神奈川県湘南エリアにある大磯港は、連日多くの人でにぎわう釣り場です。
JR大磯駅からも徒歩圏内のため、電車釣行でも人気。
車でも港の駐車場が広いため安心です。
今回はそんな大磯港について、初心者から上級者まで幅広い釣り人に役立つ情報を解説します。
大磯港のロケーションと特徴
大磯港は平塚・二宮の間に位置する
大磯港は相模湾に面し、東の「平塚」と西の「二宮」に挟まれたエリアにあります。
もともと潮流の影響から回遊魚をふくめて多くの魚が狙えた釣り場ですが、近年では釣り場環境が大きく変わり、ウキ釣り、サビキ釣りが中心になりました。
最近では漁港施設だけでなく、複合商業施設も併設され、一般観光客への魅力も増してきています。
足場が安定し、魚種を選ばなければ一定の釣果を得られる環境のため、ファミリーフィッシングにも最適です。
電車でのアクセス
- JR大磯駅から徒歩10分程度。後述しますが、途中にコンビニと釣具・釣り餌店があり便利
車でのアクセス(東京方面からの場合)
- 品川から大磯港まで1時間10分~30分程度(道路がすいている場合)
- 東名高速→小田原厚木道路→大磯IC
※夏シーズンは海沿いの移動(134号線)はできるかぎり避けた方が渋滞回避に役立ちます
大磯港の施設概要(営業時間・駐車場・トイレ)
大磯港東防波堤からみた船だまり(泊地)エリアと富士山
営業時間
大磯港で釣りができる時間は以下の通りです。
- 西防波堤釣り場(西堤防):季節により終了時間が変動。8時30分~16時(17時or18時)
- 中央岸壁と東岸壁、東防波堤(東堤防):24時間釣り可能
西堤防(西防波堤釣り場)は日中帯の釣りのみ可能で、その他のポイントは24時間釣りが可能(船溜まりエリアは釣り不可)と覚えておきましょう。
西堤防(西防波堤釣り場)の利用時間
出典:大磯町
駐車場
大磯港最寄りの駐車場は2カ所あります。開門時間は季節により変動します。
<開門時間(開場時間)>
- 4月~9月 午前4時~午後10時
- 10月~3月 午前5時~午後10時
※入口の表示が24時間「空」なのですが、深夜帯は入場できません。これは注意!
<車種別時間料金・上限額>
- 普通自動車 310円,1,040円
- 大型自動車 630円,2,090円
- 原付・自動二輪車 160円 520円
<駐車可能台数>
- 大磯港臨港道路付属第2駐車場:239台
- 大磯港第1駐車場:114台
※大型自動車・自動二輪車は第2駐車場のみ駐車可能
※新500円玉非対応なので注意
出典:大磯町
基本は最寄りの第2駐車場に駐車するのがおすすめです。
尚、春から秋の行楽シーズンは満車になることもあります。
船溜まりエリア前は漁業関係者用スペースです。
周辺道路とあわせて路上駐車はやめましょう。
トイレ情報
第一駐車場に公衆トイレがあります。
港からは多少距離があるのが難点でしたが、港内にある複合施設「OISO_CONNECT」ができたことにより、改善されました。
お子さん連れや女性の場合は「OISO_CONNECT」のトイレが清潔でおすすめです。
大磯港のポイント解説(地形・釣り場特徴)
まず大磯港の全体的な地形を紹介します。
<地形>
- 水深3~5m程度
- 砂底、砂泥底
- 岸壁際は捨て石、堤防基礎。秋から春は海藻が繁茂
次に大磯港の釣り場を大きく3つのエリアにわけて解説します。
赤枠部分は釣り禁止。西堤防の荷揚場・東堤防先端部は立ち入り禁止
A:中央岸壁(サビキやちょい投げで人気)
中央岸壁中央部
中央岸壁はサビキ釣りやちょい投げを中心に大磯港で一番人気のポイントです。
水深は約4~5m。
朝夕のまずめ時にイワシ・小鯖・豆アジ等が寄りやすく、サビキ釣りをする人がほとんど。
24時間釣りができるため、カマスの群れが入る場合も、まずめ時に狙いやすいのが特徴です。
ちょい投げをすると砂泥地のため、シロギス・メゴチ・舌平目(クロウシノシタ。意外によく釣れる)・ヒイラギ等・キューセン(ベラ)が釣れます。
泳がせ釣りやショアジギングでは、ソゲサイズのヒラメがたまに釣れます。
泳がせ釣りやぶっこみ釣りは、アカエイ・ダイナンウミヘビ・ホタテウミヘビがヒットしがちなので竿を持っていかれないように気をつけましょう。
中央岸壁東側
中央岸壁東側の船溜まり側では釣りができません。
また、船溜まり外側に続くテトラ帯に乗るのは禁止です。
実際に警察官の巡視もあります。
筆者が釣行した際にも、テトラ帯に乗って穴釣りをしていた人が注意を受けていたのを目にしました。
ちなみに中央岸壁のテトラ帯と岸壁の隙間は一見カサゴ等の穴釣りによさそうですが、ほぼ釣れません。
これは本当です。
中央岸壁西側
中央岸壁西側は岸壁中央部と比較して、イワシ・小鯖・豆アジの回遊が少なくなります。
特に凹部の駐車場側は、群れのサイズが小さいときは回遊が減るのですが、朝夕のまずめ時であれば十分狙えます。
基本的に砂泥底ですが、浚渫によって地形が水深が変わることがあります。
駐車場側の凸凹護岸は「フェンス前」というポイントで、マダコやクロダイも生息しており、常連釣り師がしばしば狙っています。
ヘチ釣りではカサゴもよく釣れます。
B:東防波堤(堤防)はサーフと港内を狙える
東防波堤は足場が高く柵がない。子供連れは控えたほうが無難
東防波堤は港内側とサーフ側(大磯東海岸)のポイントがあります。
水深は約3~4m。
港内側は基礎のコンクリートが並び、季節によっては海藻が生えるため、ちょい投げには適していません。
ウキ釣り、サビキ釣りを楽しましょう。
足場が高いので釣りづらいエリアですが、ヘチを狙うとマダコや海タナゴ等が狙えます。
船道を狙うこともできますが、漁船の出入りに細心の注意をしましょう。
またクロダイやメジナも多いため、ふかせ釣りも人気。
サーフ側は、ヒラメ・シロギス・イシモチ等が狙えます。
一方、「かぶと岩」周辺で波が弱まるため、初心者サーファーが多く滞在するエリアでもあります。
投げ釣りをする際は「誰が優先」など関係なくサーファーを避けてトラブルの原因にならないようにしましょう。
尚、「かぶと岩」周辺に岩礁帯もあるため、夜間はメバルが狙えますが、魚影は濃くありません。
岸壁際は離岸流が発生していることが多く、潮が沖目(海側にむかって右手)に速く流れます。
夏から秋のサーフ側では、イナダ・ソーダガツオ・シイラ・サバが狙えます。
C:西防波堤(堤防)は「ルアー」と「投げ釣り」「撒き餌」不可
写真左手、二宮方面のテトラはすきまでカサゴや伊勢海老が狙える
大磯港遊歩道の先に西防波堤釣り場があります。
柵があり釣り場として整備されているのですが、釣り方の制限もあるので注意しましょう。
(釣りの利用)
利用者は、西防波堤の「釣り場」において釣りを行うときは、次に掲げる事項を守
らなければならない。
(1) 釣糸による方法以外の方法で水産動植物を採捕してはならない。
(2) 投げ釣りをしてはならない。
(3) まきえさ、コマセを使用してはならない。
(4) ルアー及び掛針で釣りを行ってはならない。
(5) 「釣り場」以外の所で釣り(投げ釣りを含むすべての釣り)をしてはならない。
(6) 消波ブロックに登って釣りをしてはならない。
(7) 釣竿や荷物等を長時間放置してはならない。
(8) 船舶の航行に支障となる行為をしてはならない。
平成 26 年3月 28 日 施行
出典:大磯町
たとえば、コマセ釣りや投げ釣り・ルアー釣りはできません。
ちょい投げ、ウキ釣りやヘチ落とし込み釣り等をメインに考えましょう。
カニ籠やカニ網等を仕掛けている人もいますが、神奈川県の漁業調整規則でも蟹網は禁止されているため、釣り以外の方法で蟹を狙うことはできません。
大磯港での釣り禁止場所・立ち入り禁止場所
大磯港では釣り禁止場所や立ち入り禁止場所があります。
それぞれ説明していきます。
船だまり(船着き場・泊地)
現在、船溜まりでの釣りは禁止
船だまりエリアは、他の漁港エリアと同じように以前は釣りが黙認されていましたが、コロナ禍の最中に釣り禁止が明記されることになりました。
これはコロナ禍対策というよりも、トラブル回避のために取り決められた釣り禁止です。
漁業者の迷惑になるほか、その他のエリアで釣りをする釣り人の迷惑にもなります。釣りは控えましょう。
※釣り禁止が明示された「船だまり(船着き場・泊地)エリア」で釣りをする人が増えてきました。
係留しているロープにサビキやルアーがかかると、完全にとることができません。
漁業者や釣り船関係者が暗い時にロープを引く際、釣針で怪我をしてしまう可能性があります。絶対にやめましょう。
現地漁業者や遊漁船からも苦情が出ています。
漁業区域と定められた船溜まりエリアは釣り禁止
出典:大磯町
東堤防先端
東防波堤先端部側(奥に柵あり、立ち入り禁止)
東防波堤先端部には柵があります。
外洋に面していて、大きなテトラポッドが高く敷き詰められているため釣り禁止・立ち入り禁止です。
絶対に立ち入らないようにしましょう。
西荷捌き地(砂利置き場・西岸壁)
西防波堤付け根の荷捌き場(砂利置き場)は立ち入り禁止
大磯港駐車場から西防波堤に向かう途中にある荷捌き場(砂利置き場)は立ち入り禁止です。
絶対に立ち入らないようにしましょう。
西堤防・中央岸壁のテトラポッドに乗ること
大磯港の釣り可能エリアにはテトラポッドがあります。
これらに乗ることは禁止されています(上図参照)。
大磯港で釣れる魚
サビキや餌釣りで釣れる魚
シロギスは港内の砂泥地か港外のサーフを狙おう
大磯港の餌釣りで狙って釣れる魚は以下の通り。
- クロダイ(ヘチ釣り・だんご釣り・ふかせ)
- メジナ(小型メイン)
- シロギス(港内外ともに釣れる)
- イシモチ(濁りのある日を狙う)
- メゴチ
- アジ(小型メイン)
- ヒイラギ(ちょい投げをすると、ほぼヒイラギ)
- イワシ(カタクチイワシとウルメイワシメイン)
- 小鯖(5月~7月頃特に多い。マサバやゴマサバの幼魚)
- カマス(アカカマス、ヤマトカマス。大磯では11~2月頃に接岸することが多い)
- シーバス(スズキ)
- カサゴ
- メバル
- ダイナンウミヘビ
- ホタテウミヘビ
- アカエイ
- マダコ
ルアーで狙って釣れる魚
アカカマス
ワカシ(ブリの幼魚)
大磯港のルアー釣りで狙える魚は以下の通り。
- アジ(~15㎝の小型メイン)
- カマス(アカカマス=本カマス、ヤマトカマス=水カマス。それぞれ20~30㎝程度)
- カサゴ
- メバル
- 小鯖(マサバやゴマサバの幼魚)
- シーバス(スズキ)
- ワカシ、イナダ
- ソーダガツオ
- サバ
- マダコ
尚、ワカシ・アジ・カマスなどは回遊がないと釣れません。
ワカシやカマスは主にイワシや小鯖やシラス(イワシ類の幼魚)を追って港内に入ってきます。
出典:神奈川県
港内では15㎝以下のワカシ(ブリ)も混じりますが、採捕できませんので、釣れたらリリースしましょう。
大磯港でのイワシ・小鯖釣り
大磯港で釣れた小鯖・豆アジ・クロムツの幼魚・シロギス
オススメ度:★★★★★
大磯港では中央岸壁を中心にイワシや小鯖のサビキ釣りが盛んです。
ファミリーフィッシングなどで釣果をまず上げたい場合はサビキ釣りメインで計画をたてましょう。
イワシ・小鯖・豆アジは日中でも釣れるのですが、一番釣れるのは夕まずめや朝まずめです(夜間は釣れません)。
シラスなどを追ったり、大型の青物を避けて港内に入ってくるので、明確な時合いがあります。
ちなみに大磯港でサビキ釣りをすると、よく釣れている人とそうでない人がいます。
人よりたくさん釣る方法は以下の通り。
<大磯港のサビキ釣りで釣果を上げるコツ>
- 夕まずめ、朝まずめを中心に釣りをする(小鯖以外、日中は群れが寄っていない)
- 中央岸壁(堤防)に釣り座を設ける
- できるだけ岸壁の先端側や端に座っている(中央岸壁右角が人気)
- 4~6mと長めの竿を使う(岸壁より仕掛けが離れるほど魚が警戒せず釣果が倍増します)
- 柔らかめの竿をつかう(小型魚なのでやわらかい竿の方が口切れしづらくなります)
- 細ハリス(0.2~0.8号)に小さめのサビキのハリを使う(トリック仕掛け・パニック仕掛け必携)
- アタリがでないときは0.2~0.6号、アタリが出やすいときは0.8号以上のハリスをつかうことで手前マツリを軽減でき手返しが上がる
- パニック系サビキやトリックサビキをメインにする
- 小鯖が混じるときは枝針を3~5本と減らし、オマツリや手前マツリが増えるのでヒット後にすぐに上げる
- イワシやアジ主体の場合は枝針を増やし、ヒットしてもそのままにして追い食いを狙う
以上を守るだけで、漫然と釣るより3倍は釣れるはずです。
<おすすめの仕掛け>
▼小型魚が多いので、ハイパーパニックなどをつかうと釣果が出やすい。水深が浅いのと手返しを考えるとショートハイパーパニックが一番おすすめ。絡みやすく、風が強い日など一度絡むと修復が困難で時合いを逃しがち。最低3セット持ち込みたい
▼アミエビをつけるトリックサビキも効果的
▼スキン系サビキもハリのサイズとハリスは控えめに
実は小鯖はルアーでも狙える
ちなみに春に大磯港でサビキ釣りをしていると稚鮎が混じりますが、稚鮎は持ち帰ることができません。
いせえび 6月1日~7月31日(卵を持ったいせえび(抱卵いせえび)は、禁漁期間以外でも採捕は禁止されており、採ることはできません。)
あゆ 1月1日~5月31日及び10月15日~11月30日
出典:神奈川県
神奈川県では6月1日から鮎が解禁されます。
指定された期間以外は鮎を釣れないため、稚鮎が釣れたら必ずリリースしましょう。
小鯖を狙って釣れた鮎は逃がそう
※稚鮎・ワカシ・伊勢海老の採捕については漁業権以外に漁業調整規則に定められています。
たとえば、港内は漁業権がないから稚鮎は釣り放題というわけではありません
▼小鯖がたくさん釣れた時の下処理と料理レシピ
大磯港でのキス釣りについて
オススメ度:★★★★★
大磯港は砂地にある港のため、全体的に砂底や砂泥底がひろがり、シロギス(キス)も多く生息しています。
おすすめは東防波堤から外海側への遠投、もしくは中央岸壁や西防波堤からのちょい投げです。
まずは港内の船道(駆け上がり付近)を狙ってみましょう。
20㎝を超える大きな個体は少なく、ピンギスから天ぷらサイズが中心です。
ゲストはクサフグ・ゴンズイ・ヒイラギが多く釣れます。
<おすすめのタックルと仕掛け>
▼コンパクトロッドにジェット天秤~8号×ハリス1号以下2本針が扱いやすい。ピンギス狙いのときは競技針がアタリをとりやすくおすすめ
▼ちょい投げキス釣りのやり方
大磯港でのカサゴ釣り
オススメ度:★★★
大磯港ではカサゴが釣れるのですが、根周りのエリアが少なく、誰もが狙っているためそれほど期待できません。
東防波堤と西防波堤の岸壁際を胴突き仕掛けやブラクリで狙うのが効果的です。
日中は西防波堤外海側のテトラ穴を狙う方法が高確度。
カサゴは太仕掛けでもアタリが出ますので、テトラの穴釣りはナイロン5号以上の道糸で狙いましょう。
<おすすめの仕掛け>
▼岸壁ヘチのブラクリが効果的でお手軽
▼道糸は5号以上がおすすめ
▼カサゴの釣り方解説
大磯港でのアジングとメバリングについて
オススメ度:★
大磯港はアジングとメバリングに適した釣り場ではありません。
港内には小型のメバルが居着き、アジも回遊することがありますが、大きくても15㎝程度とサイズは大きくありません。
夜間やまずめ時にカマスを狙っていると、あわせてアジの群れが港内や東防波堤側に入ります。
そんなときはアジングが成立する場面もありますが、それほど頻繁ではありません。
どちらかというと、小型のジグヘッド&ワームをつかって豆アジをふくめていろんな魚を釣る目的(ライトソルト五目)で釣行するほうがよいでしょう。
尚、港内は小型のソイやハタ類も生息していて、温暖化や黒潮蛇行の影響からか年々増えています
大きなメバルは釣れない。手のひらサイズメイン
大磯港でのカマス釣りについて
大磯港で釣ったカマス
オススメ度:★★★(年により爆釣のチャンスあり)
年によって変動が大きいのですが、シラスやイワシなどの餌を追ったり、青物を避けてか、秋から冬(概ね10月~1月頃)にかけて大磯港には大きなカマス(アカカマス・ミズカマス)の群れが入ることがあります。
群れがいないときには全く釣れないので、近隣の釣具店や釣り人がSNSで発信する情報を「大磯港 カマス」等で検索してチェックしておきましょう。
ルアー釣りと投げ釣りメインのため、中央岸壁や東堤防から狙うことになります。
群れの入りたてはジグサビキやメタルジグ・スピンテールジグでも釣れますが、或る程度群れがスレてくると、小型ジグヘッドにワームしか釣れなくなります。
<おすすめの仕掛け>
▼港内のカマスは夜釣りやまずめ時に表層から中層狙い、1~2g程度のジグヘッドにちびキャロスワンプがおすすめ。遠投や底狙いなら2g。ちょい投げや中層狙いでは1g程度がおすすめ。
大磯港でのマダコ釣り
オススメ度:★★★★
大磯港内には共同漁業権が設定されていないため、マダコを釣って持ちかえっても問題ありません。
タコ釣りは毎年6月~8月頃が盛期ですが、12月~3月頃の冬季も大型を狙えます。
岸壁際の海底には想像以上に様々な障害物が沈んでいます。
ライトなタックルではすぐに高切れしてしまうので、最低でもPEライン4号、ナイロンなら16号以上で臨みましょう。
竿もエギやタコジグのハリを伸ばして回収できる強力なものが必要です。
<おすすめの仕掛け>
▼垂直に狙うときはタコジグが便利。岸壁の中層にタコがはりついていることもよくあります
▼ちょい投げもするようであればエギが便利。1個付けで十分釣れます。オモリは5号程度で十分
大磯港でのクロダイ(チヌ)釣りについて
大磯港には大型のクロダイ(チヌ)も多い
オススメ度:★★★★
大磯港内はチヌことクロダイも多く生息しています。
おすすめは中央岸壁西側の凹部です。
岸壁際のヘチを蟹餌で狙うほか、オキアミ餌のふかせで狙えます。
尚、秋から冬にかけて、夜釣りのイソメぶっこみ釣りで黒鯛を狙っていると、フッコ級のスズキが釣れることがあります。
毒魚もよく釣れるので気をつけたい
大磯港で釣れる可能性が高い毒魚はゴンズイやクサフグです。
ゴンズイは夜釣りで岸壁際を狙っていると高確率で釣れます。
胸鰭部分、背びれに毒棘があるので素手やサンダル履きの足指で押さえるのはやめましょう。
フィッシュグリップ類をつかって針をとり、食べないのであれば岸壁に放置せずリリースするのが無難です。
実は食べると美味しい魚なのですが、保冷が今一つであると、胃腸内容物を中心にすぐに強い臭みが出ます。
現地でハサミをつかって毒棘をカットし、内臓を抜いてしまうのも一つ。
ほかにハオコゼもたまに混ざります。
カサゴ(左)に似ているハオコゼ(右)に注意
大磯港で守りたいルールとマナー
西堤防の釣りはルールが明文化されているので注意
大磯港のなかで、釣り場として整備されているのは西堤防先端部から中間部分のみです。
西堤防では釣りのルールが明記されているので、しっかり確認して釣行しましょう。
<参考>
トイレはトイレで
釣りに夢中になっているからといって、釣り場で放尿するなどは慎みましょう。
特に置かれている漁具、係船されている船などは触れることもNGです。
そうした行為が繰り返されると、釣り禁止・立入禁止エリアが広がってしまう可能性があります。
毒魚やフグを岸壁上に捨てない
大磯港でしばしばみかける光景が、釣れたゴンズイ・クサフグ・ヒイラギなどを岸壁に放置する行為です。
近隣は子供連れや愛犬を連れた方が散歩します。
毒棘や体内の毒素は魚が死んでも有効です。
また、干からびた毒魚は海鳥も食べないため、放置され悪臭が発生する原因となります。
持ち帰らない魚は速やかにリリースしましょう。
ゴミは持ち帰る
釣具や餌のパッケージは持ち帰りましょう。
コマセ釣りができるエリアでは、納竿時に水汲みバケツでコマセをきれいに洗い流しましょう。
折れた竿や壊れたリールを海に投げ捨てる人もいますが、厳禁です。
風の強いに日にアウトドアチェアや竿受けをつかうと、落下の原因になります。
重しをつけるなどして注意しましょう。
子供連れの釣りについて
柵がないのでライフジャケット必携
大磯港は西堤防部分以外は転落防止柵がありません。
サビキ釣りやちょい投げといったファミリーフィッシングをするグループも多いのですが、子供にはライフジャケットを着用させましょう。
発泡スチロールの子供用ベストであれば数千円で購入可能です。
大磯港周辺の釣具店
大磯港周辺では2つの地元釣具店が有名です。
それぞれイソメ等の活餌も手に入れることができます。
すずき釣具店
すずき釣具店は、大磯駅から大磯に向かう途中にあります。
地域では一番有名な釣具店です。
大磯港や周辺サーフでの釣り情報を発信しています。
イソメやジャリメなどの活餌は自販機があるので深夜でも購入可能。
店主に「今何が釣れているか」を聞きつつ、餌や仕掛けを手に入れるとよいでしょう。
特に大磯港でイワシ・豆アジ・小鯖がよく釣れるパニック系のサビキもそろっています。
- http://www.oiso-fishing.com
- 平日の営業時間6:30~20:00 土日祝日の営業時間5:00~20:00
- 0463-61-1302
みとめや釣具店
みとめや釣具店も大磯駅から大磯港に歩く途中にある釣具店です。
ウェブサイトはないのですが、丁寧な対応で、仕掛けと釣り餌(イソメ等)を購入できます。
- 10:00~19:30
- 0463-61-1301
大磯港周辺の施設
大磯港へ釣行する際に便利な周辺施設を紹介します。
食事は弁当などを持参するほか、めしや大磯港がおすすめです。
ローソン・スリーエフ 大磯店
大磯港から徒歩8分程度の場所にコンビニがあります。
夜釣りにともなう買い出しにおすすめ。
OISO CONNECT 大磯コネクト(大磯港賑わい創出施設)
OISO CONNECTは家族連れでの釣行におすすめな施設です。
カフェ施設もあるため、お父さんと子供だけ釣りにいって、お母さんは釣りをしない(その逆もしかり)という場合にもよいでしょう。
食事メニューは
めしや大磯港
めしや大磯港は大磯漁協直営の食堂です。
大磯港で水揚げされたカマス・イナダ・アジ・生シラスなどの料理が楽しめます。
イナダの煮つけ定食
おかずがたくさんで満腹!
以前食べた時には、生シラスがかなりのボリュームでした。
週末のランチタイムは混み合い並ぶので、平日がおすすめ。
週末の場合、釣行後の夕飯(営業17時~19時半)なら比較的入りやすい印象です。
湘南大磯網元松道丸 しらす直売
松道丸のしらす直売所では、釜揚げシラスや沖漬けシラスなどを購入できます。
沖漬けシラスは冷凍してあるので、保存もきいて重宝します。
ごはんにのせてかきこむと超絶美味。
地場屋ほっこり
地場屋ほっこりは、大磯駅前にあるのですが、電車釣行時におすすめなショップです。
地元の野菜やお菓子などの物産(地元以外の産品も多い)をはじめ、魅力的な商品が揃っています。
筆者は大磯港に電車釣行した際は、必ずよっています。
まとめ
大磯港中央岸壁からみた港出口
今回は大磯港の釣り場情報を紹介しました。
大磯港は漁港施設単体ではなく、総合的観光施設としての位置づけと変わってきており、以前とくらべて魅力も広がっています。
大磯町や地域漁業組合がタッグを組み、SNSをつかったイベントの開催など、釣りを通じた町おこしのムードもあります。
東京方面からはやや遠い釣り場ですが、家族連れをはじめ、連日多くの人でにぎわっています。
注意点は夜間を中心とした安全対策です。
西堤防の釣り施設以外は、一般的な漁港施設なので柵はありません。
転落に注意し、子連れの場合はライフジャケットを装着してあげるなど安全に釣りを楽しみましょう。
また釣り禁止が明示された場所では釣りを控え、漁業者や港湾で作業をする方の邪魔をしないように注意が必要です。
<参考URL>
大磯港の釣りに便利なアイテム
万能ルアー竿
堤防からのちょっとしたウキ釣り・サビキ釣り・ちょい投げ・ルアー釣りはシマノのシエナコンボやブエナビスタコンボが便利(大磯港のサビキ釣りには短いので不適)
カート類
駐車場からの釣り場までの移動は、カート類があると便利です。
水汲みバケツ
コマセ釣りでは水汲みバケツを必ず持参し、コマセを洗い流してから帰るのがマナーです。
フィッシュグリップとプライヤー
大磯港でよく釣れるゴンズイはフィッシュグリップでしっかりつかんでプライヤーでハリを外しましょう。
クーラーは小型でOK!
小型主体のためクーラーボックスは10L程度で十分です!
尻手ロープ
餌釣りの置き竿をする場合、アカエイがヒットすることが多く、竿をもっていかれないためには尻手ロープが必須です。
簡易テント
中央岸壁横の緑地帯や護岸でテントを張って釣りの合間の休憩を楽しむ家族連れも多いです。風に飛ばされないように注意して楽しみましょう。
大磯港近くの釣り場
▼平塚新港の釣り場解説(大磯港から車で16分):夜釣りはできないがサビキ釣りやちょい投げでは人気のスポット
▼辻堂海浜公園の釣り場解説(大磯港から車で22分):投げ釣りやショアジギングに最適
▼江ノ島での釣り場解説(大磯港から車で33分):大磯港同様夜釣りも可能な超人気釣りスポット