【堤防毒魚大全】堤防で釣れちゃう18種の危険生物と対策法を解説!

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楽しい海釣り。堤防やボート等の船釣りといった身近な釣りでも脅威が潜んでいます。なかでも毒魚やヒレや棘などが危険な魚介類についてはしっかり情報を理解しておきたいところ。

本記事では、海釣りで釣れたり出会ってしまう可能性がある18種類の毒魚や、危険な魚介類の種類とその対策について筆者の経験したエピソードと一緒に紹介します

目次

毒魚とは

大磯港でゴンズイ釣った

実は食べるとおいしい毒魚「ゴンズイ」

毒魚は2種類

毒魚には大きくわけて2つの種類があります。ひとつ目は、主にヒレなどの棘に毒を持っている刺毒魚。もうひとつは、内臓・筋肉・皮膚などに毒をもっている魚です。

刺毒魚の場合は扱い方を間違えると皮膚を刺されて、毒によって痛んだりしびれるような症状がでます。

刺された際の痛さについては、魚種や刺さり方、応急処置によって変わってきますが、人によって体感差もあると言われています。毒の種類や刺され方によってはショック死や患部の壊死を起こしたりすることもあり油断できません。

また、内臓・筋肉・皮膚などに毒をもっている魚は、フグ類を中心に食用として食べようとして、中毒を起こすことが知られています。

フグの場合、種類や生息地域、種類の判断がつきにくいハイブリッド個体など、毒の部位や程度が一概には言えないため素人が釣って食べることは推奨されていません。

気軽な気持ちで釣ったフグを食べることは控えましょう。最悪、死んでしまいますよ。

毒魚は身近な存在

以前、「猛毒魚を食べる直前、Twitterで命拾い 」という話題がありました。

釣り人が巨大カワハギ(実際は毒魚のソウシハギ)と思われる魚を釣って、肝醤油にしようとしたところ、Twitterの釣り人を中心とする方々から、

「食べちゃダメ―」

と、指摘され、一命をとりとめた話です。

これ自体が、おいおい『釣り』なんじゃねーのという説を唱えている方もいるようですが、そういうのはおいておいていずれにせよ、見ず知らずの釣り人にいろんな人が毒魚であるソウシハギを食べようとした釣り人にアラートを出したのは事実です。

そういえば、ORETSURIに登場したある釣り人がある程度ベテランなのに、毒魚ゴンズイの存在をしらないで素手で針を外していたという驚愕のシーンに遭遇したこともありました。

あれなんて一歩間違えると、救急車送りだったなと。

ということで今回は改めて身近な毒魚(魚介類)を紹介します。筆者もハオコゼやイソカサゴなどの刺毒魚には何度かやられたことがあるので、その具体的なエピソードも交えながらご紹介します。

釣りをしていると、毒魚はとっても身近です。

Twitter検索で調べてみても、毒魚(魚介類)との出会いは特別なものではなく、一番気軽な堤防釣りでも、毒魚と出会わない日の方が少ないんじゃないでしょうか。

では、具体的な体験エピソードを通じて毒魚や毒のある魚介類について一緒に学んでいきましょう。

刺毒魚(魚介類)

まずは毒魚四天王(ハオコゼ・アイゴ・ゴンズイ・キタマクラ)のうち、毒針を持っている3種類を紹介します。

ハオコゼ

横須賀うみかぜ公園 ショアジギング 釣り 鉄板バイブレーション ハオコゼ

ハオコゼは小粒な毒魚。

小さな体ですが、口が大きく食欲旺盛のため、意外と大き目の釣り針でも釣れてしまう魚です。小粒なのに口が意外と固いのでプライヤーを使わないで針外しを手間取っていると、ふとした拍子に毒棘攻撃を食らってしまいます。

堤防釣りに釣り初心者といってちょい投げをしていると、「なんだかちっこいのが釣れましたー!これカサゴですかねー?」というフリがあるのですが、もう振り向く前に、脳内には『ハ・オ・コ・ゼ』という呪いの四文字が浮かび上がるまでの存在感を誇っています。

まさにその知名度たるや、堤防の裏王者

そんなハオコゼですが、毒棘はモヒカンのような背びれにあります。これに刺されるとすんごい痛い。

むかし千葉の勝浦港で、深夜野宿しながらアオイソメでのんびり堤防寝釣りしていたときに、ふとアタリがあって釣り上げてみるとハオコゼ先輩でした。

ハオコゼだと自覚していたのですが、当時フィッシュグリップやプライヤーがなかったのと下手に慈悲の心を指示し、ハリスを切らずかわいそうだからと素手で針を外していたところ突然びびびっと暴れまして、

わちゃ!

と、右手の親指が刺され。鈍痛。

焦ったわたしは寝ている三兄に知らすこともできず、毒をチューチュー吸い出したのですが、強まる痛み。

例えるならキチガイの小人ドラマー達が小型ハンマーで親指の血管を早鐘のように叩いているような痛みです。

次第に動悸がしてきて、これはこのまま死ぬんだろうか。南無。恥の多い人生でした云々とか思い寝袋で寝ていて、これまでの人生における悪行を神仏に詫びていたところ、翌朝すこしよくなっていました。

この日、バイク移動だったわけですが、右手の親指はほんと不自由でした。流し込まれた毒量にもよるかと思いますが、痛みは半日くらい続く気がします。

勝浦港

その時の夜明けの写真を三兄が撮っていたのがこちらです。あの世の風景によく似ていますね。

※ハオコゼの毒は湯につけると痛みが減ります。湯が沸かせるようであれば、薄めつつ指をつけるとよいでしょう。

  • 毒の位置:背びれ
  • 対策:釣れたらハリスを切る。情けをかけて針を外すときはフィッシュグリップとプライヤーを使う

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アイゴ

渚の駅たてやま アイゴ渚の駅たてやまのアイゴ

荒ぶる闘神アイゴ。ものすごく引きの強い魚です。

堤防釣りや磯釣りでコマセをまきつつ浮き釣りをしていて、なんだよ木っ端メジナばっかりだなーというときに、不意に強くウキが沈み込まれることがあります。

お、これは大きなメジナかな?いや、石鯛??なんて、ほくほくと磯竿あたりをしならせながらリールを巻いていると、なにやら背びれの尖った魚が。

そう、それがアイゴ先輩です。

アイゴは背と尻と腹のそれぞれの鰭に毒棘(毒腺)があって刺されると激しく痛みます。

内臓が臭いのと全体的に磯臭いと言われていて逃がす人も多いのですが、釣り場で内臓をつぶさず解体し、調理をすると美味です。

城ケ島でメジナ釣りをしたときにウルトラライトタックルに40センチ程度のアイゴがきてびっくりしたことがあります。ハリス1号だったので切れたけど。。

※アイゴの子供を塩漬けにしたものはスクガラスといって沖縄の珍味です。

  • 毒の位置:背と尻と腹のそれぞれの鰭に
  • 対策:釣れたらハリスを切る、触るときはフィッシュグリップを使う。持ち帰って食べる際はあらかじめヒレをカットして、内臓もぬいておく(臭み対策)

ゴンズイ

大磯港でゴンズイ釣った

ゴンズイは、おもに夜登場することが多く、得意技は集団で現れるゴンズイストーム。

特に小型のゴンズイは渦を巻くように堤防際にむれています。

夜釣りで一尾ゴンズイが釣れるとそのあとも場所を移動しない限り、延々釣れ続けるというあれです。

海中でゴンズイは群れ、ゴンズイボールとなって外敵からの襲撃を防いでいるようです。つーかその毒棘があればやられないだろうよ。

ゴンズイは胸と背鰭に鋭い毒棘があって刺されると非常に痛みがあります。

釣ったゴンズイ

ゴンズイを持ち帰るときは写真のように棘を3か所カットしてからが推奨

実は毒棘を取り除き内臓をとってぶつ切りにし鍋や味噌汁の具材にするとコクがでて旨いです。味噌汁はカボチャと煮ると甘みが加わりうまいです。

旨辛ゴンズイチゲ

ゴンズイチゲは絶品

堤防汁(カワハギ・ゴンズイ)

冬場に釣り場で仕込むゴンズイの味噌汁は格別

皮目のコラーゲン成分もたっぷり。カボチャを入れないでぶつ切りの味噌汁にしたことはありますが、脂肪分とコラーゲン質のコクがたまりません。蒲焼きにしても美味です。

夜のゴンズイ

真鶴港で釣ったゴンズイ

夜は特によく釣れます。基本的にゴンズイは群れでいますが、単体で活動しているはぐれゴンズイもいます。はぐれゴンズイはだいたいデカイ。

  • 毒の位置:胸びれ(2か所)と背びれ
  • 対策:釣れたらハリスを切る、触るときはフィッシュグリップを使う。持ち帰るときは、背びれと胸鰭を切ってから運ぶ

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オニカサゴ

オニカサゴと呼ばれる種類は複数存在していて、地域によっても異なります。

一般的に沖釣りで釣られていることの多い魚ですが、小型のものは堤防や磯やテトラ界隈での釣りでもよく釣れます。

写真のものは観音崎のボート釣りで水深30メートル付近で釣れました。

鍋にするために持ち帰ろうとキープしていたわけですが、ボートを返すときにボート屋のおじさんが「魚はかたしておくからいいよ」といっていたのでありがたしと、まかせていたところ、まさかのおじさんが毒魚オニカサゴに刺されるという事案が発生したわけです。

心臓の手術をしたことがあるというおじさんいわく、「ったく痛えーなー。はー。心臓がどくどくする。なんだよオコゼなんかは逃がすもんだよー。はー痛えー」とのことでした。

刺毒魚をキープするときは釣りあげたタイミングで毒棘の処理をしておく。後顧の憂いはなくしておきましょう。

なかねボートのおじさん、ごめんね。このときのオニカサゴはぶつ切りにして味噌汁にしました。小型でもいい出汁がでるのでいいですよ。

オニカサゴ

新江ノ島水族館で撮影したオニカサゴ。だいたい海底でじっとしている。

オニカサゴ

オニカサゴを持ち帰るときは毒棘を現地でカットしてからが安心

オニカサゴ 鍋

オニカサゴはアラごと炊くと鍋の具材に最高

  • 毒の位置:各ヒレの先端。頭部の棘も調理時に刺さるので先端をカットしておきましょう。
  • 対策:釣れたらハリスを切る、触るときはフィッシュグリップを使う。持ち帰るときは、毒のある部位である背びれ・腹びれ・尻びれ(棘部分)・エラ蓋をカットする(わかりづらいので尾びれ以外のすべてのヒレとエラ蓋部分のカットがおすすめ)

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アカエイ

アカエイ

アカエイは堤防や岸壁でも釣れる身近な巨大海洋生物です。大きな個体は尾をふくめて1mを優に超えます。

アカエイの毒棘

アカエイの毒棘。皮膜がとれると、ダガー状。

アカエイには尾びれの付け根にのこぎり状の毒棘があります。

きちんと血抜き処理をし鮮度を保ったものはムニエルやフライで美味しく食べられます。ヒレはエイヒレのみりん干しにもできます。

これまで金田湾の浅場(メゴチ餌とキスの泳がせ)と、川崎の大師橋下でシーバス狙いのとき(バイブレーションのボトム攻め)、江戸川放水路でハゼの泳がせ(ウルトラライト&4ポンドライン)など数多く遭遇しています。

アカエイはシーバス狙いですと、干潟等でウェーディングしているときに足元にいたりしてヒヤッとすることがあります。どうやら微弱電流を流し生き物を探しているようですね。

ふみつけたりすると、ドラゴンテールアタックによりウェーダーは貫通。足にぐっさり、ジエンド。

ということで、エイガードがあるとよいですね。ウェーディングするときはすり足で。

2017年7月に葉山でボート釣りをしていたら、130センチクラスのアカエイが釣れました。

PE2号ハリス5号のライトタックルだったのでまさに動く根がかり。ワニグリップで尻尾を押さえつつ、毒棘を調理ばさみで取り除きました。

もし釣れてしまった場合は無理をせずハリスをきるか、毒棘をワニグリップ等でおさえつつ調理ばさみやペンチで切断(ちぎりとる)するとよいです。

アカエイは釣れるとこの毒棘がついた尻尾をふりまわすので本当に注意しましょう。

とりのぞいたアカエイの毒棘。放置すると危険

金沢八景・相川ボート アカエイ釣った

アカエイの盾(毒棘をカットしてからやりましょう)

相模湾 アカエイ釣った

アカエイは夜釣りでもよく釣れます。大きな個体は子供ぐらいのサイズがあります。

  • 毒の位置:尾のつけ根に1つもしくは複数。釣り人によってカットされている個体も多い
  • 対策:釣れたらハリスを切る、触るときは尻尾の間合いを確認しつつ、フィッシュグリップで尻尾を固定する。持ち帰るときは、毒棘部分をカットして、海に投棄する(カットといっても固くて切れないので、もぎ取るというのが近しいです)

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ミノカサゴ

渚の駅たてやま ミノカサゴ

ミノカサゴは水族館では人気者

ミノカサゴは希少種なので、あまり釣れないので会うことはないかもしれません。

三浦半島の小網代湾でボート釣りをしていた際にオキアミにかかってきました。

背と腹と尻鰭の棘に毒があるので、釣り上げて持ち帰る場合は切り取っておきましょう。

棘を除去してしまえば美味しく食べられます。

▼この動画は伊豆大島岡田港の先端部分の水中動画なのですが、どこかにミノカサゴがいます。

 

ウォーリーをさがせじゃないですが、時間があれば探してみましょう!

  • 毒の位置:各ヒレ
  • 対策:釣れたらハリスを切る、触るときはフィッシュグリップを使う。持ち帰るときは、すべてのヒレを切る。

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ヒョウモンダコ

釣りをしているとタコが釣れるとうれしいですよね。

うまいですし。釣ったタコやイカはクチバシで噛んでくるのですが、もしヒョウモンダコに噛みつかれると本当に危険です。死んじゃうかもしれませんよ。

なんと唾液にフグが持つ毒として有毒な猛毒のテトロドトキシンを含んでいます。こわい。釣り上げたら手でもてあそばず逃がしましょう。

ヒョウモンダコは南の浅い海にもともとい生息しているものなのですが、地球温暖化の影響や海流の変化なのか本来見られなかった場所で確認されています。

とにかく派手なタコを見つけたら要注意。磯遊びなどでも気をつけましょうね。

  • 毒の位置:クチバシに噛まれると毒が流し込まれる。
  • 対策:釣れたらハリスを切る、触るときはフィッシュグリップを使う。手で触ると噛まれるので注意。

ガンガゼ

ガンガゼ

堤防や岸壁で釣りをしていると岸壁に巨大ウニがたくさん張り付いていることがあります。

ひゃーすげー、ウニだらけだぜ!ドキドキ。でもちょっとまてよ。ウニにしてはデカくないか。マインスイーパーの地雷みたいにもみえるし。

そう、それがガンガゼです。

漁業権の対象魚介類であるわけでもないのでとって食べてもよいのですが味はウニより薄いです。

食べる時はバターでコクを補いつつ、ガンガゼクリームパスタなんかが一番良いです。あとは大量にとって身を乾燥させてふりかけにすると旨味が凝縮されてよさそうではあります。

あ、食べること先行ですみません。何が危険かというとこの長い毒棘が刺さるとぬけず危険です。

以前、三崎港の花暮岸壁で釣り餌用に大量のガンバゼを捕獲していたおじさんにあったことがありますが、棘をすべて折ったあとにイシダイ釣りのエサにするようです。

  • 危険個所:棘が長くて脆く折れやすい
  • 対策:ウニ類には触らない。磯場を素足で歩かない。
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海毛虫(ウミケムシ)

海毛虫(ウミケムシ)

海毛虫はまるまるとまるでタワシ。

堤防釣りでマコガレイをブッコミ釣りで釣っているときに竿を放置してしばらくたって、エサのアオイソメでも付け替えようかと巻き上げると、なんだこれは!なぞの毛虫みたいなのがついているぞ!でも、海の中なのになんで毛虫がいるんだろう!?ということがあります。

それが海毛虫です。

海毛虫はゴカイのなかまで毒針をもっていて、イソメなどに積極的に喰いついてくるので厄介です。

海毛虫は海底の砂などにもぐって生活しているといわれているので、投げ釣りでも仕掛けを放置せず一定のタイミングでさびくなどすると出会わなくてすみます。

三崎港花暮岸壁 釣り 俺たちの釣り公式戦 海毛虫

もし釣れてしまったらハリスを切って逃がすか、フィッシュグリップ等でつかんで針を外してリリースしましょう。

釣り針はだいたい丸のみしていることが多いです。

ちなみに、つかむと、毒毛がどんどんとれてきます。これも触れないようにしたほうがよいですね。

三崎港花暮岸壁 釣り 俺たちの釣り公式戦 海毛虫

  • 毒の位置:ガラス繊維状の無数の毛
  • 対策:釣れたらハリスを切る、触るときはフィッシュグリップを使う。毒毛がフィッシュグリップにつくので海水で洗い流す
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クラゲ類(アカクラゲ・ミズクラゲ・アンドンクラゲ・カツオノエボシ・ハブクラゲ)

アカクラゲ

海面を漂うアカクラゲ

クラゲにはたくさんの種類がいて、毒性の差はありながらも毒棘をもっています。

遭遇シーンとしては、海水浴やサーフのウェーディングや海岸に打ち上げられた海藻を採集するときに踏んでしまう場合や、船釣りなどで、仕掛けに赤いモズクのような触手がひっかかってくる場合があります。

タチウオ釣りのサバ餌にからみついたアカクラゲの触手

とくに船釣りで仕掛けにひっかかってくるものは最初わからず、なんだろうと手で外そうとすると指に痛みを感じます。

褐色のモズクのようなものがついていたら仕掛けごと交換したほうが無難です。

ちなみにアカクラゲの触手がついた餌は魚が食べなくなるので、まったくアタリがないときは念のためチェックしたほうがいいいですよ。

  • 毒の位置:触手
  • 対策:仕掛けに、触手がついていたら素手で触らない。(気づかず、顔などに触れると大変なことになります)

食べたら危険な毒魚

ここからは食べたら危険な毒魚について解説していきます。

基本的にフグ類が中心なのですが一部見間違いやすい毒魚もいるので注意しましょう。

キタマクラ

北の工作員キタマクラー

外道四天王。愛称はニセカワハギor北の工作員で、得意技はハリス瞬殺斬

堤防でもボート釣りでもよく釣れてくるこのキタマクラ。

名称は、『死人の枕を北にむける』というところから来ています。毒レベルは最強というわけでもないですが、身近なのに良く釣れる魚なので先人が注意をこめて不吉な名前を付けたのかもしれませんね。

ボートカワハギ釣りでアサリ餌をつかっているときにカワハギ同様、器用にアサリを削り取り、釣り人が「あ、エサ食ってるよ。この歯形はカワハギだな。へへへ」とか、ほくほく妄想していると、ぐぐぐっときて、釣り上げたら同氏であったりします。

思わず同船の人に恥ずかしそうに、「なんだよ、キタマクラかよーうへへ」といってごまかしたことがある釣り人も多いことでしょう。

歯も鋭いのでハリスもよく切るのですがなにかと生き残って、しぶとく海で増殖して日々お逢いできるかわいい魚です。

対策:持ち帰らない(事前にカワハギの風貌を覚えておきましょう。カワハギは頭にツノがあって皮膚はざらざらです)

小網代湾 カワハギ

こちらはカワハギ。体表はざらざら。

泉津港でキタマクラ

こちらがキタマクラ。

体表がぬめぬめしているのですぐわかります。色合いは個体差がありますがどことなくトロピカル感があります。

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ソウシハギ

ソウシハギ

冒頭説明した事件では、ソウシハギをカワハギと間違えたようです。

ソウシハギはみるからに毒っぽい紋様をもっていますが、ウマヅラハギ・ウスバハギ・カワハギと姿が間違えやすいと言われています。

無難な路線でいくと、基本的に魚は見るからにヤバそうな面構え(棘&色合い)の場合は逃がすと安心かもですね。

まー、棘があったり不細工な魚ほど旨いんですけどね。

ウマヅラハギ

ちなみに、こちらがウマヅラハギです。

船釣りでつったもので、カワハギよりは味が落ちますがおいしい魚です。

こちらはウスバハギ

※ソウシハギも毒のある内臓を取り除けば食べられるのですが、素人は触らぬ神に祟りなしという言葉を信じたほうがいいでしょう。沖縄ではセンスルーといって、常食されていて市場でも売られています。毒性は餌にしているイソギンチャクなどから蓄積されるため地域によって異なります。

対策:持ち帰らない(事前にウマヅラハギの風貌を覚えておきましょう。ウマヅラハギは模様がありません)

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アカメフグ

アカメフグ

堤防でカレイ釣りなんかをのんびりしていると、それほど勢いよく引かないものの重い引きの魚がヒットすることがあります。そんでもって、釣り上げてみるとフグ。

唐草模様のクサフグと比べると地味ですが目が赤褐色なのが特徴です。昨晩飲み過ぎたのでしょうか。

このアカメフグは毒のある部位をしっかり吟味すればうまいのですが、そこは自己責任ですね。

アカメフグ

たまにフグ調理免許をもっていないだろうおっさんが堤防で釣って下処理をして持ち帰っているのを目にします。死なないように・・・

東京湾ではアカメフグを専門に狙う船宿もあり、釣りあげたあとに下処理してくれます。食べるとかなり美味です。

※近年サバフグなどハイブリッド型が登場して毒の部位も変動している可能性があるようなのでまー死んだら釣りはできないですよ。

対策:持ち帰らない(素人料理は死ぬかもしれませんよ)

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クサフグ

春先から初夏にかけて水温が高くなってきたとき浜からシロギスなどを狙っているとします

と、

ツツツ、と、あたりがあって一瞬、シロギスが突っついているのかしら?おほほほ、なんておもったあと、音沙汰もなくなり、エサをとられたかなと巻き上げてみるとハリスがチモトで切断されている場合、それは大体このクサフグです。

ほかのフグ同様さわっても害はないのですが、皮膚・内臓・筋肉に毒をもっています。釣りあげると興奮して、このようにぷくぷくふくれるのでユーモラス。

なんどもアタックしてくるので、釣り人の中にはイラついて堤防にこのフグを放置してミイラにしてしまう人もいますが、無益な殺生はつつしみたいものですね。

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対策:持ち帰らない(素人料理は死ぬかもしれませんよ)

サバフグ類

堤防釣りに加えてボートの泳がせ釣りなどで、イワシやキスやメゴチをエサにしてマゴチやヒラメを狙っていると、エサがプルプル震えているぞ!もしかして、捕食魚に追われて餌が逃げているんじゃないだろうか?よし、40秒まってみよう・・・あれ、本アタリがないなーでも、プルプルいってるしなー、で、竿をあげてみると何かがついている。はい、それがサバフグです。

フグの仲間としては滑らかな皮膚をしていて、サバ皮のような皮膚をもっているからサバフグというのでしょう。

シロサバフグは無毒ですが、このフグは地域や餌によって無毒種と有毒のものがいるようなので、食べないほうが無難です。近年ではドクサバフグとのハイブリット個体も存在しているようです。

シロサバフグと思われる魚。サバフグ類は素人には見分けがつきにくいので安易に持ち帰らないようにしたいですね。

泳がせ釣りのゲストとしていろいろなエサに針がかりするのがシロサバフグ。写真の個体はトラギスにバイトしてきたもの。口の脇にカワハギ用の針が見えます。

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対策:持ち帰らない(毒個体の場合もあるので念には念を入れて)

トラフグ

これは堤防釣りで釣れるかは微妙ですが、東京湾や相模湾などでもトラフグが釣れることがあります。養殖個体を放流しているとのこと。

トラフグといえば超高級魚ですが、毒性でもトップレベルであるので、持ち帰る場合はフグ調理師免許をもった方に調理を依頼しましょう。

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対策:持ち帰らない。だけどとってもうまいので、フグ料理屋にもちこみましょう。

ショウサイフグ

東京湾の釣り物としても人気なショウサイフグ。

堤防釣りでは遠投かご釣りやブッコミ釣りなどで釣れているのをみますが、ルアーで釣れることもあります。

こちらは横須賀でメタルマルで釣れたショウサイフグ。

対策:持ち帰らない。

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スベスベマンジュウガニ

スベスベマンジュウガニ

堤防の投げ釣りでは、ときとして蟹も釣れます。ガザミやタイワンガザミ、イシガニなどのワタリガニ類は味噌汁や鍋などにすると実にいいダシがでます。

が、ちょっとずんぐりした小粒な蟹が釣れることも。

それはスベスベマンジュウガニかもしれません。

写真の個体は千葉の堤防のちょいなげで釣れました。

この蟹は生息地にもよるが、フグ毒などの極めて強い毒性をもっています。

堤防で味噌汁などをつくるときに絶対にいれないようにしたほうがいいですよ。死にますよ。

  • 毒の位置:甲羅部分+筋肉
  • 対策:持ち帰らない

毒魚・有毒生物対策グッズ

釣れた毒魚には毒棘や毒針があるので、できるだけハリスを切って逃がしたほうがよいです。遊漁船の場合も船長等にそのように指導されるはずです。

一方ルアー釣りなどの場合はやはり仕掛けも回収したいですし、無益な殺生もさけたいと思う人もいることでしょう。その場合はメゴチばさみやフィッシュグリップをつかい、なるべく長さのあるプライヤーで針を外すとよいです。

堤防釣りなどでは、靴で踏んで外している方や海に蹴っ飛ばしている釣り人をみることがありますが、サンダルなどの底が薄いものの場合、毒棘が貫通することもあるようので十分注意しましょう。

毒魚についてのまとめ

「君子危うきに近寄らず」「触らぬ神に祟りなし」と古来から言われていますね。

正しい知識をもって、あぶないものには近寄らない。フグなどは興味本位で自己調理しなければどうということはありません。

でも、堤防などで釣りをしていれば必ず釣れてしまうキュートな毒魚たち。十分注意をして釣りを楽しみたいですね。

特に子供と一緒に釣りをする際は、事前に毒魚の存在について話しておき、釣れた魚にすぐ触らないように指導しておきましょう。

※夜釣りについては毒魚の判別もつきにくいので特に注意が必要です。

実際に毒魚に刺された人がどれぐらいいるのかアンケートをとってみました

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