釣り竿は繊細なため、使用方法を守らないとすぐに折れてしまいます。
だれでも長く釣りをすれば竿の1本や2本折ったことがあるはず。
とはいえ、頻繁に「竿が折れた」といっている人には、なんらかの特徴もあるはずです。
今回は「よく釣り竿を折る人」の特徴を10取り上げます。
竿をめったに折らないための対策も合わせてチェックしてみましょう!
①家でのロッド収納が雑
無造作に壁に竿が立てかけてありますね。ダメな例です
釣り竿は使用していないときにも折れることが多いもの。
特に家の中は、長時間釣り竿が置かれていることもあり、破損の原因があちらこちらに潜んでいます。
釣り竿の収納を雑然とおこなっていると、ふとした拍子に竿先にぶつかったり、モノをぶつけて折れてしまいます。
筆者の場合、中学生の頃、押し入れにウルトラライトのミッチェル・リバティという竿をいれておいたら、扉の開閉で竿先を挟んでしまって折ったことがあります。
ロッドスタンドをつかうときは、ものが引っ掛からない場所においておくのも基本です。
②竿の持ち運び時にケースを使わない
電車釣行、自転車釣行、車釣行など、竿が折れるリスクはあちらこちらに潜んでいます。
筆者の中学生時代の話ですが、夕まずめの野池に急いで向かう途中に、自転車の後輪にフェンウィックの竿を挟んでしまったり。
また、車の荷台にテレスコのパックロッド(ダイワのクロスビート)を積んでいたら穂先がいつのまに折れていたこともあります。それも2回。
このように動的なシチューエーションでは、竿が折れる可能性が高まります。
できる限り竿の持ち運びには、ロッドケースを使用するとよいでしょう。
裸のままでの持ち運びは破損しないまでも、傷がすぐについてしまいます。
▼リールを装着したまま持ち運べるケースは便利。釣り場についての準備もスピーディー
③繊細な穂先の竿にティップガードをつけない
高価格帯のカワハギ竿の穂先は速攻で折れます
船釣で言えば、カワハギ・マルイカ・湾フグ。
岸釣りであればウルトラライトのメバリングロッド・アジングロッド・トラウトロッドは穂先が繊細で、ほんの小さな力でもTOPガイド下から、ポロリと折れてしまいます。つらい。
そんなリスクを低減するためには穂先にティップガードをつけましょう。
自宅で収納する際は、見映えさえこだわらなければ、段ボールで作成するのも一つです。
▼プロックスのティップガード(芯はエポキシグラス)が最安です
④釣り竿をアスファルトに直置する
ダメ!竿の直置き
特に岸釣りで多いシチュエーションですが、釣り竿をアスファルトに直置きしていませんか?
単にそっと置くだけでは外側の塗装面の傷のみで済みますが、強風で竿が転がったり、誰かにつまづかれたり、踏まれたりすると、傷が大きくなってしまいます。
岸釣りで竿を置きたいときは布など傷がつかないようにしましょう。バッグの上や芝生や雑草の上に置くのもおすすめです。
中長期的にみても、アスファルト直置きは、竿の破損につながりやすい習慣です。
⑤釣り竿を釣り場の岸壁などに直に立てかける
岸壁の角に立てかける場合はガムテープなどがおすすめ
釣り場によっては岸壁に竿を立てかけて待つようなシチューエーションがあります。
そんなときに、コンクリートに直に竿を立てかけるのも竿が折れる原因になります。
特に、習慣的によくいく釣り場が決まっている場合、竿の長さが変わらなければ、いつも竿の同じ位置に傷がついていきます。
風が吹いて竿が横にずれると、やすりをかけられたのと同じような効果があります。
よっぽど太く丈夫なグラスロッドであれば、そうそう折れませんが、シーバスロッド・エギングロッドなどのカーボン主体のロッドは、岸壁直置きの傷が重なると、キャスト時にあっけなく折れがちです。
岸壁に置く必要がある場合は、ガムテープや養生テープを貼りつけて摩耗をさけるのがおすすめです。
使用後のテープは必ず回収しましょう。
⑥ルアーやオモリ負荷があってない
どんな竿にも許容できる仕掛けやルアーの重さがあります。
メーカーが許容範囲としている重量を守りましょう。
実際には少しオーバーしてもすぐに竿が折れることはないですが、キャスティングやシャクリなど、大きな負荷が生じる場合に、フルキャストをすると、破断しがちです。
⑦根がかり時に竿を必要以上にあおる
かなりダメな例です
岸でも船でも、なれないうちは根がかり時に竿を折りがちです。
これは根がかった際に竿をあおって根がかりを回収しようとするからです。
釣り竿は根がかりの負荷を想定してつくられていません。
根がかりをした場合は、いたずらに竿をあおらず、道糸をもって手で引っ張るなどの対応をしましょう。
特に道糸が太い場合は折れがちなので注意しましょう。ワイヤーハリスや太ハリスは素手では怪我をするので、専用の器具をつかいます。
ルアー釣りの場合は、ルアー回収機をつかうのも一つです。根がかりのコストや環境負荷を考えると比較的低価格なのでまずはチェックしてみましょう。
⑧取り込み時に必要以上に竿を立てる
バス釣りやエリアトラウトのランディングは竿は手前に引く
竿の曲がりには限度があります。
素材・製法・調子によって許容範囲は異なりますが、取り込み時に必要以上に竿を立てるのは破損のもとです。
トラウトの管理釣り場でよく見ますが、魚を手元に寄せてタモ入れするために、竿を頭上にまっすぐ立てるような行為は破損のもとです。
手元でランディングする釣りでは、竿を90°以上まで立てるのではなく、竿の角度を80°程度までにして腕を手前に引くようにして取り込みましょう。
柄の長いランディングネットやリリーサーをつかうと、竿破損のトラブルは減ります。
⑨ターゲットにあった竿やタックルバランスでない
明らかに大型の魚や引きの強い魚を狙っているのに、謎にライトすぎるタックルを選んでいる人がいます。
このとき、ハリス・リーダー・道糸が弱い場合は、そこから切れます。
ウツボ・タチウオ・サメのように歯が鋭い魚の場合も、ハリスが切れやすいので竿が折れるということはあまりありません。
一方、ライン類だけはしっかりしているのに、なぜか竿だけスペックが低めという釣り方をしている人もいます。
ラインは丈夫なのに竿が弱い場合、魚がヒットしたあと、竿がこらえきれず3分割で折れることもあります。
ファイト中におこる竿破断は破片も散乱しますし、かなり危険です。
釣行前に狙う魚の重さや引きの強さを考えて、持参するタックルバランスを考えましょう。
⑩釣行後、ラインを通しっぱなしでサルカン固定しがち
釣行後、次回の釣行準備がめんどくさいから、そのままにしたいのはよくわかります。
だからといって竿にラインを通しっぱなしにし、TOPガイド部分でサルカンを固定していませんか?
この場合、ふとした拍子にTOPガイド下から折れがちです。
保管時のTOPガイド折れは、破損理由の圧倒的上位でもあります。
車からの出し入れ、自宅での収納などなど。
ドラグを緩めるのをわすれ、リールのハンドルに何かがぶつかって、穂先を巻き込んで瞬間的に折れてしまったり。
特に夏場は車中にタックルを入れっぱなしにするだけで塗装面やラインなどに劣化も生じやすくなります。
面倒ですが、釣行後は竿を洗浄し、メンテナンスして収納しておきたいですね。
まとめ
釣りシーンで主要な素材であるカーボンロッドは、どうしても折れがちです。
グラスロッドはまだ折れにくいのですが、高価格帯にある繊細なつくりのカーボンロッドはかなり折れやすいと覚えておきましょう。
「竿をよく折っちゃうんだよなー」という人には、なんらかの原因があるはずです。
「数回しかつかっていないのに、キャスト時に折れた!もう○○○の竿は買わない!」
Amazonをみていると、そういったレビューがいたるところに転がっています。
釣具メーカーを恨む前に、自分の行動を今一度見つめなおしてみるとよいでしょう。