第一精工が販売する「ワニグリップ」といえば、ライトゲームで圧倒的大人気のフィッシュグリップです。
これまでワニグリップは、約5年で4回購入したんですが、長くつかえる名品だと思います。
内訳はロスト2回(一つは、お知り合いのボートにおいてきてしまった)、人にプレゼントしたのが1回、残りの1個を使い続けています。
今回は、ワニグリップを5年つかってきた感想をメリット・デメリットをふくめて紹介します。
フィッシュグリップを使う意味
ゴンズイ。ヌメリ+毒棘で素手でハリ外しをするのは危険
最初に、フィッシュグリップをつかったことがない人向けに、フィッシュグリップを使うメリットを解説します。
大きく分けて2つあります。
- 危険な魚をつかむ
- ヌメリなどで手を汚さないようにする
危険な魚をつかむ
釣りをしていて危険な魚には、棘や歯が鋭かったり、棘に毒があるものがいます。例えば、ゴンズイは堤防釣りでよく釣れるんですが、ぬめりに加えて強力な毒棘があります。
カサゴやメバルについては毒はないと言われていますが、実際のところ鋭い棘があり刺されると、雑菌による炎症がおきるのか、ジンジン傷みます。
太刀魚やカマスには、カミソリのように鋭い歯があります。
こうした魚を安全につかむのにはフィッシュグリップがあると安心なのです。
手を汚さないので手返しがあがる
メゴチはヌメリがある代表的魚
どんな魚にもヌメリやニオイがあるものですが、メゴチやヒイラギのようにヌメリが強い魚もいます。こうした魚を釣るごとに、手が汚れてしまうと釣り竿のグリップが汚れてすべったりしてまいますよね。
ウェットティッシュなどで拭いてもニオイが残ったり。
フィッシュグリップをつかえば次のキャストへすぐに移ることができて、手返しが良くなります。結果釣果も増えるはず。
ワニグリップのよいところ
数年つかったワニグリップミニ
ここからは、最強の呼び声もある第一精工のフィッシュグリップ「ワニグリップ」のメリットを紹介していきます。
錆びず堅牢
たとえば一番安価な金属製の「メゴチバサミ」。あれは安いんですが、ステンレスでもすぐに錆びるんですよね。
ワニグリップは、しっかりした樹脂製で、金属部分がほとんどありません。
金属部分はカラビナとバネ部分のみ。そのため数年つかっても丈夫でこわれません。
ボディ本体の金属部分はバネ部のみ
デザインとカラーリングが地味でいい
洗練されたデザインとカラー
デザイン的にミリタリー調で派手さがなくシックです。
装備品としてもっていても、道具が目立たず、長年つかっていても飽きません。
滑りにくい
本体自体はマットカラーで、表面にわずかなざらつきがあります。
グリップのつけ根に円状のくぼみがあり、何気なくつかんでも、そのどれかに親指と人差し指がフィットします。
手がかじかんでいるときや手が濡れたりヌメリで汚れているときにも、滑りにくいのが特徴です。
コンパクト
これはワニグリップミニなのですが、手にすっぽり収まります。重量は80g。もってみればわかる手になじむ丁度良いサイズ感なんです。
とじるとカスタネットみたいな音がなるので喜んでました
一歳児がもっても違和感ないですね。
ストッパーを引くと全体が閉じてコンパクトに
グリップつけ根のストッパーで折りたためるので、ケースなしでコンパクトに持ち運びが可能です。
暴れる魚をつかみやすい
ぬいぐるみのウツボ。実際のウツボはワニグリップで制御できません
これは金属製のメゴチバサミの話なんですが、暴れている魚をしっかりつかもうとすると、「ふにゃっと」してつかみにくかったりするんですよね。サバあたりをつかむとよくわかります。
ワニグリップの場合は剛性が高いので本体がひしゃげず、暴れている魚でもしっかりつかめます。
それと、ストッパーを押したり、身体に押し当てると、勝手にばねで大きく口をひらくのもよいです。
まさにワニ。ギザギザの歯がしっかり魚をホールド
小さな魚でもつかめる
ワニグリップを閉じてみるとわかりますが、歯部分の隙間がほんのわずかです。
そのため、シロギス・ハゼ・ワカサギなどの小型で細身の魚でもしっかりつかむことができます。
メンテナンス性が高い
ワニグリップで1日魚をつかむと、鱗やヌメリがギザギザ部分にかなり付着します。
釣行後は、タラに湯をためてタワシでこすれば10秒できれいになります。
洗うのを忘れて汚れが乾いてしまうと落ちにくいのですが、お湯につけてふやかしてからお風呂に入ったときにでも洗えばすぐ落ちますよ。
コスパに優れる
ワニグリップはミニであれば、1,000円ちょっと。ノーブランドのアイテムと比較するとさらに安いものはあるのですが、剛性や使いやすさでは各段上です。
メゴチバサミが300円ちょっとで、比較すると割高に感じる人もいるかもしれませんが、錆びないですし、ホールド力では数段上です。しかも数年つかってもへたらない。5年つかったとしても1年200円ちょっとですね。やすい。
ワニグリップの上手な使い方
フィッシュグリップ全般ですが、使い方が間違っている人をよくみます。
ライトゲームでは利き腕ではない方でワニグリップをつかって魚をつかみ、利き腕でプライヤーなどでハリを外すのがベストです。
これが逆になると、しっかりかかった針を外すのに苦労します。
もちろん、魚がキロを超えてくる場合に写真などをとる際は、利き腕で持つのがよいでしょう。
ワニグリップのラインナップ
ワニグリップはノーマルとミニの2サイズ。それにホルスター付きのモデルがあります。また第一精工からはその他のフィッシュグリップも販売されていますので紹介します。
ワニグリップ(ノーマル)
ミニとの違いはサイズだけです。重量が130g。
30cmを超える魚を狙う釣り、たとえば大サバをしっかりホールドする場合はこちらがオススメです。それと毒魚や棘や歯の鋭い魚からできるだけ離れて持ちたい場合もノーマルサイズがよいでしょう。
<適している釣り>
タチウオ、大サバなど。
ワニグリップミニ
ミニサイズは、30cmぐらいまでの魚に向いています。
船や岸釣りのタチウオ釣りでも問題なく使えていますが、人によっては魚との距離が近いので不安な人もいるかも。アジングやメバリング主体ならこちらですね。
<適している釣り>
ハゼ、アジング、メバリング、カマス、カサゴ、シロギスなどのちょい投げ釣り、堤防さびき釣り、船の小物釣り(イサキ)、ワカサギなど。
ガーグリップMCカスタム
ガーグリップは、つかみ方にもよりますが、キープ力がワニグリップより強くなりがち。リリース主体の場合は力の加減が難しいと言えます。
先端部分の突起で魚の口をつかむような使い方も可能。
<適している釣り>
タチウオ、釣ってキープする釣り。
ガーグリップナノMC
ガーグリップナノMCは、小型のメバル・カサゴ・ソイ・ハタ類などの下あごをつかむようにできたグリップ。
魚へのダメージもすくないので、根魚系でリリース主体の釣りはこちらが圧倒的にオススメです。
ホルスター付き
ワニグリップをカラビナでベルトなどに吊るすと、服に魚のヌメリやにおいがつきやすいんですが、そのあたりに配慮したタイプ。ランガンではこちらもオススメ。
ボートバッグやクーラーをつかう釣りの場合は、バッグ付属のロッドホルダーがついていますが、そこに差しちゃいましょう。スリムな形状なので問題なくフィットします。
ワニグリップ使用時の注意と劣化について
便利なワニグリップですが、使用上の注意と劣化についても解説しておきます。
リリース主体のときは力加減や使わないという判断も
リリース主体の釣りでは、ワニグリップであまり強くつかむと魚体が痛みます。鱗がガサッと取れたり、魚体にギザギザの歯形がついてしまったり。
これは個々人のスタンスの問題ではあるのですが、気になる人は軽くつかんだり、使用をひかえるのも一つですね。
魚体をきれいに持ち帰りたい場合も、歯型がつきがちなので不適ではあります。
釣り場に忘れやすい
ワニグリップのミリタリーカラーは、目立ちにくいカラーが良いのですが、反面釣り場に忘れがちです。
とくに夜釣りでは地面と一体化して忘れやすいので、ボディー側面に夜光シールをはるとよいです。
個人的に都市河川でウナギの夜釣りをしていて忘れてきてしまったことがありました。ヘッドライトで照らしても、葦原と一体化しちゃうんですよね。光も反射しませんし。
劣化について
本体の機能劣化については数年つかってもほぼ感じられません。歯部分が多少摩耗しますが、実際の仕様でのマイナス面はまだ感じていません。
全体的に護岸のコンクリート等との摩擦によってすこし白っぽくなったりしますが、そんな使用感もダメージジーンズのように愛でるのもよいかと。
カラビナの可動部分は自分で使っていた3回のうち3回壊れました。1年以上つかっていると壊れます。これは塩分でバネガ効かなくなってしまいます。
といっても、些細なポイントなので、壊れたら100均等で代わりのアイテムをつけるとよいでしょう。わたしはカラビナなしでつかっています。
まとめ
今回は、第一精工の「ワニグリップ」を5年近くつかってきた感想を紹介しました。
- 性能
- コスト
この両面から、心からオススメできるアイテムです。
グリップ類は派手なアイテムも多いですが、個人的にカーキやダークアースなどのカラーが選べて派手じゃなくてよいなーと思っています。ミリタリー好きならこれで決まりですね。
関連アイテム
▼本文で紹介したフィッシュグリップ類です。個人的にはミニを4回買っていてオススメです。ライトゲーム全般ならミニかなと。
▼ワニグリップで魚をつかんだあとに、利き腕でプライヤーをもってハリを外すとさらに安全です。シマノのプライヤーは剛性が高く、先端部がスプリットリングオープナーになっているのですが、この曲がり部分でフックをしっかりつかむことができます。