猿島の由来
ひゃひゃひゃひゃ。
ほれ、そこのわかものよ、ん?いや、よくみたらオッサンだったか、まーどっちでもよいわ。
この婆のはなしをきいていきなされやい。
ひゃひゃ。ふひゃひゃ。
これは、お前さんがたが休日になると馬鹿の一つ覚えで釣り船で出船する東京湾の話じゃ。
ほう、お前さんはマゴチ釣りが好きか。
ひゃひゃ。ふひゃひゃ。
あれは、アタリがあっても釣りあげられるとは限らんからのう。
夏はコチ刺しがたまらんのう。
でな、東京湾にも無人島があってな。
む。ほほう、ぬし、よく知っているな。
そうじゃ、猿島の話じゃて。
何が釣れるかって?
まー落ち着きなされやい。
にひゃひゃひゃひゃ。
むかーしな、日蓮という偉い坊さんがな、鎌倉に布教にいく途中で海原で時化にあったそうな。偉い人だから、そんな苦難にあわないんじゃないかと思う者もおるかもしれないが、まーあれじゃ、偉い人は古今東西、苦境を乗り越えて何かを成し遂げたという伝説があるから偉いのじゃよ。にひゃひゃひゃひゃ。でな、この坊さんがな、ドバーンと大波が打ち寄せる大海原でな、もうこれはヤバイ、無理ポというときに、はてさてどこから現れたのか白い毛の珍奇な猿に導かれて島にのぼったそうな。その伝説から、この島は猿島と呼ばれたそうな。まー、アレじゃ、今、この島には猿は一匹もいないんじゃが、かつての三浦半島や房総あたりから、猿のパイオニアがわたって縄張りにしていた時代があったのかもしれんな。
と、どっかの婆さんが説明するのがだいたいの猿島の由来です。ご存知でしたか。
こちらが猿島の位置です。
東京湾のなかでも、横須賀沖にあるそれほど大きくない島なんですが、現在は、横須賀からフェリーが出ていて渡ることができます。
航程は10分少々。往復大人1,300円(実際には、猿島公園入園料+200円です)
今回はこの猿島の紹介とそこで釣りをするときのポイントなどを紹介します。
そんじゃ、いきますよー。
横須賀から猿島にわたるまで
猿島へ渡るフェリーは三笠桟橋から出ています。
1時間に1回の出船です。
こちらは、戦艦三笠。
日露戦争の日本海海戦で帝政ロシアのバルチック艦隊を旗艦三笠を中心にうち果たした日本海軍。
だれだって平和でいたいものの、人と国家の利害が加わると大切なものを守る力が必要になるな、と思いおこされる威容です。
三笠桟橋前に猿島航路のチケット売り場があるので、乗船前に購入しておきましょう。
猿島魚種別フィッシングチャンピオンというのが掲載されてました。
ふむふむ。マゴチの猿島記録は63㎝かー。
釣りたいなー。
猿島からの釣りは岸釣りに限られるということもあり、全体的な釣果ではロングキャストができるルアー釣りが優勢なようですね。
出発時刻になると、観光客がわやわや集まってきます。
1時間に1便出航しているのですが、この時間(昼過ぎでした)釣りに行く人は一組でした。
フェリーへの桟橋を歩くと、三笠の側面が見られます。
こちらが猿島と横須賀港をつなぐフェリー。
紫外線や風が気にならなければ屋上にのってみるのもよいかもしれません。帽子がとんでいくので気をつけましょうね。
すぐに近づいてくる猿島。
この日の海は凪いでいて湖のようでした。
猿島へ上陸。桟橋に巨大な魚がいる!
ということで猿島に到着。
桟橋にフェリーがつけられます。
これが釣り場の一つ。
砂鉄の浜という名前です。
桟橋。
桟橋からみた猿島の側面(横浜側)
遠浅という噂でしたが、たしかに浅いですね。
砂底でところどころに岩礁があって、海藻が生えています。
む。
なんかいるぞ。
やけにデカいな。1メートルぐらいあるようにみえるけど。
ドチザメかな。
・・・
よく見たら巨大シーバス(スズキ)でした。
海面を通して大きく見えているというはあると思うのですが、ゆうに80㎝は超えている個体が群れて桟橋の柱付近にいます。桟橋付近は釣り禁止なので、安全地帯と認識しているんでしょうかね。
いるところにはいるもんです。
続いて、クサフグにまじって、クロダイが複数尾。サイズは35~40㎝ぐらいでした。
悠々としていて、砂の中をさぐって食餌をしていたようで。
猿島レンタルショップが便利
猿島には横須賀市の条例でBBQコンロや炭や火器を持ち込めないため、もし釣りだけでなくリア充BBQなどをしたいというニーズがある場合は、この猿島レンタルショップで借りる必要があります。
釣り竿も借りられます。
○釣り用具
釣りセット(釣り竿・しかけセット・つりエサ):2,000円/
しかけ各種(市販しかけ、ブラクリ、おもり、ウキほか):300円~
しかけセット(投釣りしかけ・おもり):500円
つりエサ(青イソメ):500円
出典:https://www.tryangle-web.com/sarushima/shop.html
仕掛けと釣り餌がついているとはいえ、2,000円ということで、自分でもっている人は餌だけ買うのがお得かもしれませんね。手持ちがない人にとっては、手間なしでよいのかもしれません。
餌はイソメが中心のようですね。
こちらが猿島の釣りポイントと釣れる魚。
主に、サーフである北の浜と南の浜、磯であるオイモノ鼻とヨネノ根(当日立入禁止でした)がポイントのよう。
Googleマップでみるとこの通り。
根魚(カサゴ・アイナメ・クジメ・ギンポ)だったら、島の最奥にあるオイモノ鼻がオススメで、潮のぐあいによっては、シーバスも釣れるとのこと。
今回は後半根魚ではなくサーフでキスとマゴチあたりを狙いたかったので、①の砂鉄の浜(サーフ)だけで釣りをします。
BBQをしている人たちと、むこうにみえるのは横須賀市街。
上空ではトンビ数羽が旋回して、リア充のおこぼれを狙っています。
猿島の奥まで歩いてみた
ここからは、猿島の奥(磯)まで歩いてみることに。
釣り竿をもっていたというのもあり、いざ歩こうとしたら、スタッフのおじさんが、釣り場について教えてくれました。
明日葉だなー。
ダンゴムシの集団だなー。
しっとりした空気が漂うレンガ造りの通路をいきます。
苔むしていて、よい雰囲気ですね。
トンネルも。
猿島の反対側にでるためのメイン通路としてこのトンネルがあります。
カラスザンショウだろうか。ちょっと大きくなったとげとげの植物が。
こちら猿島の頂上部分です。横浜・みなとみらいが見える。
釣り船もちらほらいたり。
潮が流れる道がよくみえます。
こちらは横須賀側。
こちらは正面、追浜・金沢八景側。
島内を散策するまえに、出発地点の桟橋付近の売店でトイレは済ませておきましょうね。
オイモノ鼻は根魚スポット
頂上からすこしもどってオイモノ鼻という釣りスポットへ下ります。
この開けていく景色がいいですね。
海も青いし、空も青い。
下ると磯。
遠浅なので、沖まで出なければ危険はすくなそうですね。
潮だまりに蟹やら、いろんな魚がいます。
みえますかね。
これはイソギンポ科のナベカかな。
タイドプールによく生息しているそうです。
こやつは、、、
小型のアナハゼ類ですね。
潮が満ちていなければ、岸伝いで奥まで歩いて行けそうですが、潮の干満をよく考えていかないと困ったことになりそうでもあります。
子供連れの場合は無理しないほうがよさそうですね。
このあたりはウキ釣りで狙うか、ブラクリやテキサスリグ・ジグヘッドなどでの穴釣りがよさそうです。
帰りに、かつむりオンザかたつむりが。
砂鉄の浜というサーフでシロギス釣りをしてみた
最後は1時間ちょっと釣りをすることに。
こんなときはパックロッドがあると便利です。
こちらは愛用のアングラーズリパブリックのショアガンエボルブ。
ミディアムハードの5ピースのパックロッドで、やや重めのジェット天秤まで投げることができます。メタルジグだと35g~40グラムを中心にキャストするとよいです。
飛距離でいうと100メートルぐらいは飛ばすことができるので遠浅の浜でも効果を発揮してくれるはず。
このような浜。
サーフ用の投げ竿ではなく2メートル前後のルアーロッドでちょい投げをする際は、意外と船釣りのキスしかけがオススメです。ハリスが短いのでトラブルも少ないんですよね。
MORIGENの船長直伝船キス・ハリス1号をつかったのですが、活性がシビアでない場合は、1号でも問題ないですね。
いるんだけど食わないなという場合は1号未満にすると食いがよくなったりします。
で、まー投げてみるんですが、ほぼ100%アマモがかかって釣りにならないという状態。
きっつー。
アマモがないところはないかなーと考えたところ、あ、そういえば、桟橋近くは砂地だったなと思うにいたりました。
桟橋は釣り禁止なのでその手前からキャストしてみます。
キャスト後は1秒しない間に着底するので、竿を立てる。
やや派手目にちょんちょん竿先をゆらして、周囲のシロギスにアピールしていると・・・
クンクン。
ほいきたよ(シロギスでしょうな)
・・・
・・・
・・・
あ、貴殿でしたか(ベラ=キュウセン)
いつみても鮮やかですね。じゃ、さようなら。
また、キャスト。
クンクン。
・・・
これはハゼ系かな。
いやフグだ。
団子をひいているような感覚が・・・
・・・
ぐー。おいらだグー。砂まみれだよー。ぽよーん。
という具合に貴殿(クサフグ氏)でした。
こ、このままいくと猿島は貴殿しかいないという記事になるぞおい。
そんでもってまたキャスト。
着底。
ちょいちょいーの。
ちょいちょい。
ググググン。
あ、これはキスだよ。
ははん、俺レベルになるとわかるんだよ。
ははははん。
・・・
・・・
・・・
キスでした。
貴殿たちとは異なる質感ですね。
とはいっても今回は全部リリースです。
つづいてズボラ改造ジグヘッドで、エコギアパワーシャッドを投げては巻き。
ボトムハンピングさせてみて。
というのを10回、15回ほどやって、こりゃマゴチいねーや。
と、悟りを開くにいたりました。
陽ざしが強かったのと、アマモが曲者です。
猿島は身近で楽しい
猿島は、ちょっとしたリゾート感を味わえ、かつアクセスもいい無人島。
BBQや釣りに楽しめるかと思います。仲間同士でBBQ&釣り大会でも開いてみればいいんじゃないですかね。
午前中釣りして、昼間に表彰して、BBQでバーニングするってのもよいと思いますよう。
ここで猿島耳寄り情報ですが、釣りをしたあとはコーラが飲みたいですよね。
が、猿島の自販機は資本主義の原則に基づき210円なので、クーラーボックスにいれて鋭意密輸するとよいと思います。
ではでは。
猿島で釣りをするときに役立つまとめ
- 島内の自販機はちょっと割高なので渡る前に買っておいてクーラーバッグ等で冷やしておくとお得
- 奥側の磯はブラクリor軽量ジグヘッドorテキサスリグで釣るのがよい
- 磯は干潮時は岸伝いに遠くまでいけるものの、自己責任で
- 釣り餌は事前に買っておくかワームを使うとよい(磯)
- トイレや売店があるのと休む場所があるので家族連れもOK
- 釣りをしない家族がいた場合は、一定時間別行動をするのもありかも
- 夏場のサーフの釣りはアマモ地獄なので桟橋手前で釣るようにしよう(桟橋周りは釣り禁止)
関連アイテム
釣りをする人はちょっとしたクーラーバッグに保冷剤があると便利かもですね。割安な飲み物も冷やして密輸できるし。釣り竿はパックロッドが便利です。Amazonで5,000円ぐらいで売っているガルプスティックがオススメです!
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