根岸湾(根岸港)は都心から比較的近く足場のよい釣り場です。
水深は浅いのですが、火力発電所の温排水の影響で周年アジが釣れることで有名です。
そんな根岸港の釣り場を詳しく解説します。
根岸湾のロケーションと特徴
根岸港は根岸湾の奥に位置している
根岸港は横浜市の磯子に位置する港湾施設です。根岸湾のなかでも特に奥まったエリアにあります。
掘割川からの流入があり、湾奥になるほど真水の影響があり、沖側は火力発電所の温排水の影響を受けています。
全体的に柵がない点でファミリーフィッシングには適していませんが、足場はよい釣り場です。
釣具店は近くにないのですが、隣接するコンビニで餌と簡単な仕掛けが購入できます。
水深は全体的に浅く、基本的に砂泥底。
ところどころにゴミなども多く沈んでいるため、極端に根がかりが多いエリアもあります。
船舶用の桟橋が複数あるほか、岸壁際にその残骸も目立ち、メバル・クロダイ・シーバスなどを目視できます。
岸壁際の水深で3m前後とかなり浅いため、主に満潮前後で釣行するのがおすすめです。
しだいに満ちてくる潮にのって、アジ・サバ・イワシが湾奥まで回遊します。
投げ釣りでマコガレイを狙う人も多いのですが、魚影はあまり濃くありません。
他に、アジやメバルなどが周年釣れています。
根岸湾の施設概要(アクセス・営業時間・駐車場・釣り餌)
アクセス
- 電車の場合:JR磯子駅から徒歩20分程度、バス(085系統磯子駅東口発 東京ガス前ゆき)をつかって10分程度
- 車の場合:品川から首都高経由で最短40分程度
営業時間
根岸港は釣りを目的とした施設ではないので営業時間は特に設定されていません。
24時間釣りをすることが可能です。
駐車場
工業地帯のためコインパーキングが少なく、一番近い駐車場からでも5分程度歩きます。
<最寄りの駐車場>
付近の道路は駐車禁止です。
住宅地ではないので、それほど通報や厳しく取締りが行われているのを目撃したことはありませんが、車で横づけして釣りをしていると、取り締まりにあう可能性はあります。
根岸湾のポイント解説
根岸港で釣りができるのは主にL字の地帯
A:入口(磯子・海の見える公園付近)から東京ガスまでのポイント
- メリット:入り口から近い。コンビニが近い。真水の影響を受けやすくシーバス狙いに最適、満潮前後はアジやイワシも回遊する
- デメリット:混み合っている。入口付近は排水の流れ込みエリアで海底にゴミがかなり多い
入口付近のエリアは、「ローソン横浜新磯子町店」が近く、トイレ・食料・釣り餌調達に便利なエリアです。
奥まっているため、潮の流れがなく、潮位が低いときはアジやイワシが回遊しづらいのですが、シーバスは岸壁に隣接する桟橋などに居着いています。
岸壁からしばらく先はイガイなどに覆われ、その先に砂泥地が広がっている地形です。
梅雨時の6月~7月や台風や大雨通過後は泥水が流れ込み続けるエリアです。
B:東京ガスから東電前のポイント
- メリット:湾の外に近いためアジやイワシの回遊に遭遇しやすい
- デメリット:入口から遠く、コンビニからも離れている。火力発電所ちかくは地元の釣り師がいて入れないことがほとんど
こちらも、岸壁からしばらく先はイガイなどに覆われ、その先に砂泥地が広がっている地形です。
投げた先にツブ根(投棄されたゴミ?)があり、根がかりしやすい場所もあります。
遠投のカゴ釣りやアジングをするにはこちらのポイントがおすすめ。
晩夏から秋にかけてメッキも混じります。
根岸湾で釣れる魚
サビキや餌釣りで釣れる魚
回遊していればイワシは簡単に釣れる
- ウミタナゴ
- イワシ類
- コノシロ
- サバ類
- アジ
- サヨリ
- カレイ
- メバル
- カサゴ
- アイナメ
- シーバス(スズキ)
- タチウオ
- クロダイ
- アナゴ
エサ釣りでは、イワシが回遊する季節はサビキがおすすめです。
アジは日中回遊しませんが、夏から秋にかけての日中は沖目で狙えます。
遠投カゴ釣りで40mほど投げ、海底付近(2~3mにコマセカゴ)のタナを狙ってみましょう。
朝まずめや夕まずめ、もしくは夜間と満潮前後が重なるときに狙うのが効果的です。
ルアーで狙って釣れる魚
- アジ
- メバル
- カサゴ
- シーバス(スズキ)
- タチウオ
- クロダイ
- メッキ
アジ・シーバスは周年ルアーで狙ってよく釣れる魚です。
タチウオは夏から冬にかけて湾奥まで回遊しているときに、群れが入ってくることがあります。
メッキも温排水によって越冬しており、手のひらサイズから数キロサイズまでが居着いています。
根岸湾でのイワシ釣り
イワシが回遊しているときは、入り口付近(コンビニ前)でサビキ釣りをしている人が多く、周辺でイワシの群れが止まっています。
日中でも釣れますが、朝夕のまずめ時で潮位が高い日に釣れがちです。
根岸湾でのマコガレイ釣り
根岸港ではマコガレイを狙うことができますが、狙って釣れるほど個体数は多くありません。
狙うのであれば、根岸港側ではなく、磯子海づり施設横の岸壁がおすすめです。
根岸湾でのアジングとメバリングについて
根岸港はアジングが盛んな釣り場です。
火力発電所の温排水の影響もあり、近辺の深場にアジが居着いています。
釣り船に乗るとよくわかりますが、日中のアジは根岸湾付近の深場の底にいます。
まずめ時と夜間に潮位が高くなると、アジが餌をもとめて湾内まで回遊してきます。
回遊時はイワシなどを追っていることも多く、海面が騒がしくなります。
目の前を横切る群れが大きいとアジは釣れ続くのですが、小さい群れの場合は一瞬で通り過ぎてしまいます。
その後、湾内を回遊したアジは潮位が下がるとともに、再び釣り座を横切り、根岸湾の各エリアに出て行ってしまいます。
根岸湾でのタチウオ釣りについて
根岸港でタチウオは夏から秋にかけて釣れることがあります。
タチウオは横浜エリアでは、金沢八景付近からみなとみらい周辺まで回遊します。
根岸港やみなとみらい周辺まで入ってくるのは秋以降が多い印象です。
根岸湾でのシーバス釣り
根岸港は岸壁周りにストラクチャーが多く、シーバスが居着いています。
回遊する個体のほか、こうした居着きのシーバスが狙えます。
ただし年中狙われているため、ルアーへの反応はあまりよくなく、エビ撒き釣りや電気ウキにイソメをつかった釣りでよく釣れているのを目にします。
根岸湾での蟹獲り
根岸港では周年イシガニを狙うことができます。
タイワンガザミは、6月から9月の高水温期にとれやすく、水温が下がる真冬になると温排水の影響はあるものの湾の外に出てしまいます。
蟹網は神奈川県の漁業調整規則で使用が認められていない他、地形的(岸壁際や底にイガイ+ゴミ多め)にも適していません。
獲り方は、夜間にヘッドライトで照らしてたも網ですくうのがメインになるでしょう。
根岸港の岸壁
岸壁際は凸凹が多く、ナイロン系の網では絡んでとれなくなることがあります。
根岸湾で守りたいルールとマナー
釣り船からみた根岸湾エリア(沖はアジが多い)
船の出入りに注意
釣り船は掘割川方面に向かうのであまり関連しませんが、その他の船は岸壁に停泊することもあり、釣り座の近くを通ることがあります。
邪魔にならないようにしましょう。
ゴミを捨てない
根岸港はゴミの投棄がかなり多いエリアです。
最低限、自分で出したごみは必ず持ち帰りましょう。
余裕があれば釣り座の周りのゴミも持ち帰るとよいでしょう。
コマセ汚れを洗い流して帰る
コマセ汚れもかなり目立つ釣り場です。
サビキ釣りやカゴ釣りをする際は水汲みバケツを必ず持参し、撒き餌を洗い流してから帰るようにしましょう。
子供連れの釣りについて
根岸港エリアは釣り施設ではないので、柵がなく、子供連れには適していません。
ファミリーで釣行する際は、必ず子供にライフジャケットを着用させ、目を離さないようにしましょう。
水深は浅いですが、落水すると這い上がりにくく、死亡事故が発生する恐れもあります。
ファミリフィッシングの場合、隣接する磯子海づり施設への釣行がおすすめです。
大人500円、子供300円です。子連れでも安心して釣りができますよ。
出典:磯子海づり施設
まとめ
根岸港のアジングで釣れたアジ
今回は根岸港(根岸湾)の釣り場の特徴や釣れる魚・狙い方を解説しました。
釣り場として一番魅力的なのは、周年アジが釣れることです。
アジングも時合を狙えば十分成立します。
特にアジが釣れているシーズンは混みあうので、トラブルを避けて楽しみましょう。
根岸湾の釣りに便利なアイテム
▼海面まではそれほど距離がない釣り場です。ナイロン系の網を使うと、障害物に絡みやすいため、コーティングされたネットがおすすめです
横浜近隣の釣り場解説
▼すぐそばに電源開発前と磯子海づり施設がある。子供連れは海づり施設がおすすめ
▼金沢区側に南下すると杉田臨海緑地があり、夜間も釣りが可能(投げ釣り禁止)