入り禁止・釣り禁止場所に注意
釣り場によっては夜間に釣りができない場所や、立ち入り禁止になる所があります。
事前に把握しておくことはもちろん、現地のルールを守りましょう。
特に夜間の場合は、警戒レベルが上がるため即通報される可能性が高まります。
密漁への警戒が強い地域では疑われる行為をしない
ナマコ・イセエビ・シラスウナギなどは重要な漁業資源として各漁協も扱っています。
エリアによっては組織的に密漁が行われていて、漁業関係者も日々パトロールしています。
「瓜田に履を納れず」「李下に冠を正さず」という言葉がありますが、疑われるような行為は慎みましょう。
もし持ち物等を尋ねられたら、クーラーの中身等をすぐ見せられるようにしておきましょう。
集魚灯の使用有無を確認しておく
自治体によっては魚を集める目的での集魚灯が使用できない場合があります。
岸壁からライトなどを沈めたり、強力なライトで魚を寄せる釣りなどは、ルールを調べてから行いましょう。
ヘッドライトでむやみに海面や人を照らさない
夜釣りではヘッドライトの使用は慎重に行いましょう。
ベイトの有無など、海の状態を調べたいと思っても、周りに釣り人がいる場合はいきなりヘッドライトで海面を照らすのは控えるのがマナーです
また、ポイント移動時などに他人をヘッドライトで照らさないように注意しましょう。
明るさが極めて強いライトも増え、照らされると迷惑です。
隣の釣り座と距離を詰めすぎない
夜釣りではラインや仕掛けが見えづらくなり、クロスキャストやオマツリの発生率が高まります。
隣の釣り人がどんな釣りをやっていて、潮や風でどちらにラインが流れているかなどをよくチェックしてから釣り座を設けましょう。
このとき、距離を詰めすぎないようにしましょう。
挨拶がてら一声かけてから釣りをすると、オマツリした際もトラブルになりづらいと言えます。
通路に竿などを置かない
夜釣りでは他人の釣り竿を踏んでしまい破損してしまうトラブルがよく起きます。
通路にものを置くと危険です。
かならず釣り座はコンパクトにまとめて、釣り竿などは広げないようにしておきましょう。
大声で話さない
近隣が住宅地の場合は特に声に気をつけましょう。
ナマズ釣りやウナギ釣りなどでよくあるのですが、釣りが禁止でない場合でも、通報される可能性が高まります。
まとめ
今回は釣り初心者が夜釣りをするにあたり、押さえておきたい注意点とルール・マナーを解説しました。
事故リスクなどを軽減して、夜釣りをより安全に楽しみましょう!