タコ釣り、疑心暗鬼を生ず@東京湾八景・富岡沖

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タコ
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週末に第8回リストランテORETSURI(TACOPA)があるんですね。

その偵察として、金沢八景からタコ釣りにいってきたのです。

前回の釣行は6月。連日バカスカ釣れているなかで、ぶじサバイブしたタコたちもだいぶ育ってきているようで、中・大型も多く揚がっているとのこと。

今回も、いくつか重要な気づきがあったので紹介します。

目次

選択と集中。タコテンヤでやることに

今回乗船した船は金沢八景の一之瀬丸さん。タコエギタックルもOK。

この日はタコエギも併用してやろうかと思ったんですが、久しぶりなので、テンヤオンリーで練習することに。

ビジネスも、釣りも人生も選択と集中が大切ですよ。

FFだと、剣も黒魔法も白魔法も使える赤魔導士という存在がいるんですが、最初にうちは便利だと思っていても、いずれ攻撃力も魔法もどっちつかずになってしまうんです。

序盤はいろいろやってみるのはいいけども、相当器用でない限り、なにかに特化して心血を注ぐというほうが成功をおさめやすいんじゃないかと。凡人は。

テンヤはSASAMEのタコシャトル

付属の餌巻き用PEラインの先端にあるゴムが心もとないので、太目の輪ゴムにかえ、エサの蟹がずれるのを軽減。

スナップサルカンは、タコエギ用のアイテムをつかって、枝部分にコロラドブレードをセッティング。

こちらは前回の釣行で大破した集寄の部品を組み合わせてつくった集寄。今回は、小型のかみつぶし錘を装着してみました。沈むほどにオモリをつけると、この集寄にタコがのってアワセミスが生じそうではありますね。

船宿で無料レンタルできる糸巻きの先糸は、おそらくナイロン20~30号程度なのですが、サルカンの先にナイロン40号をつけて、万が一の根がかり時の回収率を高めることに。

と、いっても今回は八景沖→富岡沖(福浦・幸浦の沖目)→八景沖だったので、根がかりはゼロ。

まずは八景沖から。根がかりがない。なのにタコがわんさかいる!

平日なので、空いている船内。

左舷は、わたしをいれて4名(+西村船長)。右舷も4,5名。

北風がやや吹いているなかで、やや船速を落としながら到着したのは八景沖。

テンヤの人は、糸巻きから15mぐらい渋糸を出しておきましょう。

水深はだいたい12mぐらい。

下げ潮。

中潮でもかなり沖目なので、潮は速めで船下にすぐに流れていくテンヤ。

あんまり流されて角度が開きすぎると、小突いているつもりが、きっと水中では小突けてなかったりするので、できるだけ海面に対して90度を保ちたいところ。

御釈迦様はその蜘蛛の糸をそっと御手に御取りになって、玉のような白蓮の間から、遥か下にある地獄の底へ、まっすぐにそれを御下おろしなさいました。

出典:芥川龍之介「蜘蛛の糸」

・・・

このタコのテンヤ釣りってやつは、いつも芥川の「蜘蛛の糸」を思い出すんですよ。

海底でうごめく「かんだた」じゃなくて、マダコを目掛けてテンヤをおろし、釣りあげる。

釣りあげたタコはいずれ食われるというわけで、むしろ地上が地獄なんじゃないか。というように色々逆転しているんですが、なんとなくこの竿を使わないで渋糸を垂らして探る釣りはそう見える。

そこで、かんだたは大きな声を出して、「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己おれのものだぞ。お前たちは一体誰に尋きいて、のぼって来た。下りろ。下りろ。」と喚わめきました。

平田様は慈悲の心でさらに海底を小突きます。

やがて、粘度のある押さえこみがありました。根がかりもしない場所なのに、グニュっといった重みです。

海底。そこで、マダコは大きな触手でテンヤにからみつき、「こら、罪人ども。この蟹はおれのものだぞ。俺はタイワンガザミに目がないんだ。お前たちは一体誰にきいて、寄って来た。」とわめきました。マダコは四方からワラワラよってくるほかのタコを触手で押しのけ、押しのけ。

・・・

すると、どうでしょう。白い腹を上にして、まさに生きてもがき動いていたと思われる蟹がマダコの触手の下で数回引っ張られたかと思うと、ひと呼吸おいて、いきなり強く体が引き揚げられたのです。

ガルマ、聞こえていたら君の生まれの不幸を呪うがいい。

ふふふふふ。ははははは。

「なんだこれは!おれの身体が物心ついてから一度も離れたことのない海底をはなれていく・・・。シャア!はかったなシャア!」

という感じで、タコは釣れます。

今年は爆湧きなので、誰でも、底をとって小突いてちゃんと合わせて引き揚げれば釣れるのです。

▼こんな感じで手首のスナップをつかって小突くとテンヤが浮き上がりにくいよ

どんどん釣れる。

落とせばアタリがある。

サイズも、6月の湾奥(大黒~川崎)あたりは300g前後が多かったんですが、8月も半ばをすぎた今は釣れば1キロ前後がメイン。

なので、かなり重量感も楽しめます。

富岡沖。一切、タコのアタリが出なくなった件につきまして

つづいて、富岡沖へ。

この時点で7杯。これは20杯ぐらいは余裕のよっちゃんでいくだろうな。

そう思っていたんです。

が、「そうは問屋が卸さない」という言葉がありますが、まー何事もなんの障壁がなくすすむはずがないというやつで。急に釣れなくなったのです。

釣れず。

右隣の操舵室脇では、竿を出す西村船長が、エギでもテンヤ(なにもつけてない。小さい蟹1尾まるごと)でも、どんどん釣っていく状態。

左となりのお二人も、ポツポツとタコを釣り上げる状態。

が、わたしにだけアタリがでない件につきまして。

こうなってくると、疑心暗鬼を生ずってやつで、あらゆるものがタコに敬遠される要素にみえてきます。

暑さのせいで、脳内で様々な平田剛士が、分析や批評をしはじめる。

「おまえは器用に小突いているつもりでも、集寄でテンヤが浮いているんじゃないか」

「むしろ西村船長と左隣りの二人がおまえに割り当てられたタコをぜんぶ抜いているんだよ」

「貴様が針先を研いだタコシャトルの針、錆びてるだろ、その金気をタコが嫌っているんだよ」

「貴様のテンヤは白。一方、船長と船尾に釣り人はヤマシタのピンク。左隣のおじさんは竹製。それが原因だよ」

「船長が左舷ミヨシの釣り人にしているアドバイス、アタリがあったらギューッと数回引っ張る。あれを小耳にはさんだお前はやりすぎてるんだよ。船長を信じすぎているのだ。だから当たってもタコが逃げているのさ。自分でもわかっているだろ」

「神仏がお前の家の冷凍庫のキャパを考えて釣らせないようにしているのだ」

自責と他責。そのせめぎあい。

それにしてもアタリがでない。

集寄を一つずつ外していき、テンヤもタコシャトルからヤマシタの船宿レンタルと同様のものに変えてみたり。が、アタリが出てもすぐ離されてしまったり。

疲労からか蟹の背を上にしてテンヤに装着していた・・・

これはあとで気づいたんですが、9時48分の時点でカニ餌の背を上にしてつけてしまっていたり。暑さからか。これもアタリが少なくなった原因かも。前半の好調なタイミングだったので。

それ以降はだんだんと陽もあがったことからか、タコはいるんだろうけども乗らないという状態になってしまったのです。

テンヤをタコシャトルからヤマシタのピンク色のテンヤに変えてみたり。

ササメのタコシャトルは針を研いだら、みるみる錆びてきて、その金気をタコが嫌っているのかもと思ったり。

古今東西、釣り人ってやつは釣れないとこのように様々なところに釣れない理由をつけたがるものです。

うまくいかないときに、どこに原因をみつけるか。

そして、それを解決する。

これが現状を打破するための唯一の道なわけです。

うーむ。

ポイントは沖の砂泥地帯。

ときおり、牡蠣殻や岩があるようで。釣れたタコはだいたい牡蠣殻や岩を抱いてあがってくるという。やけに重いと思ったら1キロぐらいの石とあがってきたり。

タコはあんまり隠れ処がないところにもいるんだな。

マゴチの船が流すポイントと、このタコ船がながすポイントはかぶっているのかも。

それにしても、後半釣れない。

たまに、粘性のアタリがあって、しっかり乗せようと小突き続けるとはずれるという。

こんな日もあるよ。

十分だよ。

1キロクラスメインで7杯いればいいじゃん。

足るを知るってやつだぜ。どうせ貴殿の冷凍庫それほど入らないだろ?

だろ?

でも、釣りたい。

・・・

これが釣りの病ってやつなんだろうなー。

最後は福浦岸壁のテトラ帯だったり。

このあたりでも、左舷トモの男性は2杯釣ってました。

わたしも2回ほど怪しいアタリがあったものの、乗らず。

南無。

ということで、フィニッシュ。

釣果はマダコ7杯。

全員、眉間に刃をいれて締めた後に持ち帰ることに。

隣のおじさんは、「ヒャッハー。船上解体だよー」ってな発言をして、内臓を海に撒き餌してました。その内臓がまた何かのエサになって海の命が続くのでしょう。産めよ増やせよ。

釣りあげたタコは1キロ前後の良型主体ながらも、モンスタークラスが釣れなかったのは残念。

最後に5キロぐらいのが釣れたすべて吹き飛ぶなーと思いながら釣ってました。

とはいっても、リストランテORETSURI8の偵察目的は十分に達せられたのでよかったです。

途中でアタリが出なくなった理由を、改めて振り返ってみた結果、たぶん以下の通りかなと。

  • 集寄でテンヤが流され角度がついてしまって小突きにくくなっていた
  • タコのアタリがあったあとに、強めに引っ張ったのが後半あまりよくなかった(前半はそれでも離さなかった)
  • 10時手前から気づかず蟹の背を上にしてテンヤに装着していた
  • 左右の釣り人の釣果に焦って、小突きや底とりが雑になっていた
  • 夏の長時間の釣りで集中力が下がっていた(睡眠不足+アネロン+暑さ)

このあたりを克服すれば、次回はもっと釣れるはず。

みんなも気をつけてね。ちゃんと前の日はよく寝てね。

ではでは。

平田(@tsuyoshi_hirata

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