船だけでなく岸からも気軽に狙えるタコ釣り。
一方、沿岸は共同漁業権によりタコ釣りができないところがほとんどです。
今回は東京・神奈川(東京湾・相模湾)で岸からタコ釣りができる14の釣り場を紹介します。
タコの魚影は★の数で表現しています。
東京のタコ釣り場
若洲海浜公園(★★)
ここ数年のマダコは生息範囲がより湾奥に広がり、若洲海浜公園でも釣れています。シーズン初期は小型が目立ちますが、十分狙うこともできます。
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神奈川のタコ釣り場
東扇島西公園(★★★★★)
川崎市にある東扇島西公園は、24時間釣りができる場所としていつも混みあっている釣り場です。
荒い根が広がり、餌となるカニ類も多いことから、タコも多く生息しています。
特に公園中央部から付け根にかけては根がかりが多いので重いオモリは避けましょう。
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川崎新堤(★★★★★)
川崎新堤。シーズン中はマダコ釣りでもにぎわう
川崎新堤は、東扇島の沖に設置されているいわゆる「沖堤防」です。
シーズン初期に遊漁船が岸壁際から50mエリアを狙うのですが、根が荒く、釣りきられないためか、かなりのタコが生息しています。
特に根がかりが多いので、根がかり回避策やルアー・オモリ・仕掛けのストックが重要。
道糸を太くして、無用なロストはさけましょう。
川崎や横浜から渡船が出ています。
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ふれーゆ裏(★★★)
ふれーゆ裏の岸壁。タコの密度は濃くない
「ふれーゆ裏」は、横浜市鶴見区にある横浜市高齢者保養研修施設「ふれーゆ」の裏手に広がる護岸を指します。
やや奥まった場所で鶴見川の真水の影響を受けるので、タコの密度は高くないですが、最盛期にはポツポツと釣れています。
ポイントは入り口付近でも釣れていますが、できるだけ奥のほうがよいでしょう。
特に最奥エリアは浅いのですが、根周りでタコが多く生息しています。
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- ふれーゆ(入浴施設なので釣りの後に風呂に入る楽しみも)
横浜沖堤各所(★★★★★)
出典:山本釣船店
横浜港の沖にはいくつもの沖堤防があります。
渡船が必要ですが、釣り船も狙うタコのポイントであり、岸からも十分釣ることができます。
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- 山本釣船店(横浜):横浜沖堤の場合、予約不要。大人3,000円
大黒海づり施設(★★★★)
大黒海づり施設の赤灯回り。岸からは釣ることができないポイント
大黒海づり施設は、横浜の海釣り公園の中でもタコが濃いポイント。
釣り船も周辺のポイントを狙うだけあって、釣果にもつながりやすいと言えます。
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本牧海づり施設(★★★★)
本牧海づり施設も、大黒海づり施設とならんでタコが濃いポイント。
釣り船も周辺のポイントを狙っていて実績大。
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磯子海づり施設(★★★★)
やや湾の奥にあるものの、磯子海づり施設でもタコは釣れています。
大黒・本牧と比較すると釣果は伸びづらいかもしれませんが超大型も上がっています。
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根岸湾(磯子周辺)(★★★)
磯子の海づり施設の周辺護岸でもタコは狙うことができます。
ただし、湾の奥にいけばいくほど、掘割川による真水の影響も強くなり釣果は伸びません。
どちらかというと根岸港側より、電源開発前護岸のほうがおすすめです。
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)★★★★
タコが狙える旧福浦岸壁は金沢水際線緑地として釣り人にも無料開放されました。
投げ釣り禁止が明示され、岸壁が高いため際は釣りづらいのですが、6月以降タコがよく寄り付くポイントです。
長めの竿が有効で、脚立を持参したほうがよいでしょう。
キャストができないため護岸下を狙うわけですが、捨て石エリアのため、根がかりが頻発します。
タコエギの場合、オモリを5号程度までおさせて太いリーダーで臨みましょう。
八景島対岸(★★★)
八景島対岸に当たるエリアもタコが釣れるポイントです。
岸壁下に出っ張りがあるので短い竿は釣りにくいので注意しましょう。また護岸から15m以内は捨て石も多く根がかりしやすいのが特徴です。
タコはイシガニなどを捕食するため根の周りについていますが、大きくなると根の外側の砂泥エリア(ガラ場)でも釣れます。
根がかりをさける場合、エギなどを遠投して探るとよいでしょう。
※岸壁下のテトラに降りるのは禁止です。しばしば海上保安庁に通報され、注意を受けるので控えましょう
三崎港・城ヶ島北岸(★★★)
三崎港(花暮岸壁・冷蔵庫前等)と城ヶ島岸壁(北岸の三崎港側)ではタコ釣りができます。
タコの魚影もそれなりに濃いため、釣果にもつなげやすいポイント。
岸壁際を狙うだけでなく、キャストして広く探るのもよいでしょう。ところどころに根が点在しています。
ゴミも多く沈んでいるので根がかりは多めです。
立ち入り禁止・釣り禁止エリアがあるので注意しましょう。
江の島湘南大堤防・オリンピック公園(★★★)
江の島は相模湾のなかでも、タコ釣りができる貴重なポイントです。
ただし、裏磯と呼ばれる磯エリアは共同漁業権の範囲のため、湘南大堤防やオリンピック公園と呼ばれる、堤防エリアで釣りをしましょう。
タコの密度は湘南大堤防が明らかに上です。
岸壁についているほか、点在する根周りにも生息しています。
かなり根がかりやすいポイントなので、注意が必要です。
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大磯港(★★★)
大磯港もタコを狙うことができるポイントです。
西堤防・中央堤防・東堤防のすべてにタコは生息しています。
ケーソンの継ぎ目を中心に探るほかキャストして広く探ってみましょう。一部かなり根がかりやすく、太い道糸やリーダーが必要です。
小田原漁港・早川港(★★★)
小田原漁港(早川港)内は、共同漁業権の範囲外でタコもよく釣れています。
釣り禁止・立ち入り禁止エリアがほとんどで、釣りができるのは西湘バイパス下付近の一部分です。
また、立ち入り禁止・釣り禁止でなくても、漁業者や工事関係者が作業をしているときには釣りができない場合もあります。
迷惑にならないように注意しましょう。
岸壁沿いは、コマセによって小魚もより、甲殻類や貝類を狙ってタコも足元に生息しています。
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小田原漁港の立ち入り禁止エリアは以下の通り。船溜まりエリアでの釣りは、漁業関係者・港湾関係者の指示に従いましょう。
出典:神奈川県
神奈川で岸からタコを釣るときの注意点について
神奈川でタコを釣るためには、3つのポイントを守る必要があります。
- 共同漁業権のエリア外で釣る
- 釣り禁止・立ち入り禁止エリアに立ち入らない
- 釣り方を守る
釣り方については、竿釣り・手釣りが認められています。
カゴなどをつかう方法は、遊漁者には認められていません。
釣行前に必ず共同漁業権エリアを確認し、立ち入り禁止・釣り禁止エリアには立ち入らないように注意しましょう。
地磯やボート釣りのエリアは、基本的にタコを釣ってよいポイントではありません。
また、共同漁業権で「タコ」が指定されている場合、マダコ以外のスナダコやイイダコなど「すべてのタコ」を含むので注意しましょう。
マダコ狙いじゃないからといっても、釣り方が重なるため、漁業者とのトラブルの原因になるかもしれません。
▼神奈川のタコ釣りと共同漁業権エリアについて
神奈川で「タコが釣れる場」として有名だが共同漁業権侵害の場所
「タコが獲れる」として、ブログやYouTube等でよく紹介されるものの、実は共同漁業権侵害に該当するエリアを紹介します。
和賀江島周辺(鎌倉市・逗子市)
三浦半島西岸の逗子・鎌倉エリアに位置する和賀江島周辺ではタコがゴロタ場が広がり、タコも多く生息しています。
一方、周辺海域は「共同漁業権 共第10号」に該当するエリアです。
タコについても漁業者以外は捕獲が禁止されているので注意しましょう。
同エリアでは、ギンポ(ダイナンギンポ)やムラソイが釣れますので、違った遊びを楽しむことをおすすめします。
江ノ島西側・裏磯
江ノ島=タコ釣りOKではないので注意
本記事では、江ノ島でタコ釣りはできるという解説しています。一方、江ノ島には「共同漁業権 共第11号」に該当するエリアがあります。
代表的なのが、江ノ島の西側と裏磯と呼ばれるエリアです。
タコの魚影は湘南大堤防より磯場の方が濃いため、たびたび釣果サイトや個人ブログなどにUPされますが、持ちかえるのは共同漁業権侵害につながります。
注意しておきましょう。
三浦半島西岸全域(逗子・葉山・横須賀・三浦)
三浦半島の逗子・葉山・横須賀・三浦エリアは、南にいけばいくほど磯場が広がり、タコも多く生息しています。
一方「共同漁業権 共第6号~9号」までが設定されていて、それぞれタコが指定されています。
三浦半島西岸では漁港内・地磯・海岸含めてタコ釣りができないと覚えておきましょう。
城ヶ島の磯
城ヶ島は北側の三崎港側のみタコ釣りが可能です。
北側以外の磯場は「共同漁業権 共第4号」に該当するエリアで、タコを釣って持ちかえることができません。
周辺はタコが濃いエリアですが、三崎港側で楽しむようにしましょう。
まとめ
「地ダコ」とも呼ばれる、地先のマダコは食味もよく、釣っても楽しいターゲットです。
一方、釣り人がルールを守らないと、どこも無法地帯になってしまい、漁業者と遊漁者の関係性が崩れてしまいます。
そうなると、タコ釣り以外の釣りにも干渉し、これまで以上に釣り禁止や立ち入り禁止のエリアが増えてしまうかもしれません。
個人ブログやYouTubeで釣っているから「その場所はOK」と安易に考えず、釣行をする際は、エリアやルールをしっかり調べてから楽しみましょう。
関連アイテム
▼岸からタコを狙う場合、ルアー釣りが主流です。根がかりやすい仕掛けは海底にゴミを増やしてしまうので、回避性に優れたものをつかい、タックルもできるだけ強靭なものをつかうとよいでしょう。
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