東京湾・相模湾で狙うイナダの釣り方解説!タックル・仕掛け・おいしい食べ方を学ぼう!

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イナダ
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イナダはブリの若魚でだいたい40㎝以上60㎝未満を指します。

関西ではハマチ、北陸ではフクラギと呼ばれ全国的によく釣れ、引き味も抜群のため人気です。

今回は東京湾・相模湾でイナダを釣るときの釣り方・タックル・仕掛け・おいしい食べ方などを解説します。

目次

東京湾・相模湾のイナダについて(生態・釣れるシーズン)

黒潮に乗り、相模湾に漂う流れ藻にはブリの幼魚がいて、「モジャコ(藻雑魚)」と呼ばれます。

夏になるとモジャコは相模湾沿岸部を中心にイワシやシラスなどを食べてワカシサイズ(20cm程度)に成長します。

ワカシ(ブリの幼魚)を釣った

7月ごろのワカシ(ブリの幼魚)

ワカシは小型なので船釣りではあまり狙われませんが、湘南エリアの海岸ではライトショアジギングや弓角の好ターゲットです。

やがて秋ごろ(10月~)になるとワカシは40㎝を超え、イナダと呼ばれるようになり、餌を追い相模湾だけでなく東京湾にも入ってきます。

東京湾では湾口付近が中心ですが、季節が冬に近づくほど湾奥側にイナダが差してきて、猿島~中ノ瀬~のエリアでよく釣れます。

晩秋から冬頃には1kg超のイナダも増え、引き味も抜群。

近年では東京・お台場近辺でイナダやワラサが釣れることも。

イナダやワラサも1月以降群れが外海に抜けますが、周年東京湾・相模湾の湾内に居残っている個体もいるようです。

タックル

バルケッタプレミアムとライトゲームSS

イナダ釣りはライトタックルが主体

イナダ釣りは地域や船宿によっても異なりますが、ライトタックル主体になってきています。

いわゆる「イナワラ」や「ワラサ」がよく混じる場合は、オマツリ対策でより強めのタックルが必要になってくるのであらかじめ船宿に確認しておきましょう。

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竿

手持ちであれば7:3調子のオモリ負荷40~100号程度のライトゲームロッドが最適です。

ダイワやシマノであればH(ハード)クラスが該当します。

MH(ミディアムハード)クラスの場合、釣趣は上がるものの、イナダに対して主導権を握りづらくなります。

活性が高く、食いがよいときは8:2調子のH(ハード)クラスをつかうと魚に主導権を握らせないため、より手返しが上がります。

船が揺れるケースなどで置き竿の場合、6:4調子でもよいですが、イナダの引きをとめられず、横走りによりオマツリも増えます。

リール

小型両軸リールを用意しましょう。最適なのはノーマルギアからパワーギアの剛性が高いリールです。

パワーハンドルモデルだと非力な人でもイナダの力強い引きに巻けずやりとりできます。

ハイギア左巻き(利き腕が右の場合)はできれば避けましょう。

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ライン・リーダー(先糸)

PEラインは2号~3号がおすすめです。

1.5号でも釣れますが、晩秋以降の個体でドラグを使わないで強引に寄せてくると高切れリスクが高まります。

またサルカンへ直結している場合や、ラインが少しでも弱っていると、コマセかごの負荷でシャクリ時に高切れしやすくなります。

リーダーはフロロカーボンもしくはナイロンリーダーで5号を用意しましょう。

ナイロンリーダーをつけることで多少ですがクッションゴムの効果があります。

天秤とビシ(コマセカゴ)

天秤はイナダの強い引きにへたらない線材の太さが必要です。

ライトアジなどで使用する1.2mm程度の線材では何度も曲がってしまい、金属疲労で折れてしまうこともあります。

あまり潮受けを意識する釣りでもないので、1.8mm以上がおすすめです。

形状はクッション効果がある弓型が人気。

コマセカゴはプラカゴ主体で40~60号程度が一般的です。

シーズン、船宿、海域によって、号数指定変わるのであらかじめチェックしておきましょう。

東京湾・相模湾でFLサイズ以下を選びます。

仕掛け(ハリス・針)

がまかつ伊勢尼(金)か、オーナー沖アミチヌがおすすめ

餌釣りの場合、乗合では大きく分けてウィリー仕掛け(相模湾)とエサ針(相模湾+東京湾)があります。

それぞれハリスは4号以上を選びます。

シビアな時は4号、高活性時に手返しを上げる場合は5号、6号を選ぶと、ハリス切れを気にせずやりとりできます。

3号未満はハリス切れが頻発し、ドラグを使わないとイナダはランディングできないので使用を控えましょう。

ハリス切れは群れの活性が下がる原因にもなります。ワラサが頻繁に混じる場合は状況により8号をつかうのも一つです。

空針、ウィリー仕掛け(1本空針)ともに、ハリス全長は3m程度が一般的。

活性が高いときは2m程度でも口をつかいますが、釣れない場合は4m程度にするのも一つ。

空針は1本針、ウィリー仕掛け(1本空針)は3本針がよく使われます。

船の規定に従いましょう。

沖アミチヌ鈎

オキアミが崩れている場合、Wケン付きの沖アミチヌがおすすめ

ハリは、がまかつ伊勢尼(金)10号か、オーナー沖アミチヌ5~7号がおすすめ

伊勢尼のほうがケンがない分丈夫ですが、イナダメインであれば沖アミチヌの太目号数でも大丈夫。

黒針より金メッキがしてあるほうが人気。

ウィリー仕掛けはライト五目・LT五目・ウィリー五目とあるアイテムが該当します。

イナダ釣り便利アイテム

保田沖のイナダ

キーパー

置き竿をする場面もあるため、キーパーがあると便利です。ワラサクラスまでであれば、各社ライトなキーパーで十分。

第一精工のちびラークか、ダイワのライトホルダーが人気。

尻手ロープ

置き竿時など、キーパーの設置不良等で強烈な引きにより竿が落水することも。

尻手ロープを用意しておきましょう。

フィッシュグリップ

写真を獲る場合など、フィッシュグリップがあると便利。

プライヤー(針外し)

釣りあげたイナダはかなり暴れます。口も堅めのため、素手で針を外せないことも。

怪我をさけるためにプライヤーを用意しておきましょう。

シマノのADプライヤーが圧倒的に人気です。

イナダの釣り方

イナダ

泳がせで釣れたイナダ

事前準備

道糸はマーカーがついたものを使用し、傷んでいる場合は10m単位で切り詰めておきます。

フロロカーボンの先糸をつける場合はその分、道糸を切り詰めましょう。(例:リーダー1mの場合、道糸を9mのところで切る)

ドラグ設定はPEやハリスの強度に合わせて、強く引っ張るとすこし出る程度に設定しておきましょう。

ドラグが緩すぎるとオマツリの原因になってしまうので注意が必要です。

ウィリーの場合、針数が増えるので、釣り座は整頓し、風上側(船首側)に竿をおき、バケツは風下側に設置します。

市販仕掛けは糸にヨレが生じているので、結び目をひっぱり、まっすぐにしておきます。

ビシの蓋は上側を3分の1(もしくは4分の1)開にし、下側を全閉にします。

アミコマセは詰めすぎると出なくなるため、7~8分目まで入れておきましょう。

ウィリー仕掛けの場合

指示棚を聞き、海面からタナをとって、指示ダナ下限に到達したら、1m間隔でシャクリをいれていきます。

シャクリのあとは、食わせのために1~数秒程度ステイを入れましょう。

ウィリーやバケ単体の場合は、イナダに見切られないように待ち時間は少なめにしゃくることが大切です。

指示ダナ上限で10秒~20秒と長めの待ち時間(付けエサが付いている場合)をいれ、アタリがなければ指示ダナ下限から繰り返します。

2回指示棚を通したら回収し、アミコマセを入れ替え、付けエサのオキアミ(先端部空針の場合)も交換します。

エサ針1本仕掛けの場合

エサ針単体の仕掛けでは、オキアミのつけ方がより重要です。

黒目がしっかりそろい、身ができるだけ崩れていないものを選びまっすぐに針掛けしましょう。

オキアミとイカタン

解凍オキアミから状態がよいものを選別してクーラーにしまっておく。写真はイカタンでオキアミをのズレを固定

オキアミが崩れがちな場合、イカタンで挟み込むのも一つです。

他に、オキアミの代わりに、1~3㎝程度にカットしたイカタン(白でもよいが食紅等で染めるのも一つ)を持参し使うのも有効です。

オキアミの品質が不安な場合は、付けエサ用のオキアミを持参しましょう。

エサ針単体の仕掛けでもウィリーの釣りと似ていますが、シャクリをいれたあとの間を長くとり、指示棚上限で長めで待つのが効果的です。

アマダイ釣りでのオキアミセット

ひねりがない針をつかおう

落とし込み釣りの場合

落とし込み釣りは6から8号程度のハリスのサビキ仕掛けを使います。

イワシなどベイトがいる層のアナウンスを聞き(基本的に中層から表層)、まずはサビキに餌がつくのを待ちます。

餌がサビキについたら、サミングしながら海底~5m程度(指示棚)以内に仕掛けを落とし込みましょう。

海底~2m付近はヒラメやハタ類が多くなり、それ以上ではイナダやカンパチ(ショゴ)のヒットが増えます。

泳がせ釣りの場合

ハリス5~8号程度で枝ス80㎝以内の胴突き仕掛けを使います。

イワシ、小鯖、マルアジ・マアジなどを針掛けし、底上1m程度を狙うとヒラメやハタと合わせてイナダが狙えます。

活きの良い餌が大切ですので、一定間隔で餌を回収してチェックしましょう。

ジギングの場合

相模湾沿岸部ではライトジギングも人気です。

40~80g程度のメタルジグをつかいます。タックルは穂先が固めでしゃくりやすいジギングタックルが最適ですが、餌用のライトゲームロッド(8:2調子推奨)でも十分対応可能です。

針はシングルフック・バーブレス(カエシをつぶす)仕様にしましょう。サングラス(メガネ)・帽子の着用が必須です。

指示棚まで落として、基本的にワンピッチジャーク(リール1回転・1シャクリ)をしていればイナダ・カンパチ(ショゴ)・ソーダガツオ・サバなどが釣れます。

▼ライトジギング専用ロッドはメタルジグを一定間隔でしゃくりやすい

取り込みについて

どの釣りでもイナダがヒットしたら追い食いなどは狙わず一気に巻き上げます。

餌釣りの場合、ビシが海面まできたら、竿を立ててビシを手にもち、ハリスを手繰って一気に取り込みましょう。

イナダクラスであれば基本的に網は使わず抜き上げるの基本です。

ワラサ級の場合はたも網をつかって取り込ましょう。

ジギングの場合は、取り込みの際にルアーが飛んでくる可能性があります。目は必ず眼鏡やサングラスで保護しましょう。

イナダの釣果をあげるコツ

イナダ

晩秋以降で脂が乗り始めたイナダ(体高がある)

群れが確実に入っていて、釣果が続いているときに釣行する

イナダは群れで行動するため、好釣果が連続しているときに釣行しましょう。

指示棚を守る

イナダの泳層は群れのボリュームにもよりますが、それほど広くありません。

餌釣りであれば、3m程度の仕掛けをコマセに同調させることが必要です。

指示棚の下限と上限をきちんと理解しておきましょう。

とにかく手返しを上げる

イナダの釣果をあげるためには手返しを上げるのが大切です。

固めで先調子の竿・強めのリールやライン・ハリスを使い、イナダに主導権を与えず釣りあげていきましょう。

オキアミの代わりにやや長めにカットしたイカタンをつかうと、落としなおしごとの餌付けが不要になります。

また相模湾であればウィリーをうまく取り入れることで、手返しがあがります。

釣れるときに釣る

ブリの仲間は比較的餌をたくさん食べる傾向にありますが、満腹になるとやはり餌を食べなくなります。

周りでイナダが釣れはじめたら集中しましょう。

活性はいつまでも続きません。

タックルトラブルにも備えて、予備竿を用意しておくとよいでしょう。

イナダをおいしく味わうための持ち帰り方・料理法

イナダ

相模湾ライト五目の釣果

血抜きをするときは丁寧に扱う

釣りあげたイナダは即殺してからバケツの中で血抜きをしましょう。

イナダの脳天へピックを差し込んで動きをとめ、そのあとエラを切ってバケツで血抜きをします。

秋はまだ水温が高いため、バケツに入れっぱなしをさけましょう。

また締めていない状態で血抜きをするとバケツの中でイナダが暴れ、身割れなど劣化が速まります。

できれば横型クーラーで持ち運ぶ

釣った黒鯛とイナダ

クーラーが小さい場合、イナダが丸まって死後硬直してしまいます。

この丸まっているイナダを手でまっすぐに戻すと、身割れしやすくなるので注意しましょう。

帰宅後はできるだけ早く下処理し棒身にする

下処理したイナダ

帰宅後は早めに棒身にする(頭部と尾を外す)

釣り方にもよりますが、多くの場面で釣りあげたイナダはコマセを食べていたり、イワシなどで腹が膨れています。

そのまま保冷すると鮮度が劣化しやすくなるので、早めに下処理を済ませましょう。

尚、保存する際は皮を引かず棒身(胴体のみ)のまま空気にできる限り触れないように保冷しましょう。

イナダのサク

サクにして保冷したイナダ。血合いがすぐに酸化して雑味が出る。血合いをトリミングして加熱用とする

寝かせるよりは高い鮮度を味わう

イナダの切り身

サクにしたばかりのイナダ。血の雑味が少ない

イナダはブリの若魚ですが、基本的に脂ノリを楽しむ魚ではありません。

さっぱりとした味わいに、若魚独特のハリのある身を楽しむ魚です。

冷蔵庫で長期に寝かして食べるような食べ方よりは、短期間で食べきるのがおすすめです。

「さっぱり」を味わうor油を足す

イナダはさっぱり味わう食べ方に加えて、油の要素を足す食べ方が知られています。

さっぱりは厚めの刺身を薬味とポン酢で食べるような楽しみ方です。

油を使う場合は、揚げ物、ユッケ(ごま油+焼き肉のたれ)などにしてコクを足しましょう。

イナダの刺身

無骨にやや厚めにきったイナダの刺身。ポン酢+マヨネーズ+さらし玉ねぎがよく合う

イナダの兜焼き

イナダの兜焼き。身はほとんどない

イナダのカルパッチョ

イナダのカルパッチョ。オリーブオイルでコクが増す

イナダのユッケ

イナダのユッケ。ごま油・焼き肉のたれ・卵黄でコクがUP

釣ったワラサの唐揚げ

イナダのフリット。マヨネーズ+酢漬け玉ねぎと一緒にパンにはさんでもうまい

まとめ

イナダ

ブリもイナダのうちは顔つきが若い

今回は東京湾・相模湾でイナダを釣るときの釣り方・タックル・仕掛け・おいしい食べ方などを解説しました。

東京湾・相模湾ではイナダ五目・ウィリー五目・ライトルアー船などで主に狙われています。

イナダは比較的簡単に釣れ、ライトタックルであれば引き味も抜群。

あまり釣っても困る魚ではありますが、調理法のコツをしればとても美味しく食べられます。

必要量持ち帰って楽しむ(※)とよいでしょう。

※リリースすると、同じ群れで釣れなくなる傾向にあり船ごとにルールがあります。あらかじめ確認しておきましょう。

関連アイテム

▼ダイワやシマノの丈夫な汎用竿を1本用意しておくと便利

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イナダ

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