皆様どうも。ミズチです。
さて、早いもので釣行記を投稿させていただくのも、はや3回目です。今回は千葉は内房の大貫港でのシロギス釣りをお送りします。
次の釣行先を考えてみた
さて、前回も惨敗を喫したので、次の釣行先については深く考えなければなりません。
以下の3点から、釣行先の検討をはじめました。
・妻のテンションをこれ以上落とすわけにはいかない。
→ サーフのようなハードモードは不可。広めの堤防が望ましい。(我々にとっては)
・妻のテンションをこれ以上落とすわけにはいかない。
→ イワシでも何でもいい。確実な釣果を望む(ゴンズイ・フグは勘弁!)
・妻のテンションをこれ以上落とすわけにはいかない。
→ 停めた車から近距離。横づけがベスト、で釣れるところ。
・・・あれ?
内房の「大貫港」と南房の「船形港」で悩んだ
以上の点から、内房の「大貫港」と南房の「船形港」が候補としてあがりました。
ただ、そのあとよくよく調べてみると、大貫港は一体に水深が浅くサビキには向かないということが書かれているサイトを見つけたため、少し遠いっですが船形港に腹を決め、友人を回収して、午前3時アクアラインに突入!
わぉ。前途多難
『工事のため、君津→富浦通行止め』
わぉ。君津から下道で40kmくらいあるんですけど。しばし悩んだ結果、ORETSURI の平田さんにも事前にお伝えした通り「大貫港」に目的地変更です。
寝呆釣具店
近所の24時間営業釣具店(有名な店だが、今回は名誉のため名前を伏せます)で、エサを買いがてら情報取集を試みますが・・・
店のレジには<寝起きそのものです>という張り紙を貼られたような感じのお兄ちゃんが1名、時代か両親かブームのどれかあるいは全てに取り残されたような呆け顔をして座っているのみです。
私:「あのー大貫港って今はどんな感じですかね?」
寝ぼけ兄ちゃん:「・・・・・・・・・・へぇ・・・・・・・・・・」
しばらくぼんやりした後、無言で紙を一枚差し出してきます。
その紙は以前にもその店でもらった(その時は割と愛想のいいおばちゃん店員さん)、近隣のスポット詳細が載った紙です。
まぁ時間も3:30くらいですし、眠いんでしょうが、客の勝手なイメージとしては
「よっ!大貫、釣れてる!?」
「そりゃーもう!アジが釣れすぎて、重みで右堤防沈みましたよっ!」
「ヒャッハー!!そいつぁいいや!じゃあ残った方の堤防も沈めてくるわ!!」
「ほどほどにね!お客さん!」
的なトークで、竿を出す前に暖まりたいもんです。ええまぁ、繰り返しますが当方40歳手前でございます。
・・・と、あまり粘っても会話になりそうもないので、青イソメと死にかけのジャリメとアミコマセだけ買って大貫港に向かいます。
大貫港へ到着
天気予報では11日の昼には上がっている予定だったはずの雨が3時くらいまで続いたこともあり、テンションもやや落ち気味なまま、大貫港に到着です。
大貫港の釣りポイントと駐車場事情
湾内に面した駐車場はそこそこ広く、停めたところから横付けで釣ることもできるようです。
聞いてみると、主に夜はアナゴが結構狙えるようですね。
※赤い四角枠が駐車スペース。今回の釣りポイントは赤丸部分です。
アナゴはまぁ、地元のふれーゆ裏でも狙えるので、西側の堤防に向かってみます。
右側にも大きく外洋に張り出した堤防があるのですが、細くて駐車場からやや歩くので、今回はパス。何よりも釣り易さを優先します。
写真はすべて明るくなってから撮影。駐車場のキャパとしては3~40台くらいでしょうか。進行方向右側は湾に面しており、横付けで釣り可能です。
駐車場対面には蛇のように細く突き出した堤防。なにやら釣れそうな雰囲気だが、遠いです。
遠くて見づらいですが、駐車場から直進すると、大きく二股です。右の赤灯台がどちらかというとメイン扱いですかね。左はサーフからの延長のような感じ。
歩きながら直下を覗き込むと、確かに浅い。満潮干潮は良くわからないのですが、水深2mくらいですかね。
キラキラと小魚(イワシかな)がいるのは見えます。
小雨とはいえ直前まで降っていた雨の影響でしょうか。途中でYの字に分かれる堤防の両先端それぞれ、1組しか釣り人がいません。まずはメインと言われる右側の釣り人にインタビュー。
「どうですか?」
「いやぁ・・・ハゼが1匹くらいですかね」
釣果を聞いてちょっとテンションが下がるも、非常に感じの良い若者2人にお礼を言い、左側先端へ。
左側は砂浜からややつながっている感じで、砂浜をかすめる形でショートカットできます。
先端はしっかりとしたコンクリ堤防です。
先端に至る途中に、なぜか便座が落ちています。誰か釣ったんでしょうか。
これは果たして・・・吉兆か、凶兆か。いざとなったら釣果に数えていいのか。。。
先端にいた方は、ルアーマンのようです。
聞いてみると、堤防から左は完全な砂浜。右側もほぼ砂地。夜はシーバス、明け方はヒラメやマゴチが狙い目、とのこと。
釣りスタート
とりあえずは堤防も広いので、そこを釣り座に設定し準備をします。
11月12日 時刻:4:40 天気晴れだがまだ暗し。且つ、昨夜の雨でやや濁りアリ。気温11℃。水温15℃。
前にも書かせていただいた通り、この1年キスを釣る事だけを本願としてやってきましたが・・・
なんでしょう、期待する心を失いつつあります。
それでもジャリメを買っているあたりが我ながらいじましいところです。
「何を狙え!」という具体的な指示も今回はしていないので、妻は最近勉強中の遠投カゴ仕掛けを作り出します。
私はカゴ仕掛けが苦手なので、投げ釣りしかできません。
ジャリメを付けて、適当に投げます。
キス狙いならいわゆる「サビく」行為が必要になるらしいのですが、それすら放棄して、さて2本目は何をしようかボンヤリ考えます。
『ま、ルアーかな。片づけるのも楽だし・・・』
煙草に火をつけながら、のろのろとルアー用の竿を用意していると・・・
カタンッ
ん?
さきほどクーラーボックスに立てかけておいた竿が倒れています。
風かな、と思って竿を拾い上げると
んん?
なんか引いているような・・・
とりあえず左右を見ます。
もしかしたら友人か妻が海に飛び込んで、私の糸を引っ張っているかもしれないな。でも、それやると多分死んじゃうな。と思ったのですが、2人ともしっかり陸の上で私を見ていぶかしげな顔をしております。
「いや・・・なんかさ」
グンッ
「おおお!?」
慌てて巻きだします。
「なんか来たんすかミズチさん!」
「ま・・・まぁあれだ。きっとゴンズイ君だよ」
自分に何かを期待させないように、ここは敢えて残念な名前を出してみます。
無論、頭の中では、
『ホオジロザメだ・・・これはきっとホオジロザメだ!』
もう頭の中には翌日のスポーツ新聞に載っている自分のドヤ笑顔しかありません。
本当にホオジロザメだった場合には、掲載場所が「海の事故」の欄になるかもしれませんが、それはもうやむなしです。
ミズチさん!キス!キスですよそれ!
そしてなんと・・・巻き上げてみると、友人が悲鳴に近い声を発しました。
「ミズチさん!キス!キスですよそれ!」
なんてことでしょう。この私があれほど待望していたキスをあっさり釣り上げてしまいました。
しかも2連。21cmと23cm。・・・お、大きい。
※1匹は写真撮る時に地面に落ちちゃいました。なんとも微妙な表情をしていますね。
ああああああああ・・・釣れちゃった・・・
毎回自慢するように「キスが釣りたい!一度も釣れたことがない!」と叫んでいたのに、釣れてしまった・・・
なんかもう、いずれORETSURI でキスの釣れなさ加減特集を平田さんに組んでもらって、最後は60歳の還暦のときにに赤いちゃんちゃんこ着て、ORETSURIで知り合った人たちとツアーを組んで、オープンカーと鼓笛隊付きのパレードで乗り付け、テープカットをして、千葉県知事から<ミズチさんが追い求めたキス>というテーマで釣り開始のスピーチをしてもらって、結果、キスはつれずにフグ爆釣。
というシナリオまで考えていたというのに・・・
特に期待もしていなかった今日いきなり釣れてしまった・・・
単なるキス2匹でパニックになっている3人組
「あああああああああああああああ」
「キ、キスだ―!!!!!!!!!釣れ――――!!!」
妻も友人も、膝から崩れ落ちて軽く自我崩壊を起こした私の叫びをガン無視で、目の色を変えて投げ釣りに切り替えていきます。考えてみれば、妻はむろん、友人もおかっパリでキスが釣れたことがなかった。・・・なんとも哀れな3人ですね。
釣り座には我々が着くより前からルアーマンが1人おられましたが、彼はどう思ったのでしょうか。
単なるキス2匹でパニックになっている3人組を。
それにしても、みなさん。キスとは、なんと美しい魚でしょうか。
滑らかなフォルムに、上品なおちょぼ口。控えめなヒレ。そして何と言ってもプラチナホワイトに輝く鱗。
この際、『海にぶん投げて、釣れなかったことにしてしまおうか・・・』
混乱した頭でそんなことを考えていると、妻と友人がほぼ同時に絶叫しました。
「来てます!なんか来てますよ!?」
「来てる!おっきい!なんか来てる!」
巻き上げた先についていたのはどちらもキスで、そしてでかい!
友人22cm。なんと妻のは測ってみたら26cm。
最大キスを妻がGET。明るくなってから改めて採寸。
近場にいる!?
友人は全然遠くに投げず近場で釣れたようで、そのあとも
「ミズチさん近い、そこ!そこ!たった5m!うははははははははははは」
という叫びか爆笑かわからない<要カウンセリング>な声を上げながら釣っていきます。
でかいのが来た!
ただ、日が昇るにつれ、まずキスのサイズが小さくなっていきます。
20cmオーバーが急激に14cmくらいになり、最終的には12cmくらいまで。
さらにもう1匹キスを釣り、キスという魚がこの世に実在することを再確認した私は、ようやく自我崩壊から立ち直り、仕掛けをカレイ仕掛けに変更し、イソメを房付けして思いっきり遠投します。
20分後くらいに軽く巻いてみると・・・重い!半端なく重い。
根掛かりではない、キスが食いつく針でも餌でもない!これは来た!でかい!
「タモ!タモを頼む!でかいのが来た!」
慌ててタモをセットする友人と、ちらほら増えてきた他の人々の視線。
・・・まぁヒトデでした。なんでアイツらって、やたら水の抵抗が強いんでしょうね・・・。
ぶっこみ釣りにシフト
完全に心が折れた私は、ぶっこみ釣り仕掛けに変更し、友人が釣った小さいキスを無言で付けてはぶん投げてみたものの、残念ながらヒラメはかかりませんでしたし、その後の釣果は全員ぱっとしませんでした。
が、妻は広々とした堤防で思う存分遠投カゴの練習ができたことに満足した模様で、何より全員があのキスに出会えたということが無上の喜びとなり、非常に良い思い出の堤防として記憶に刻み込まれました。
得難い体験でした
朝日と釣り人。体力的にきついですが、こういう景色を見ると、得難い体験をしている気分になります。
数の竿頭賞は友人。最大サイズ賞は妻。初釣り&2連というサプライズ賞で私。
ま、バランスとしても良かったのではないかと。
数的には爆釣とは言えませんが、良い型が多かったので満足。
釣ったキスはすべて天婦羅にして食べましたが、やはり旨いですねぇキスは。
とりあえず、キスは達成したので、何か次の目標を探さねば・・・と思っております。
ではでは。俺釣り読者のみなさん、またお会いしましょう。
ミズチ
続編→【さまよい夫婦釣行記4】
<ミズチさんの寄稿記事>
<ORETSURI フィールドレポーターの過去寄稿記事>
ORETSURI フィールドレポーターの記事はこちら
千葉県でシロギスが釣れるスポット
大貫港以外に千葉県でシロギスが釣れるスポットは以下の通り。
釣り禁止や立ち入り禁止エリアに注意して釣りを楽しみましょう。
- オリジナルメーカー海釣り公園
- 金谷港
- 保田港
- 富浦港
- 富浦新港
その他、水深が10メートル程度ある砂地・砂泥地があれば初夏から秋口(4月後半から10月程度)までシロギスを狙うことができます。