※この記事の内容はぜひ末尾まで読んでいただければ幸いです。
情報収集がてらTwitterをよくつかうようになった今日この頃、ちょっと見逃せない事案が目に入ってきました。投稿をされていたご本人了承の上で、記事にして考えてみたいと思います。
ぶっこみ釣りのラインが切断されていた
https://twitter.com/KTZT_Tmtz/status/831097225530871809これは、まつともの釣師さんよる投稿なのですが、同氏は月曜日に休みをとって、餌釣りメインでぶっこみ釣りをやっていたようです。
ご存知のかたもいるかと思いますが、鯉のぶっこみ釣りは待ちの釣りなので、数本仕掛けを投入したあとにアタリを感知するセンサーを設置して、現場を離れることもあります。
どうやら、まつともの釣師さんが竿から離れて戻ってきたら、このようにブッコミ仕掛けのリールの先でラインが2本切られていたようです。
写真のアップを見る限りは、ラインが鋭利な刃物、もしくはハサミで切断されているように思われます。
この事案について考えてみる
現場の状況から、まつともの釣師さんは、ぶっこみ釣りのまわりでバス釣りをしていたバサーの仕業と感じたのでしょう。
せっかく休みをとって釣りをしていたら、いきなりラインが切断されていて、仕掛けも魚を釣る機会も失われ、不快な気持ちになる。まさに最悪の出来事です。
現場にいた当事者として付近にいた誰かを罵りたくなるのも当然な気がします。
この投稿をみたバサーから反論もあったようです。たしかに文字だけ見ればバサー全体を批判するようにみえなくもないからです。当事者でない立場からは、いろいろ勝手な推測ができます。
- バス釣りをやる立場からみると、ぶっこみ釣りが邪魔だったのかもしれない
- 他のぶっこみ釣りをする人が自分のポイントを押さえられて邪魔だったのかもしれない
- バス嫌いの投稿者による自作自演なんじゃないの
- 通りすがりの一般人が嫌がらせしたのでは?
- 野鼠がかじったんじゃないの?
真相はわかりません。
こういうときは現場にいた方が肌で感じるものなので、きっと自分のことしか考えず相手のことを想像する力に劣った性質の悪い釣師がやったことなのでしょう。
自分の釣りを好き勝手にやって人に迷惑をかけることなどなんとも思わない外道バサーの仕業なのかもしれません。わたしもバス釣りをたまにやりますが、あとから来て人の目前にトレブルフックがついたルアーをキャストしてくる等、著しくマナーが悪い人をみかけることがあります。
が、
この件を勉強材料として考えてみると、釣り人が考えたほうがいいのは、バス釣りが悪いとか、ぶっこみ釣りが悪いという次元ではないかなとわたしは感じています。
ではどんな次元で考えるのか・・・
それは、釣り人が他の釣り人のことを配慮して釣りをしないといけないということ、いや、むしろこの問題は『人としてどう生きるのか?』という次元のような気がします。
刑法261条には器物損壊罪について定められています。
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
つまり今回の件は、ラインを切った人間が露見すれば、訴訟問題になるわけです。
現場であれば、言い合いの末、だいたい殴り合いが起こり傷害罪が適用されるかもしれません。もちろん初犯であればなにかの間違えということで懲役刑になることなどなく、ほとんどの場合、警察官か弁護士仲裁の上、示談(慰謝料=治療費&休業補償)となるのですが、改めて人のラインを切って去った人間は、そういった法律にふれる行為、エスカレートすれば懲役(=会社員の場合は解雇)につながる行為しているというのは改めて認識したほうがよいでしょう。
というような物々しいことに言及しましたが、こういったことは、法律云々の手前に、自分がやられて嫌なことは人にはしてはだめだよと小さい頃に教えられた最低限の道徳心をもっているかいないかの問題かなと感じています。
Webで浮き上がる釣り人同士のトラブル
Twitter等のウェブ上でしらべてみたところ、以下のようなトラブルがすぐにゴロゴロみつかります。
- しらない釣り人に釣り竿を折られた、ラインを切られた
- 先行者だったのに、「そこは俺たちの場所だからどけ!」と地元の釣師に道具をどかされ言い合いになった
- 釣り道具やクーラーボックスを堤防から突き落とされた
- バス釣りをしていたらあとから入ってきたバサーと口論になって殴られた
- 駐車していた車やバイクに嫌がらせをされた(ガラスを割られる・十円パンチ・タイヤをパンクさせられる)
というようなことが実際にあるようです。
「え、なに、釣り人というのは犯罪者予備軍の集まりなの?」
先にあげたような光景を釣りをしない人からみたらそう思われてもおかしくありません。
趣味に熱中するあまり共同体にいきる人間としてのルールを忘れていないか?
今一度、考えて釣りにのぞみたいですね
話せばわかる?
人間のなかには性根が腐っているものもいるので、話してもわからない人もいるかもしれません。
たしかにほんの一部病的な人、異常者もいるのは確かです。
一方、魚種や釣り方は違えど釣りという同じ趣味を楽しんでいる人同士、あかるい笑顔できちんと「おはようございます!」「こんにちは!」「こんばんは!」と、挨拶をして、話せば得られることも多い気がしています。
ルアー釣りも餌釣りも両者から得られる情報は決してすくなくないはずです。
ここで提案なのですが、
例えば、バサーも、ぶっこみ釣りをしている人をみて即邪魔におもうのではなくて、近くで釣りをしたい場合はぶっこみ釣りをしている人に挨拶をして話してみてはどうでしょうか。
バイブレーションをクロスで投げて引いてくる等は無理だと思いますが、ぶっこみ釣りをしている近くでも足元のワーム落とし込みを静かにやる等だったら鯉釣りと干渉しないので気軽に話しかけて相談してみればよいのではないでしょうか。なにかと遠投するよりもブラックバスは、河原だったら足元のエグレ等に意外なランカーがいたりしますしね。
また、ルアー釣りをしていたとき、ぶっこみ釣りの人が登場したら、「こんにちは。ここやりますか?もうちょっとやったら移動しますんで」と、場所を譲るというのも紳士的でカッコいいと思いますよ。
ルアー釣りの最大のメリットは機動性なので、よっぽど回遊する場所でない限りは、ランガンをしたほうが釣果は伸びますしね。
みんなそれぞれ楽しく釣りをやろう
最後に、これは理想論なのですが、わたしとしてはみんなそれぞれ楽しく釣りをやればいいとおもっているので、そういった世界観を考えて、釣り具関連メーカーもしくは缶コーヒーのCM脚本を作りました。これでこの記事を締めたいと思います。
春の都市河川にて。
ぶっこみ釣り師:「俺はルアー釣りのやつらが気にいらない。なぜかって、あいつらはいきなり挨拶もなくきて、俺たちのしかけにクロスしてなげてきて仕掛けをひっかけてあやまりもしねーからだ。まったくマナーもなってねーからな。」
ルアーマン:「あ、ぶっこみ釣りの人がいるな。あーだめだな別の場所いこうかな。んーちょっとまてよ。この間、迷惑をかけてしまったしな。今日は釣りをせず挨拶だけしてみよう。あそこに自販機があるから缶コーヒーがあるから買っていってあげたらよろこぶかもな。今日は寒いしな。あの人、甘いの好きかな?んーわかんないから、両方かっていこう。」
ぶっこみ釣り師:「・・・」
ルアーマン:「どうもこんにちは!」
ぶっこみ釣り師:「ん、お、おう。」
ルアーマン:「いやーきょうは寒いっすね」
ぶっこみ釣り師:「ん、まあな。なんだルアーか?」
ルアーマン:「あ、はい。あ、これよかったら、ブラックと甘いのどっちがいいっすか?」
ぶっこみ釣り師:「ん?おう。ブラックで。(なんだよこのあんちゃん、若いのにけっこういいやつじゃん)」
ルアーマン:「はいどうぞ。いやー、最近バス釣れなくてですねー」
ぶっこみ釣り師:「おう。ブラックな。あれだぞ、こないだそこのわきの岸際ででっかいの上がってたぞ。」
ルアーマン:「まじですか!どれぐらいですか?」
ぶっこみ釣り師:「50ぐらいあったんじゃねーのか。写真とってたぞ。」
ルアーマン:「すげー。(たしかに、岸がえぐれていてよさそうなポイントだな。でも、ぶっこみ釣りしてるしなー今やるのはわるいよなー)」
ぶっこみ釣り師:「あれだぞ、そこの足元だったらしずかにやってくれればぜんぜん釣っていいよ」
ルアーマン:「え、ほんとですか!ありがとうございます!」
ぶっこみ釣り師:「おう。がんばってな。」
ルアーマン:「はい。・・・それじゃ、足元にゲーリーグラブを落とし込んで。ん!キタ!でかい!」
ぶっこみ釣り師:「む!こっちもキタぞ!」
ルアーマンとブッコミ釣り師がうれしそうに、でも、ちょっとはずかしそうに顔を見合わせ、
都市河川の空が真っ赤にそまっていく・・・
今回の記事を読んで、あなたはどう思われますか?
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