2023年4月にオープンした横浜市の新しい釣り場「金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)」の解説をします。
行きかえりの買い物・周辺観光も網羅しています。
はじめて釣行する方も、本記事を一読すれば、よりよい時間が過ごせますよ!
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)のロケーション・アクセス・特徴
金沢水際線緑地は人気の観光スポット・海の公園・八景島に隣接
ロケーションと釣り場概要
金沢水際線緑地(かなざわすいさいせんりょくち)は横浜市金沢区の八景島や海の公園に隣接するエリアにあります。
もともと「福浦岸壁」という呼び名が釣り人の間で一般的でした。
東京湾に面して潮通しがよく、夏から秋は回遊魚もよく回ってくる釣り場です。
岩壁周りは改修前から捨て石により根が荒く、カサゴやメバルなども潜んでいてよく釣れます。
沖目には砂泥底やガラ場が続き、多くの遊漁船がアジ・マゴチ・タコなどを狙っています。
約100m沖では冬季に海苔の養殖もおこなわれる豊かな漁場です。
※厳密には緑地を背景にした護岸上の遊歩道なので「釣り公園」ではありません
アクセス
車の場合、東京周辺から高速を使えば、1時間程度で到着できる高アクセスな釣り場です。
- 車&バイク:東京方面から首都高湾岸線「幸浦」出口から車で8分。品川駅から50~60分程度
- 電車:京急金沢八景乗換・シーサイドライン市大医学部から徒歩10分。品川駅から1時間20分程度
バリアフリー対応状況(車椅子等)
金沢水際線緑地のバリアフリー情報ですが、以下の通りです。
- 駐車場に身体障害者用スペース(スロープに近い)がある
- 遊歩道に上がるスロープは傾斜が急ですが、電動車椅子であれば上がれるはずです。手動の場合、相当腕力がないと難しい
- エレベーターはない
- 車椅子で入れる多目的トイレがスロープ脇の休憩所1階と南のトイレ棟にありますが、遊歩道と連結している2階にはないので、都度上り下りが必要
- 介助等のスタッフはいませんが、休憩所に警備員が常駐している
- (釣りをする場合)壁がかなり高いので最低3m程度の長竿でないと難しい
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)の施設概要(営業時間・駐車場)
営業時間・利用料
24時間営業、利用料は無料です。
駐車場
駐車場は254台(北側182台・南側72台)あり、入り口は南側、出口は北側にあります。
- 通常料金:40分/200円
- 最大料金:24時間以内600円
- バイク:6時間以内 200円(北の休憩所側と南のトイレ棟側にあり)
- 自転車:6時間以内 100円(北の休憩所側と南のトイレ棟側にあり)
横浜市選定事業者:三井不動産リアルティ株式会社(東京都千代田区霞が関三丁目2番5号)
駐輪場は2023年5月19日から有料になります
仮設駐輪場
休憩所
金沢水際線緑地には1カ所休憩所があります。
1階にはトイレと自販機・休憩スペース、2階にも自販機と休憩スペースがあります。
それぞれ、利用可能時間は5:00から11時00分まで。トイレは24時間利用できます。
休憩所外観。駐車場以外の余地も残されているので、今後、多目的な活用が想定されている様子
休憩所1階は自販機コーナー。午後11時~午前5時まで閉鎖。2階に警備員常駐
1階の自販機スペース
菓子パンやお菓子類の自販機もあり
セブンティーンアイスもあり。夏場は売り切れ必至か。自販機の拡張余地があり、カップ麺自販機などにも期待
2階は釣りをしない家族の待機にもおすすめ。散歩で訪れる人にもよい眺め
トイレ
休憩所1階はトイレ。男・女・多目的の3種類。駐車場南側にはトイレ棟もあり
ウォシュレット付きで清潔。トイレに長時間こもるのはマジやめて
手洗い所もきれい。まさかと思うけど魚をしめたり、餌を流さないでね
男性小便器も清潔。己を過信せず、もう1歩前へ!
多目的トイレ。写真には写っていないが左側におむつ変えシートありマス
遊歩道までの導線(台車が便利・車椅子での通行も可能)
駐車場・駐輪場から遊歩道へはスロープがあるので、荷台・荷車・ホイール付きクーラーが便利です。
傾斜がきついのですが、車椅子の方も電動であれば十分登れるスロープだと感じました。
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)の釣り場ルール・マナー・注意点
市側も営業後の様子をみていると思うので、特にルールを守って釣りを楽しみたい
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)では、明確にルールが定められています。
利用上の注意を守って楽しみましょう。
以下、特に釣り人に関わる内容をピックアップします。
投げ釣り禁止(ちょい投げ・ルアー・アンダースロー含む)
おや、なぜか電気ウキが沖に浮かんでいるぞ
横浜市の釣り場にありがちな、「ルアー釣り禁止」は明示されていません。
ルアー釣りはできますが、投げ釣りは禁止です。
取材時は明るい時間帯はキャストしている人はまったくいませんでした。
が、19時以降の夜間は、まわりが気にならなくなるのか、昼間と人が入れ替わるのか、オーバヘッドでフルキャストしたり、電気ウキを遠投する人が目立ちました。
中には、まわりを全くみないでフルキャストする人もいて、大変危険だなーと感じました。
投げ釣りは自粛しましょう。
投げ釣りの定義について公式ページで言及があります
出典:横浜市
市への問い合わせもかなり多いのか、新しく横浜市のページに「投げ釣り禁止」の定義が記載されています。
釣り方や投げ方仕掛けの種類にかかわらず投げる釣りは禁止のようです。
アンダースローやちょい投げといったものも禁止となると、長竿で「振り込む」という程度の釣りしかできませんね。
護岸からの乗り出し禁止
護岸は高いため、身長や腕の長さによってはかなり釣りづらくなります。
だからといって、旧福浦岸壁でよくみられた、護岸の上に乗ったりして釣りをするのは控えましょう。
特に夜間は人の目が少なくなったり、気にならなくなる人もでてくるかもしれません。
だからといって護岸に立ったり、またがって釣りをするのは大変危険です。
夜間の事故は周りに気づかれない率もあがり、重大な事故につながる可能性があります。
スロープエリア周辺での釣り禁止
遊歩道に上るスロープエリア付近では釣り禁止です。
取材時は、岸壁の端から端まで歩いたところで、お1人以外はきちんと釣り禁止エリアを守って釣りをしていました。
こういう釣り禁止場所が自然と魚のストック場所になるのでしょう。よいことです。
釣り餌の放置・ポイ捨て禁止
釣り餌の放置やポイ捨ては当然禁止です。
取材時は旧福浦岸壁のように、コンビニ袋ごとゴミを投棄するなど、眼を疑うような光景は全くありませんでした。
一方、糸くず、ハリ、オモリ、釣具のパッケージ、撒き餌の飛び散りなどは散見されました。
備え付きのほうきではいて綺麗にしてから帰るのがマナー
こう汚れると岸壁によりかかって釣りをしづらい。臭いも出ています(壁面は持参したブラシや濡れ雑巾できれいにする)
各所にほうきと塵取りがあるのでこれを借りて清掃するとよいでしょう
自動販売機用以外のゴミ箱はないため、ゴミの持ち帰りにも配慮して釣行する必要があります。
間詰石に釣り餌を流すと途中で腐敗して臭いの原因になります。やめましょう
出典:横浜市
占用行為禁止(テント設営・場所取りなど)
24時間釣りができるとなると、テントなどで雨風を防ぎたくなりますね。
これも禁止行為に該当します。
よくあるバッカン・椅子・複数本の長柄竿などで、場を制圧し、24時間仲間同士で実効支配する等の残念行為も禁止です。
火気使用の禁止
冬場になると釣り場で「湯を沸かしてコーヒーを飲んだり、カップラーメンを食べたいなぁ」という気持ちが起きるのが釣り人の常ですね。
よくわかります。が、火気使用は禁止です。
我慢しましょう。
2階の休憩所にカップラーメンの自販機&給湯器を置いてほしいですね!お金を払うので。
2輪車の進入禁止
自転車を含めた2輪車の進入が禁止されています。
釣り場が広大だからといって、原付とかカスタマイズ釣りチャリで凸するのは厳禁ですからね。
禁止事項一覧!
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)のポイント解説(釣り場の特徴)
ここからは、金沢水際線緑地の具体的な釣り場のポイントを各所の特徴とともに解説していきます。
まず岩壁全体に共通した構造を押さえておきましょう!
出典:横浜市
遊歩道の幅約5m。転落防止柵はコンクリート製で上部厚さ50㎝程度、最上部に金属パイプがあります。
横浜市の釣り場にありがちな「竿受けの取り付け禁止」はいまのところ明示されていません。
全エリア共通として、直立消波ブロックの際は潮位にもよりますが水深5m程度。
沖からみた金沢水際線緑地
捨て石が荒く、海底を釣る場合、根がかかりが多くなるので、オモリや仕掛けなどに配慮して釣る必要があります。
捨て石エリアの先には砂泥底やつぶ根が広がっているのですが、5m程度の長竿をつかっても真下の底は根だと考えておきましょう。
12月~5月頃はワカメ・アカモクなどの海藻により岸壁際が釣りづらくなることが想定されるため長竿有利です。
身長185㎝程度の釣り人が竿を出すとこのように釣りができるが、基本脚立&長竿が便利
A・Cの岸壁手前にパーキングがある
A:駐車場正面のポイント
駐車場正面のポイント(画像真ん中)は比較的釣り客が多いエリアです。
足元の釣り場環境に変化はそれほどないので、混んでいる場合、後述のBかCエリアがおすすめです。
コマセを使う釣り人も多いため、回遊してくるイワシやアジがたまりやすいという特徴もあります。
B:休憩所北側方面のポイント
Bエリアからみた休憩所方面
休憩所北側(画像→)は休憩所から離れていくほど人が少なくなる傾向にあります。
Bエリアの端はテトラ帯につながり柵があります。当然侵入はやめましょう。
テトラ帯はカサゴ・メバル・タコの隠れ家になっているため、夜間になると、周辺は特に釣果を上げやすくなります。
一方、テトラ際の釣り座は最大3名程度しか入れないため、人気スポットです。(スロープ前の釣り禁止場所があるため)
柵ありマス
Bの端からはテトラ帯の際を狙うこともできるが・・・
超長竿でテトラの外を攻めれば、メバルが・・・
C:(グラウンド裏・ヘリポート方面)のポイント
Cのエリアは三菱重工金沢総合グラウンドの裏をへて、ヘリポート方面手前までのエリアです。
ヘリポート側に近づくほど釣り客は少なくなるのですが、テトラに近い端は人気なので固定の釣り人がいつもいます。
ヘリポート側はテトラの存在により特に根魚が濃いといわれている・・・
ヘリポート側方面から駐車場正面方面。海底地形は同じ
南側駐車場・駐輪場にとめられればアクセスもよい。トイレ棟もあるので水場も安心
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)で釣れる魚
ヘチ釣りはカサゴ9割。うき釣りはスズメダイ8割、大物が来たと思うとヒガンフグ(アカメ)
以下、現在のルールで狙って釣れる可能性のある釣り物を挙げます。
- イワシ
- サバ
- アジ
- カサゴ
- メバル(シロメバル)
- キジハタ(アコウ)※本牧~横須賀エリアでもチラホラ釣れるようになってきました
- アイナメ
- クジメ
- ダイナンギンポ
- クロアナゴ(ダイナンアナゴ)
- ムラソイ
- カンダイ(コブダイ)
- ゴンズイ
- スズメダイ
- ヒガンフグ(アカメ)※根周りやガラ場を好む
- コモンフグ
- クサフグ
- クロダイ
- タチウオ
カサゴやメバルは足元のジグヘッドワーム(1~3gのジグヘッド)でも狙いやすい
周りで竿がしなった、と思ったら、だいたいヒガンフグ
釣り物ごとの可能性とORETSURI的おすすめ度を紹介!
福浦岸壁で見たことがなかったムラソイ(オウゴンムラソイ)と思われる個体が釣れました
最大5★でおすすめ度や釣り物としての可能性を紹介します【ORETSURIメモ】
カサゴ・メバル釣り★★★★★
小型の根魚はバケツに入れず、そのままリリース推奨
はじめて金沢水際線緑地を訪れる人はヘチ釣りでブラクリなどを使い、まずはカサゴを狙いましょう。
餌はメバルもあわせて狙えるためアオイソメが一番有効です。
これでとりあえず顔をみることができるはず。
▼根がかり対策で道糸にフロロ4~5号を使うと、オモリロストを軽減でき、針も伸ばして回収できる率が上がります!
▼根がかりが多いためブラクリ・ブラーは2,3号ぐらいがおすすめです
▼知られざる名作がフジワラのブラー。一般のブラクリ仕掛けとはことなり、オモリ部分がスプーンのように魅惑的に動くのでアピール度がより高いアイテム。アイナメにも有効!
▼ダイワのブラクリスイマーもスプーンのように動きのあるブラクリです
▼ジカブラSSはオモリ形状と先端のセンサーアイによって根がかり回避しやすいジカリグ×ブラクリアイテム。PEライン×先調子気味の竿をつかうことで海底の根をダイレクトに感じられ、根から仕掛けを離しやすく根がかり回避率が上がります。
▼エッグショットカーリーは餌をつけなくてもカサゴやメバルが釣れる便利アイテム。もちろん餌をつけても釣れます!赤系・オレンジ系・グローがおすすめ!
▼「虫ヘッド」や「エサヘッド」2~3グラムもおすすめ。イソメをつければなんでも釣れます。イソメは小指程度にカットした方が食い込みがよくなります
▼クロダイやコブダイ狙いなら「虫ヘッド パワー」がおすすめ
▼キジハタやコブダイなど、やや大型の魚を狙う場合はハリス4~5号程度の胴突き仕掛けも有効です。
付近では遊漁船組合や漁協によるカサゴやメバルの仔魚放流も定期的に行われています。
釣り禁止になってから3年以上の月日が根魚の魚影を濃くさせ、今のところカサゴやメバルの数が圧倒的に多いです。
メバルを狙いたい場合、夜釣り中心にし、サバの切り身ではなく、イソメやモエビをつかったウキ釣り(海面から1,2mを狙う)をすると確率が高まります。
オープンしたての今はメバルも反応しやすいです。
今後、だんだんと警戒心が強い個体が残り、繊細な釣り方がメインになっていくことでしょう。
カサゴの場合、20㎝以下の小型の個体は食べるところもないので、水汲みバケツに入れて弱らせるまえにリリース推奨です。
また必要以上に釣っても下処理の手間など、ろくなことがありません。



イワシ・アジ・小鯖釣り★★★★★
長竿を柵に固定して、サビキで回遊してくるイワシ・アジ・小鯖狙いも高確率で釣果をのぞめます。
サビキをつかうことで、スレていないメバルやカサゴもあわせて狙えます。
アジを狙う際は竿を振り出す程度が射程距離になるわけですが、水深は浅いため日中に釣ることはむずかしいです。
旧福浦岸壁時代は沖目の底釣り狙い(遠投かご釣り)で、アジが比較的長いシーズン釣れました。
リニューアル後は5月から10月頃までの高水温期のまずめ時や夜間に岸壁際まで寄るタイミングを狙うとよいでしょう。
※沖目の水深10~20m程度は釣り船によるライトアジのポイントです。この場所に群れている個体が夜間になると接岸します。
▼小鯖・豆鯵釣りは「パニックサビキ」が最強!

▼中アジなどがよりはじめたら1.5号~2号のハリスが最適
▼中サバ~大サバの回遊がある場合は4から5号のハリスがおすすめ
クロダイ★★★
一帯はクロダイの魚影が濃く、ふかせ釣りで黒鯛を狙うのも一つです。
ヘチ釣りは岸壁仕様上、竿先を下にしての落とし込みができないため困難です。
配合餌を含むコマセで寄せる場合は、特に周辺の清掃に努めましょう。
タコ釣り★★★
タコ釣りも中小型狙いであれば長竿を使えば成立しそう
金沢水際線緑地周辺には共同漁業権でタコが指定されていないため、タコを釣っても問題ありません。
マダコは毎年6月の梅雨時にイシガニが岸壁際に集合するころに、あわせて多く釣れはじめます。
一般的なエギタコ竿、岸タコ竿は短く、新しい岸壁では釣りづらいため長めのショアジギングロッドや船のテンヤスミイカ竿(2.4m)がおすすめです。
岩壁際は極めて根が荒いので、タコエギを使う場合、5号程度の軽いオモリやホゴオモリを使うと根がかりを軽減できます。
また針部が垂れると極端に根がかりしやすいくなるので、オモリ部と針を離すことも釣果の秘訣です。

タチウオ釣り★★
初夏以降、イワシの接岸に伴い、タチウオも釣れます。
まず、日没から1時間程度に時合いがあるのでねらい目です。
キャスト不可のため、ルアーやテンヤの引き釣りは成立しないため、長竿での電気ウキ仕掛けで狙うとよいでしょう。
アジングとメバリングについて★★
ルアー釣りは禁止されていませんが、キャストができません。
岩壁直下をバーチカルに落とし込みましょう。
メバルはカサゴと合わせて釣れるはずですが、アジは水温上昇とコマセによって接岸してくる群れを狙うことになりそうです。

大サバ・イナダ釣り★
もともと旧福浦岸壁は夏から秋に青物狙いでにぎわっていた釣り場ですが、投げ釣りができない現状では大型のサバやイナダを狙って釣るのは困難です。

マコガレイ釣り★
砂泥底に生息するマコガレイは旧福浦岸壁ではカレイの投げ釣りが盛んでした。
投げ釣りができない今日ではマコガレイを狙うのは困難です。あきらめましょう。

マゴチ釣り(ぶっこみ釣り・泳がせ釣り類)★
水温が上がると水深3m以浅でも釣れはじめるマゴチ。
旧福浦岸壁ではハゼのぶっこみ釣りが盛んでした。
投げ釣りができない今日ではマゴチを狙って釣るのはあきらめたほうがよさそうです。

金沢水際線緑地の根魚狙いで有効な根がかり対策
金沢水際線緑地は、旧福浦岸壁時代から岸壁際30m程度は根がかりしやすいエリアでした。
現在は投げ釣り禁止のため、竿の長さ分程度を釣るようになるため、底はごつごつで根がかり必至です。
カサゴやメバルを狙う場合、この根がかり対策をあらかじめ考えておきましょう。
いくつか有効な対策法を紹介します。
- 先調子の竿を使う
- 道糸をフロロorナイロン5号にする
- 道糸をPEラインにする
- 太すぎる針を使わない
- 道糸に対して弱めのハリスを使う
- できるだけ軽いオモリを使う(~5号ぐらい。できれば3号以内)
- 細長いオモリを使う(ホゴオモリ系)
- 底から仕掛けを50~1m上げて狙う
それぞれ解説していきます。
先調子の竿を使う
先調子の竿をつかうことで、オモリが底に着いた瞬間のコンタクトが感じやすくなります。
また手元の操作がダイレクトにオモリに働くため根がかり回避につながります。
底釣りの場合、磯竿のように柔らかめなタイプよりはルアーロッドのようなタイプがおすすめです。
道糸をフロロorナイロン5号にする
道糸を思い切って5号にしてみましょう。強度が5号以上あるとだいたいのブラクリ仕掛けは針を伸ばして回収できます。
針は再利用できないですが、ハリの結び替えにによってオモリを再利用できます。
道糸をPEラインにする
道糸をPEライン1.5~2号程度にしてみましょう。(ライトソルトゲームの場合は1号未満)
底の感触がわかりやすくなり、根がかり回避力が上がります。
太すぎる針を使わない
コブダイや大型のアイナメ狙い以外はファインファイヤー系の細軸針で十分釣りが成立します。
太すぎる針を使うと根がかり時にハリが伸びず、道糸高切れでの全ロストにつながります。
▼ダイワのジグヘッドは細軸のため針を伸ばしやすい
道糸に対して弱めのハリスを使う
道糸の強度(結節強度)に対して弱めのハリスを使うのも一つです。
たとえばブラクリではオモリ部分を道糸5号で結び、ハリスを3号程度を10㎝程度とり、そこにハリをつけてみましょう。
根にハリが引っかかっている場合は、オモリの回収率が上がります。
▼シーガー船ハリスがお得
できるだけ軽いオモリを使う(~5号ぐらい。できれば3号以内)
底がわかる範囲、風に流されない範囲でできるだけ軽いオモリでやってみましょう。
目安としてブラクリであれば重くてオモリ5号、できれば3号以内にするとよいです。
重いオモリは、根の奥にオモリがすぐに落ちてハマります。
が、軽めのオモリはゆっくり落下するため、本格的な根がかりにいたるまえに回収しやすくなるわけです。
細長いオモリを使う(ホゴオモリ系)
底付近を釣る場合、オモリ形状は丸型より細長いオモリがおすすめです。
丸型は気を抜くとすぐに穴の奥に転がってしまい、回収不可になりやすいのです。
一方、細長いオモリは底に接触した時に、ハリ部分まで距離があるため本格的な根がかりをするまでタイムラグがあります。
底から仕掛けを50㎝~1m上げて狙う
カサゴは昼間や低活性時はベタ底で釣るほうが釣果を得やすいのがセオリーです。
一方、濁り潮・時合い・夜間や底上から1m程度上げてもアタリが多くでます。
根がかりを減らすことで手返しもあがるため、釣況によっては上のタナを試してみましょう。
また夜間は上のタナをねらうことで、浮上しているメバルも釣りやすくなります。
サビキ釣りをする
根魚狙いではブラクリやジグヘッドが一般的なのですが、あえてサビキ釣りでカサゴやメバルを狙うのも一つです。
コマセによってカサゴやメバルもよりますし、オモリが底を切っていれば根がかりもなくなります。
メバルの場合、枝スを1号以下にすると釣りやすくなります。
夜釣りについて
取材時は18時45分頃に明かりがつきました
金沢水際線緑地は24時間営業のため、夜釣りも可能です。
常夜灯があるため、ある程度は明るいですが、ヘッドライトやランタンがあると手元を照らせて便利です。
常夜灯前の海は明るく明暗がはっきり出る
ご覧の通り、常夜灯位置で明暗に差がでます。
魚の種類によっては常夜灯を背にしたほうが釣りやすくなるかもしれません。
子供連れの釣りについて
金沢水際線緑地がファミリーフィッシングにむいているかというと、「そうではない」と筆者は考えます。
岸壁が子供の背には高すぎるため、脚立を使わないと海がまったく見えず、釣りが成立しませんし楽しめないと思います。
では、高めの脚立を使うとどうでしょうか。
こうなると子供の場合、岸壁に乗り出すようになってしまい落水の危険も出てきます。
足場を使う場合、子供にはライフジャケットを着用させたほうがよいでしょう。
その他、子供連れ・家族連れで釣りにいくときの留意点を挙げておきます!
【子連・家族連れでの注意点】
- トイレがあるのは駐車場南端のトイレ棟と北端の休憩所です。トイレから離れている釣り座の場合は注意しましょう
- 遊歩道上に水場がありません。トイレ棟と駐車場にある程度です
- 遊歩道にはベンチや日陰になるところはありません。7月~10月ぐらいの昼間は熱中症の危険もあります。時間をずらして釣行しましょう
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)周辺では特に盗難に気をつけよう
旧福浦岸壁
旧福浦岸壁エリアは盗難も多いことで有名でした。
「トイレから帰ってきたら釣具がなくなった」
「釣りをしていたら、うしろにあった荷物がなくなっていた」
「食べ物が食い散らかされていた(これはネズミ、カラス、トンビ笑)」
というのは、旧福浦岸壁で釣りをしたことがある人は誰でも聞いたことがあるはずです。
金沢水際緑地になってからも、無料釣り場のままなので、客層は変わりません。
世の中にはいろんな人がいますので、所持品の盗難には気をつけましょう。
できれば複数名で釣行し、両隣(それぞれ別のグループが理想)の釣り座の方と挨拶して仲良くしておきましょう。
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)釣行時におすすめの釣具・釣り餌店
上州屋横浜南部市場店
- 同チェーンは競合比較でやや割高感があるが、大規模店舗のため品ぞろえが圧倒的に多い
- 餌の種類も豊富!
釣具のポイント金沢文庫店
- 競合店比較でお買い得感がある。中古釣具も豊富
- 小規模店舗のため品ぞろえは限定的ながら、必要十分のアイテムが揃う。生き餌も複数購入可能
ファミリーマート M・Y横浜市大病院前店
- 金沢水際線緑地にもっとも近いコンビニと言えばこちら
- イソメなどの釣り餌や簡単な釣具・仕掛けも買えます
ファミリーマート 油屋横浜八景島店
金沢区の海近ファミリーマートでは釣り餌と簡単な仕掛けが販売されている
- 柴漁港前にあるファミリーマート
- 向かいにブレーメンというパン屋があり、軽食を買うのによい
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)周辺のおすすめスポット
ブランチ 横浜南部市場
ブランチ横浜南部市場は食品・日用品などがお得に買えるスポット。
飲食店も豊富で、上州屋も隣接しています。
親子連れで釣りの行き帰りに食事をする場合、以下がおすすめです。
- kino-COCOCHI YOKOHAMA:釣りの後で、子供を遊ばせてゆっくり食事したい場合。中央にkidsスペースあり
- 餃子の王将:とりあえず中華という場合
- スシロー:魚を食べたい場合
- 南部亭:市場感を感じたい場合
三井アウトレットパーク 横浜ベイサイド
家族のうち、釣りに飽きてしまった人がいる。という場合におすすめなのがアウトレットです。
1日いても飽きない魅力があります。
ユニクロは店舗外がアスレチック施設になっていて、幼児から小学生ぐらいまではかなり楽しめます。
コストコホールセール 金沢シーサイド倉庫店
コストコ会員の場合、帰りに寄れば、それもイベント!
オーケー 並木店
コストパフォーマンスという点で他の追随を許さないオーケーストア。
後述のイオンよりお買い得に食料品などが手に入ります。
冷凍サバ・サンマを買い、釣り場で短冊にすると穴釣りの餌に!
イカソーメンやホタルイカ・ヒイカなどもおすすめ。
イオン金沢シーサイド店
おなじみイオンは金沢水際線緑地に一番近い大規模商業施設です。
金沢プール(リネツ金沢)
リネツ金沢は火力発電所の熱を利用した温水プール&入浴施設です。
2階にはレストランもあります。浴場は大人600円、子供300円と銭湯価格。
釣りの帰りによってもよいかもしれませんね!
シーサイド・スパ八景島
シーサイドスパは釣りのあとに入浴して食事をするのに便利な施設です。
釣った魚を調理してくれるサービスもやっていますが、魚種にもよっては対応できないので、あらかじめ確認しておきましょう。
特に週末は予約しないと受け付けてもらえないことがほとんどです。
【豆知識】横浜市・金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)オープンまでの歴史
2019年秋に到来した超大型台風19号により、釣り人から「福浦岸壁」と呼ばれていたエリアは岸壁が崩壊しました。
産業団地一帯が浸水し、金沢区福浦1丁目から3丁目にかけての事業者は工作機械の使用不能など甚大な被害を受けたのです。
台風一過後は、周辺海域にも産業団地由来のゴミが流出し、大変な状況でした。
その後、岸壁強靭化工事の際の議論をうけ、「釣りもできる」遊歩道として2023年(令和5年)4月28日に金沢水際線緑地がオープンしました。
台風一過後の福浦エリアは瓦礫が目立っていました
ありし日の福浦岸壁
まとめ
とにかくカサゴはよく釣れる(今は)
今回は横浜市金沢区に新しくオープンした遊歩道「金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)」を釣り場観点から解説しました。
取材時は平日の昼過ぎから夜間だったのですが、大変なにぎわいでした。
東京湾でも圧倒的規模の釣り場ということもあり、釣り座にまだ余裕があったことから、釣り人同士での独特としたギスギスした雰囲気がなかったのが大変好印象でした。
もしかして投げ釣りが禁止されているゆえのポジティブ面なのかもしれません。
投げられないから、力んでも仕方ない。
のんびり釣りをしよう。そんな力がどこか働くのかもしれません。
キャストできる釣り場では、いつの間にか力んで、誰よりも遠くに投げようとしたり、謎にクロスキャストをしてくる人が現れることもしばしば。
投げることでオマツリも増え、怪我以外の対人トラブルが増えるのも事実です。
今回、筆者が実際に釣りを通して課題に感じたのは以下の通りです。
- 投げ釣り不可は釣り人の罪を自ずとつくってしまうのでは(特に夜間は多くの人がフルキャストしている光景がみられました)
- 遊歩道の端に水を流す溝があれば。このコマセなどの汚れはどうなるんだろう・・・
- 遊歩道上に手洗い設備があれば・・・
- 転落防止柵(壁)が高すぎるな・・・
この4点は実際に釣りをすれば誰もが感じることのはず。
もちろん、釣り専用の施設ではないという前提があるので、釣り人に最適化する責務があるわけでもありません。
一方、見渡しても現在の利用者は99%が釣り人。
当日も「ドライブのついでによってみた」という老夫婦や「近隣の病院から散歩にきた」という男性と話しましたが、釣りをしない人は、ほんの数人でした。
個人的には釣り場管理を企業に委託し、大黒・本牧・磯子につづく、有料釣り場にしてもよかったかもしれないと考えています。
無料釣り場であるからこそ、あらゆる層のより多くの人が楽しめる反面、ルールの徹底や特定のマナー違反が著しい利用者を制限できないという前提があるわけですね。
これが有料化すれば、「周囲の確認徹底」や「下手投げのみ」「混雑時は投げ釣りやルアー釣り禁止」などのルールを厳密に運用することができます。
キャストは事故の危険性が確かにあるものですが、すでに金沢水際線緑地の現状は「ルールを破るのが前提になっている」ように思えます。
以上、行政におきましてはしっかり運用状況を現地で確認いただき、運用ルールや設備改善なども再検討いただければ幸いです。
金沢水際線緑地がよりよい場所になっていけばよいですね!
金沢水際線緑地での釣りに便利なアイテム
最後に金沢水際線緑地で実際に釣りをして、あったら便利なアイテムを紹介しておきます。
水汲みバケツは8m程度のロープがついていないと海面まで届きません。当日の潮位ではダイワ製で7mちょっとで海面まで届きました
▼パイプ受太郎はサビキ釣など岸壁上のパイプに竿を固定するのに最適です。尻手ロープと併用するとさらに安心。サビキは岸から離れた方が大型の魚が釣れやすくなる傾向があります。長竿をつかって、岸壁からできるかぎり先を狙うと釣果を上げやすくなります。
▼ブラシはアミエビなどの餌のこびりつきを洗い流すのに必要です。コマセが乾燥しないうちに、現地にある「ほうきと塵取り」をつかいつつ、釣り座をきれいに保ちましょう
▼水汲みバケツ長めのロープが付いたものを選びましょう。ダイワ製は8m。潮位によっては延長ロープがあるとよいかもしれません
▼折り畳み脚立。身長によっては脚立がないと不便です。また高身長の方でも脚立に乗ると、海面が見えてトレブルも軽減します
▼駐車場から釣り座まではスロープがあるため、キャスター付きクーラー・ストッパー付き荷台やキャンプ用荷車があると便利です
▼置き竿にする場合、壁の角に竿がアタリ傷つき破損の原因になります。タテカケくんが便利です。もしくは濡れタオルやガムテープなどで対応しましょう
▼遊歩道上にゴミ箱がありません。ハリスや針、ワーム類などのゴミの飛散をさけましょう。
▼大型の魚を狙う場合、落としタモ必須。柄付きのたも網は海面まで届きません。落としタモに8m以上のロープをつけましょう。
▼竿はサビキや浮き釣りならば磯竿3号5m程度、足元のカサゴ釣りやメバル釣りであば、2,3号のオモリに適したエギングタックル・メバリングタックルがおすすめ!
▼遊歩道には水場がないため、手洗い等用にペットボトルの水やポリタンクを持参しておくとよいですね!
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