こんにちは。ほなみです。
肝パンカワハギの季節真っ盛りですね!
ここで「肝パンって何?」と思ったあなた。実は、私も仲間です。
私も最初、「肝パン?なにそれ?肝がパンチするの?」とか思っていたんです。
お腹がパンパンに張っている肝パンカワハギ
肝パンって、肝がパンパンに詰まっているカワハギのことを言うんです。カワハギは寒い冬を越すために秋からエサの荒食いをはじめ、肝に脂をため込みます。
これが、まさに海のフォアグラ。濃厚でうまぁ~いです。
今回は冬に美味しい肝パンカワハギをゲットしてもらうべく、「これからカワハギ釣りをはじめる方」のために、カワハギの船釣り用語の説明をできるだけ丁寧にしていきたいと思います。
うまい釣り方の話までは到達しません。あしからず。
まずは、カワハギ釣りをはじめるための準備から、船でのあれこれについて解説していきます。
カワハギ釣りの竿について
カワハギ釣りの場合、竿もリールも軽めなものが主流
まずはロッド(竿)の説明から。
ロッドは、シマノやダイワなどの各メーカーから船カワハギ専用竿が販売されています。
竿には「調子」というものがあることはご存知ですか?
調子とは、竿の曲がる支点のことを指します。
例えば「9:1調子(キューイチ)」だと全体のうち、グリップ側(持つ側)が9、先端が1の割合で曲がるということです。
カワハギ竿は、繊細なアタリを感じるため、基本的に「先調子」と呼ばれるものを使います。先調子は大体7:3〜9:1のものを指します。
カワハギ竿以外では、胴調子と呼ばれるものもあります。これは、6:4(ロクヨン)など真ん中あたりから曲がるものを指します。
さて、カワハギ竿の全長は大体180cm前後です。そして先調子とはいえ、竿の硬さがいろいろあります。
私が持っている「シマノのカワハギBB」を例に挙げますと、M180、MH180、H175という3種類が販売されています。
メーカー間に調子などの差はありますが、共通なのは数字が竿の全長(単位cm)を表しています。
また、Mはミディアム、Hはヘビー、MHはミディアムヘビーを意味しています。ミディアムは柔らかく、ヘビーは硬いです。ミディアムヘビーはその中間を指します。
同じ竿のラインナップであれば、ミディアムよりヘビーの方が硬いので、使えるオモリの号数が大きくなります。
カワハギ竿であれば一般的に20号~40号までのオモリに対応しています。東京湾であれば25号or30号のオモリを使うことがほとんど。
ちなみに、オモリの重さ1号は3.75gです。覚えておくとパッケージがグラム表記のものでも、自分で計算することができます。
シマノ公式サイトの商品技術特性を見てみると、カワハギBBのM180とMH180は先調子8:2、H175は先調子9:1となっています。
大体最初は、どんな時にでも使いやすい真ん中くらいの硬さ(MH)を用意すれば良いと思います。
あとは魚の活性や自分の得意な釣り方によってつかいわけていくわけです。
私の場合は「柔らかめの竿の方が自分には合っているな」と感じています。
やや柔らかめの竿は、硬めの竿より仕掛けの操作性は下がるのですが、「カワハギのアタリを弾きにくい」という特徴があります。
冬場になると水温も下がるわけですが、そうなるとカワハギの活性も低くなりがちです。
それほど反応が良くないときにでも、柔らかめの竿は「ふわふわとしたゆっくりな誘い」が出来るように思います。
カワハギ釣りのリールについて
船カワハギ釣りでは、基本的に両軸リールを使います。
両軸リールとは、道糸が巻いてある部分(糸巻き=スプール)が竿に対して平行で、糸巻き部分を両側から挟みこむ形のものを指します。
カワハギ釣り用リールを選ぶ際に、大まかながらチェックしたほうがよいのは以下の3点です。
- 糸巻量(ラインキャパシティ)
- 重量
- ギア比
糸巻量(ラインキャパシティ)について
まずは、リールの糸巻量(ラインキャパシティ)についてお話します。
カワハギ釣りでは、リールに巻くPEラインは1号前後の太さです。PEラインは1号を使う人が多いのですが、だいたい150〜200m巻けるものを選ぶと良いです。
目安として、シマノでは100〜150番、ダイワでは100番程度のもの。この番手は、洋服で言うサイズ表記だと思ってください。なのでメーカーによって規格が異なります。
PEラインはポリエチレン製の極細の糸を複数本編み込んだもののことです。4本編みと8本編みが主流ですが、それぞれメリット・デメリットが異なります。
重量について
次にリールの「重量」についてお話します。
カワハギ釣りは繊細なアタリを感じ取る必要があり、タックルの操作性も重視されます。
そのため、竿とのバランスにもよりますが、「軽いほど釣りやすい」とされています。目安は200g以内だと思ってください。
ですが、軽いものほど、高級品だったり。
軽くないと釣れないわけではないので、お財布の無理のない範囲、また他の釣りものにも使えるようなものを選ぶのも問題ありません。
私は最初、シマノの「グラップラーCT150HG」でカワハギ釣りをしていました。このリールも、元はタイラバやジギングに使えるようにと買ったものでした。
カウンターも付いているものなので、少し大きめですが、問題なく使えています。
ギア比について
最後にギア比について。
ギア比とは、リールのハンドルを一回転させた時にスプールと呼ばれる糸巻きが何回転するか、というものです。
「ハイギア(HG)」や「エクストラハイギア(XG)」と呼ばれるものが糸の巻き取り量が多く、「パワーギア(PG=ローギア)」はその逆で少ないです。
ちなみにカワハギ釣りでは、ハイギアなリールが一般的です。
なぜか?
- エサチェックなど仕掛けをこまめに回収する必要がある(カワハギやベラやトラギスなどに餌をとられやすい)
- カワハギ自体が重量がある魚ではないため巻き取り負荷が低いため
これらの理由から、ハイギアのリールを選ぶようにすると、手返しが良くなります。
シマノの小型両軸リールの場合、以下のような巻き取り量の違いがあります。
- パワーギア:ゲンプウ200PG=ハンドル1回転で59㎝の巻き取り(ギア比5.5)
- ノーマルギア:ゲンプウ=ハンドル1回転で67㎝の巻き取り(ギア比6.3)
- ハイギア:ステファーノSS100HG=ハンドル1回転で72㎝の巻き取り(ギア比7.2)
- エクストラハイギア:ステファーノ100XG=ハンドル1回転で79㎝の巻き取り(ギア比7.9)
※ハイギアになればなるほど、巻き取る際のハンドルは重くなる。自転車と一緒ですね!
もちろん船宿でも竿とリールのレンタルがあることがほとんどなので、最初はレンタルでやるのも良いと思います。
私は過去、瀬戸丸さんのレンタルタックルでツヌケ(10尾以上釣ること)した経験もあります。
レンタルは基本的に対象魚に向いているものを貸して貰えるので、初めての場合、予約の際に船宿さんにお願いしておくと安心です。
カワハギ釣りの仕掛けについて
カワハギ釣りの仕掛け全体象
カワハギ釣りの仕掛けは「胴付き仕掛け」と呼ばれるものです。
胴付き仕掛けとは、枝状に伸びた針の下にオモリがつく仕掛けのことを指します。
オモリについて
先ほどお話した通り、東京湾でのカワハギ釣りで使用するオモリは大体25号〜30号です。船宿さんによって指定があるので確認するようにしましょう。
カワハギはキラキラしたものに反応して寄ってくるので、オモリもキラキラしているものを選ぶ方が多いです。「集寄(しゅうき)」という言葉があり、カワハギ釣りではいろいろなグッズで魚を寄せる人もいます。
鬼滅の刃カラーのオモリを自作しました。コスパ良好。
オモリも集寄効果のあるものが各メーカーから発売されているので、是非釣具店で見てみてください。小田原型(↑鬼滅おもりの形です)が最もポピュラーです。
オモリの形状ですが、実際に使ってみると差がよくわかります。
東京湾のカワハギ釣りで定番である「竹岡沖の砂地」に対して丸型のおもりだと、海底で転がっておまつりの原因になってしまいました。
また、三浦半島・剣崎沖の起伏が激しい海底(根と呼ばれます)に対して、台形のおもりを使うと根がかりしやすいように思います。
ハリについて
大型のカワハギに曲げられた針。特にハゲ針系は伸びやすい
カワハギ釣りの仕掛けには、ハリの取り外しができない「固定式」と「交換式」の2つがあります。
カワハギ釣りは針先が傷みやすいので「交換式」を使うひとが多いと覚えておきましょう。
ハリは形状によって大きさの表記(号)が異なりますので注意が必要です。いろいろな種類を買ってみてどれが釣れるのか試すのも良いと思います。
ダイワのカワハギ用のハリでは「ネオフック」という名前のものが人気のようです。
ダイワ製品では、「ネオフック」なら4.5号(大物がかかってもOK)、「パワースピード」なら7.5号、「スピード」なら7.0号(小型が多い時)がおすすめです。
- ネオフック:伝統的な「ハゲ針」の進化系
- スピード:ダイワの吸い込み系針。カワハギ釣りの平均釣果を底上げしたといわれる
- パワースピード:軸がスピードをより太いので大物にも安心
シマノ製品では以下の通り。
- 攻掛:伝統的な「ハゲ針」系の針
- 吸わせ:シマノの吸い込み系針
- 吸わせ力:「吸わせ」の太軸針。大物向け
カワハギ用の針は繊細にできているため、針先が甘くなりやすく、すぐに折れたり曲がったりします。
交換式の仕掛けでは、ハリ先が鈍くなるとかかりが悪くなって釣果に影響が出るため、頻繁に交換するようにしましょう。
1枚カワハギを釣ったら、ハリスと針先を確認するのが大切です。
上図の通り、ハリの付け方は簡単です。重要なのは、「ハリス止めに対して、上から入れる」という点と「針先が上を向くようにする」という点です。
後者については、釣っている最中に針の向きが変わってしまうこともあるので注意しましょう。
船カワハギの餌はアサリが主流
アサリはヌルをとって釣況にあわせて塩で締める
次に、カワハギ釣りで使う餌についてお話します。
餌はアサリの剥き身を使います。船宿で提供されるほか、追加で購入することもできます。その場合、冷凍もありますが、生のアサリの剥き身(三浦半島南部)だとベストです。
アサリの剥き身はそのままだと、ヌメリがあり柔らかいという特徴があります。
そのため、塩を使ってヌメリを洗い落とすと同時に身を締めましょう。
アミノ酸や旨味成分などが配合されている「バクバクソルト」「アミノソルト」などを使用すると効果があるという印象です。
まず、ザルにアサリを出し、バクバクソルトを適量かけます。
薄く全体的にかけると良いです。それから力をいれず揉み込みます。揉み込めたら海水でよく洗います。
こうすることでヌメリが取れます。海水は釣船の船べりから供給されることが多いですが、船に装置がない場合は、ポイントについてからバケツで汲み上げる等しましょう。
ヌルをとったままでは、アサリの身が柔らかいままなので、またバクバクソルトを振りかけ、混ぜ合わせます。しばらく置いておくと身が固く締まります。固くなりすぎるのも良くないので、程よくハリにつけやすいくらいになればOKです。
アサリ餌の付け方です。
アサリには水管、ベロ、ワタ(内臓)があります。冷凍品を解凍する場合はベロや水管がとれたり、とれかかっているかもしれません。
まずは水管にハリを通します。
次にベロ、最後にワタです。ワタから少しハリ先が出るようにしましょう。
カワハギ船に乗ってからの準備
船に乗ってからの効率の良い準備についてです。
ここからは私流ですので、他に準備しやすい順番があればそちらで構いません。
① 自分の竿を持っていく方は船に乗る前に準備
道糸を竿のガイドに通した後、スナップを結びましょう。このとき気が焦っているとガイドをぬいて道糸を通しがちです。特に竿先部分のガイドに糸が通っていないと竿先が折れやすくなります。注意。
② 船に乗ったらアサリ餌の準備
バクバクソルトで締めて、しばらく置いておく時間が必要なため先にやっておきましょう。
この時、まだ船内で水が出ていない場合、手が汚れてしまうのでタオルを用意しておくと良いと思います。
③ 胴付き仕掛けを準備
胴付き仕掛けに、パッケージに入っていた時のクセがついている場合は少し引っ張って伸ばしましょう。オモリの重さは船宿さんの指示に従ってください。
④ アサリの締まり具合をチェックして餌をセット
身が簡単にハリから抜けない程度の硬さになったらハリに餌をつけます。
⑤ 予備のハリをあらかじめパッケージから出して用意
この時、磁石があればハリを貼り付けておくことができます。・・・ダジャレじゃありませんよ?
私は100均に売っている程良い大きさのケースに、これまた100均に売っている磁石のシールを貼ってオリジナルの仕掛けケースを作りました。
もちろん「カワハギフックストッカー」という専用ケースも売っています。気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
今回は、船カワハギ釣りの道具から乗船して釣るまでの準備について紹介しました。
実際の釣り方はまた改めてまとめますが、まずはカワハギ釣りの道具類と釣りをするまでのイメージが湧けばよいなと思います。
カワハギ釣り、はまると抜け出せないくらい楽しいですよ。
ぜひみなさんも挑戦してみてください!
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ほなみ(@hnm_fishing)