リストランテORETSURIとは
説明しよう。リストランテORETSURIとは、釣り×魚料理のイベントである。パーティーピーポーヒャッハー系ではなく、釣って料理して食べてをそれぞれのペースで楽しむ会で毎回20~30人程度のORETSURIファン、釣り好き、魚好き、そのファミリーが参加するイベントだ。たまに釣らないで料理して食べるというイベントがあったり、地引網体験だったり、ゆるめで初対面でも楽しめるコミュニティを作っている。
釣りをしないで開催してみた
1月19日に恒例のリストランテの6回目として、新年餅つき&芋煮大会をしてきました。
あれ、今回は釣りがないのか。
と思ったのですが、「それぞれ釣って持ち込んでね」というスタンスで開催してみました。
今回も合計21名の方にお集まりいただきましたよ。(大人14名、子供ちゃん7名)
オレツリッツを仕込む
リストランテORETSURIは大人だけで楽しむというよりも、子供ちゃんもできることをやって、それが仕上がって一つの料理だったりになるところを体験できるようにしたいと思っています。
小さい子でもできるのが、リッツをオードブルに仕上げるというタスク。
よくみると、ブルサン系チーズの塗り方にもそれぞれ個性があって愛おしく思います。
餅つきの様子と気づき
今回のメインは餅つき。
子供ちゃんたちに聞いてみると、うまれてはじめて餅をつくという子がほとんどだったようです。また、おとな陣営においても、「小さいとき町内会でやったきりだわー40年ぶり」というような、ほやほやのおっさんも混じっていて、子供・おとなで分け隔てなく楽しめたかなと思います。
むしろ、子供より大人がはしゃいでいた気配もありましたね。
もち米を蒸す。これは30分程度からとのことなんですが、今回は45分ぐらい蒸した気もします。こういったガラス蓋の蒸器の場合、なかの状況確認が便利ですね。米って種類や吸水状況など様々な状況によって炊きあがりの様子が変わりますが、今回は30分ぐらいだとおこわ系でした。味見してみると、噛むほどに甘みが。
今回は会場をお借りした逗子ののせさんのご厚意で、すでに吸水したもち米と蒸器などを用意していただいていました。ありがたすぎる。
かれこれ40年前の記憶をもとに、蒸しあがったもち米をならしていくおっさん陣営。
その後、子供ちゃんらが順に、もち米をついていく業務。
どうやら、子供の力は弱いということもあり、もち米が冷めないうちにおとな陣営が一気に餅にして、仕上げを子供ちゃんらにやってもらうとよいらしいのですが、まー、それは正攻法として、子供ちゃんたちにはゼロイチを見せたいってやつですよ。
もち米が蒸されて、だんだん餅になる姿。
これが彼ら、彼女らの記憶にしみついて、ふりかえるんだろうなー。
もちもち。
だんだんつぶれていく。
小さいメンズもファイト一発。
女の子も、どんとこい!
年長者の子供ちゃんもいい仕事してました。
だんだん、もち米が餅に。
我が子、凪も参戦です。
打ち出の小槌っぽいですね。
トントン。
みてください。親の顔と子の眼光の鋭さのギャップを!
ゼロ歳のときの餅つきの記憶は将来よみがえってはこないとは思うんですが、まーどこかで何かの役に立てばよいかなと。
仕上げは子供ちゃんらによるダブルドラゴンでトントン。
杵ってやつは2つあるとよいかもですね。
そろそろ仕上げ。
このあとちゃんと餅になりました。やったな子供ちゃんたち。
これがゼロイチ餅である。
将来、社会にでて、組織でも個人でもまーなんでもよいんだけど、ゼロからものごとを生み出すときにはこの餅のことを思い出してほしい。
と、なんだか学校の先生みたいな気分になってきます。
つきたての餅は、ためたぬるま湯につけてそこから、子供ちゃんらが各々自由に小分けにしていきます。
そんでもって、大阪四天王寺の茜丸の粒あん(甘さがほどよい)と、京風きな粉(深煎り微細粉)とノーマル納豆に投入され、素手で食べていくわけです。
「うわーうまいー」
「もぐもぐ、もぐもぐくん。うまー」
「めっちゃうまいやんけ」
「おいしい!」
というような子供ちゃん陣営・おとな陣営各々の味覚がスパークしたようで、中空に幸福が満ちていました。
ああ、いいな。
もちつきいいな。
わたしも、たぶん自分で餅をついたのは、保育園ぐらいぶりかなと。するってーと、だいたい34年前ぐらいぶりだったんでしょうね。当時は東京中野の野方北保育園というところがあり、それはまーいいっか。
<餅つき大会豆知識>
- あんこは20人ぐらいであれば500gで余裕で余る。甘さが苦手な人も多いので、ほどよいものを選びたい
- きな粉も市販の袋入り1袋で余裕で余る。混ぜる砂糖にきび砂糖をチョイスすると甘さに丸みがあって、塩を少量いれると旨み・甘みが引き立つ
牡蠣のオイル漬け
兵庫県室津産の牡蠣を3キロばかしもらった記事を書いたと思うのですが、あれをですね、オリーブオイル漬けにして1週間寝かしてみたのがこちらです。
寝かせる前にさらに風味をつけるために、唐辛子&生ニンニク&ハーブ&フライドエシャレットをマシマシに。
豊穣のオイルとはこのことです。
逗子ののせさんは娘さんのセレクトした食器が素敵で、このように料理がさらに美しく仕上がります。
器って大事ですね。
料理が絵画であれば、器はキャンバスってわけですね。
赤ナマコ酢
ナマコ業界のなかでも最上級に位置している赤ナマコを4体持ち込みました。
ナマコは生きていないと臭みがでるので注意。
いつもは水にさらさないのですが、ナマコ嫌いの方もいそうかなと思い、すこし水にさらしてからポン酢ともみじおろしで仕上げました。
こちらも器が素敵。
イナダの刺身
平塚沖の相模湾釣行で、ヒラメをなんとか釣りたいと思ったら、スカってしまい、ボウズかとおもったらなんとか釣れたイナダ。
こちらも水揚げ直後に血抜き&延髄カット&持ち帰り後内臓等の下処理をしてから3日程冷蔵庫で寝かせています。
イナダは夏のものはぱさぱさですが、冬のものは、意外と脂身がありジューシー。
今(2019-01-21)は、相模湾になぜかイナダが大量に群れているようで、イナダ五目などの釣り物もまだ成立しているようです。イナダ専門にいけば、コマセ釣りでクーラー満杯は堅いとのこと。
あえて、刺身はぶ厚めにしてみました。
わさび&しょうが醤油で食べてみてジューシーでおいしかったわけですが、カツオのようににんにく醤油でもよいかもなという仕上がりでしたよ。うまかった。
イナダのカルパッチョ
刺身とかカルパッチョの盛り付けって難しいですよね。
いまだによくわかっていないんですが、今回も放射状に盛り付けていこうとしたら中心ががら空きになって、プチトマトを四つ切にして、イタリアンパセリなどでそれっぽくカモフラージュしました。
酸味は酢をつかわないでライムだけで仕上げていて、ほかにオリーブオイル&クレイジーソルト&生タイムという布陣です。
もものすけの甘酢漬け
これがもものすけだ
ここで魚とは離れるんですが、冬は大根やらカブの旬です。
三浦半島には『もものすけ』という赤カブがあるようで、これを買って2日前に甘酢漬けに仕上げました。
作り方は以下の通り。
- カブを薄切りにする
- 塩をまぶしてかるく全体をもんで20分程放置
- 全体を流水で洗い流す
- 漬け液に浸す(きび砂糖・柚子果汁・柚子皮・米酢・塩気がたらなければ塩・昆布)
- ジップロックにいれて空気をぬいて寝かせる
漬け込んだその日に食べてもよいですし、数日たつと酸味がやわらぎ、カブの甘みがひきたつような気もします。
もものすけはカットしたタイミングでは皮のみ紅系の色あいで、中身は白です。
これが漬け込むと皮のアントシアニン色素(たぶん)が全体にほどよくつけこまれて鮮やかな紅色になります。
うま味調味料系はつかわなくても昆布で十分でシンプルで口直しにも最適です。
イシダイ・ヘダイ・イナダのカマの塩焼き
相模湾釣行は貧果だったんですが、石鯛やヘダイも釣れて、
「イシダイの塩焼きは至上!」
「イシダイの塩焼きはこの世の楽園」
「他ではなかなか食べられない!」
とか、いろいろな言葉の呪文をかけて提供したのですが、まー旨いです。皮目のゼラチン質がじつにいいですし、脂ものって、白身ながら魚とは思えない肉質。
ヘダイも塩をふって数日寝かせて水分がぬけて旨味が十分。
魚をアウトドアで焼くときは炙りやが便利。
イシダイを焼くときは皮目をきつね色に焦がしてぱりぱり状にしてから食べるとよいです。
こちらはイナダのカマと中骨とヘダイ。
こんがり仕上がりました。
今回、レモンを忘れたということもあり、ライムをもちいて、もとからそう考えていたかのように、「これこそがイシダイの塩焼きライム添えです!」みたいにプロモーションしておきました。ライムをしぼっても旨いですね。ヒマラヤピンクソルトあたりと相性はよさそうです。
スミイカの天ぷら
リストランテORETSURIは途中入場と途中退室自由なんですが、この日スミイカ釣りをしていた荒井さんが以前釣って冷凍しておいたスミイカを持ち込んでくれました。
スミイカの天ぷらはやはり絶品ですね。
肉厚で。柚子塩で食べると最高でした。
ハイパー芋煮
でもって、餅につづいてのメイン『ハイパー芋煮』です。
なにがハイパーなのかはよくわからないのですが、とりあえず具をマシマシにしてみました。
みよ、これがハイパー芋煮である!
追いセリとネギがすごいですね。
芋煮はサトイモを下茹でしてからやらないと、どろどろんになるので注意です。
あと、しょうゆ味で仕上げる時は、牛切り落としやバラ肉をこれでもかと投入するとよいですよ。あとネギも甘みを出すんで、やたらに投入しましょう。
ご覧ください。この芋煮に圧倒的な兵力を。
連邦などこれであっという間に倒せます。
超絶芋煮カレーうどん
だいたい20名程度で餅1升やらその他料理を食べると芋煮って余るんですね。
が、
そんなことは想定内ですよ。
残った芋煮にウェイパーなどの中華出汁少々とフライドエシャレットを大量投入。でもって、バーモントカレーを半パックをいれて火を止めて溶かす。
すると、あれほどまでに芋煮を食い過ぎていたみんなが、カレーへの味変によっていっきに士気を回復するにいたり、完食できました。
リストランテORETSURI6(新年餅つき&芋煮大会)のまとめ
ということで大盛況に終わった第六回のリストランテORETSURI。
次回は2~3月に船メバル釣り&料理イベントでもやろうかなと思います。今回はイベントスペースをお借りした逗子ののせさんのお母さんのご厚意によってもち米が提供され、ORETSURI陣営にはまだ2キロのもち米兵糧が残っています。
なので、次回も餅ついてもいいなーと思いました。
お餅なら余っても持ち帰りやすいですしね。なによりうまいんだあれ。
ORETSURIイベントは初対面でもちゃんと楽しめますので、いつも気兼ねしている人も勇気を出してぜひ参加してみてください。
ではでは。