杉田臨海緑地は横浜市磯子区にある釣り場です。
比較的空いているため、余裕をもって釣り座を設けやすく、芝生エリアなどもありテントなどの設営も可能。
家族連れの場合は大規模商業施設「南部市場・三井アウトレットパーク」が近くにあり、釣り以外の楽しみもあります。
今回は杉田臨海緑地の釣り場を解説します。
杉田臨海緑地のロケーションと特徴
杉田臨海緑地は工業地帯の隙間に存在する緑地公園
杉田臨海緑地は根岸湾南部の奥まったところにある緑地公園です。
隣接している工業地帯や商業施設周辺からの岸釣りはできないため、貴重な釣り場として多くの釣り人に愛されています。
サッカーコート、築山(見晴台)、芝生エリアで構成され、釣り場になっている岸壁エリアは約200m。
杉田臨海緑地の釣り場概要(アクセス・営業時間・駐車場・釣り具店)
敷地余地が広いため、自転車・バイク(岸壁等へは乗り入れ禁止)などは比較的とめやすい
- 住所:〒235-0033 神奈川県横浜市磯子区杉田5丁目31
- アクセス:京急杉田駅から徒歩17分、JR新杉田駅から11分。品川駅から約40分(首都高杉田出口経由)
- 営業時間:24h(無料)
- 駐車場:無料14台(公園内24H)、近隣の新杉田公園のパーキング(24H。300円/2時間(以降20分/50円)徒歩10分)
- トイレ:公園内にあり
- 柵:あり(パイプ系竿受け装着可能)
- 釣り具&釣り餌店:上州屋南部市場店(車で5分)
- 周辺施設:南部市場、三井プレミアムアウトレットベイサイド
- その他:杉田駅・新杉田駅から歩く場合、オーケー新杉田店での物資調達が便利
※公園内駐車場が満車の場合、芝生エリアに突っ込んで駐車する人がいますが違法駐車ですのでやめましょう。
トイレもある。釣り座付近で用を足さないこと
釣り具や餌の確保は上州屋南部市場店が便利。金・土・祝はオールナイト営業
利用上の注意を守りましょう!
杉田臨海緑地の釣りポイント解説
正面の黒線部分すべてで釣りが可能。左右のマリーナへの立ち入りは厳禁
ポイントごとの釣果傾向
海にむかって正面左に東芝Gの事業所、右側にヤマト運輸の事業所があります。
左端は河川の流れ込みがあり、右端は船着き場があり浅めという構成。
サビキ釣りなどで釣座による優劣はほとんどありません。
悩んだら中央部がよいでしょう。
釣りができるエリア
岸壁は柵があり、子供連れでも安心
杉田臨海緑地は岸壁すべてで釣りができます。両端のマリーナ施設への立ち入りは厳禁です。
釣り方の注意点(オーバースロー禁止・ルアー釣りはOK)
「振りかぶっての」投げ釣りは禁止
釣りのジャンルを問わず、「ふりかぶっての投げ釣り(オーバースロー)」の禁止が明示されています。
ウキ釣り、サビキ釣り、ヘチ釣りがメインですが、下手投げでちょい投げ程度では問題ありません。
みなとみらい地区と異なり、ルアー釣りも具体的に禁止とされていません。
アジング、メバリング、エギング・エギタコもアンダースローであれば可能です。
海底の地形
岸壁際は根があり、イガイも多いエリアです。秋から春まではワカメなどの海藻も多くなります。
重いオモリをつかって底釣りをすると根がかりが頻発します。
浅く潮の流れも遅いため、底釣りでは3号以内のおもりで十分です。
また岸壁を離れ、ちょい投げで飛ばせる距離では砂泥にツブ根が混じってきます。
水深は潮位によりますが、手前で2m弱、沖側で4~5m程度。
岸壁際は真蠣・イガイなどに覆われ、冬場はワカメも多くなる
夜釣り
照明施設がないので、ランタンやヘッドライトは必須です。
日中にコマセによったイワシやアジが岸壁際まで接岸するためタチウオは狙って釣ることができます。
メバルはヘチ狙いで十分釣れます。
杉田臨海緑地は釣れない?
一度釣行し「杉田臨海緑地は釣れない」と思う人もしばしばいます。
以下の条件下では釣れづらいので、タイミングをはかって釣行してみましょう。
- 真夏の日中:水温が高く、浅いので魚が散りがち。小型のハゼ類しか釣れない
- 厳冬期の日中:浅いのでそもそも魚がいない
- 干潮前後:浅いので魚が沖目にいってしまいがち
釣れる条件は以下の通りです。
- 夜釣り:周辺の根からメバル、アジなどの魚が岸壁際に来る。イワシなどをおってタチウオが接岸する
- 朝まずめ、夕まずめ:アジなどの魚が岸壁際に寄ってくる
- 満潮前後:潮位の上昇にともない、魚が接岸する
- 5月~10月までの日中:イワシやサバが接岸しているため釣りやすい
<杉田臨海緑地の釣り場写真>
釣りだけなく、のんびりしている人も多い
岸壁左側。ベンチがある。岸壁エリアは比較的広くテントなどで休みやすい
左端(北側)にはマリーナ施設。河口部にあたり、シーズンになるとハゼも多い
柵上にスーパーパイプ受太郎で竿を固定する人が多い。サビキ釣りではより沖目を狙えるので特に有効
岸壁左側からみた中央部
中央部には紅い花を咲かす「アメリカデイゴ?」が印象的
岸壁右手(南側)沖にはテトラ帯があり、日中はメバルなどの根魚をストックしているかも
長竿を使う人も多い
イカもいるため墨跡もチラホラ
岸壁右端(南側)にもマリーナ施設
冬場岸壁際ではよくクロダイを見かける
杉田臨海緑地でよく釣れる魚とおすすめの釣り方・仕掛け
イワシ・アジ・サバ・コノシロ
回遊魚であるイワシやアジ、サバ、コノシロなどもよく釣れます。
ただし、群れが入っていないと釣れないので注意しましょう。
アジは5月頃から10月頃までがおすすめで、朝まずめ、夕まずめ、もしくは夜釣りで狙います。
▼小型の数狙いであればサビキ釣りが有利。夏から秋によく釣れる中アジ以下はハリス1号以下がおすすめ
ウミタナゴ
底石や海藻の存在からウミタナゴが周年居着いています。
ウキ釣りで狙ってみましょう。
▼のべ竿やコンパクトロッド(エギング・シーバスロッド等)での浮き釣りが最適
クロダイ
周辺はクロダイも多いエリアです。ヘチ釣りで狙ってみましょう。
▼ヘチ釣り基本タックル
メバル
夜釣りでメインに狙える釣り物としてメバルがいます。
アオイソメやルアーで狙いますが、日中も浮き釣りやヘチ釣りで活モエビを使うとメバルが釣れます。
▼夜釣りでの中層浮き釣りは電気ウキで楽しもう!ハリスは1号未満がおすすめ
カサゴ
海底の根にはカサゴがいます。胴突き仕掛けで狙ってみましょう。
カレイ
ちょい投げすると砂泥エリアがあり、秋から初夏までカレイが狙えます。
イシモチ
ちょい投げでイソメをつけてぶっこみ釣りをするとイシモチが釣れます。
▼底物やすこし浮いた魚も狙える最終手段的な仕掛け
アナゴ
ちょい投げでイソメや魚の切り身をつけて釣るとマアナゴも釣れます。夕まずめから2時間以内程度を目安に釣るとよいでしょう。
尚、クロアナゴも混じります(足元の根周りは、ほぼクロアナゴ)。
▼ぶっこみ仕掛けもしくは、足元の胴突き仕掛けで狙う
タチウオ
春から秋ぐらいまでイワシが接岸している時期にはタチウオが釣れます。
浮き釣りやテンヤの引き釣りなどアンダーキャストで十分です。
▼ゆっくり電気ウキをつかって待って釣るなら浮き釣り、岸壁をランガンし、横の動きでさぐるならテンヤ(浅いので3号程度)がおすすめ
シーバス(スズキ)
ルアー・ウキ釣り・ぶっこみ釣り・泳がせ釣り・エビ撒き釣りでスズキを狙うことができます。
▼イソメを房掛けにし、電気ウキで狙うのも面白い
アジングとメバリング
ルアー釣りが禁止されているエリアではないため、夜間はアジングとメバリングも成立します。
キャストをする際にはふりかぶらず、周囲に注意してアンダースローで楽しみましょう。
ちなみに、水深もないエリアで、アジ、メバルともに夜間の接岸時以外は釣れません。
秋から春にかけて底石にワカメがつくのでボトム狙いは根がかりします。
主に、中層から上を狙いましょう。
▼ルアーはジグヘッド&ワームで十分
ハゼ
夏から秋にかけてちょい投げでマハゼが釣れます。
タコ(マダコ・イイダコ)
近年マダコが湾奥でも多く釣れています。岸壁際でマダコはイガイやタイワンガザミ・イシガニを捕食しています。
根岸湾内は共同漁業権がないエリアなので、タコ釣りも正々堂々と楽しめます。
杉田臨海緑地の沖目にあたるエリアまでタコ専門の遊漁船が来るくらいですので狙い目です。
イイダコはアンダースローでちょい投げをして砂泥エリアを狙いましょう。
イカ(シリヤケイカ・コウイカ・ヒイカ・アオリイカ)
餌となる小魚や甲殻類も多く、イカも釣れます。
シリヤケイカやコウイカは秋から5月ごろまで、アオリイカは秋と春、ヒイカは冬場に釣れます。
エギングの場合もオーバースローは控えアンダースローにとどめましょう。
▼シリヤケイカやコウイカは小型のスッテを胴突き仕掛けにして狙う。オモリは5号程度
杉田臨海緑地で守りたいルールとマナー
ゴミを捨てない
どの釣り場でもそうですが、不法投棄をする人がいます。
自分の釣り座周りは来た時よりもきれいにするという心掛けが大切です。
コマセ汚れを洗い流して帰る
コマセ釣りは禁止されていませんが、帰るまでに水汲みバケツ等できれいに流しましょう。
トイレはトイレで
釣りに夢中になると釣り座付近で用を足してしまう人がいるようです。トイレもある釣り場なので、トイレできちんと用を足しましょう。
駐車ルールを守る
駐車場の台数が限られています。
週末はサッカー等の方も増えるため、ほぼ無料駐車場には駐車できません。
周辺のパーキングなど迷惑にならない場所に駐車しましょう。
まとめ
週末でも比較的のびのび釣りができるのが魅力。平日はガラ空き
今回は杉田臨海緑地の釣り場を解説しました。この釣り場で一番の魅力は比較的空いているという点です。
昨今、週末ともなると、早朝から多くの釣り場がぎゅうぎゅうになってしまいがち。
一方、杉田臨海緑地は週末でも比較的釣り座を確保しやすいのが特徴です。
平日ならばガラ空きで、のんびり釣りを楽しめる貴重な釣り場。
では釣れないかというと、夜釣り×満潮前後など条件が整うと、意外に多くの魚種が釣れて楽しめたり。
もし釣れない場合も、近くにある南部市場や三井プレミアムアウトレットなど、家族連れで楽しめるスポットがあるのも魅力なのです。
杉田臨海緑地の釣りに便利なアイテム
▼ちょい投げ・サビキ・ヘチ釣りなど、堤防釣り万能にこなせる入門セットはシマノのシエナコンボが圧倒的におすすめ!
パイプ受太郎
サビキ釣りをする場合、4~5mの長竿をつかい、パイプ受太郎で竿尻を固定すると釣果を上げやすくなります。
尻手ロープ
パイプ受太郎の固定が弱いと竿ごと海に落下し、ゴミを増やしてしまいます。しっかり固定したうえで尻手ロープで補強しましょう。
トリックサビキ
初夏から秋頃まではサビキ釣りのメインシーズンです。
トリックサビキやパニック仕掛けを使用しましょう。
たも網
近隣の釣り場解説(根岸湾・八景島周辺・海の公園)
比較的空いている杉田臨海緑地ですが、混みあって釣り座を確保できない場合や、ポイント変更は根岸湾・金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)・八景島周辺・海の公園がおすすめです。