どうも平田です。
秋の東京湾は、中ノ瀬から湾奥にかけてカタクチイワシなどのベイトを追ったイナダの群れがはいっているというのがありますね。
船釣りであれば、中ノ瀬あたりにたまっている群れはハマれば入れ食い状態だったりします。でも、連日たたかれ続けていると警戒するのか、船がはいってコマセを撒きはじめると逃げることもあるようで。
今回はかなりイナダやアジの釣況がよかった日の話です。はてさて、イナダの新しい群れでも入ってきたのか・・・。
イナダ仕掛けはシンプルなので自分で作るのもあり
こちらは金沢八景の駅前で即席イナダ仕掛けをつくっている筆者です
この男はなんでそんなところで仕掛けを組んでいるのか。ラグビー青年みたいな大学生の一群にじろ見されたところ、こちらもじろ見したら、目をそらされました。わたしは元気にやっています。
というのもですね、前日に相模湾時化アマダイ釣行があって疲労のまま寝てしまったというわけなんです。波風が強い日の船上って、姿勢を維持するだけでもかなり大変。この日は、船釣りはじめての女性お二人にレクチャーするという任務があったので、それで、集合時刻前に仕掛けの準備をしていたわけですね。
イナダ仕掛けについては以前、1本針で太目の短めハリスがいいという記事を書いたんですが、このとき、がまかつの伊勢尼10号をつかっているという話をしました。伊勢尼は線材が太くて剛性が高いので引きが強い魚でも安心。
▼伊勢尼は剛性が高いので泳がせ釣りなどにも利用できる汎用フック
が、今回はさらにイナダ仕掛けに最適な針を発見しました。いや正確に言うと、存在は前から知っていたけども、イナダの仕掛けにつかってみたのは、はじめてだったということなんですけどね。
それは、オーナーの「沖アミチヌ」です。
▼2キロ弱ぐらいまでの魚をオキアミの刺し餌で釣るときには最強かも
これの6号が1キロ程度のイナダには最適。オキアミエサをつかうなら現行アイテムで一番よいと思います。ワラサ級以上だと伸ばされると思うので、より太軸のものが必要です。
秋から冬にかけて成長したイナダが1キロ強として、ハリスが4号以上あれば、タモ入れをしなくてもハリスをもって抜き上げられます(要グローブ+飲まれていると切れるかもなのでフッキング位置を確認)。
背側の殻ぎりぎりに差すとダブルケンが殻を固定してずれにくい。イカタンで蓋をするとさらにグッド
つけエサのオキアミは、選別品を持ち込まないかぎり、解凍品で崩れ気味だったりすることもあるわけですが、そんなときにも軸にケンがダブルでついているので針持がよいのです。ちなみにこの針はアマダイ仕掛けにも向いています。なので、大量購入しました。岸からイサキなどを狙う遠投かご釣りなどにも有効ですしね。
この沖アミチヌ6号にフロロハリス4号を3m。かんたんな外掛け結びで問題ないです。ちなみに釣り座が混んでいるときや風が強いときなどはハリス3mが邪魔になり、オマツリしやすいので、自己規制で2mぐらいにカットしてもあまり喰いはかわりません。
イナダって活性が高いときはパニック状態になっているようで、落とせばなんでも食うし、だめなときは3mでもプラカゴの落下におびえて食わなかったりするような気がします。
イナダ用の市販仕掛けは真鯛狙いもかねて、4mとか6mなども売っていますが、マダイを主軸にして狙うのでなければ不要かなと。なれないうちは長ハリスはトラブルの元ですしね。
一之瀬丸の場合、イナダ仕掛けはオーナーの「吹き流しイナダ五目(2本針)」を販売しているようです。この針は軸にケンがないので、剛性は高いものの、オキアミがずれやすいというのがあります。
それと2本針なのですが、混みあっている船内&ライトタックルを主体で狙う場合、イナダがダブルヒットする(よくあります)と、制御できずオマツリして周囲ともどもトラブルになります。
なので、なれないうちに2本針系の仕掛けをつかうときは枝針をカットしてしまうのも一つかなと。自分の天秤やビシなど絡む手前マツリの頻度も減ります。いずれにせよ船の混み具合やつかっているタックルや自分の力量と相談しながらやるとよいと思います。
午後アミ五目は中ノ瀬イナダ狙いからスタート
この日は午前船でのイナダの反応がよかったのか、最初は中ノ瀬イナダ狙いからスタート。
小型とはいっても、青物狙いということもあって、ワラサなどを狙える太竿に剛性高めの金属筐体のリールを装備した人もチラホラいました。
航程15分ほどで中ノ瀬到着。
船長のアナウンスによると、タナは海面からとって水深18mから15mまでしゃくって待つとのこと。水深は23m。底上5mぐらいに群れがいるようで。
船釣りはじめての女性ふたりからすると、海面からタナをとるっていうのはすこし難易度が高いかなーと思ったんですが、それほど潮が速いわけでもなく、18秒ぐらいでだいたい水深18m。
ラインのマーカーで判断するのとあわせてなんとかスタート。
18mから竿をさげながらリール2回転させてシャクって17m(約1mとする)。
さらにリールを2回転させてシャクって16m。
さらにリールを2回転させてシャクって15m。
で、ステイ。
と、1投目からイナダを釣る女性陣。この引きを味わってしまうと、後半のアジの引きは物足りなくなるかもなと思いながらもどんどん釣りあげていきます。いいねいいね。
ということで、お二人が自立したタイミングでわたしも竿を出してみると・・・
1投目からヒットですよ。
いいねいいね。
今回ライトゲームSSのMクラスだったので、MHクラスよりさらに竿が曲がって気持ちよい引き。
全体的に秋口より一回り以上でかくなって1キロ強はありそう。
どんどん釣れる。
18mまで落としてしゃくって15mでステイさせれば、もう誰でも釣れる状態。きっと海中では「コマセミノフスキー粒子」によってレーダーがやられてしまったイナダたちの狂乱がはじまっているんでしょうね。
イナダは高校生ぐらいの顔つきなんですよね
落とせば釣れる。
落とせば釣れる。
プラカゴと天秤は持参したものを使ってました。
サニーライトFLにヤマシタのちょいごつめの天秤(船テンビンK型 2mm40cm)。この天秤はハリス側のスナップサルカンの剛性がやや不安なのですが、イナダであれば大丈夫かなと。
どんどん釣れる。
アタリがあってから食い上げで飲まれない限りは、かんぬきや上あご部分に針がかりします。こうなると針が破断したり曲がらないかぎりは外れません。前述の沖アミチヌ6号はハリスをもって抜き上げても問題なかったです。
1キロ級のイナダは短時間で11本。
きっとみんな釣れたのでしょう。場所をかえて、アジ狙いにシフト。
そのまま釣りつづけず、釣り物を変えてくれるっていうのがコマセ系の五目の良さですね。
アナウンスで「まずはイナダを狙います。イナダの仕掛けをつけてください」とか「次はアジを狙うのでアジの細めの仕掛けをつけてください」とか、当たり前のようですが、船長のアナウンスって大事だなーと。
南本牧のアジも入れ食い状態
船はすこし走って、南本牧の岸壁際へ。
よくカサゴ狙いでも選ばれるポイントです。海底にブロックだかの岩礁帯があって、プラビシを落としてすぐにあげないと速攻で根がかるエリア。カサゴの魚影も濃い場所なので、アジ釣りに飽きた人は、底すれすれにイカタンやらオキアミやらが漂うようにしておくとカサゴも狙えたり。
アジの活性はどうなのかな?
と、おもったら、ここでも入れ食い状態に。船長の指示ダナは3mながら、もう多少のタナボケなどは関係なく釣れるという喜ばしい状態。船釣りはじめての女性陣からすると、魚ってこんなに釣れるのかとか思っちゃいそうな日でしたね。アジも釣れないときはほんと釣れないんですよ。これほんと。
釣れてくるアジは25cm前後の良型サイズ。一番うまいサイズ感ですね。
基本的に一荷で釣れてくる状態。よくみると上あごにがっつりヒットしている個体がほとんど。
たまにカサゴが釣れたり。
イカタンに黒メバルが食ってきたり。
アジも体高さがあってよい黄アジ
沖あがりのときの25Lクーラーボックスはこの通り満杯。
たくさんおすそ分けができそうです。
空模様も曇りがちで冬の日本海のような鉛ような色合いだったんですが、釣れると気分も軽め。
3人で下処理をして1時間弱かかって、すっかり暗くなった街並み。
寒くなったのでイナダはアラごと鍋かなー。
ではでは。
平田(@tsuyoshi_hirata)
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お世話になった船宿
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▼イナダやマゴチなどのように釣りあげてからかなり暴れる魚は一旦フィッシュグリップでつかんでから針外しをすると安全。手でつかむとふとした拍子にフックがカエシまで刺さってしまうこともあり危険です。今回利用したアイテムはこちらのグリップ。安価で、イナダクラスであれば問題なく利用可能。360°回転するので、魚が暴れても大丈夫。重量207gで計量で、18キロまでの計量もできます。釣友へのちょっとしたギフトにもよいと思います。
▼2キロぐらいまでの魚をオキアミの刺し餌で狙うときにオススメ。アマダイやおかっぱりの遠投かご釣りなどにも使えるので多めに買っておくのがオススメ。
▼ハリスはシーガーの船ハリス4号が最安