神奈川県葉山町にある「葉山港(鐙摺港)」は相模湾に面した景色の良い釣り場です。
今回は葉山港や周辺にある釣り場(小浜・逗子市浄水管理センター裏護岸)を解説します。
釣れる魚・ポイント・釣り禁止ルールをよく理解して楽しみましょう。
※アクセス方法や周辺の釣具・釣り餌店などは記事後半で紹介します。
「葉山港」のロケーションと特徴
「葉山港(鐙摺港)」は逗子湾の南側にある(逗子・大崎公園からの風景)
「葉山港」は鐙摺(あぶずり)港を拡張しヨットを停泊できるマリーナ施設を追加した港湾施設です。
地元の人は「鐙摺港」と呼びますが、一般的には「葉山港」と呼ばれます。
比較的透明度が高いのが特徴で、水深もあるため多くの魚が居着いています。
夏以降はイワシやサバなどの回遊魚の寄りもよいのですが、釣り方に制限が多いのが悩みどころです(後述します)。
電車でのアクセス
- 京急「逗子・葉山」駅からバスで12分程度
車でのアクセス(東京方面からの場合)
品川から葉山港まで1時間10分程度
「葉山港」で釣りができる3つのポイント解説(釣り場特徴)
赤枠部分は磯場のため初心者には不適。岸壁で練習してから臨もう
「葉山港」ではA防波堤と呼ばれる場所のケーソン部と隣接する護岸のみで釣りが認められています。
マリーナ内や隣接する鐙摺港(釣り船・漁船の停泊場所)で釣りはできないので注意しましょう。
A:駐車場前護岸エリア(防波護岸)
駐車場前護岸
駐車場から入ってすぐの護岸はウッドデッキで整備されています。
奥まったところなので潮通しはそれほどよくないですが、メバル・メジナ・アオリイカ・黒鯛などが狙えます。
海底の地形は岩場で、海藻も多いため底を引くと根がかりしやすいので注意しましょう。
<おすすめの釣り方>
- ウキ釣り
- ヘチ釣り
<その他注意点>
- 隣接するヘリポートは立ち入り禁止
B:防波堤付け根の護岸
手前にテトラ帯があり、手前は海藻や根。沖目は砂地だが・・・
入り口付近の護岸からヘリポートを経て防波堤側にある岸壁エリアです。
テトラは誰もが狙うので、カサゴなどは釣れません。
ヘチ釣りかウキ釣りでメバル・メジナ・クロダイなどを狙いましょう。
胴突き仕掛けにイソメかアサリ餌でカワハギも混じります。
ベラ類が多め。
<おすすめの釣り方>
- ウキ釣り
- ヘチ釣り
<その他注意点>
- 隣接するケーソンへ柵越えして釣るのは禁止
ケーソンの上にのって釣りをするのは禁止
▼ケーソン部は柵越しに釣るため長竿と胴突き仕掛けが便利
C:A防波堤
防波堤エリア。柵の外から釣ることになる
「A防波堤」と呼ばれる沖に伸びた堤防エリアでは、柵の内側からケーソン枠内に仕掛けを落とす釣りか長竿をつかってケーソンの外を釣る方法があります。
ケーソンの内側はベラが多いのですが、クロダイ・メジナ・メバル・カワハギなどが目視できます。
<おすすめの釣り方>
- ウキ釣り
- ヘチ釣り
<その他注意点>
- 先端部と港内側は釣り禁止
ケーソン内側
柵越えして釣るのは禁止
釣り禁止・立ち入り箇所まとめ
ヘリポート(防災岸壁)
ヘリポートと呼ばれる防災護岸での釣りは以前は黙認されていましたが、現在は簡易柵があり、禁止が名言されています。
立ち入りは控えましょう。
A防波堤ケーソン部
防波堤Aのケーソン部分は落水の危険から立ち入り禁止です。
防波堤Aでは落水事故もあった
A防波堤港内側
港内側は釣り禁止
A防波堤のマリーナ側へ竿を出すのは禁止です。
葉山港で釣れる魚
サビキや餌釣りで釣れる魚
シロギスは砂泥地を狙おう
葉山港餌釣りで狙って釣れる魚は以下の通り。
- クロダイ
- イシダイ(小型のシマダイ)
- イナダ
- メジナ(小型)
- シロギス
- メゴチ
- アジ(小型メイン)
- ヒイラギ
- イワシ(カタクチイワシとウルメイワシメイン)
- 小鯖(マサバやゴマサバの幼魚)
- カマス(アカカマス、ヤマトカマス)
- カサゴ
- アオリイカ
- メバル
※釣り方によらずタコ釣りは禁止です。
出典:神奈川県
港内では15㎝以下のワカシ(ブリ)も混じりますが、採捕できませんので、釣れたらリリースしましょう。
▼コンパクトロッドで浮き釣りをするのも楽しい。ウミタナゴとベラが多め
毒魚もよく釣れるので気をつけたい
岩礁帯と海藻エリアが多く、ハオコゼも多い
葉山港ではゴンズイやハオコゼがよく釣れます。ウキ釣りではアイゴも混じります。
それぞれひれに毒棘があるので素手やサンダル履きの足指で押さえるのはやめましょう。
フィッシュグリップ類をつかって針をとり、食べないのであれば岸壁に放置せず逃がしてあげましょう。
針を飲み込まれている場合、ハリスをきって逃がしてあげるほうが生還率が上がりますし、怪我の予防にもなります。
葉山港でのイワシ・小鯖釣り
小鯖はサビキ釣りの風物詩
葉山港では夏以降イワシや小鯖が寄ります。
日中でも十分釣れますが、シラスなどを追ったり、大型の青物を避けて港内に入ってくるので、夕まずめ日没前が一番釣れます。
コマセを撒くことができないので、トリックサビキやパニックサビキにアミエビをつけて釣るのも一つです。
▼小鯖やイワシが一番手軽に釣れるのはパニックサビキ。コマセなしで釣れます。
▼小鯖をたくさん釣ったあとの料理レシピや下処理方法解説記事
葉山港で守りたいルールとマナー
散歩する人に注意
投げ釣りは禁止ですが、長竿をつかっていると後ろを通る通行人にハリがかかる可能性があります。
取り扱いに注意しましょう。
毒魚やフグを岸壁上に捨てない
釣れたゴンズイやフグなどを岸壁に放置せず、リリースしましょう。
近隣は子供連れや愛犬を連れた方が散歩します。毒棘や体内の毒素は魚が死んでも有効です。
また、干からびた毒魚はカラスやトンビも食べないため、放置され悪臭が発生する原因となります。
持ち帰らない魚は速やかにリリースしましょう。
ゴミは持ち帰る
釣具や餌のパッケージは持ち帰りましょう。
折れた竿や壊れたリールを海に投げ捨てる人もいますが、厳禁です。
葉山港周辺で釣りができるポイント
浄水管理センター裏からは逗子湾を臨める
逗子市浄水管理センター裏護岸・小浜
葉山港(鐙摺港の駐車場付近)から逗子湾側を見ると、竿を出している人が見えます。
これが逗子市浄水管理センター裏の護岸(上図青線)です。
隣接する小浜(上図オレンジ線)でも釣りができます。
護岸エリアには小浜のむかって右端部分から渡れるのですが、潮位が高い時間帯は脚から腰程度まで水位があります。
干潮時前後を狙うか、ウェーダーを履いて渡ることになります。
釣り座はブロック帯ですが、比較的安定した足場です。
柵などはないので子供連れには推奨しませんが、釣行する場合はライフジャケットを着用しましょう。
周辺は水深2m程度なのですが、砂底で根がかりづらく、夏から秋にシロギスがよく釣れます。
秋から冬は海藻が多くなり、水温低下に伴い魚が離れます。
<おすすめの釣り方>
- ちょい投げ
- ルアー釣り
<その他注意点>
- SUPやボートが横切る際は、必ず仕掛けを回収しましょう
- ゴミや仕掛けの投棄は厳禁です
小浜からも遠投すればシロギスは釣れる(夏・秋)
浄水管理センター裏の護岸。ブロック帯だが足場はよい
「葉山港」の施設概要(営業時間・駐車場・釣り方の禁止事項)
住所
- 〒240-0112 神奈川県三浦郡葉山町堀内50
営業時間
出典:葉山港
葉山港で釣りができる時間には制限があります。
季節によって異なり、朝8:30~17時、18時、19時の間で変動します。夜釣りはできません。
葉山港・防波堤A・防波護岸の利用ルール
駐車場
港内にある、県営葉山港 駐車場に駐車することになります。
ナビの設定もこちらがおすすめ。
トイレ
- 葉山港入り口にトイレ、水道あり
釣具・釣り餌店
釣り餌だけ必要な場合は、最寄りのセブン-イレブン 葉山マリーナ店が便利です。
<逗子>
ファミリーマート 逗子渚橋店ではアミエビ450円、ジャリメ、イソメは500円
<葉山>
禁止されている釣り方
葉山港内では以下の釣りが禁止されています。
- コマセを撒くこと
- 投げ釣り
- ケーソン(後述のA防波堤)上に乗って釣りをすること
まとめ
今回は葉山港の釣り場情報を紹介しました。
竿を出せる場所が限られ、釣り方も制限できているので、ルール通りにやれば多くの釣果を臨むのは難しい場所です。
一方、足場の良い釣り場なので初心者や家族連れの釣りに適しています。
観光のついでにすこし竿を出してみるというような遊び方がおすすめです。
あまり釣れないのですが、週末や連休中はかなり混みあいます。
夏場は道路も混みあうので時間に余裕をもって到着しましょう。
▼毎週日曜日は鐙摺港の漁協前で朝市(ハヤマ・マーケット日曜朝市)もある
「葉山港」の釣りに便利なアイテム
水汲みバケツ
手指を洗うのに便利
フィッシュグリップ
ハオコゼやゴンズイはフィッシュグリップでしっかりつかんでハリを外しましょう
関連アイテム
▼ちょっとした釣りに便利なシマノのシエナコンボ。道糸付なので仕掛けと餌があれば釣りができます!