※ライトゲームBBについては2019年モデルが登場したので内容を更新しました。
船釣りをはじめるときは、レンタルタックルでよいと思うのですが、次第にマイロッドが欲しくなってくる人も多いと思います。
釣り竿を「持たない」という選択も大切ですが、「持つ」喜びというのは、やはりあるかと思います。これはどちらが優れているという問題ではないはずです。
毎回異なる道具を使うという手軽さに対して、自分が選んだ道具を使いこなしていくうちに湧く道具愛。
このあたりは、特に男性が強い気がします。
今回は、船釣りでライトゲームのマイロッド1本目として、検討されがちな、シマノ『ライトゲームBB』とダイワ『ライトゲームX』について、8つの観点から比較しました。
<本記事の結論>
★価格面を重視の場合: ダイワ・ライトゲームXがぴったり
★感度・ラインナップ面の豊富さ:シマノ・ライトゲームBBがオススメ
目次
①ラインナップ比較
まずはじめに、それぞれの商品ラインナップを比較してみましょう。
ダイワ・ライトゲームX

シマノ・ライトゲームBB(2019年モデル)

ダイワ(ライトゲームX)が6モデルに対して、シマノ(ライトゲームBB)が10モデルです。
まとめると以下の通り。
- ライトゲームX:6:4、7:3、8:2調子のアイテムが2つずつ。M(ミディアム)とMH(ミディアムハード)のみ。錘対応は100号までのモデルを販売
- ライトゲームBB:6:4調子が2つ、7:3調子が5つ。8:2調子が2つ。M~HHまで対応。錘120号まで対応できるモデルを販売
シマノについては、ライトゲームBBモデラートに錘負荷200号まで対応できるモデルがあります。
ダイワは必要最低限のラインナップで、シマノは長さとオモリ負荷という点でより多くのシチューエ―ションに対応しようとしてることがわかります。
②全長の比較
ロッドの長さは、以下の通り。
- ダイワ:ライトゲームXは1.9mに統一
- シマノ:ライトトゲームBBは1.95mを中心に、1.90m、2.0m、2.25mの4種類
汎用ライトゲームロッドは、電車釣行等のユーザーも想定されているため、両者寸法は1m程度。
2ピースで持ち運びやすい長さであるのは同じようです。
両社ともコンパクトなので、船べりでの取り回しも使いやすいと言えますが、シマノが1.95mを中心として、やや長めのモデルとして2.25mモデルを増やしているところが違いです。
この2.25mは置き竿や、エビメバルでの食い込みの良さにつながりそうです。
③カーボン含有率の比較

対応錘号数と調子を目安に比較した表。対応するものがない場合近しいモデルを当てはめています
釣り竿でメインに使われる素材はカーボンとグラスです。
大まかに比較するとカーボンは軽量で感度にすぐれ、グラスはカーボンより重く感度は低いものの粘りや強度という点で優位性があります。
釣り物や釣り方によって変わってきますが、カーボン主体のロッドが多い理由は、軽量で感度がより良いものが消費者に求められているからです。
特にライトゲームの釣りは常に手持ちでいることが多く、軽量両軸リールと組み合わせたときの合計重量が軽いほうが疲れにくいといえます。これは、リールの重さ・装着位置により持ち重りという要素はありますが、わかりやすいポイントです。
ダイワの「ライトゲームXシリーズ」とシマノの「ライトゲームBB」を比較すると、シマノ製品のカーボン率が高いことがわかります。

シマノの旧型ライトゲームBBは軽かった
ライトゲームBBの旧モデルは上記図のように、ライトゲームXに対して軽量でした。
一方、2019年モデルのライトゲームBBは、「ハイパワーX」というブランク外側をX上にカーボンテープで巻き上げる技術等により、全体重量の開きはなくなってきています。

ライトゲームBBの新型はやや重量が増している
強度面以外にも、X状のカーボンテープ仕上げは見た目にも美しく所有欲を刺激します。これは、ダイワのライトゲームXに実装されている「ブレーディングX」に合わせたのかもしれません。
カーボン含有率のメリットについて言及してきましたが、あえてグラスや樹脂の割合を高めることで粘り強くしたり耐久性を高めたり、食い込みを良くするなどの観点もあります。
④穂先の比較
ダイワのライトゲームXについては穂先の説明がないですが、シマノのライトゲームBBについては、すべてグラスソリッドです。
旧型のライトゲームBBにはチューブラー(穂先の内部が空洞)もありましたが、現在は統一されています。
視認性を高めるためのカラーリングについては以下の通り。
- ダイワ:単一
- シマノ:単一
2パターン(ソリッドティップorチューブラーの差)
ダイワ・ライトゲームX

ダイワ:ライトゲームX系の穂先
シマノ・ライトゲームBB
シマノ:19ライトゲームBBの穂先パターン(グラスソリッドで統一)
⑤ガイドの比較
両社ともにトップガイドのみSiCガイド、その他はハードロイ系ガイドのため違いはありません。
船釣りの場合、巻き込み等でTOPガイド部分に負荷が生じますが、SiCガイドであれば安心ですね。TOPガイド以外はSiCガイドでも機能的には問題ありません。
⑥ブランクの仕上げの比較
旧モデルのシマノ・ライトゲームBBには、X状のカーボンテープ補強がされていませんでした。2019年モデルではソリッドティップ手前まで、「ハイパワーX」による補強がされています。
ダイワのライトゲームXについては、バット部分のみ『ブレーディングX』という技術でカーボンテープで補強がされています。
各社カーボンテープ補強の技術を利用するようになっていますが、効果としては、ロッドのねじれが軽減され強度があがりコントロール性もよくなると言われています。

こちらはダイワの『ブレーディングX』。強度以外に見た目にも影響

ライトゲームBB(旧型)はハイパワーXで補強されていなかった。新モデルはソリッドティップ手前まで補強
⑦リールシート(グリップ)の比較
以前はシマノのみ、2パターンのリールシート&グリップでしたが、現在はマルチパーミングモデルのみに変更されています。
ダイワ

ダイワは金属製のナットとトリガーグリップの1タイプ。
シマノ

旧型ライトゲームBBのマルチパーミング。19モデルも同様。
旧型ライトゲームBBの『TYPE73 H200』と『TYPE82 H190』は富士工業のDPSだった。
⑧値段の比較
次に気になる価格面の差をみていきましょう。
2020-05-16時点のAmazon価格)
Amazonの場合、モデルによって価格変動が日々起こるものですが、上記の通りの差があることがわかりました。
基本的にライトゲームBBがやや高めなのですが、モデルよっては大差がない価格であったりします。
釣具チェーンの実店舗でも2,000円から3,000円程度シマノが割高です。
『ライトゲームX』と『ライトゲームBB』どっちがオススメか?
ここまで多くの釣り人のマイロッドの1本目として選ばれている「ライトゲームX」と「ライトゲームBB」を8つの観点から比較してきました。
では、どちらがお得なのかという点については、人によって異なるのではないかと思います。
ここまで見てきたチェックポイントから判断すると、以下の考え方ができそうです。
★価格面を重視の場合: ダイワ・ライトゲームXがぴったり
★感度・ラインナップ面の豊富さ:シマノ・ライトゲームBBがオススメ
スペックの数字以外で好きなメーカーを選ぶのも重要
筆者の場合、これまで感度やラインナップ面に加えて価格でシマノライトゲームBBを選んできています。
また、周りで釣りをはじめる人にもライトゲームBBをすすめているのですが、やはり釣り竿は人の考えに流されないで購入するのが一番です。
他にも以下の観点で選ぶとよいかと思います。
リールのメーカーと合わせて選ぶ

ロッドとリールのメーカーは合わせたほうがバランスがよいですし、デザイン上の調和感も出る気がします。
わたしもダイワ×シマノという組み合わせをすることがあり、問題なく使えることがほとんどですが、やはり同一メーカーのほうがしっくりきます。
上記の理由からはじめに買ったロッドorリールのメーカーに合わせて、次に買うロッドやリールも決まっていくことが大半です。
好きなメーカー・デザインで選ぶ

スペックやロジック云々ではなく、自分はダイワが好き、シマノが好き、という理由で選ぶのもよいと思います。
あなたが道具にどれぐらい思い入れをする人かわかりませんが、マイロッドは釣り人にとって特別なものであることもしばしばです。
自分が手に持って愛着をもてるもの、釣りをしていて、しっくりくるメーカーというのはやはりあることでしょう。
これはデザイン面も同様です。
もとめるスペックに達していて、その値段が妥当でも、デザインが気に入らないアイテムを持つのはどこかしっくりこないものです。
スペックや価格だけでなく、自分がこれから使うロッドとしてカッコイイ(女性の場合はかわいいが入るかも)と感じられるかどうかは重要です。
まとめ
今回は、ダイワの「ライトゲームX」とシマノの「ライトゲームBB」について様々な観点から比較・解説してきました。
船釣りの入門ロッドとしても最適な両者。
人によっては別の意見もあると思いますが、あなたにとってこの記事が最初のマイロッドや次の1本を選ぶきっかけになれば幸いです。
関連アイテム
アジ・ライト五目釣りなどをはじめとして、浅場のライトゲームの釣りをはじめる場合のおすすめは以下の通り。
- ダイワ:ライトゲームX73 MH-190(オモリ負荷30-80号)
- シマノ:ライトゲームBB TYPE73 MH195 or MH225(オモリ負荷20-80号)
▼シマノのライトゲームBBについては旧型モデルもあります。Amazon等での購入は「19ライトゲームBB」を選びましょう。これが2019年モデルです。
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