毎年4月末には列島はゴールデンウィークムード真っ盛り。
休みなのか仕事なのかは人にもよりますが・・・・
ここでORETSURI編集部から、東京・神奈川近郊でゴールデンウィークにオススメの釣りをお知らせします。
淡水の釣り
まずは淡水の釣りから。都市圏に住んでいる場合、海よりもっと身近に釣りをしたいという場合は池・沼・川での釣りがオススメです。中には食用しておいしいものもいますので、恐れず味わってみるのもよいでしょう。
テナガエビ(手長海老)
ビンビンと子気味良い引きが楽しいテナガエビの釣り。
魚とは違った駆け引きがあり、釣り初心者から熱狂的なファンまで愛されている釣りです。
江戸前の釣りとして長く人気のある釣り物で、延べ竿やコンパクトロッドを中心にシンプルな仕掛けで狙うことができます。
最盛期は毎年6月の梅雨シーズン付近ですが、4月後半から5月付近も「はしり」として釣ることも可能です。まだサイズが小さい個体が多いかもしれませんが、ときにはハサミをふくめて20cmを超えるサイズも・・・食味も抜群で、水道水やミネラルウォーターを持ち込み、現地で釣りながら泥抜きをして、唐揚げにすると絶品です。
オススメの釣り場:多摩川河口6キロ付近(JR川崎駅徒歩20分)、その他江戸川・荒川河口域・中流域(笹目橋付近まで)。石神井公園
川崎駅から少し歩きます。昼前後の場合、おむすび権米衛アトレ川崎店で食事を買っておくのもよいですよ。
ポイントは、JRと京急の橋下あたりのテトラ全域。潮が動いているときに食いが集中するので、時合を見極めて挑戦してみましょう。干潮時はテトラ帯をのぞき込むとテナガエビが見えるので、サイトフィッシングもオススメです。テトラに乗る場合は十分気をつけましょう。子供連れの場合は、ライオンズマンション川崎多摩川前から上流の安全な護岸で釣ることをオススメします(ただし干潮時は水がなくなるのでテトラ帯以外は釣りが難しくなります)
- オススメの仕掛け:2メートル程度の延べ竿+テナガエビ仕掛け。タナゴ用の竿も最適です
- オススメの釣り餌:コスト・釣果ともにアカムシがオススメです。ミミズや魚肉ソーセージ、ベビーホタテ、シラスなどでも釣れます。
- 釣り餌屋:JR川崎駅付近に上州屋川崎東口店あり
- トイレや物資の購入:セブン-イレブン川崎本町2丁目店、オーケーストア 川崎本町店
コイ・フナ(鮒・鯉)
乗っ込みという産卵シーズンの個体もいる鯉と鮒の釣り。鯉は野鯉と呼ばれる野生繁殖個体や放流個体、錦鯉、近縁種のニゴイが釣れ、鮒はヘラブナとマブナが釣れます。
<釣り方。
- ブッコミ釣り(リール竿で、ミミズや練り餌などを投げて釣る)
- ウキ釣り(延べ竿で釣る)
- パンプカ(食パンを川の上流になげ、フライやリール竿でパンを浮かべて鯉を釣る)
- ルアー釣り(春の鯉はルアーへの反応もよいです。ニゴイはとくにルアーへの反応が良好。リリース主体の釣りなのでシングルフックバーブレス推奨)
オススメの釣り場:多摩川中・下流域、江戸川・荒川河口域・中流域、石神井公園(リールやルアー釣りは不可)・浮間公園・水元公園
ナマズ(鯰)
都市河川では再生水等の影響で1年中温暖なため、ナマズが活動しています。4月以降になるとその動きは盛んになるので、釣ったことがない人も挑戦してみるとよいでしょう。特に雨後の増水にともない川に濁りが入っているときは高活性ですので、釣れる可能性が高いです。夜行性の魚ながら、淵や岸辺の葦際などの物陰を狙えば昼間でも釣ることができます。
<釣り方>
- ブッコミ釣り(リール竿で、ミミズや練り餌などを投げて釣る)
- ルアー釣り(ナマズはトップウォータールアーへの反応もよいです。リリース主体の釣りなのでシングルフックバーブレス推奨)
オススメの釣り場:多摩川中・下流域、江戸川・荒川河口域・中流域・相模川
※止水域にも生息していますが、都市河川で餌となる小魚が多い場所を狙うとよいでしょう。多摩川などでは、この時期のナマズは稚鮎を捕食していることが多いです。遡上する稚鮎を追ってくるシーバスが釣れることも。
ウナギ(鰻)
絶滅が危惧されているウナギですが、意外なことに都市河川の中流域から下流域に多く生息しています。
食べきれないほど釣るのは倫理的に問題かもしれませんが、身近な川で頑張って生きているウナギの存在を実感し釣りをして食べてみることで、環境について考えが起こることもあるかもしれません。
自分でウナギの蒲焼を作ってみるとかなりの手間ひまがかかり、土用の丑の日にスーパーで並ぶウナギのかば焼きについてなんらかの想いをいだくはずです。
<釣り方>
- ブッコミ釣り(リール竿で、ミミズを投げて釣る)
オススメの釣り場:多摩川中・下流域、江戸川・荒川河口域・中流域・相模川・花水川
※ウナギは河川上流域にも生息していますが、都市河川に存在する堰などにより、上流部ほど生息数が少なくなりますが、サイズが大きくなります。まず一匹釣りたい場合は、河川最下流の橋付近、ゴロタと砂泥底がかかわる付近、河川の合流部付近を狙うと釣果を出すことができるでしょう。
海の釣り
次に東京・神奈川で楽しめる海の釣りについて紹介します。釣った魚をぜひ食べたいという場合は、淡水より断然海の釣りがオススメです。
どこの釣り場も混みあいますが、手漕ぎボートや船の釣りであればなんとか釣りができるかもしれません。予約はお早目にどうぞ。
岸釣り(堤防・岸壁)
シロギス・メゴチ
堤防や岸壁からちょい投げをしたとき水深が10メートル程度ある釣り場ではシロギスやメゴチが狙えます。6月になればかなり近場まで接岸しますが、この時期は遠投が必要かもしれません。
<釣り方>
- ちょい投げ釣り(エサはジャリメかイソメ。※ジャリメがオススメ。)
- ルアー釣り(ガルプやパワーイソメを利用したジグヘッドリグやテキサスリグ)
オススメの釣り場:大磯港(西堤防・中央堤防)・小田原漁港・横浜や横須賀の釣り公園
※チョイ投げ釣りの場合、投げて放置しがちですが、積極的に海底をさびいてきたほうがシロギスの釣果はあがります。放置したままだと、仕掛けが海底にたれたままで、ヒトデやメゴチが釣れ盛るので、注意したいところです。場所によってはクサフグなどのフグ類の回遊が盛んになるので、チモトをビニールパイプで保護しないと毎投仕掛けを切断されることに。また、シーズン初期ほど20センチ以上の大型のキスが釣れるチャンスも高いと言えます。
アジ・イワシ・小サバ
ゴールデンウイーク付近は堤防や岸壁に、アジやイワシ、小サバ(サバの幼魚)が回ることもしばしばです。
<釣り方>
- 遠投かご釣り(アジを狙う場合、回遊ルートへ遠投できると朝晩以外でも釣れることも)
- コマセを用いたサビキ
- ウキ釣り
オススメの釣り場:江ノ島・平塚新港・大磯港(西堤防・中央堤防)・小田原漁港・横浜や横須賀の釣り公園
※アジの場合は朝夕のまずめ時や夜間など時合が短いので時間を調整して釣り場に到着したほうがよいでしょう。イワシや小鯖の場合も、日中も回遊するものの、まずめ時に釣果があがる傾向にあります。ちょい投げができる釣り場では、まずめに回遊魚を狙い、それ以外の時間帯はチョイ投げでシロギスなどを狙うと、飽きず2度楽しい釣りになるはずです。
イシモチ・カレイ
マコガレイ、ムシガレイなどのカレイ類や、イシモチなどもこの時期堤防で釣ることできます。
カレイ類はそろそろ最終シーズンで、イシモチは濁りが入った日であれば連発することも。
<釣り方>
- チョイ投げ釣り
- 投げ釣り
オススメの釣り場:江ノ島・平塚新港・大磯港(西堤防・中央堤防)・小田原漁港・横浜や横須賀の釣り公園
※カレイは戻りガレイの最終シーズンです。釣れる数はさらに少なくなっていきますが、シロギスやイシモチも合わせて釣れるので、針のサイズを工夫する必要がありそうです。大型の袖針などでは、イシモチが釣れない場合はボウズを味わうことも・・・
最後に
毎年ゴールデンウイークになると水の事故が発生しています。
釣りは、とてもたのしい趣味ですが、常に危険と隣り合わせであることも忘れてはいけませんね。
- 危険な場所では釣りをしない
- 状況によりライフジャケットを着用する
- 足元に気を付ける
安全第一で楽しみましょう!