船釣りの世界では、「LT五目」「LTアジ」「LTアマダイ」などと、エルティ○○ってのを聞きますよね。
一方、船釣りをしない人からすると「LT」ってなんじゃらほい。と、思うわけです。
LTって何ですかー?
— 宮崎 洋史 (@hmiyazaki) 2018年2月14日
このように。いいから「LT」ってなんだよ。
IT業界でいう「Lightning Talks(ライトニングトーク)」みたいなもんかな。
ということで、今回は船釣り初心者向けに船釣りのLTについて解説します。
メモの用意はよいですかな?
LTの船釣りとは?
ずばり、LTとは、ライトタックル(軽い釣り道具)の略です。
船釣りというと、ゴッツイ釣り道具を連想しがちですが、近年船釣りも軽量化が進んでいます。
同じ魚を狙う場合でも「よりライトな道具」で狙うやり方が主流になりつつあります。
ライトタックルでは、人によって認識の差はありますが、ロッドは軽く細くなり、道糸の号数は2号以下を利用するのが一般的です。
おなじ釣り物でも、従来の釣り道具を利用する場合と釣趣が異なったり、女性や子供でも1日釣りをしていても疲れにくくなってきています。
また、軽量化されているといっても現行の釣り具はかなり丈夫で、大物を釣り上げることもできます。メーカーの技術力も向上しているわけですね。
例えば、わたしはボート釣りや船釣りをしていることが多いんですが、LT五目用の竿とリール(PE1.5号ハリス3号or5号)で130センチを超える巨大アカエイを釣ったことがあります。
しかも何度か。
重量は個体によっても異なると思うんですが、10~20キロぐらいはあるはず。
なので、だいたい大物と呼ばれる魚でも、PEラインが傷んでいなければ道糸から高切れすることはほぼないかと思っています。
LT(ライトタックル)のメリットとは?
LTのメリットは、以下の通りです。
とにかく軽い(操作しやすい・つかれない)
なにより軽いというメリットがあります。
重い釣り竿とリール(ノーマルタックル)をつかって釣りをすると、手持ちの釣りやシャクリつづける釣りではかなり疲労感がでてしまいます。
大人の男性であればそれでもなんとか釣り続けることができるかもしれませんが、女性や子供の場合は道具によって釣りの継続が難しくなってしまうこともあります。
繊細なのでアタリがとりやすい
ライトタックルは竿もラインも細く、従来のタックルと比べて魚のアタリをとりやすいといわれています。
大型の魚の引きをかわしながら釣るスリル
ライトタックルでは魚の引きがよりダイレクトに感じられやすく、特に大型の魚をかけるとドラグや竿の弾力を使いながら慎重に釣り上げる必要があります。
釣り人の中にはこうしたスリルを感じたいからライトタックルを選ぶという方もいます。
LT(ライトタックル)の船竿とリール
釣り竿
LTの釣りでも、アジなどコマセをつかった五目釣りはもっとも多く親しまれている釣り物ですが、利用するビシや錘は30~40号程度が一般的です。
竿は8:2、7:3程度の調子が使いやすく、長さもそれほど長い必要はなく、2メートル程度が扱いやすいと言われています。
船竿とブラックバス釣りなどのベイトロッドとの違いは、弾性です。
ルアー釣りの竿はルアーを比較的コントロールしやすくシャキっと作られているのに対して、船竿は曲がり方に粘りがあるように作られています。
バスロッドなどを船竿に利用してもよいですが、カーボン含有量が高くて繊維が薄いものはコマセカゴをしゃくるときなどに竿が折れてしまう可能性もあります。
気を付けておきたいところです。
リール
タックルバランスを考え、リールは両軸リールのなかでも小型かつ軽量のものを選ぶ必要があります。
例:シマノの両軸リールの場合(手巻きリール)
ならば小船は×(=330g)
幻風は〇(205g)です。
最初のリールは手巻きで全く問題ないと思います。電動リールは高価なものなので、水深100メートルを超える釣り物を選びはじめてから検討してもよいでしょう。
これはバス釣りのベイトリールも十分使えますが、ブレーキ類はややオーバースペックになり、巻き上げ部分の力やリール一回転ごとの巻き上げ量がやや不足することもしばしばです。
LT(ライトタックル)の道糸
道糸のPEラインは1から2号が一般的です。1号未満のラインをつかうこともありますが、船釣りではオマツリによる高切れも多いため、0.8号程度がギリギリのラインです
道糸には1メートルや10メートルごとに色分けされたPEラインを使うのが一般的です。PEラインは、より糸で複数の繊維をまとめたもので、4本よりや8本よりなどがあります。
最初は安価な4本よりのもので全く問題ないです。船宿のレンタルタックルのPEラインもほぼ4本よりです。
糸巻量は水深によって変わりますが、LTアマダイやLTタチウオに挑戦するのであれば200メートルは欲しいところです。これは、オマツリやタチウオの歯により高切れしたときに、試合続行が不可能になるからです。
タチウオ=他人が釣ったタチウオが暴れてその歯でPEラインが複数回切られることもしばしば。
LT(ライトタックル)のオモリと天秤
写真は40号のオモリにヤマシタのライト天秤。
基本的に浅場の釣りがメインになるため、錘はカサゴなどの釣りで20号程度、コマセ釣り(アジ・コマセ五目・アマダイ五目)、タチウオで30~40号程度が一般的です。
基本的に船宿によって指定されている号数を選びましょう。
リーダーの有無について
PEラインを道糸につかう船の釣りですが、リーダーとしてフロロカーボンリーダー5号程度をつける方法もあります。
リーダーを使うメリットは以下の通り。
- 結束力が高まる
- 根擦れに強くなる
- 天秤やガイドなどにPEラインが絡まるのを防ぐ
が、昨今のPEラインは丈夫かつ結束強度も高いためつけなくても基本的には問題ありません。
細いPEラインで結び目から切れやすい場合、魚に警戒されないようにしたいときにつけるとよいでしょう。
釣り初心者はLT(ライトタックル)からはじめるとよいかも
船釣りにはいろいろな釣り物がありますが、釣り初心者はまずライトタックルの釣りからはじめてはどうでしょうか。
道具も軽いため、手持ちで1日釣っても疲れにくいですし、魚の引きもより楽しく感じられるかと思います。
船宿を探す際に、「LT○○」という釣り物を扱っているところを選びましょう。
関連記事