マアナゴを狙うアナゴ釣りは日本各地の堤防や漁港のポイントで広く楽しまれています。
主に夜釣りのぶっこみ釣りで狙うのですが、時合を押さえれば複雑なテクニックは不要です。
釣りたての新鮮なアナゴを天ぷらや煮アナゴにすれば驚くほどの旨さ。
釣りをしない人からみても、よく食べている魚だけに魅力的な魚でもあります。
今回はそんな岸からのアナゴ釣りの釣果をUPするノウハウを解説します。
アナゴについて
アナゴはウナギ目アナゴ科に属する魚類の総称です。
ウナギによく似ている海水魚で、国内ではマアナゴを筆頭に、食味のよさから天ぷらや煮穴子を中心に流通しています。
出典:http://www.jfa.maff.go.jp/j/suisin/s_kouiki/taiheiyo/pdf/t18-5.pdf
マアナゴもウナギ同様、漁獲量が減ってきている魚で、年々釣りづらくなってきています。
堤防から釣れるアナゴの種類は色々
アナゴと呼ばれる魚は日本にいくつもいますが、比較的水深が浅めの堤防から釣れるアナゴは大きく分けてマアナゴとクロアナゴがほとんどです。
砂底の湾内では、ギンアナゴやゴテンアナゴが釣れることもあります。
マアナゴ
マアナゴは日本でもっともよく知られているアナゴです。
食味も一番美味。
茶褐色の背に白い腹で、個体差はありますが腹と背のつなぎめ部分が金色に輝いています。
地域によっては、その色艶から黄金アナゴと呼ばれるブランドアナゴもいます。
最大サイズは1mセンチぐらいまで。
特徴的なのは身体の側面にはっきりとした白い点が一列に並んでいるところ。
この点を覚えておけば後述のクロアナゴと見分けることができます。
大きくなると身が筋張り比較的大味になります。
市場で流通するときは、天ぷらや煮アナゴに適した30㎝前後(関東ではメソと呼ばれる)の単価が高く食味も抜群です。
<マアナゴの基本情報>
- 名称:マアナゴ(真穴子)
- 別名:はかりめ(側線上の「・・・」印が漁師のつかう棒はかりに似ていたため)
- 分類:ウナギ目アナゴ科
- 大きさ:最大サイズ1m
- 色合い:茶褐色
- 食味:◎(処理が簡単)腹部が金色に輝き、胴体に対して頭部が小さく見えるものは特に美味
- 旬:東京湾では梅雨前後とされる(江戸前では脂がのっていないさっぱりしたものが好まれてきた)
- 食性:死んだ魚・ゴカイ類・ボケジャコやカニなどの甲殻類
- 生息域:砂泥底、水深1~20m。フィリピン近海、東シナ海付近で産卵しているとされる
- 釣れる季節:船は初夏(東京湾)、エリアにより周年。岸釣りは周年
- 値段:1kg2,000円~3,000円程度
※本記事でも基本的にマアナゴの釣り方を解説します。
クロアナゴ
クロアナゴは釣り人にとって嫌れがちな魚でもあるのですが、重量感のある引き味は抜群。
ミディアムヘビークラス以上のタックルだと魚に主導権を握られず釣りをすることができます。
平均的なサイズがマアナゴより大きく、1m以上に成長します。
相模湾の浜に打ち上げられたクロアナゴ
クロアナゴは東京湾では湾奥部の岸壁からも狙って釣ることができます。
マアナゴ釣りでかなり強めの引き。
引きあげてみると太くて黒い魚体これがクロアナゴです。
マアナゴと比較すると身体の側面の白点が目立ちにくいのも特徴です。
なぜクロアナゴが不人気かというと、食味と見た目の2点があります。
小骨が強く、処理をして天ぷらなどにすれば旨いのですが、マアナゴより脂が少なく筋っぽさ目立つ印象です。
クロアナゴの顔つき
顔つきもマアナゴと比較してすこし狂暴そうに見えます。
より大型に成長するダイナンアナゴもクロアナゴと呼ばれる
ギンアナゴ
堤防から釣れる代表的なマアナゴとクロアナゴに対して、もう1種付け足すとするとギンアナゴがいます。
漢字では銀穴子ですが、見た目は黄金色をしているアナゴです。
ギンアナゴは浅場の砂底地帯における底引き網で漁獲されることが多いのですが、マアナゴと比較すると脂ノリが悪くぱさぱさしているため市場価値はやや低い傾向にあります。
どことなく女性っぽい顔つきで可愛いらしさがあります。
▼より詳しいマアナゴの見分け方
アナゴの釣れる季節
アナゴの旬(食味)は一般的に夏場とされます。
マアナゴはウナギと異なり、さっぱりした味わいが好まれ、脂ノリが控えめな夏季が旬とされるわけです。
日中のうだる暑さをさけ、夕涼みがてら堤防にやってきて半夜釣りで鈴の音に耳をすませる釣りは風情があっていいものです。
釣りの世界で言えば、マアナゴは夏以降は釣れないかというとそんなことはありません。
水温が下がり多くの魚が深場に移る12月~2月の冬期でも釣れます。
晩秋から冬のアナゴは夏場より餌の食いがシビアになります。
比較的水温が安定している水深のある湾内や温排水などの影響があるところにたまっている傾向もあります。
他にテトラ帯の穴釣りをじっくりしているとカサゴなどに混じって釣れることも。
居ないところには居ない魚なので、釣り場に関するポイントマップを購入し、過去実績のある釣り場を狙いましょう。
<アナゴの岸釣りシーズン>
- 4月~10月:安定して釣れるシーズン。餌の食いも良い
- 11月~3月:水温が下がるにつれて餌の食いがシビアになるシーズン
アナゴは夜行性。日中は何をしているのか?
水族館で昼間のアナゴを見ると、塩ビパイプ等の隠れ家のなかに集団で寄り添うようにして隠れています。
一つの穴に複数尾が同居していることもしばしばです。
アナゴは漢字で「穴子」と書くわけですが、これは海中で岩穴などの隙間に潜んでいることから名づけられたようです。
実際の釣り場で、日中のアナゴは以下のような場所に隠れていると思われます。
- 砂泥の中
- 人工漁礁等の隙間
- ゴロタ石(埋立地の基礎)
- テトラ帯
夕まづめ以降にこの棲み家からでてきて集団で移動し活発に餌を探るわけです。
アナゴとウナギの性質は似ている
アナゴの生態は夜行性である点で、鰻と似ています。
異なるのは、アナゴは単独行動ではなく、隠れ家に群れて潜んでいるという点です。
ウナギは縄張りを持つ傾向があるようで、穴釣りの場合、1つの穴には1匹にウナギしかいません。
ウナギとアナゴの共通点としては釣れ出すとバタバタっとと集中して釣れるという点があります。
ウナギやアナゴには餌を探しに出るための「通り道」があり、そのアナゴ道を各個体が集団で行き来しているからなのでしょう。
堤防アナゴ釣りタックル
釣り竿について
堤防からアナゴを狙う場合、ちょい投げでの釣りがおすすめです。
用意するタックルは、キャストしやすいスピニングタックルであればOK。
量販店で売られているセットで1,980円ぐらいのタックルでも全く問題ありません。
一方、釣果を増やすという観点であれば、穂先が柔らかいほうが小型のアナゴのアタリにも気づきやすいです。
実はアナゴはエサを丸呑みせず、噛みついては身体をぐねぐねとさせてちぎりながら食べます。
エサの強度や魚の活性によっては、釣り針を残してエサだけ取られてしまうこともよくあります。
こうした食い込みを考慮して、穂先が硬すぎないルアーロッドなどのライト~ミドルクラスを主軸にするのがおすすめです。
硬すぎないバス・エギング・シーバスタックルが転用できます。
足場の高さにもよるのですが、アナゴ釣りでは、たも網を使うと仕掛けや網にアナゴが絡んでしまい手返しが極端に悪くなります。
リールとラインについて
リールやラインも適切なものをそれぞれ選ぶことで夜釣り特有のライントラブルも軽減できます。
ナイロンラインよりはPEラインを使ったほうが、ポイントによって飛距離も出しやすいですし、アタリもわかりやすくなります。
<アナゴ釣りのタックル例>
アナゴ釣りの仕掛け
アナゴは人気の釣り物であるため、ウナギ同様に専用仕掛けが販売されています。
アナゴ釣りでは、光る仕掛け(夜光)仕掛けが好まれています。
針はウナギ針(アナゴ針)やハモ針をつかうとよいでしょう。
それぞれの仕掛けを組み合わせて試してみよう。
岸釣りのアナゴ仕掛け(フラットなエリア)
ハリスに硬質夜光パイプをつけると絡みにくくなる
アナゴ釣りの仕掛けは海底の地形によって異なってきます。
砂泥地メインで幾分手前に根が絡むエリアの場合は、ジェット天秤を利用しウナギ鈎やハモ鈎などを1本針で用います。
なぜハリスが1本かというと、アナゴはハリがかると仕掛けに絡みつくため、1尾ごと釣っては針を外していったほうが手返しがよいからです。
もし釣り上げたアナゴに針を飲まれている場合は、無理に外す手間を考えると、躊躇なくハリスを切っていくのも一つです。
アナゴは時合の釣りなので、釣れるときにいかに手返しよく釣り上げるかが重要。
投げカレイ仕掛けなどで枝針があるものはコストは高いもののすぐに絡んでしまい使い物にならなくなるのでやめておきましょう。
ハリスは短くても食いにはあまり影響しないため、絡み対策で短く太いハリス(フロロ5号~5cm程度)で仕掛けを組んで使うのもオススメ。
竿は2~3本、まわりの迷惑にならない程度に距離の長短をつけて出しておきましょう。
根がきつめの場所で岸から近めのポイントの場合、胴付き仕掛けにして捨てオモリ仕掛けにして釣ることもよいでしょう。
岸釣りのアナゴ仕掛け(穴釣り)
テトラはアナゴが潜む場所
冬場のアナゴはテトラ等の底にじっと潜んで動かないこともあります。
穴釣りで狙う場合はハリスを5センチ以内の短めにした胴付き仕掛けに、ネムリが入った針を使いましょう。
根がからず効率的に釣ることができます。ブラーを用いるのも一つ。
岸釣りのアナゴ仕掛け(流れが速いポイント)
運河(水路)のポイントは潮により仕掛けが流されがち
アナゴは運河等の潮流が速い場所にも生息していてよく釣れます。
そういった場所で釣る場合、軽めのジェット天秤では仕掛けがどんどん潮の下手に流れていってしまいます。
基本的にアナゴのぶっこみ釣りでは、アナゴが餌を捜しやすくするために仕掛けが大きく動かないようにしたほうがよいでしょう。
また、近場に釣り人がいたりするとオマツリになってしまいます。
鯉オモリやスパイク天秤のように仕掛けが底に張り付きやすいものを使うのがおすすめです。
遊動式の鯉オモリの場合、アナゴのアタリがあった際も違和感を持たれづらく食い込みもよいと言えます。
このような底にはりつく仕掛けの場合は根がかりも多くなります。
根がかりした際は糸のテンションをはってから急に緩めたり、釣り座の左右に移動して外しましょう。
最悪の場合も、道糸がハリスより太ければ、ハリスだけ切れてオモリや長い道糸を海中に残すことは避けられます。
ケミホタルや水中ライトなどの発光体はアナゴ釣りに効くのか?
アナゴ釣りではケミホタルや夜光ゴムや音が出る仕掛けなどが使われています。
筆者の考えでは、アナゴはウナギ同様、視覚よりも嗅覚での捕食要素が強いと考えています。
ライトなどの光物をまったくつけなくても十分アナゴは釣れます。
時に強すぎる発光体をつけることでアタリが遠のくような印象もあります。
一方、自分がこれならば釣れると自信が持てるのならばケミホタル・水中ライト・夜光ゴムなどは併用していくのも一つです。
<ケミホタル類をつけるデメリット>
- 仕掛けが潮受けしやすくなる
- 仕掛けがらみが多くなる
- やや仕掛けのコストが上がる
<ケミホタルをつけるメリット>
- アナゴが寄るような気がしてモチベーションが維持できる
- 仕掛けが見やすくなり竿をさばきやすい
- 穂先につけるとアタリをとりやすくなる
アナゴ狙いの釣り針とハリス号数について
釣り針について
釣り針のサイズはアナゴの食い込みに関わってきます。
小型のほうが食い込みはよいのですが、アナゴ以外のゲストが釣れてくる可能性も増えてきます。
また、細すぎる針は大型のアナゴの引きに耐えられず、折れてしまうこともしばしば。
状況に応じてサイズを考えていきましょう。
ハリスについて
マアナゴはそれほど重さはないのですが、歯がやすり状で噛む力がとても強いのが特徴です。
ハリス3号をつかっていると、抜き上げ時にアナゴが回転しながら暴れることにより切られることもあります。
前述の通り、アナゴは視覚的な要素で餌をとっていないと思われます。
ハリス号数によって喰いが顕著に変わることはほぼありません。大型のヒットに備えて5号以上のハリスを使うとよいでしょう。
食いが悪いときなどはオモリを遊動式にすることや、ハリスの長さを1m程度まで長くする方法もあります。
管付きのウナギ針にフロロカーボン5号を合わせると便利です。
アナゴ釣りでおすすめのエサ
内臓と一緒につけこんだサンマの切り身の集魚力は抜群。
アナゴ釣りでは、アオイソメや岩イソメなどの虫エサ、もしくはサバ・サンマ・イカの切り身を使うのが一般的です。
アナゴは視覚というよりも嗅覚を重視してエサをとっているため、よりニオイが強いものを選びましょう。
ニオイが強いサンマとイカソーメンの合わせ技がオススメ!
船釣りでのアナゴ釣りはアオイソメを使って縫い刺しにするのが一般的。
岸釣りの場合もアオイソメでよいのですが、アナゴ以外の小魚の活性が高いときはすぐについばまれてしまいます。
こういった状況をさけるためには小さい魚が吸い込めないサイズの魚の切り身やイカソーメンを使いましょう。
筆者がこれまでに感じた餌ごとの特性は以下の通り。
イカソーメンの代わりにイカの塩辛を使ってもよいのですが、手指が汚れやすくなります。
アナゴがもっとも釣れる餌はサンマなのですが、餌持ちがよくないのがデメリット。
サンマ餌は切り身を塩で締めてサンマの内臓を和えておくと安価でもあるし、さらに釣果があがります。
寄せ餌と付け餌の二段備えや三段構えのサンドイッチ餌がオススメ
アナゴは餌を丸呑みせず、はじから噛みつき、首を振ったり、回転し食いちぎるようにして食べる傾向にある。
サンマ単体の餌は皮目もふくめて柔らかいため、アナゴのアタリで釣り針からとれてしまいます。
こうなると空針になってしまいアナゴは釣れなくなるわけです。
サンマの身餌を縫い刺しするにあたり、イカソーメンやイカの塩辛のような鈎もちのよい餌と合わせて餌付けする方法がおすすめです。
アナゴはサンマの強力な臭いで釣り鈎に寄ってきた後、まずサンマからエサを食べます。
このとき、サンマがかじられて無くなってしまっても、イカが残るため、アナゴは最後にイカへ食い込むわけです。
この方法を発見してから筆者のアナゴ釣果はかなり上向きました。
アナゴが釣れる天候と時間帯
アナゴが釣れる天候
強風などでよっぽど底荒れしていなければいつでも釣れます。
曇天ほど、後述の時合の時間が早まる印象です。
アナゴの時合
夕まずめというよりも、すっかり暗くなって潮の動いているタイミングにアタリが頻発します。
雨後や潮に濁りが発生しているときは日中でも釣れることがあります。
一方、潮どまりなのにバタバタとアタリが出ることも多く謎が多い。
夕まずめから釣ると、季節にもよるがすっかり暗くなった19時~21時前後がまず一回目のアタリがあります。
その後アタリが遠のいたあと、突然真夜中や朝方にアタリが出ることも。
一連のアタリの出方からアナゴの行動パターンは以下の通りです。
- 日が落ちてからアナゴが集団で障害物の住処を抜け出る
- 一斉に砂泥地を移動しながら餌を捕食(30分~1.5時間ほど時合が続く)
- 移動してもとの住処に戻ってくるときにアタリがまた出る
あまり遅くまで夜釣りができない方や、釣り場に翌朝までいられない場合も多いはずです。
時合を狙うなら、夕まずめから21時ごろまで釣ると釣果につながりやすいと言えます。
堤防から狙うアナゴの釣り方
根際の砂地がオススメ
岸から狙う場合、ほとんどのアナゴ釣りはぶっこみ釣りです。
オモリを底につけたままにすることから、砂地で釣ると根がかりもなくトラブルも軽減できます。
一方、砂地とはいえ、根が隣接したところほどアナゴのストックが多いと言えます。
特に岸近くに堤防基礎や根(牡蠣殻エリア含む)が絡んだ駆け上がりがあり、その先が砂地になっているポイントの場合は有望です。
遠投して砂地を狙うよりも、駆け上がり部分の砂地との境目に仕掛けを並べておくと連続でヒットすることがあります。
水中を想像するに、これは駆け上がりにある根の穴にアナゴが群れで隠れていて、時合になると砂地に展開して餌をさがすのでしょう。
▼水槽で砂にもぐっているアナゴ。明るい時間帯は砂地にもぐっていることも多い
ヒトデやウミケムシの襲撃に注意
岸からアナゴを釣る際は根がらみの先の砂地に仕掛けをキャストして、あとはひたすら待ちます。
一方放置しておくとヒトデやウミケムシに食われてしまうことが頻発します。
イカソーメンを吸うヒトデ
ウミケムシ
ヒトデやウミケムシがかかった状態では、当然アナゴのアタリも出なくなります。
避けるためには、5分に1回程度、仕掛けの場所を数十センチから1メートル程度動かしておきましょう。
この仕掛けの移動直後に、餌が動くからかアナゴのアタリが出ることも多いのです。
アナゴ釣りでは穂先に鈴をつけると効果的なのですが、この鈴が一切ならなくてもヒトデはついています。
ただ投げて放置するのではなく数分ごとに仕掛けの状況確認をすることをおすすめします。
自分のなかで15分に1回竿をあげてみるなどのルール化をしておくと無駄な時間を過ごさなくてすみます。
アナゴのアタリの取り方
アナゴのアタリを感じ取るために、竿先にケミホタルをつけたり鈴をつけましょう。
<鈴をつけた場合のイメージ>
- リン♪(ついばんでいるだけ。アナゴ以外の捕食であることも多い)
- リンリン♪orリリリリン♪(ついばんでいるだけ。誘いあげると食い込む可能性あり)
- リリリリリン♪リリリリリン♪(食い込んでいる。巻き上げよう)
アナゴは餌を食いちぎりながら釣り針までたどりつきます。
細かいアタリが続くときは小型の個体か、アナゴ以外の魚がついばんでいることも。
細かいアタリが続いているときは、竿先をゆっくり聞き上げてみると食い込むことも多いです。
とくに強いアワセは必要ないので、アナゴの重さを感じたらそのままポンピングなしに巻き上げましょう。
底の状態にもよりますが、大型の場合は根に巻かれると高切れするので、アタリがあってからはまず根から離すということを意識しましょう。
アナゴを必釣したいときの裏技(コマセ爆弾)
浅場を狙う場合、アナゴにもコマセが効きます。
自宅で以下の材料をつかいこぶし大の団子を作り、釣り場に持ち込み、狙うポイントに投げ込んでみましょう。
- 海用の混合コマセ
- アミエビ
- 魚の内臓等
- 砂
仕掛けは潮の下手に並べて出しておきます。
ただし、この方法はクロアナゴをはじめとして、アカエイや鮫などの巨大ゲストを呼ぶことにもつながります。
コマセ団子以外の方法としては、複数本出している竿の1本からプラ製のコマセカゴを装着して投げるのも一つです。
アナゴが釣れた後の対応(締め方と持ち帰り方)
アナゴは釣れると、ぐねんぐねんと暴れまわり仕掛けに巻きつきます。
リリース目的以外では、基本的に釣り針を外すことは考えないほうが手返しがあがります。
釣れたらハリスを切って蓋つきの水汲みバケツにしまいましょう。
下手に釣り鈎を外そうとすると、アナゴが暴れて仕掛け全体に絡むことにもつながり、時合がきたときの手返しも悪くなります。
アナゴをクーラーボックスにしまうときは、ビニール袋にいれて二重にしてしばってからしまうとヌメリやニオイがつかないのでオススメです。
夏場は大量の氷が必須ですが、冬の場合はそれほど劣化しないため、少しの氷と一緒に冷やしておけばよい。
ペットボトル氷でも十分冷える。
<アナゴの締め方>
アナゴをしっかりつかんで脳天をハサミやピックで締める(動きを止める)
エラを切る
バケツで血を抜き、潮氷で保冷。いれっぱなしにしない
味にこだわる場合は、時合が過ぎたころに、水汲みバケツにためておいたアナゴを締めましょう。
頭部の後ろを調理ばさみで切断して水汲みバケツで血抜きしてから、クーラーにしまっていきます。
フィッシュグリップを使うのもオススメ。
アナゴ釣りのゲスト
つけエサの種類餌にもよるが、様々な魚がゲストとして釣れます。
ホタテウミヘビ。体長1mを超える。ヒット時に胴体の半分が海底に潜っていることもあり根がかりと勘違いすることも
アカエイ。切り身をつかっているとよくかかる。ドラグを緩めていないと竿が海にもっていかれるので注意。
特にアオイソメなどの虫エサを使うと本命のアナゴ以外が釣れることが多くなります。
五目釣りにしたい人は、魚の身餌ではなく、イソメをつかうとよいでしょう。
<その他アナゴ釣りで釣れる魚>
- カサゴ
- メバル
- ウナギ
- カレイ
- シロギス(大型が多い)
- スズキ
- アカエイ(毒棘)
- ドチザメやネコザメ
- ゴンズイ(毒棘)
- ダイナンウミヘビ(リリース推奨)
- ホタテウミヘビ(リリース推奨)
- 海毛虫(毒毛がある。ヒトデ同様、砂泥地で放置するとかかってくる)
毒魚も混じるので、夜釣りでよく判別できない状態での魚の取り扱いは注意しましょう。
とくに釣り初心者や子供と釣りに行く際は、釣れた魚をすぐに触らないというルールを徹底する必要があります。
イソメでよく釣れるゴンズイ
ちなみに、アナゴ釣りでもゴンズイが連続でヒットすることがある。
ゴンズイは毒棘もあるのですが、秋から冬は脂ものっているので注意して扱えば鍋の具材として極上です。
堤防アナゴ釣りQ&A
漁港で一番釣れる場所は?
漁港で釣れる場所は港外よりも港内です。
砂泥底が広がっているエリアがよいのですが、漁船が水揚げする場所もおすすめです。
荷上場は未利用魚が投棄されやすく、死に餌を好むアナゴが夜間に寄る場所です。
アカエイなどのエイ類も多くなるので、竿の放置はしないようにしましょう。飛んで行ってしまいますよ。
冬ってほんとにマアナゴが釣れるの?
釣れます。温排水などが絡んでいるとさらに釣果は上げやすいのですが、なくても釣れます。
湾内の砂泥底のエリアで水深が5~10m程度あるところがおすすめです。
まわりにアナゴが隠れるようなテトラ帯・ゴロタ場・岸壁があると期待できます。
日没後2時間程度を目安に釣行しましょう。
臭いの強い餌をつかい、あまり動かさないようにするのがポイントです。
アタリがほぼ出ないことも多くたまり空アワセをするとハリがかったりします。
ケミホタルの色(赤・緑)って意味あるの?
ケミホタルや水中ライトをつけなくてもアナゴは釣れるので、気持ちの問題な気がします。
ケミホタルの位置って意味があるの?
個人的にケミホタルは夜間に仕掛けの位置を目視してトラブルを軽減するためにつかっています。(もちろん集魚効果もあればとは思っている)
離したほうが釣れるというひともいれば、ハリから離すと釣れないという人もいます。
絡みづらい場所につけるのがよいと思います。
潮って釣果に関係する?
潮が多少動いているほうが、ニオイが拡散する気がします。
なので潮どまりよりは、すこし潮が動く時間帯×夕まずめから2時間程度を目安に釣行するとよいでしょう。
どうしてもアナゴが釣れないんだけどどうしたらよいの
過去実績があるところで釣行しましょう。
あと、長時間粘っても釣れないので、夕まずめから2時間程度を目安に釣行しましょう。
餌も仕掛けも釣り方も間違ってないのに3回釣れなかったら、もうその場所はあきらめましょう!
深夜まで粘ったらアナゴは釣れるの?
粘っても釣れないときは釣れません。
アナゴは夕方暗くなってから巣穴を出て、餌を捜して付近を群れで回遊すると考えています。
夕まずめ以降2時間立つとどこかにいってしまうのか釣れなくなります。
そのまま釣れない時間が数時間続いて、真夜中や未明に時合が来ることがあるのですが、待つだけ大変なのでおすすめしません。
餌のつけ方はどうしたらよいの?
アナゴは餌に噛みついてちぎるように食べます。
この時、餌が針からとれてしまうとハリがかりしません。
サンマやサバ餌のように集魚力が高い餌でアナゴを寄せ、イカソーメンなどで食わせましょう。
イソメの場合は、イワイソメを1㎝程度加えると釣果が上がります。
それぞれチョンがけではすぐにとれてしまうので、縫い差ししてしっかり固定します。
アナゴの料理レシピ
マアナゴは、天ぷらの素材としては江戸前天ぷらの最高峰に位置しています。
夏場の脂ノリが穏やかなメソサイズをつかうと唸るほど旨さです。
秋から冬に脂がのった大型のアナゴは蒲焼や煮アナゴにするのがおすすめ。
いろいろなメニューを試してみましょう。
煮アナゴ丼
中から大型のアナゴは甘辛く煮つけると美味。
一本丸ごと白飯に載せて丼にしてみましょう。
酢飯にするとさらに美味しくマッチします。
煮アナゴ寿司
小型のメソを炊き上げて、一本握りにするのも一つ。
ツメとよばれるタレは、霜降り処理したアナゴの頭部と骨をつかうとコクが出ます。
アナゴの卵とじうどん
アナゴを甘辛く煮たものを細かく刻み玉子でとじた具をうどんに浮かべる料理。
煮アナゴが翌日以降にあまったらおすすめ
アナゴの佃煮
甘辛くて、骨や皮から旨味がじゅわっとでる一品。
圧力鍋で加工すると骨まで食べられて美味。
アナゴの兜揚げと骨せんべい
アナゴの頭部と骨は2度揚げすると骨までカリカリたべられて香ばしくて美味。
味付けは塩だけで十分です。
アナゴ天(マアナゴ)
さくっとした衣の奥にふわりとした白身。
天つゆでもいいのですが、新鮮なものを塩(抹茶塩・藻塩)で味わうのがおすすめ。
煮アナゴと並んでアナゴ料理の最高峰。
アナゴのムニエル
意外と知られていないアナゴ料理がムニエル。
表面を香ばしく仕上げ、中がふっくら。レモンバターソースがよくあいます。
炙り煮アナゴのちらし寿司
甘辛く味付けした煮穴子の皮目をバーナーで炙ったものを小さくきって、ちらし寿司の具にするのもオススメ。
まとめ
今回は岸からのアナゴ釣りの釣果をUPするノウハウを解説しました。
居るところにはいて、居ないところには全くいないのがアナゴです。
過去実績を調べたうえで、夕まずめから2時間を目安に釣行してみましょう。
はじめは釣れなくても、何度か通えば釣果につながるはずです。
関連アイテム
▼夜釣りに必要なのがヘッドライトとランタン。
特に冬場の話ですが、あんまり粘っても釣れないので、時合だけせめてサクッと上がるのがおすすめです!