気づいたら釣り竿が10本ぐらいある。いや、もっとあるかも。
釣りあるあるですね。
おかっぱりでも船釣りでも、いろんな釣りにチャレンジしていき、より釣果をあげたくなったり、より釣趣を味わいたいと思うと、どんどん竿が増えていくわけです。
今回は、昨年購入したシマノの船竿「ライトゲーム CI4+(LIGHTGAME CI4+)」をつかってみた感想を紹介します。購入を迷っている人の参考にはなるんじゃないかなと。
シマノのライトゲームロッド(船竿)のラインナップについて
ライトゲーム CI4+(LIGHTGAME CI4+)は、シマノから販売されているライトゲームロッドです。
ライトゲームロッドというのは、ライトタックル用の船竿という意味です。
従来の重めのオモリに太目のPEライン(3号以上などなど)を使うようなノーマルタックルと比較して、よりライトな釣りに対応した汎用タックルだと覚えておくとわかりやすいかと思います。
ちなみに、シマノのライトゲームロッドには以下のラインアップがあります。
- ライトゲームBB:入門者用=基本スペックは必要十分。これで問題ない。12,000円~15,000円程度
- ライトゲームSS:中上級アイテム=ガイドや外装がややパワーアップ。18,000円~21,000円程度
- ライトゲームCI4+:上級アイテム=穂先やブランク部分がさらにパワーアップ。27,000円程度~30,000円程度
※それぞれ2019年モデルが販売されたので、中古品も比較的多く出回っています。中古品はだいたい新品価格の5,60%offぐらいで購入できます。
このシマノのライトゲームロッドシリーズなんですが、厳密にいうとそれぞれがさらに細分化されています。
が、一般消費者からするとわかりにくいんですね。リミテッド・アレグロ・モデラートとか言われても、なんじゃいな、と。
なので、3つのクラスがあるんだなーと覚えておけば大丈夫。実際はさらに上位機種やソリッドブランクスのモデルがでているんですけどね。
それとこれだけは言っておきたいのが、入門者向けのライトゲームBBでも十分釣れますし釣趣を楽しむことができるという点です。
ダイワであればライトゲームXでも十分です。
ライトゲームBBを使えば、どんな釣りでも困ることは全くありません。
大物も十分釣れます。予算がない人は迷わずライトゲームBBを買いましょう。すごくよい竿です。ほんと。
シマノのライトゲームロッドにおける「 CI4+」と「SS」「BB」との違い
じゃあ、ライトゲームBBとお値段高めのライトゲームSSだったりライトゲームCI4+の存在価値はどこにあるのか?
これはですね、以下の通りです。
- さらに繊細なアタリをとりたい(感度をよくしたい=カーボン含有率・穂先の素材特性・ガイド・グリップなど)
- 魚の引きやしゃくりに対してさらに高い剛性がほしい(ブランクの外巻カーボンテープ部分など)
- 所有する満足感(手にとって使うことへの満足=外装や質感)
だいたいコストでいうと、ライトゲームBB2本分=ライトゲームCI4+です。
それだけの価値があるかというのを考えて、釣り人は購入を検討するんだと思います。
ライトゲームCI4+とBBとSSの比較スペックは以下の通り。
- エクストリームガングリップ:持ち手の負荷が軽減されるグリップ
- タフテック∞:カーボンソリッドで感度と強度も高めている穂先
- ハイパワーXソリッド:タフテック∞をカーボンテープでX状に締め上げネジレを抑制したもの。感度UP
- スパイラルX:ロッド縦繊維の内側と外側に、カーボンテープを逆方向斜めに巻いた三層構造
ライトゲームBBとSSの違いはエクストリームガングリップとスパイラルXの実装有無。
要は持ち手の負荷軽減とブランク全体の剛性が高まっているという点です。
ライトゲームSSとCI4+の違いは、穂先部分がカーボンソリッドでさらにX状にカーボンテープで締めあげてある点です。要は感度と剛性がさらに高いということですね。
すべてのシリーズをつかってみた感想は、ふつーに釣るのであればライトゲームBBで十分。エクストリームガングリップを搭載していないんですが、一番軽いです。
エクストリームガングリップによる手首の負荷軽減やスパイラルXによる剛性を感じつつ、グラスソリッドティップの食い込みが大切なのであればライトゲームSS。
さらに、繊細なアタリを味わいたいのであればライトゲームCI4+を選ぶとよいんだろうなーと思います。
※マゴチだったら穂先感度は必要ですが、食い込みが重要なのでカーボンソリッドティップのライトゲームCI4+よりはライトゲームSSかライトゲームBBがおすすめです。
わたしが「ライトゲーム CI4+」を買った理由
といっても、繊細なアタリをとるライトゲーム釣りってなんだろうと思いませんか。
タチウオ、アジ、ライト五目、マゴチ・・・。
そんな繊細だったっけ。
わたしは、この記事を書いているぐらいなので、2ピースロッドとしては最高スペックのライトゲームCI4+を買った(当時)のですが、頭の中にあったターゲットはアマダイです。
アマダイ自体のアタリが繊細かというとそうでもないんですが、ゲスト陣であるキダイ、トラギス、ヒメ、アカボラ、ムシガレイあたりの微妙なアタリをできるかぎり捕捉して、空鈎状態を最小限にしたいと思ったんです。
それと、わたしはアマダイ釣りぐらいならば手巻きでやる主義なんですが、終日手巻きリールを何度も巻くときに手首にかかる負荷を軽減したいという考えがあったんですね。
だからエクストリームガングリップ搭載&繊細な穂先をもつライトゲームCI4+にしたのです。
今まで買った船竿としては、カワハギ竿のステファーノCI4+に続いてのお値段でした。はい。
実際に「ライトゲーム CI4+」をつかってみた感想
ここからは、購入してから実釣で「ライトゲーム CI4+」をつかってみた感想です。
こちらリールシート部分。リールはシマノの手巻き両軸リールとしては最高スペックのバルケッタプレミアムを合わせています。やや重量はありながらもエクストラハイギアタイプなので、手巻きで狙うアマダイには最適。
エクストリームガングリップはこのように持ちます。利き腕によってグリップ形状が異なるので注意しましょう。それだけ従来のグリップより最適化されているということです。
側面。シックなデザイン。
なんとなくスパイダーマン感がするデザイン
バット部分。
この部分のデザインはもっと上位機種としての高級感をもたせたほうがよかったんじゃないかなと思います。このあたりはライトゲームBBやSSと大差がありません。
ガイドはオールSiC。
ライトゲームBBはTOPのみSiC、他はハードガイド。ライトゲームSSはTOPのみSiCで他はアルコナイト(と思われる)。という違いがあります。
強度と放熱性では、オールSiCが一番安心ではありますが、船竿では必須条件ではないとは思います。
こちらブランク部分。
スパイラルXという技術でブランクの内側と外側が斜めに巻いてあります。
塗装も余分なものがなくスパルタンなイメージ。
上がライトゲームCI4+
こちらは穂先部分のつけねの比較について、旧型ライトゲームSSと比較。
よく見ると穂先の外側にカーボンテープで補強してある縞(ハイパワーXソリッド)がみえると思います。
こちらが穂先。
タフテック∞とハイパワーXソリッドにより、より高い感度で丈夫なカーボンソリッド穂先です。
多くの船竿がグラスソリッドなので、感度はさらによいわけです。
一方、強度が増しているとはいえ、グラスソリッドに対してカーボンソリッドはかなり繊細。
センターカットの2ピースではないので収納時に穂先にものが当たりやすい仕様です。
なので、破損の可能性も高く、悲しい思いをしないためにはティップガードは必須だと思います。
こちらはグリップの比較。
一番上がライトゲームCI4+です。
上から2番目が旧型ライトゲームSS。次の二つが旧型ライトゲームBB。こうしてみるとエクストリームガングリップ自体の新しさがわかりますね。
こちらグリップ上部。
一般的なトリガータイプは人によって持ち手の位置が変わりやすく、パーミングができておらず、手首への負荷が高くなったり、操作性がよくない誤った持ち方の方も多く見受けられます。
一方、エクストリームガングリップの場合は握り方が一つになるので、手に持つと自然と正しいグリップ方法になります。
写真のように指をグリップのキャップ部分にふれるとさらに手感度もよくなることでしょう。
実際につかってみると、穂先の感度はかなりよく、時化気味の海でも、手感度にくわえて穂先の眼感度でアマダイ以外の魚のアタリがよくわかるようになりました。
エクストリームガングリップの恩恵も大きく感じられます。
アマダイは水深100~120mぐらいまでを釣るわけですが、入れっぱなしでは釣れないため、5分に1回程度の頻繁な打ち返しが必要です。
そんなとき従来のトリガーグリップと異なり、手首への負荷が軽減されていると感じました。実釣後も手首に極端に疲労や痛みが残るということはありません。
貴殿たちの猛攻をかいくぐりデカアマをゲット
手首が疲れにくく、小物のアタリもしっかりとらえる。
購入前に考えていた2つの課題は解決でき、写真の通り、「デカアマ」こと大型のアマダイも釣りあげることができました。
ライトゲームCI4+を買ってよかった。
まとめ
昨年リリースされたライトゲームCI4+の使用感などについて紹介してきました。
文中にも説明しましたが、入門者用のライトゲームBBでも十分に楽しいライトゲームフィッシングを味わうことができます。大型の魚も釣れますし。
ライトゲームCI4+をつかっているわたしより、ライトゲームBBをつかっている釣り人のほうが釣れているということもよくあります。
船釣りにおいて竿は一つの要素で、釣り座や餌や鈎などの要素がより重要であることもしばしばです。
一方、紹介したような手巻きでやるようなアマダイ釣りでは、穂先の繊細さやエクストリームガングリップによる疲労軽減が強力なアシストになると思っています。
どんな竿を買うかは好みなわけですが、同じようなニーズがある方にはライトゲームCI4+はオススメです。
関連アイテム
▼ライトゲームCI4+とライトゲームSSにはエクストリームガングリップが搭載されているので利き腕によって選ぶモデルが変わってきます。Amazonなどで買うときは注意しましょう。
浅場のライトゲームでもっとも汎用的なのは20号~80号の錘がつかえ、2m前後のモデルです。それぞれ当てはまるものを紹介しておきます。
それ以外は各サイトでチェックしてみてください。
<ライトゲームCI4+>
<ライトゲームSS>
<ライトゲームBB>
参考:シマノ公式サイト