青い海へめんそーれ。沖縄って何が釣れるの?(リーフ釣り編)

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ORETSURIをご覧の皆様こんにちは。沖縄在住のsacomと申します。

沖縄は入梅以降、連日の晴天…夏場の渇水が心配ですが、青い空、青い海、蒸し暑い空気が沖縄っぽい季節を感じさせてくれます。

これからのシーズン、旅行を計画されている方も多いと思います。

そのなかで沖縄へ観光される釣り人もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな「沖縄でも釣りしてみたいなー」という方のために、様々な沖縄の釣りを紹介したいと思います。

今回紹介するのは、沖縄っぽさ№1のリーフ釣りです。

釣果を上げるにも一番良い釣りですが、注意したいことも多い釣りでもあります。安全管理を徹底して、自己責任で釣りを楽しんでくださいね。

目次

そもそもリーフってなに?

沖縄でイノーと呼ばれる礁池

みなさんもご存知の通り、亜熱帯に位置する沖縄には珊瑚礁が発達しています。

この珊瑚礁は、天然の防波堤として発達した干瀬(ビシ)と礁池(イノー)、砂浜で構成されています。

厳密には干瀬をリーフと言うのですが、ここでのリーフ釣りとは礁池内からリーフエッジまでの間で行う釣りのことを指しています。

今回は礁池内での釣りを紹介しようと思います。

リーフ釣りの注意点

ウェーディング(立ち込み釣り)ですので、安全面においてハードルがやや高い釣りでもあります。

毒のある生物が多いので足元は注意!

本土ではウェーディングの脅威として強力な毒棘を持つアカエイが知られていますが、沖縄にも毒をもった生物がいます。

たとえば、海の対人地雷オニダルマオコゼや、透明の悪魔ハブクラゲなど。

ウェーディングシューズやウェーダーはフェルトの厚底、ラッシュガードなどで肌も防御してください。短パンにゾウリの南国スタイルはNGです。(ナイロンラインのようなゴミがルアーなどに絡まった場合、絶対に触らないでください。ハブクラゲの触手の場合があります。)

夏の沖縄の紫外線は殺人的

沖縄の夏場の紫外線は殺人的で、「日焼け」だけでなく「火傷」の症状を起こすこともあります。

日焼け止めはしっかりしておきましょう。

それと、日焼け止めはできるだけ珊瑚に影響を与えにくいものを選んでいただけると幸いです。ラッシュガード等で肌を覆うことも有効です。

偏光グラスはもっておくとよい

偏光グラスと帽子は強い日差しから目を守ることも、海中の様子を確認するためにも有効です。また、仕掛けからも目を守ります。

水分は十分に。吸収されやすいものを持ちましょう

ライフジャケット等の着用により重武装になるので、熱中症対策も重要です。特に水分は十分にもっておくとよいでしょう。といっても吸収されやすいものとそうでないものがあるのは言わずもがなですね。トイレも直前に済ませるなど体調管理は十分に行いましょう。

水深の変化に気をつけよう

透明度が高いので、水深がつかみにくいのがリーフの釣りです。

浅いと思っても2~3mくらいの水深があったりするので、慣れないうちはステッキを活用するなどして、常に足元を確認しながらすりあし気味に慎重に移動してください。

ライフジャケットは必須です(ライフジャケットを着用していれば、とりあえず呼吸ができます)。

単独釣行はできるだけ避けたほうがよい

邪魔にならない程度に、近くに釣り人がいるところで楽しんでください。

緊急時は他の釣り人や潮干狩りをしている人に助けを求めましょう。

また、緊急連絡が取れる防水された携帯電話も必須です。海のもしもは118番。これ重要。

潮位と天候に注意

潮位の確認と天気の確認は念入りにしておきましょう。

ちなみに潮止まりは撤収時間です。

カタブイ(片降り:スコール)に巻き込まれると落雷の危険性もありますし、なれないうちは視界が悪くなるため転倒のおそれなどもでてきます。天気予報だけを過信せず、目視で天気の様子を確認するなどしてください。

サンゴにやさしく

無配慮にサンゴを踏まないようにしましょう。

アウトリーフ側に行くほどサンゴの密度が高くなります。なれないうちのリーフエッジの釣りはサンゴを踏みつけやすいうえ、外洋の波をかぶるのでお勧めしにくいです。

イノー(礁池)の釣りは膝下ぐらいの水深でOK

ちょっとした変化を探して狙おう

釣りをしていると、どうしても「深いところのほうが釣れそう」「遠くなげたほうがいい」という思考になりがちですが、案外膝下くらいの礁池でも釣りが成り立ちます。

最大80cmに達するハマフエフキ。引きが暴力的。

沖縄では、餌釣りで人気の大型魚ハマフエフキ(方言名タマン)や、その仲間のマトフエフキ(体の側面中央に1つ斑点があります)などが膝下程度の水深に入っています。

また、礁池に点在する丸いサンゴ(ハマサンゴなど)は、魚マンションといっても過言ではなく、これを狙い撃ちすると高確率でカンモンハタ(方言名イシミーバイ)が食ってきます。

このようなサンゴの影に魚が潜んでいます。

リーフの好ターゲット、イシミーバイ。

ルアーへの反応も良好。

イノーではその他にモンガラカワハギの仲間(ムラサメモンガラ)やオグロトラギス、オジサン、多種にわたるハタ類やベラ類などさまざまな魚が出迎えてくれます。大きさだけではなく、五目釣りとしても楽しめますよ。

ときに鋭いトゲや毒を有する魚もいるので、わからない魚は触らずにフィッシュグリップやプライヤーをつかって針を外すなどしてください。

ちなみに、すべて食べられそうなハタ類にもシガテラ毒など人体に有害な物質を持つ種類がいます。

オグロトラギス。

オジサン(下あごのひげが特徴)

ハタ類(ヒレグロハタ)。複数の種類が狙える。

ムラサメモンガラ。

リーフで使うルアーについて

沖縄で釣りをするとなると、どうしても大きなルアーを想像しがちではないでしょうか。

リーフでは、基本的に10cm以下の小さめのルアーが活躍します。逆にシーバスなどで用いられる14cmくらいのプラグは、よほど大物でない限り用途がありません。

これはもちろん魚が捕食しているベイトに関係しています。

地元の人は小型のルアーであればトップウォーターからミノー、スプーンとさまざまなルアーを使っています。

特に地元アングラーがプロデュースするスプーンのAPOON!(アポーン)蛙スプーン、シンキングペンシルが多用されています。

これらは主に警戒心が強いハマフエフキを想定して、飛距離が必要な釣りで用いられています。

シンキングペンシルのカラーはアピール力の高い赤金がテッパンで、その他リアルカラーなどに実績があります。

注意としてはフックは軸の太いもの(最低でもカルティバのST46)に交換しておく必要があります。40cmクラスの魚でも、強いアゴとファイトでフックを曲げていきますので…。

また、いざ魚をランディングした際にフックが捻じれて使い物にならなくなってしまっては手返しも悪くなります。

リーフ釣りにおいては胃袋から確認できる生き物はカニ(タイワンガザミの稚ガニ)、エビ類、ハゼ類、シャコ類、ギンポの仲間など、おもに底物を捕食していることがわかります。

このことから、甲殻類を意識しているソフトルアーと軽量のジグヘッド(太軸)なども有効な場合があります。

軽量リグを利用する理由としては、重すぎるリグでは根掛りしやすく、また、カニがフワフワとフォールする姿を再現したいという意図があります。また、フォールスピードが下がることによって、できるだけ長く魚にアピールできるわけです。

当然、飛距離は出ませんが、静かにポイントに接近すればOKです。

リーフ釣りを楽しむタックル

地元釣具店ではリーフの釣りを意識したロッドなども発売されていますが、旅行の合間に釣りをするためにタックルをそろえるのは、非現実な話ですね…。

そこで私がお勧めしているのは、8ft半くらいのエギングタックルを代用する方法です。

エギングロッドはバットが強いので多少の大物にも対応でき、細いPEラインを用いているので、意外と小さなルアーから、いざとなればイカをねらってエギも投げられます。

エギングと少し違うのはショックリーダーの号数です。

根や歯、鋭いヒレに対応するために最低20ポンド(5号)は欲しいところです。

好みの問題ですが、私はフロロはゴワゴワして使いにくいので、ナイロンリーダーを愛用しています。

エギングタックルはリーフ釣りに限らず、港湾や河川での釣りでも使えますので、旅行で荷物を減らしたいならエギングタックルに絞るとよいと思います。

もし大物(GTなど)を狙いたいならば、それなりのタックルと事前情報が必要となります。特に事前情報は大事で、ローカルの人間でも事前情報なしで釣ることは至難の業です。

ちなみに沖縄本島や周辺離島はかなりスレています。

リーフでの餌釣り

リーフで餌釣りを楽しむならば、キビナゴや練り餌等でちょい釣りを楽しむこともできます。

リーフで餌釣りをしている人が比較的少ないので、餌に対してはあまりスレていないです。ものすごく浅く透明度の高いプールのような場所で、竹竿などを用いても数釣りを楽しめたりします。

ルアー釣り同様、色々な魚が釣れるのでヒレが鋭かったり毒のある魚も混ざるので、わからない魚はむやみに触らないようにしたほうがよいです。

最後に

沖縄は釣り天国と思われるかもしれませんが、意外と厳しく、良い釣りをするならば宮古、八重山諸島の周辺離島に遠征するくらいの気持ちが必要です。

釣りに関する動画は沖縄でも人気で、本島まわりに関してはあちこちプレッシャーを受けています。「釣れればラッキー」くらいの軽い気持ちで望むと楽しめるかなと思います。

また、沖縄本島を中心に釣り人のマナーや事故に起因する釣り禁止明示をする漁港などが増えています。

ゴミは残さない、漁師さんの邪魔をしない、ライフジャケット着用で安全な釣りを心がけていただけますと幸いです。

沖縄のルアーフィッシングの情報に関しては、拙著「ラッキーキャッツルアーフィッシングスクール」でまとめております。

読んでいただけば、なお一層沖縄のルアー釣りを楽しめるのではないかと思いますので、旅行や遠征のお供にぜひどうぞ。

sacom(@luckycatslfs

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