堤防サビキ釣りの代表的なターゲット「小鯖」を効率的に釣って美味しく持ち帰る方法を解説します。
小鯖とは
サバの子供を「小鯖」と呼ぶ
小鯖(こさば)はサバの幼魚です。
毎年4月頃から8月頃にかけて、稚鮎やシラスなどを追って堤防や岸壁まわりに接岸します。
4月頃は5,6cm程度ですが、瞬く間に成長し、夏場には2~3倍程度に大きくなります。
小鯖は比較的水深が浅い堤防周りで春からよく釣れるためサビキ釣りで人気のターゲットです。
※イワシと比べると骨がやや硬いので苦手にする人もいますが、2度揚げや南蛮漬けにすれば骨まで食べることができます。
小鯖をサビキで効率的に釣る方法
8月の小鯖は15㎝ほど成長
人気の小鯖をサビキで狙う際に、より手軽に効率的に釣る方法を紹介します。
2.5m~3m程度の万能ルアー竿を使う
サビキ釣りの場合、釣り竿は磯竿のように4~5mあると低活性時も有利です。
一方、長すぎる竿は取り回しで邪魔になり手返しが下がります。
堤防際で釣果が上がっている際は邪魔になるのでシーバスロッドやエギングロッドなどのルアーロッドで十分です。
2.5m~3m程度の竿が軽くておすすめです。
ルアーロッドであれば、サビキ釣りに飽きたらちょい投げ釣りやライトな泳がせ釣りもお手軽にできます。
▼シマノのシエナコンボは小鯖のサビキ釣りにも最適
ショートタイプのパニックサビキを使う
ロングタイプ(針数10本)のパニック仕掛けはトラブルが多くなる
2.5m~3m程度のルアーロッドを選んだら仕掛けはショートタイプのパニックサビキを使いましょう。
ちなみに「パニックサビキ」とはオーナーから販売されている「○○パニック」というようなシリーズを指します。
特徴は以下の通り。
- 針がかなり小さい
- ハリスや幹糸がかなり細い
- 針数が多い
- 枝針の間隔が短い
- フラッシャーやラメなどで集魚効果が高い
パニックサビキであれば、高活性時はコマセなしで小鯖や豆アジが釣れます。
デメリットは針数が多いので絡みやすく手返しが下がるという点です。
「ショートハイパーパニック7」は全長124㎝で7本針というコンパクトな仕掛け。
シーバスロッドやエギングロッドであれば容易に扱えますし、バスロッドなどのコンパクトなルアー竿でもストレスなく扱えるはずです。
高活性時は3号針に0.6号ハリスをつかい、低活性時や春は2号or2.5針に0.4号ハリスを使いましょう。
コマセが使えないルールの釣り場でも2号針に0.4号ハリスであれば小鯖や小鯵がよく釣れます。
出典:オーナー
パニック仕掛けはハリスが細いためいったん絡むと回復が困難なので、小鯖の食いが立つ時合に焦らないように予備を含めて6個は持参するのがおすすめです。
あまったら次回使えばよいのです。
特に小鯖はもたもたしていると一気に仕掛けが絡むので注意です。
▼オモリはナス型オモリの3号程度をつけておきましょう。
▼集魚版は付けたほうが魚の寄りはよいですが、つけなくても釣れます。自作する場合、100均でプラ版とキラキラシールを買い、それぞれカットして一方に穴をあけ、ダブルスナップ等で仕掛けに固定するだけです。
▼パニックサビキの有効性について
餌付け器やコマセカゴを使わないでアミエビはひしゃくで投下
パニックサビキをつかっている場合ですが、トリックサビキのように餌付け器を使わないでアミエビをひしゃくで海面まで投下しましょう。
アミエビが落ちたところにパニックサビキをしずかに落とせば小鯖が入れ喰いになるはずです。
複雑なテクニックは不要です。
はじめは多めに撒いて、小鯖が寄ってきたらすこしずつ撒くようにします。
重要なのは「コマセを途切れさせないこと」です。
小鯖を取り込む際には、次のコマセを撒いてから針を外していきましょう。
※ひしゃくによるコマセの投下が禁止されている釣り場もあります。
▼コマセ入れのバケツは折りたたみできるタイプを持参すると省スペース化になります。
釣れた小鯖はリリーサーで間口が広いバケツに投入していく
釣りあげた小鯖はできるだけ手で触らず、リリーサー(ハリ外し)をつかって間口が広いバケツに投入していきましょう。
このバケツも折りたたみ式が便利です。
持ちかえる際は40L程度のゴミ袋に包んで持って帰ると汚れが少なくなります。
小鯖が釣れないときはトリックサビキを使う
トリックサビキとは
だいたいの場合、パニックサビキで十分小鯖は釣れます。
とはいえ、極端に小鯖の活性が低いときは釣果が伸びないこともあります。その場合はトリックサビキを使いましょう。
トリックサビキは複数本のハリが重なっていて、アミエビが針にひっかかるようになっているサビキ類です。
餌がついているため、小鯖の食いは抜群です。
コマセをつかえない釣り場でも、ハリに餌をつけて釣ること自体は禁止されていないので、トリックサビキは有効です。
高活性時は太仕掛けを使うと手返しUP
小鯖の活性が高いときは、あえて太目のハリスをつかうのも一つです。
ハリス1号以上のサビキ(針は小さ目)をつかうと絡みづらく、ハリ外しもやや強引にやってもハリス切れしません。
バッカンなどに固定するハリ外し器をつかうのもよいでしょう。
小鯖の下処理
氷海水を多めにつくっておく
小鯖がバケツにたまったら下処理をする
小鯖といってもサバはサバです。
釣れたそばから弱っていき、夏場はバケツの中で死ぬと、30分で食べられないほどに品質が劣化します。
蕁麻疹などにつながるヒスタミン中毒の原因なので、夏場はすぐに下処理し保冷していきましょう。
- 氷海水(クラッシュアイス+海水)を大量に用意しておく
- 釣れた小鯖は一旦バケツに入れる
- ある程度小鯖を釣ったらネットですくい、ハサミをつかって頭と内臓を抜く(肛門部分の棘に注意)
- ジップロックL(冷凍用)にいれ、氷海水で冷やす(必要以上に身が吸水しません)
※夕まずめなど、時合いが短い場合は釣ったそばからクーラーボックスの氷海水に入れていき、下処理は自宅で行いましょう。
※小鯖の頭部と内臓はジップロックに密封して持ち帰ってそのまま冷凍庫に入れて凍らせる。ゴミの日にそのまま捨てる
海水をいれないで氷だけで冷やすと片面しか冷えません
夏場はこの状態で30分も経つと食用不可
まとめ
今回は堤防サビキで「小鯖」をもっと効率的に釣って、美味しく持ち帰る方法を解説しました。
毎年4月から8月ぐらいまでは小鯖のサビキ釣りで堤防がにぎわいます。
あまり数を釣っても仕方ないのですが、効率的に小鯖を釣れる方法であれば長時間釣りをする必要もありません。
美味しく持ち帰る方法もマスターして小鯖を美味しく食べてみましょう。
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▼フィッシュグリップは第一精工とシマノがおすすめ。
▼クーラーは小型タイプで十分。
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