多摩川のテナガエビ釣り、釣り方・ポイント・食べ方講座

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多摩川のガス橋 手長海老釣り
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都市河川多摩川の四季。これはおもしろいんですよね。奥多摩湖から東京と神奈川をながれて、途中水道用水として大半が取水されて、中流域以降のながれはほとんどが下水の再処理水によるものだそうです。そこに、いろいろな生命がはぐくまれ、季節によってその種類が変わるんですよ。

ということで、この日は夕まずめにテナガエビとウナギをねらってガス橋のほとりにきてみました。

ORETSURIでは、ウナギ釣りの記事をよく書いていますが、ウナギは、東京は荒川・江戸川・隅田川・多摩川、神奈川なら鶴見川・相模川でも、まーどこでも釣れます。乱獲しない程度であれば、みなさん釣りをしてみたほうがさらに都市河川が身近に愛おしく見えてくるのではないかなと思います。

いつも思うのですが、ものごとに蓋をして他人事とするよりは、実際に近くに歩み寄って体験したほうが本質が見える気がします。

ドブ川も、臭いからとしてコンクリートの蓋をして地中に葬るよりは、オープンにしてヘドロをとり水質を改善したりすれば、みえてくるものがあるではないでしょうか。ちょっと言葉足らずですが、このあたりはまたおいおい話していきたいと思います。

目次

多摩川のガス橋について

多摩川にはいくつも橋がかかっていますが、このガス橋は神奈川県川崎側の平間と東京側の下丸子あたりをつないでいます。東京側はうっそうとしているので、川崎側のほうがテナガエビは釣りやすいです。

川崎側の場合、JR南武線の平間駅が最寄り。駅から500メートルくらいで着きます。

途中セブンイレブンやまいばすけっとがあるので、電車で向かう人は物資を調達しておいたほうがよいでしょう。

多摩川の近くに商店はありませんのでね。トイレは、東京側にわたると交番があり、その手前に公衆トイレがあります。公衆トイレ嫌いの方は、平間側のコンビニにお世話になったほうがいいかもしれませんね。

これがガス橋なのですが、橋のわきにガス管があって東京ガスの鶴見製造所で製造されたガスを東京側に送るという目的でつくられたようですね。

むかって奥側が東京なのですが、キヤノン本社があるので川崎側に住んでガス橋を歩いて渡るという方が多くみられます。

多摩川のガス橋のほとりの様子

これがガス橋上流側。潮の干満の影響をうけます。

このときは上げ潮でした。足場はあまりよくないので、子供ちゃんとくるときはそばにいて十分注意したほうがよいですよ。とはいっても、岸近くは浅いので足をとられることはなさそうですが、容易に足ぼちゃしますよ。

これがガス橋下流。このように朽ちた杭と規則的なコンクリートの基礎が続きます。

テナガエビ釣り開始

まずはセオリー通り、ミミズを房掛けにしてうなぎのブッコミ釣りを投げておきます。

ばっちこーい。底はそれほど根がかりしないようですね。これが同じ多摩川の六郷あたりになってくるとゴロタ石エリアで、速攻根がかりするので注意です。

上げ潮なので、下流からボールが上流へながれていきます。一瞬どっちが上流なんだっけとふしぎになりますね。

餌はアカムシ。

テナガエビのエサは、ミミズを細かく切ったもの以外に、虫エサ嫌いの方であれば、ちくわ、かまぼこ、ベビーホタテ、冷凍エビの細切れなどいろいろとありますが、一番釣れるのがアカムシです。

集魚力、針がかりのよさ、どれをとってもピカイチです。

紅サシよりもアカムシを推したいと思います。サシは、持ち帰ると、さなぎ&コバエに変化したりしてけっこうビビります。子供ちゃんの夏休みのぐだぐだ自由研究にはよさそうなテーマですね。

かつこのアカムシ、なれないひとからすると気持ちわるいかもしれませんが、だいたい150円~200円ぐらいという庶民的なお値段です。

ちなみに余ったアカムシは、プラスチックの容器に水道水をいれアカムシをぶちこんで、適宜水を交換してやりますと大体1週間くらいは生きている気がします。

アカムシのつけ方はチョンがけが一番簡単です。

針がかりが悪いときに、通しでつける技もありますが、あれは難しいんですよね。

アカムシ用大根の輪切り

大根の輪切りの上にアカムシをおいて針をさすと便利

そういえばアカムシをつけるときに、大根の輪切りがあると便利ではあります。

これはワカサギ釣りの回を参照してみてください。個人的にはテナガエビ釣りの場合、それほどこだわらなくてもチョンがけになってればどこかにひっかかる気がします。

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テナガエビの釣り方

のべ竿にナイロン道糸1号を竿の長さぐらいとり、小型のウキを付けて、ハリス止めとオモリをつけ、テナガエビ釣りかタナゴ用の針をつけるだけです。オモリは板オモリで微調整するとよいですよ。

よく、ウキを浮かせてテナガエビ釣りをしている人をみかけますが、プロのテナガエビ釣り師(なんだそれ)は、ウキは水面下5センチくらいに調整して釣っています。

これはウキの抵抗がデカテナガの警戒心に触れることを想定した技かと思います。

玉ウキ以外にも、しもりだまを複数つけアタリをとる市販のしかけも販売されていますが、かんたんなので自分で用意しましょう。

ご覧のとおりウキは沈んでいます。

そんでもって狙うのは、護岸の隙間や、立ち木なのですが、チチブやヌマチチブというハゼ(季節によってはマハゼの子のデキハゼ)がよく釣れます。

この時期抱卵個体も多いヌマチチブくん。チチブは背びれがもうすこし発達していますが、正直見分けはつけにくいです。水槽で飼ってみるとよくわかるんですけどね

だいたい、ウキがいきなり引っ張られたらチチブくんですね。このとき即合わせすれば飲み込まれません。

飲み込まれた場合は、死んでしまうので、持ち帰って唐揚げにするかブッコミ釣りの餌にするとよいでしょう。ウナギやナマズ釣りの餌にもなります。

こーんな感じに、岸際1メートルぐらいをねらいまして、水深1メートルないところの溝へ仕掛けを穴釣り的に落とし込み丁寧に攻めていきます。

ウキは、こーんな感じで水中にやや沈む感じで、護岸のみぞにダイレクトに落とし込みます。日中のテナガエビはだいたいこういった溝についているんですよ。

ん、キタ!あ、ヌマチチブくん。リリース。

合わせが決まれば小さな針でも飲まれません。裏技をいうと、冷蔵庫の余り物でヌマチチブを釣り、合掌、解体&切り身にし、それを針につければテナガエビもよく釣れます。

そんでもって熱中していると、このように、足がすべって水没します。。岸際は水深20センチぐらいなので溺れはしないんですが、なんのための長靴なんかと。でも、テナガエビ釣りのときはニーブーツがあると攻める範囲はひろがるのでおすすめですよ。

そんでもって、ブッコミ釣り竿の様子をみながらテナガエビも狙うという技。あかるいのでちょっとウナギは無理かもですね。日中でも大雨の後や曇りの日は釣れることもあります。

ん、キタ!

あ、ヌマチチブ。。。これが結構続きます。うーむ、テナガエビ釣りにはまだ早かったかなー。

わ、ヌマチチブ。なんだか海老ぞりぎみで、アイナメっぽいですね貴殿。

潮がサゲに変わって、テナガエビ現る!?

と、しばらくやっていましたが、テナガエビの気配がありません。と、水面をみていると、上げ潮から下げに変わってきたようです。ウキもすこしずつ下流にながれていくようになりました。

よし、あの杭まわりを狙ってみよう。

ん、ちょっとウキが横にうごいた気がする。と、竿先をそーっとひいてみると、

びびん!びびん!びびん!

きましたー。この年の初テナガエビです。隻腕の個体ですな。

続いて、テナガエビの時合がきたのかアタリがはじまり、2匹目。

もう1匹。

数匹釣って多摩川も夕暮れです。


ボラと鯉がはねていますねー。のどかでなにより。

暗くなったところ、シーバス釣りの青年が「シーバスのボイルとかありますか?」と、あらわれたので、そろそろ撤退しようかと。

稚鮎は暗くなって接岸してきましたね。この日はシーバスのボイルはなかったようです。もうすこし下げ潮が聞いたほうがシーバスの活性は上がるかもしれませんね。

暗くなったら答え合わせ

テナガエビは夜行性なので、暗くなると護岸のみぞからでてきて、盛んに活動をしはじめます。そのためヘッドライトをもっていると、昼間攻めていたエリアにどれぐらいテナガエビがいたのか確認できます。

ふむふむ、まだ小さい個体が中心で、今回釣ったようなサイズは、めったにいないようですね。2、3年生きている20センチクラスの多摩川最大サイズは1匹もみられませんでした。

テナガエビのサイズとしては、川崎駅近辺の六郷テトラや京急界隈のほうが大きい気がします。

持ち帰ってテナガエビ料理をつくる

テナガエビを釣った際に、水道水をつめた容器(エアポンプ付き)をもっていると泥抜きがしやすいです。

そしてこのように持って帰った後に、すこし食塩をいれた水道水で泥抜きをします。泥抜きする時間は1日、2日と人によって好みがありますが、まー、数時間でもいいと思います。気になる人は長い時間やるとよいですよ。そんなに待てないという人は、口部分につまようじをつっこんで胃袋を取り外すと臭みだったり、砂利っぽさがなくなります。

テナガエビを素揚げにするのにあわせて天ぷらにしようと冷凍庫をさぐってみますと、いつぞや釣った平塚沖のイシダイの切り身がありましたので、そちらを解凍します。

イシダイの天ぷらもうまそうですね。それにしても、いきなりイシダイがでてくる釣り師の冷凍庫。ドラえもんのポケットのようですね。

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買い物にいって帰ってきたときのテナガエビ達。そこそこ泥が抜けています。水をぬいて塩であらい、日本酒につけこみ水分をきっておきましょう。

▼テナガエビの泥抜き風景

 

鮮やかな色で候

で、揚げる。テナガエビは高温で上げると、破裂して油がとびはねがちなので、低温から加熱していったほうがいいですよ。

イシダイも、サクッと揚がりました。外はサク。中はフワっとして脂がのってじゅーしで美味でした。風味はタラに似てるかなと。うまいけど石鯛は刺身や焼き魚のほうがいいですねやはり。

多摩川のテナガエビ釣りについて

ということで、テナガエビ釣りですが、本格的に釣れるのは5月半ばから7月半ばぐらいまでかなと。

多摩川の場合、数や型を考えると六郷界隈にいったほうがよいかと思います。六郷はテトラ地帯&水深があるので気を付けて釣りをしてくださいね。

あと、これからの時期テナガエビは産卵にともなって接岸してくるのですが、メスの抱卵個体はできるだけ逃がしたほうが、また来年も楽しくテナガエビ釣りを楽しめますよ。

お父さんお母さん方は、子供ちゃんにもそのことはよく伝えてあげてくださいね。

▼多摩川の各テナガエビポイント解説

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小型のプライヤーか、ピンセットがあると、テナガエビの口から針を取り外しやすく活かして持ち帰りやすくなりますよ。持ちかえる時間が短い場合はジップロックLに水と空気をつめたものでも活かして持ち帰ることもできます。とはいえ夏場は、氷を入れて水温には注意しましょう。

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