「夜テナガ」の魅力とは?大型のテナガエビを照らして、見て、釣る!

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テナガエビ
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膝下程度の水深の河川を探して、テナガエビを夜釣りで狙うというのが楽しいのでオススメしたいと思います。

手網を使うと簡単に獲れるのですが、闇を勢いよく徘徊するテナガエビを弱めのライトでサーチしつつ目前に餌を落としてライトを消す。そして、しばらくまって竿をあげると、「ビビビッ!」というあの独特の小気味良い引きがたまりません。

テナガエビの夜釣りを「夜テナガ」と呼んでいまして、今回は釣行と解説です。

目次

夜間のテナガエビは本気。「夜テナガ」だからこそのたのしみ

テナガエビ

梅雨時はテナガエビの産卵シーズンなので、濁りや曇りなどであれば日中でも岸際で群れてますね。

が、テナガエビは本来夜行性。

夜間のテナガエビはかなりの速度で徘徊しているのです。尾で水をいっきにかいて進む「エビよけ」だけでなく、前進するときも素早く動いています。

テナガエビの夜釣りは、基本的に以下のステップです。

  • 弱めのライトを照らしてテナガエビを見つける
  • ライトを消して、テナガの前に餌を投入

気が立っている大型のオス同士が争っているところに餌を落として仲裁しつつ、釣り上げるという漁夫の利的な攻め方もあれば、既に他の餌(死んだエビや魚など)を食べている個体の前に竿先を突っ込んで離させ、茫然としている個体の前に自分の餌を差し込み釣り上げるテクニックなどもあります。

日中と異なり、活性が高いので、このように多少強引に攻めても食ってくるのが夜テナガのおもしろさでもあるのです。

テナガエビの夜釣り(見釣り)ができる場所と必要な道具

まず、テナガエビに夜釣りができる場所について説明します。

基本的に見釣りが面白いので、水深は膝下程度(60cm未満)で、透明度が高く流れがあまり強くない方がエビが目視しやすいと言えます。

日中テナガエビ釣りをしているような場所でも、潮の干満の影響で夜間水深が浅くなるタイミングを狙うとよいでしょう。

夜釣りは危険も多くなるので足場が安定しているところがよいでしょう。

テナガエビに夜釣りの道具を紹介します。

  • テナガエビ釣りの道具一式
  • ヘッドライト(光量が弱いもの or 調整できるもの)
  • 虫よけ

タナゴ釣りなどでつかう竿や安いヘラ竿の穂先側をぬいてつかうのもオススメ。ヘッドライトは光が弱めのものをつかうとエビに刺激をあたえないので釣りに集中できる。

夜間は蚊も本気を出すので虫よけは必須。

夜テナガの仕掛けはシンプル。

見ているエビを釣るのでウキをつけなくてもよいのですが、小型のタナゴウキなどをつけると微妙なあたりもわかるので面白いです。

  • タナゴウキ
  • 板オモリ(オモリの増減が簡単で、ハリスが傷つかない)
  • タナゴ仕掛け等のハリス止め(ハリスは結ばない)
  • エビ針or稚鮎用のスレ針
  • 餌はアカムシかミミズ

餌は淡水が強めのエリアはドバミミズがベスト。濁りが入った場合、アカムシよりもニオイがあるので遠くからテナガエビを集めることができます。汽水域ではジャリメやアオイソメ(細)がよいです。

ドバミミズは2~3mm程度にあらかじめカットしておきましょう。

家で養殖して、あらかじめカットしたものを持ち込むのもお手軽です。

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夕方はハゼ類で小手調べ

どんな夜釣りもそうですが、暗くなる前に到着してあたりの地形などをチェックしながらやると事故もすくなくなります。慣れている釣り場でも、足場が崩れていたり濡れて滑りやすくなっていたりするもんです。

と、いいながら、早めに到着してテナガエビを釣ろうとしていたんですが、まー釣れない。

時刻は17時30分程度で、干潮からあげてくるタイミング。

こんなときでも釣れてくるのはハゼの類。

こういった岩のしたにテナガエビがいると思うじゃないですか?

流れがあるので、板オモリを重ねてまいて垂直に落とすと・・・

思うでしょ。

唐揚げにしようと思ったが今回はリリース。

でもいるのは、チチブなんだなー。

大型の抱卵チチブも釣れたり。

まれに、ゴクラクハゼ氏が混じったり。

入れればどこからともなくハゼ類があつまるので、20尾ほどつったところで、中ボスが。

あ、モクズガニがいますね。

とりあえず、テナガ仕掛けを落としてみると、速攻でバイト。こりゃいざとなったら手づかみだな。

見事針がかりしたので穴から引きずりだそうとすると、頑強に抵抗するモクズガニ氏。

「この城、俺様がいる限り絶対に平田水軍などには明け渡さんぞ(キングダムの見過ぎ)」

ぬう!強い。

こうなったら奥の手、左腕を発動!

と手づかみしようとしたら、モクズガニが籠城策をとって針がまがってしまいました。エビ針じゃあむりですよ。

夜戦。だんだん暗くなってテナガエビが出陣しはじめる

そうこうしていると、夕暮れ。

だんだんと暗くなると、岩の下や蘆原界隈や、杭まわりからテナガエビの斥候が登場。

おい、貴殿、まだあかるいのに水深が10cmぐらいのエリアに展開してくるなど、鷺あたりと交戦したら一撃だぜ。

むしろ、このわたしがいるしな。

仕掛けを投入!

と、このようにテナガエビの触覚範囲内に餌を落とすと一発ですよ。

餌をつかんだテナガエビは、こうしてもといた隠れ処に移動。

そして釣れる。

次ィ!

おなじようにしてもう1尾。だんだん夜になるのでテナガエビも黒く映ってきますねー。

次ィ!

このあたりからヘッドライトでサーチしてから、目の前に仕掛けを落とす。

あ、雌だ。

メスのなかでも抱卵真っただ中の個体はリリースすることにしています。

こうして、ライトをぼわっと照らすと、暗くなった途端にテナガエビが平原に進軍してきているのがよくわかります。

これも抱卵個体。

抱卵個体は足元だと見てわかるのですが、2m以上離れていると、たまに間違って釣ってしまったり。針は小型のプライヤーで丁寧にはずしてリリースしましょうね。

オスのテナガ兵。

こちらもオス。

中型が多いなー。

颯爽と登場して石の下に隠れた個体がいても、エサを落とせば・・・

すぐ釣れる。たのしい。

上流からながれてきたパンのような餌をたべている大型テナガを発見。

こういったすでに餌を食べている個体に餌を落としても食べないので、ちょっと非道ながらも、戦はありとあらゆる手をつかって勝つものなのだよ。という冷徹さで竿先をつかってエビと餌を離す。

で、すこし離れて呆然としているテナガエビにミミズ餌を落とす。

と、

ラッキー!とばかりに飛びつくテナガ氏。

君の食欲が悪いのだよ。

こちらは20cm弱。

ここから広くサーチしはじめると、ちらほら大型の将軍クラスのテナガエビ(テナガ将)が進軍している様子。

一騎打ちですよ。んフフ。

「我こそはテナガなり。この両爪受けてみよ!」

「んフフ…」

こちらも20cm級のテナガ将。

このクラスを釣るとビンビン!と楽しい引き。

ラストは片腕のテナガ将を捕獲。22cm級。

この日、このあたりの城(ポイント)を見回した限りではこちらのテナガエビが大将だったもよう。

それにしても、こういうメジャーってとっても宣伝になりますね。

帰りに杭エリアをみたら、40cmぐらいのウナギが顔を出してましたー

帰宅。

大型主体に11尾程度釣った模様。

釣ったテナガエビは水道水(カルキ抜きは不要)にエアーポンプをかけておけば1週間程度は生きています。泥抜きといっても、胃腸の内容物がでればOKなので2日程度で大丈夫。

ということで、「夜テナガ」ことテナガエビ釣りは楽しいのでぜひやってみてください。くれぐれも落水や虫刺されなどには気を付けて。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

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