どうも、上月です。
皆さん、釣りしてますか?
僕は色々諸事情が重なり、釣りにのめり込んで以来初の3週間釣りにいけない生活をしていました。
これがなかなかどうして、実につらいもんですね。
お陰様で、連日アルコール漬けになり、ダメ人間街道まっしぐらでした。
そんな3週間ぶりの釣りとして、神奈川県葉山鐙摺港のたいぞう丸からタイラバに挑戦してきたので、その様子や思ったことをお伝えできればなと。
実は相模湾で「タイラバ」は珍しい
僕は都内在住ということもあり、東京湾・外房・相模湾エリアで釣りをします。
でも何故か相模湾だけタイラバ文化が根付いていないんですよね。
東京湾ではタイラバの乗合船や、一つテンヤと同船できる船がでていて、外房も一つテンヤと同船できるところがほとんどです。
が、相模湾は「相模湾 タイラバ」と検索してみても、あまりヒットしない状態。
今回釣行した「たいぞう丸」の場合珍しいポイントがもう一つありまして、それは「ドテラ流し」(スパンカーやパラシュートを使わず、風・潮まかせに船を流していく)であること。
東京湾のタイラバだと、通常は「エンジン流し」(釣りをしながらエンジン操船して、道糸をできるだけ縦に調整するよう流す)、外房だとパラシュートアンカー(パラシュートを海中にいれ、潮受けさせながらゆっくり船を流し、これも糸は縦になりやすい)が主流です。
が、調べてみると、実は全国的にはこの「ドテラ流し」がタイラバの主流のようですね。
風・潮任せなので、糸が基本斜めに出払っていきます。
その結果、この流し方では「片舷のみ釣り人を乗せる」のが特徴になります。
道糸が斜めになる前提で釣りをするのに、左右に乗ってるとお祭り地獄になることは、まあ想像できるかと。
ちなみに、道糸が斜めになる一番のメリットは何かっていうと、縦に比べて、より長く一定レンジを探れることです。
超極論ですが、縦で10m巻き上げると、10mしか探れない(当たり前や)ですが、道糸が45度の角度で斜めになったとすると、10mの水深を巻き上げるには、道糸を約14m巻き上げることになります。
つまり、それだけ底付近のレンジを長く探れる=マダイとの接触率があがる、ってことじゃないかなーと。メイビーパーハプス。
とりあえず、釣りにいこう
とまぁ、小難しい話はこのあたりにして、実釣編といきましょう。
100の知識より1の実釣。そういうことです。
というわけで、とある土曜日にたいぞう丸さんへお邪魔しました。
ちなみに、この日は元々ORETSURI編集長平田さんと、その友人北條さんが予定していた釣行に、同席させてもらう形で3人釣行と相成りました。
初めての釣りに、初めての船、こういうときは経験者といくに限ります。
というわけで、船に乗り込んでさっそく準備。
こちらがメインタックルです。
- 竿:炎月BB B69M-S
- リール:オシアコンクエスト201HG
- 道糸:PE0.8号
- リーダー:フロロ2.5号
こちらはサブタックル。
なお、240gのタイラバを使う場合は、こっちに変えようと持ち込んだものの、今回は未使用です。
- 竿:リーディング73 MH-190
- リール:スパルタン RT TW 100XH-L
- 道糸:PE0.8号
- リーダー:フロロ2.5号
船長より、最初は深場で様子を見るので200gを基準にという話があったので、仕掛けはこんな感じ。
ヤフーで販売している、タングステンにしてはお安い200gタイラバに、細めの赤ネクタイとオレンジスカート。
針はダイワの紅牙SSをシーハンター8号で結んだものです。
個人的に、仕掛けの手作りにあまり拘らないんですが、一つテンヤといいタイラバといい、フックセットはやたらとお高い&あんまり売ってないので、手作りになりがちなんですね。
席は、胴に我々3人が(ミヨシ側から北條・平田・上月)座り、ミヨシ側にさらに5人、トモ側に2人が配置される10人満員御礼状態です。
そんなこんなで、6:40に出船!
まずは城ヶ島沖の深場から
船は50分ほど移動し、城ヶ島沖へ。
デカアマポイントでもある城ヶ島沖
水深は100-120mのポイントです。7:30過ぎにスタートフィッシング!
カチャン、(クラッチオフ)、スーーーーーーーーー(タイラバ落下)、ストン(着底)、マキマキマキマキ(如何、KSSM)
このKSSMを何度も繰り返し、Mのスピードを探っていきつつ、道糸があまりにも斜めになったら入れ直しを繰り返していきます。
このあたり、横流しやパラシュートアンカー使ったひとつテンヤと同じで、「入れ直して新規のポイントをどんどん探るのが大事」と、船長もおっしゃってたり。
分かる、わいにはそれがよく分かるよ。(参考記事)
でまぁ、そんな簡単にアタリが来るわけないんですよ。
単調な釣りでアタリがこないと、まー心が折れそうになる。
でも、たいぞう丸の船長は、ことあるごとに「ベイトが少し入ってきました」「タイっぽい反応、底から5mくらいで出てますねー」「いま、底から10mほどタイラバを追いかけてたタイいましたね」と、アナウンスしてくれるんですね。
そう、回復系釣り呪文です。
この「イイハンノーデテマスヨ」呪文は、地味に士気向上に効果あるんですよね。
大津港いなの丸の五目船でも、僕はイケメン船長の唱える呪文に、心を支えられていました。(参考記事)
というわけで、士気を船長の呪文により保ちながらKSSMをひたすら繰り返す。
・・・
・・・
・・・む
開始30分程度で、竿先に反応が・・・!
が、手感度としてはほとんど伝わらず、「なんか微妙に引いてるなー」と思って巻き上げると、ちっこいアヤメカサゴ氏がくっついていました。
とまあ、魚は釣れたので、一旦トイレに行こうとすると、隣の平田さんが「おぉ!?きた!!」と叫び出したり。
で、トイレから戻ると・・・。
盗撮感溢れる撮影角度ですね
むむ??
綺麗なヒラメを手に撮影しとるやないか!!
1.4kgの美ヒラメで、船長曰く「うちのタイラバでは初のヒラメです!」とのこと。めでたい。
こちらは船長が撮影したもの。平田さんのライジャケはTシャツに格納されてます
いやー、100mの深場でヒラメって釣れるもんなんですね。知らなかった。
・・・
・・・
・・・
そこから1時間半、我々3人はひたすら生体反応のでないKSSMを繰り返す。
ミヨシよりで本命が1-2枚あがってるんですけどねー。
船長が釣れたタイラバの色情報を教えてくれるんですが、こういうとき、どこまでそれを取り込むのか、はたまたあえて違う作戦でいくのかは性格が出るなーと思ったり。
確か、このときは「赤と黒ネクタイ」で釣れたようなんですが、上月はどうしたかというと・・・
「赤は混じってるし、大丈夫やろ」と仕掛けを維持。
・・・
・・・
・・・
海は広いなー
釣れん。
流し変え時のモグモグタイム
どうも、ベイトが少し増えてきたようなので、ネクタイにゴールドを加えてみたり。
別に、ベイトがいればゴールドがいいかというと、潮色・水深・ベイトの種類で変わってくると思うので、多分そんなに関係ないんですが、こういうのはフィーリングですよ。
そこから30分・・・
・・・
・・・
・・・
ゴンゴン!!
きたーーーーーーー!!
海底から5mほど道糸を巻いてからの、手元にも伝わるはっきりとしたアタリ。
数秒マキマキをキープして、竿全体が引き込まれると同時に、ゆっくりきき合わせを入れてみると・・・
ジリジリジリジリジリ(ドラグ音)
乗った!&ドラグゆる!!
というわけで、ドラグを少し絞めつつ、マキマキ。
いい具合にドラグを出すツッコミに、マダイと確信しながらホクホク顔で巻き上げる上月!
「ああああああ、脳汁ギモチィィィィイイイ」的なことを言いながら、100mの深場からマダイを巻き上げる上月!!
あがってきたのは・・・
これを見てそろそろ髪を切ろうと思いました
47cmの、綺麗な食べごろマダイさん!
重さは、1.5kg前後ですかねー。
唇にがっつりフッキングの、とてもタイラバらしい掛かり方かなと。(自画自賛)
とりあえず、キロオーバーが釣れたので、一旦満足!
ドラマはそれ以上おこらず、葉山沖のベイト群へ移動
そこから、何度か流し変えを繰り返しますが・・・
・・・
・・・
まあ釣れないと。
釣れないまま疲れてくると、こうなりますよね。わかります。
周りもあまり釣れておらず、船長より「港前の葉山沖にベイトが入ってるようなので、そっちに移動してみます」ということで、12時前に移動開始。
疲労
温度はそんなに高くないんですが、日光パワーが凄まじく体力を奪われている様子。
この日は、めっちゃ焼けましたねー。
寝。
さて、12:50に移動が完了し、葉山沖で釣り再開です。
水深70-80m。
風が弱く潮もそれほど早くなさそうということで、120gのタイドブレイカー(ダイワのタングステンモデル)をチョイス。
道糸がまぁまぁ斜めになるんですが、着底は明確で、レンジをじっくりと攻められるいい具合。
そこから、KSSMを繰り返すこと1時間・・・
カチャン、(クラッチオフ)、スーーーーーーーーー(タイラバ落下)、ストン(着底)、マキマキマキマキ
カチャン、(クラッチオフ)、スーーーーーーーーー(タイラバ落下)、ストン(着底)、マキマキマキマキ
カチャン、(クラッチオフ)、スーーーーーーーーー(タイラバ落下)、ストン(着底)、マキマキマキマキ
・・・
・・・
・・・
アタリがでない・・・!
船中は、ポツポツマダイが上がってるんですけどね。
それも、3kg超えてそうなのばかり。
後の二人が無駄にカメラ目線
そう、北條さんも、移動後にしっかりと・・・・!
これで、3人全員何かしらいい感じの獲物をゲットできたので一安心。
複数人釣行あるあるですね。
その後、途中で投入しても毎回フォール中にサバに食われる時間が訪れたり。
船長「あー、サバゲータイムですねー」
ほーん、サバゲータイムか・・・
と、残念そうに見せて、それまでアタリが数時間なかったので、サバでも楽しいんだなこれが!
それに、家族のおかずにサバは便利なので、数匹持って帰ることに。
なお、船長が頭と内臓全ておとした上でクーラーに収めてくれるので、手がサバ臭くなることがないという・・・!ありがたや。
その後、流し変えでサバがいなくなるも・・・
何も釣れることなく・・・沖あがり!!
葉山沖からなので、10分ちょっとで帰港です。
近場だと、帰りがらくちーんでいいですよねー。
まとめ
釣果は、マダイ1枚、アヤメカサゴ1匹、サバたくさん(持ち帰りは4匹)。
船中はマダイ0-3枚/人で、合計8枚程度(多分)。
個人的に決して、どやれる釣果ではないんですが、タイラバ初エリア&初ドテラ流しということもあり、大満足でした。
相模湾の深場だと、タイラバでもオニカサゴやアマダイも期待できるので、是非リベンジしたいところですね。
さてさて、それでは今回の釣行を通して感じたことを簡単にまとめてみますかね。
ドテラ流しタイラバでのタックルについて
今回使用したのは、今年モデルチェンジした、シマノの炎月BB B69M-Sにオシアコンクエスト201HGの組み合わせ。
炎月BBは、縦釣りのオモリ負荷が40-150g、ドテラ流しが200gと、柔らかすぎず硬すぎずなスペックです。
「Xシート デュアルガングリップ」という、左右問わないガングリップが搭載されていて、非搭載の竿と比べると結構楽ちん。
それでも200gをずっと巻いていると、パーミングしている側の手首にかなり負荷が掛かります。
釣り終了後、しばらく手首がジンジンするくらいに。
たいぞう丸のドテラ流しでは、場合により200g以上を使うこともあるようなので、そうすると結構つらたんだろうなーと想像しています。
まあ竿自体は、錘負荷を40g超えても問題ないとは思いますよ。
炎月BBはシマノのタイラバ専用竿としては入門竿でお手軽。設計も新しくてコスパよく、エンジン流しのタイラバ でも使いやすいと思います。
とてもお勧めなのですが、いかんせん品切れ続出なんですよねー。
リールのオシアコンクエスト201HGは、いわずもがなで、いい仕事をしてくれました。
夢屋パワーバランスハンドルは、ドテラ流しタイラバ と相性よし
2ヶ月前、等速巻きを考慮してハンドルをバランサー付きのパワーハンドルに変更したんですね。
明らかにノーマルパワーハンドルよりタイラバに向いているので、悩んでいる方は迷わず変えてみましょう!
なお、今日予備で持ち込んでいたダイワのスパルタン RT TW 100XH-Lだと、巻き上げがかなり辛かったかも。
タイラバのヘッド
今回深場で使用したタイラバのヘッド200gは、ヤフーで販売されている安いタングステン製品ですが、モーマンタイで釣れました。
個人的に、シンカーの色は、釣果にそれほど関係ないのかなーと思ったり。形は関係あると思いますが。
ちなみに、150gと240gも同じ製品で揃えてましたが、今回は出番なし。
まあ、有名メーカーブランドのタングステン製品と釣り比べしたわけじゃないのでね。
正直「メーカー品と遜色ない」と言い切れるのかは自信ないですが、やっぱり値段がね・・・。
同じ重さで比較すると、無垢のタングステンタイラバは有名メーカー品の1/2〜2/3程度で購入できるのは魅力的です。
「まだタングステンで消耗してるの?」と思う方もいるかもしれませんが、150gまでは鉛でもOK、それを超える場合はタングステンにしておくべきと、個人的には考えます。
それだけの重さを使う=それだけ潮 or 風で流れているということであり、鉛だと結局重くしても潮受けしてどんどん流されちゃうんですよね。
そんなにタイラバ経験がない僕ですが、一つテンヤも似たような傾向があり、最近はテンヤだと10号以上は基本タングステンばかりを購入したり。
人数少ないならそんなに気にしなくてもいいかもですが、周りがみんなタングステン使ってる中で鉛を使うと、高確率でお祭りになるんです。
快適に釣りするためにも、ここは頑張りたいところですね。
そうそう。お祭り関連でいうと、道糸もかなりのファクターを占めるわけです。
特にドテラ流しでは、どんなに太くても8本編1号以下にするのがよいと思います。
たまに、東京湾でも明らかに1.5号以上ある道糸でやってる人とかいますが、大体お祭りが多発するんです。
それと、自分が原因だと気づかず、人のせいにしたり。潮や船の流れからしてあなたが犯人なんですよ。ってね。
ネクタイ&スカート
スカートは、タイラバのラバー部分ですが、個人的にあんまり釣果に影響しないかなーと思ってます。
ネクタイは重要かと。
ここの色と形は、タイにとって視覚的なのか波動的なのかアピールし、釣果に差が出る気がしています。
色でいうと、今回は赤とゴールドを主体に使いましたが、僕のタックルボックスには、他にオレンジ・緑・黒も入ってます。
ただ、形でいうとダイワの細いネクタイばかりなので、次回はカーリータイプ等の変則的な形も取り込んでみようと思った次第で。
実際、3枚釣った方は、かなりアピール力高そうな幅広のネクタイを使ってたんですよね。
毎回それがいいとは限らないですが、ネクタイの選択肢は増やしてもいいと判断しました。
その他
次回、相模湾でやる場合に変えとかなきゃなーと思ったのが、リーダーの太さです。
今回は、外房ひとつテンヤ標準の2.5号で最後までやり続けましたが、船長によると4-5号程度がいいとのこと。
マダイを釣り上げること自体は2.5号でも問題ないんですが、相模湾のドテラ流しでは、タイラバ 重量がとても重いので、その摩擦で切れやすいと。
なるほど、まったくおっしゃる通りだと思ったので、次回からは太めに変更する所存です。
特に、今回のポイントは砂泥エリアが多く、タイラバのパイプ部分に砂が結構入ってたんですよねー。
そうすると、余計にリーダーが細いと切れやすくなるなーと。
最後、たいぞう丸について思ったこと
タイラバ船はとても若い船長が舵を握ってますが、もうなんていうか「ミスターホスピタリティ」なんですよ。
釣れた魚を外してくれるわ、締めてくれるわ、クーラーに閉まってくれるわと至れりつくせり。
自分でやりたい人もいるかもしれないんですが、釣りに集中できてよかったです。
サバなんて、頭と内臓を綺麗に取ってくれてましたからね。
お陰様で、餌を使わないタイラバだと、まったく手が汚れなかったり。
先述の通り、「イイハンノーデテマスヨ」呪文も唱えてくれるし。
これは、釣り内容云々だけじゃなく、また行きたくなっちゃうなーと、そう思う船でしたね!
ではでは、このあたりで。
タックル
- 竿:炎月BB B69M-S
- リール:オシアコンクエスト201HG
- 道糸:PE0.8号
- リーダー:フロロ2.5号