三崎港のロケーションと特徴
三崎港うらり前の船着き場
三崎港は神奈川県三浦半島の突端にあり、対岸には城ケ島があります。
古くから遠洋マグロ漁業の水揚げ基地として知られ、釣りをしない人にとっては「三崎港といえばマグロ」のイメージが強いかもしれません。
東京湾と相模湾にまたがる要衝にあり、潮通しがよく、大型船が停泊できるように水深が深いため、一年を通して様々な魚を釣ることができます。
三崎港の釣り場と全体解説
三崎港地域は対岸の城ケ島も含めてかなりひろく、釣りができるポイントも複数あります。
今回は三崎港区域のなかでも釣りができる6つのポイントについて解説します。
- 超低温冷蔵庫前
- 花暮岸壁
- 北条湾
- 製氷所前
- 通り矢岸壁
- 城ヶ島岸壁
近年、心無い釣り人によるゴミやコマセ汚れの放置やトラブル等により釣り禁止のエリアも増えてきています。
三崎港は人気の観光地であり、釣りをしない人も通りかかります。
また、朝夕は特に遊漁船と漁船の出入りが多い港ですので、漁業者等の指示はきちんと聞き、トラブルに注意して釣りをしましょう。
三崎港の釣り場アクセス情報
三崎港への玄関口、京急終点「三崎口駅」の猫(セクシーモード)
電車とバスを利用する場合
◆所要時間:品川駅から2時間前後
◆メリット:行き帰り寝ることができる。特に帰りは始発なので席に必ず座れる。ボックス席の場合、旅情が高まる。「みさきまぐろ切符」を利用すると食事+レジャー券がついてさらにお得。
京急三崎口が最寄り駅です。
駅から三崎港まで京急バスが走っているため、発車時刻をあらかじめ調べて到着するとよいでしょう。(京急バスのサイト)
バスの乗車時間はだいたい15分程度ですが、週末や観光シーズンは迂回路がないため30分以上かかることもしばしば。
特に4月~10月ぐらいまでは、よく混みます。
釣り初心者の場合、早朝、品川や川崎から京急に乗る時点で、あまりの釣り人率にビックリするでしょう。
実は、これらの釣り人は金沢八景をはじめとして三浦半島の途中駅で下車します。
三崎口駅前にはセブンイレブンがあるので、バスの時刻待ちに合わせて食料や氷などの買い物をするのもオススメ。
コンビニが一つしかないのでレジは混みあいます。
三崎口で食事や飲み物などを買い忘れた場合も、三崎港のバス亭前にファミリーマート(釣り餌あり)があります。
帰りに小腹が減った場合、三崎口駅改札脇にある立ち食い蕎麦屋「えきめん茶屋」によるのもオススメです。
その他、三崎口の駅前にこれといった見どころはありませんが、駅に猫が居ついているため、タイミングがあえばのんびりした姿に出会えることでしょう。
自動車の場合
◆所要時間:品川駅から1時間30前後(道路状況によりますが、基本的には電車より早く到着)
◆メリット:グループの場合、釣り談義などができる。帰りに油壺観潮荘の風呂によりやすい。行きがけに餌の調達をしやすい。釣り餌を販売する釣具店は三浦縦貫道を降りたあと、三浦半島西岸を三崎港まで走るなかで複数あり、早朝から営業しています。
三崎港周辺の釣り具・釣り餌店
車の場合は三崎港に向かう途中の釣具店・釣り餌店の品ぞろえが多いです。
電車の場合は港内最寄りにも釣り餌店があります。
コンビニでも餌を売っているので夜間も安心。
<三崎港までの釣り餌屋>
三浦縦貫道出口から三崎港に近づくまで複数の釣り具・釣り餌屋があります。
- 活エサの徳丸 三浦林IC店
- シーサイド三浦
- 釣具店たけしちゃん
- 三浦フィッシングセンター
- ファミリーマート三浦三崎店(三崎港最寄りで生き餌も手に入る)
<三崎港の釣り餌屋>
- 釣餌フェニックス(花暮岸壁最寄り)
- みうらの釣りえさ屋(超低温冷蔵庫前~白灯埋立地最寄り。海上釣り堀+一般餌もあり)
- だんご一道【ばんだな】(北条湾奥最寄り。クロダイなどのだんご餌中心)
- ファミリーマート 三崎原町店(三崎口から城ヶ島大橋方面へ行く途中にある)
▼ファミリーマート三浦三崎店は三崎港最寄りで餌の確保を24時間できる貴重な場所。
イソメとジャリメはレジカウンターにあります
<三崎港での駐車について>
車で三崎港を利用する場合は、観光施設うらり脇のパーキング(有料)をはじめとして、ポイントに隣接した駐車場にとめるのが無難です。
岸壁脇の駐車場は港湾関係者や船に乗り降りする人向けのもので、釣り人に開放されているものではありません。
かつては花暮岸壁や超低温冷蔵庫前などは来る前の横づけが黙認されていましたが、またコロナ禍以降、一般車両の進入を禁止する柵が設置されています。
付近の道路は鮮魚の運送トラックなども通るため、路上駐車などは控えましょう。
ポイント最寄りの駐車場についてはそれぞれ後述します。
三崎港区域で釣りができる6つのポイント
三崎港西部エリア(城ヶ島大橋西側)
三崎港東部エリア(城ヶ島大橋東側)
三崎港区域・城ヶ島岸壁
A:超低温冷蔵庫前~白灯埋立地(広大な釣りスポット)
超低温冷蔵庫前。特に車止めされているエリアには車で入らないこと
<釣り場の特徴>
- おすすめ度:★★★★★(駐車場・トイレ・飲食店が近い)
- 駐車場:〇(デイパーク三崎港第一、タイムパーキング三崎、三崎5丁目(新港)駐車場、うらり駐車場)
- トイレ:〇(三崎朝市隣接公衆便所、うらり)
- 飲食店:〇
- 釣り禁止:旧魚市場前(超低温冷蔵庫前隣接)
- 立ち入り禁止:超低温冷蔵庫前西側の突堤(歌舞島堤防)、白灯台堤防周辺(超低温冷蔵庫前隣接)
<主に狙える魚>
- アジ、イワシ、メバル、タコ、カワハギ、アオリイカ、ヤリイカ、ケンサキイカ(マルイカ)、コウイカ、メジナ、カレイ、シロギス
超低温冷蔵庫前、超低温冷蔵前、冷蔵庫前などと呼ばれるポイントから白灯埋立地までのエリアは、三崎港でも人気の釣りスポットです。
基本的に砂泥底ですが、ところどころ根があります。
岸壁にそって回遊してくるイワシ・サバ・アジをサビキで狙える他、ウキ釣りでメバル・ウミタナゴ・メジナを狙ったり、ちょいなげでカレイを狙ったりといろいろチャレンジできる釣り場です。
コの字型になっている釣り場ですが、イワシ類を追って、アオリイカ・コウイカ・ヤリイカ・スルメイカなどのイカ類やカマスが回遊し、よく釣れるポイントです。
三崎港で釣れたカワハギ
日中、岸壁のスリットにはスズキ(シーバス)やメバルが潜んでいます。
大型船が停泊することから、釣り場が大きく限られることがあります。
海底には時折根まじりの場所もあり季節によってはカワハギやタコ(三崎港エリアはタコの共同漁業権なし)も狙うことができます。
東側(上図左手)にある「みさき魚市場堤防(白灯突堤)」は潮通しがよく有名なポイントでしたが、現在立ち入り禁止です。
その根元にある三浦市魚市場製氷工場付近では底石の関係から根がかりが多いのですが、タコもよく釣れるポイントです。
1月後半から3月までの厳寒期は、産卵で接岸するヤリイカやスルメイカを夜釣りでねらってもよいでしょう。
2.5号前後のエギをつかうライトエギングや、餌巻きスッテ(電気ウキ)で狙うのが定番です。
三崎港・超低温冷蔵庫前で釣れたヤリイカ
超低温冷蔵庫前は2か所の突堤の内側にあり、やや奥まっています。
そのため、潮通しという点では次に紹介する花暮岸壁に劣ります。
一方、潮の流れとベイト(ウルメイワシ・カタクチイワシ・マイワシ・トウゴロウイワシ)の回遊にともない、夏から秋はソーダガツオ・マサバ・イナダ・ワカシの回遊があります。
西端に活魚の畜養施設があり、近隣で釣れる真鯛やシマアジはこういった生け簀から逃げたものと思われます。
トイレは観光施設うらりや三崎朝市隣接の公衆便所を活用しましょう。
B:花暮岸壁-はなくれがんぺき(ビギナーも釣りやすい)
船の位置により、釣り座が大きく限られることも
<釣り場の特徴>
- おすすめ度:★★★★★(駐車場・トイレ・飲食店が近い)
- 駐車場:〇三井のリパーク 三崎港駐車場、三井のリパーク 三崎港第2駐車場
- トイレ:〇岸壁にあり(※ゴミ放置厳禁。釣り道具やコマセバケツなどは絶対に洗わないこと)
- 飲食店:〇
- 釣り餌屋:〇(岸壁入り口近くの民家が餌を販売していますが、念のため餌は持参したほうが無難です。もしくはファミリーマート三浦三崎店が比較的在庫多め)
- 立ち入り禁止:花暮岸壁西側(柵アリ)
<主に狙える魚>
- アジ、イワシ、シマイサキ、タコ、カワハギ、アオリイカ、ヤリイカ、カレイ、シロギス、トラギス、シマダイ(石鯛の幼魚。夏場中心)、メジナ
花暮岸壁(通称「花暮=はなくれ」)はマグロ漁業や近海漁業の漁船や釣り船が停泊する場所です。
比較的スペースが広いため、多くの釣り人に人気の釣り場。
岸壁際からドン深の地形。砂泥底に根や投棄されたゴミが目立ちます。
ちょい投げは根がかりが多くなるので注意。サビキやウキ釣り、エギングなどがオススメです。
花暮岸壁は、釣り初心者・ベテラン問わず、ゴミを放置したりコマセを流さず帰る心無い釣り人も多く、横付けする漁船や釣り船と釣り人のトラブルも起きている釣り場です。
注意点は朝と夕に漁船(釣り船含む)などが頻繁に横付けするという点です。
停泊している船の数・大きさ・場所によっては、極端に竿だしができる釣り座が少なくなります。
沖合から船がよってきたときには、速やかに場所を移動できるようにしておきましょう。
接岸時に漁業者からアナウンスがあるのですが、荷物を広げすぎていると対応が遅れてしまうので、注意が必要です。
いざというときに、すぐに片づけられるようにしておく必要があります。
他に漁船の係留ロープに釣り針をかけてしまうと、漁業者の怪我につながります。ロープ周りでの釣りや船舶へ向けてのルアーや仕掛けのキャストは控えましょう。
花暮岸壁は大型船舶接岸のために岸壁際からかなり水深があります。
そのため、遠投しなくてもポイントに仕掛けを届けることができます。
一方、カレイなどを狙った投げ釣りの場合、さらに遠くの駆け上がり部分を探して釣りをするとよいでしょう。
ちなみに三崎港と城ケ島との間は、東京湾と相模湾を行き交う潮によってかなり、潮流が速くなります。大潮周りは特に注意しましょう。
投げ釣りをする際は、オモリ号数や道糸位置に常に注意をし、潮下の釣り人とのトラブルを避けましょう。遠投はオモリ40号以上がオススメです。
スパイクオモリやオタフク・亀型オモリを使うとオモリが転がらず、周りの釣り客とのトラブルも少なくなりますが、根がかりもしやすくなります。
花暮岸壁はコマセによるイワシや小サバ釣り以外では、それほど釣果がでにくいですが、メジナ・カワハギ・カレイ・マダコ・イイダコ・アオリイカ・ヤリイカなどが釣れます。
季節によって、カタクチイワシを追ってカマスの群れが回遊したり、越冬する大型のシーバスが狙えます。
また冬季水温が14度以下になると、ヤリイカやスルメイカが接岸し狙うことができます。
花暮岸壁で釣れたムシガレイ
※特に東側(北条湾側)の角エリアは釣り船の乗降場所であり、トラブルの原因になりがちです。相手は仕事です。釣り船接岸の際は速やかに場所を空けましょう。
このように密に大型船が停泊すると竿を出せる場所はほぼなくなります
出典:Googleマップより
C:北条湾(水質はよくないが混みづらい)
三崎港北条湾。奥まって潮の動きがないこともあり周辺でもっとも空いている人釣り場だが・・・
<釣り場の特徴>
- おすすめ度:★★(先端以外は水質が悪く居着きの魚は食用に適さない)
- 駐車場:△三井のリパーク 三崎港駐車場、三井のリパーク 三崎港第2駐車場
- トイレ:△(花暮岸壁)
- 飲食店:〇
- 釣り餌屋:×
<主に狙える魚>
- メバル、ハゼ、ウナギ、イワシ、カレイ、シロギス、メッキ
北条湾は淡水の流れ込みがあるポイントで、三崎港でもっともえぐれた湾です。
水質は三崎港のなかでも最も悪く、生活排水の流れ込みもあるのでよどんでいます。
また停泊している船舶由来のオイル臭も強い場所です。湾奥にいくと底質がヘドロに変わり、オモリが埋まります。
淡水の影響をうけるため、シーバス・マハゼ(落ちハゼ含む)・ウナギなどが狙える他、シロギス・カレイ・メバルが釣れます。
潮が滞り気味なので水質も悪く、釣りをしている人はほとんどいないので、魚種によっては穴場スポットかもしれません。
メバル等、回遊せず居着きの個体はガソリン臭があるので食用をおすすめしません。
湾の入り口から奥までイワシ類が回遊するため、シーバスやメバルなどがボイルすることもあります。
湾中ほどから先端にむけて、冬場でもマイワシ・カタクチイワシ・ウルメイワシを狙うことができます。
岸壁際はえぐれていてメバルが潜んでいます。夜はメバリングで狙うのもオススメです。
落ちハゼは航路への遠投で混ざりますが、目立って釣れるほどでもありません。
三崎港北条湾で釣れたメバル。エリアによってはオイル臭が強め・・・
北条湾自体が広くはないため、ちょい投げなどでも湾の中ほどまで仕掛けを投げることもできます。
一方、湾奥は船溜まりとなっているため、漁船が多く行き交う場所です。
投げ釣りをする際は、朝夕の時間帯に注意し、漁船が通る際には、仕掛けをすぐに回収できるようにしておきましょう。
カレイなどのように長時間粘って釣る必要がある釣り物の場合、道糸を沈めておくのもおすすめです。
北条湾入り口はイワシ類のポイント。航路では冬場に落ちハゼが狙える
地元のみなさんが散歩するコースでもあるので、話しかけられることもしばしばです。
元漁師の方も多いので、面白い話も聞けたりしますよ。
D:製氷所前(サビキから大物まで狙える)
<釣り場の特徴>
- おすすめ度:★★★(条件は悪いが釣りはしやすい)
- 駐車場:×
- トイレ:×
- 飲食店:×
- 釣り餌屋:×
<主に狙える魚>
- メバル、アジ、イワシ、カワハギ、カレイ、シロギス、アオリイカ、コウイカ、カマス、スズキ、ヒラメ、タコ、メジナ
製氷所前は釣り場としては不便な場所にありますが、潮通しがよく多くの魚種が釣れるポイントです。
ウキ釣りやサビキ釣りがおすすめですが、根がかりが比較的少ないため、シロギスやカレイ狙いでちょい投げもおすすめ。
城ケ島大橋を眺めながら釣りをすることできます。
夜釣りやまずめ時でのアジングやメバリングも人気ですが、アジの寄りは日によってかなりばらつきがあります。
サビキでイワシが釣れるポイントで、真冬でも北条湾側に溜まっています。
釣ったイワシをぶっこみ釣りで泳がせるとヒラメやハタ類が釣れることもあります。
E:通り矢岸壁(アクセスは悪いが釣果は出やすい)
通り矢岸壁の突堤では釣り禁止
<釣り場の特徴>
- おすすめ度:★★★(条件は悪いが釣りはしやすい)
- 駐車場:×(実質車釣行は不可能。徒歩1分にバス停ありのため電車釣行以外は困難)
- トイレ:×
- 飲食店:×
- 釣り餌屋:×
- 釣り禁止禁止:田中堤防、通り矢堤防
<主に狙える魚>
- メバル、クロダイ、マダコ、アオリイカ、カレイ、シロギス
通り矢岸壁は三崎港地区のなかでも一番外れに位置している釣り場です。2か所の突堤では釣りをすることができません。
砂地に混じり根や海藻エリアがあるため、アオリイカ・コウイカ・タコ狙いの好ポイントです。
車の横づけが黙認されていましたが、コロナ禍以降、車両の進入が禁止されています。
F:城ヶ島岸壁(サビキやちょい投げに最適)
<釣り場の特徴>
- おすすめ度:★★★★(駐車場・トイレ・飲食店が近い・南風が強い場合はこちら)
- 駐車場:〇近隣に複数あり
- トイレ:△灘が崎入口にあり
- 飲食店:〇魚介中心の店舗が複数あり
- 釣り餌屋:〇いけのや釣具店、一休釣具店、山口釣具店
- 釣り禁止:釣り堀エリア周辺
<主に狙える魚>
- イワシ、タコ、カワハギ、カレイ、シロギス、ウミタナゴ、メジナ
<エリアごとの特徴>
- A:岸壁エリア・釣り堀以外のエリアを作業者に配慮しながら釣る
- B:小堤防エリア。先端部は潮通しがよいが、ウミタナゴ等小物以外はそれほど釣れない
城ヶ島岸壁は三崎港区域のなかでも城ヶ島西北部に位置する岸壁です。
西側は海上イケス釣堀「J’sフィッシング」、東側は真鯛の養殖いけすが並び、竿はその間で出すことになります。
養殖いけすの影響で、水質はあまりよくなく、潮どまり前後は特によどんでいます。
岸壁際は落下したゴミ混じりで根がかりが多いのですが、タコ・カワハギもよく釣れます。
沖目にちょい投げするとシロギスやカレイを狙え、サビキもイワシや小鯖が回るので有望。
生け簀から逃げものと思われるシマダイやマダイもしばしば釣れています。
岸壁足元はえぐれ、良型メバルが潜み、夜間にあるとメバリングも成立するポイントです。
停船・養殖いけすなどの間を釣る
小突堤西側は砂地で浅い。付け根のテトラも魚影は薄い
三崎港で釣り禁止の場所
三崎港では釣り人に由来するトラブルで釣り禁止ポイントも増えてきています。
- 釣り人によるゴミや魚の投棄
- 岸壁をコマセで汚したまま帰ってしまう(ニオイが出る)
- 駐車違反
- 漁業者、遊漁船事業者、港湾作業員の業務妨害(釣り座を移動しない、船舶に仕掛けを投げる等)
今後も釣り禁止のポイントが増える可能性があります。
以下の場所は釣り禁止です。(場所により立ち入り禁止)
- 超低温冷蔵庫前西側の突堤(歌舞島堤防)
- 旧魚市場前(超低温冷蔵庫前隣接)
- 白灯台堤防周辺(超低温冷蔵庫前隣接)
- うらり東側先端部
- 花暮岸壁西側(柵アリ)
- 通り矢堤防、田中堤防(突端やテトラ帯以外の岸壁は釣り可能)
※港湾施設は釣り場として整備されたものではなく、様々な関係者に黙認されている場所です。
また、釣り禁止・立ち入り禁止状況については常に変動しています。現地状況を優先ください。
三崎港で釣れる魚
三崎港で釣れたウルメイワシ
大型船が横付けできるように岸壁そばからかなり水深があるため、12月あたりまでは意外に多くの魚が岸壁際に残っています。
2月から3月の低水温期はイワシやメバル以外はかなり渋いですが、4月以降、水温があたたかくなるにつれ様々な種類の魚が釣れます。
主に釣れる魚は以下の通り。
- マアジ(夜間や朝夕のマズメ時をメインに。日中は基本的に回遊なし)
- マコガレイ(秋から春まで)
- イワシ(マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシが周年回遊)
- サバ
- カサゴ
- シロギスやメゴチ
- マダイ(放流個体のほかに養殖魚が逃げてきたものが釣れます)
- ベラ
- アナハゼ
- ボラ
- ウミタナゴ
- シマイサキ
- クロダイ
- サッパ/コノシロ
- スズキ(冬季にイワシにつく大型個体が目立ちます)
- カワハギ
- カマス(ヤマトカマス、アカカマス/本カマス。秋から冬にイワシ類をおって入ってくる)
- マハゼ(北条湾)
- メバル
- アオリイカ
- マダコ(漁業権がないため神奈川では数少ないタコ釣り場▶参照)
- ヤリイカ
- スルメイカ
- ケンサキイカ
たくさんの魚種が釣れますが、とくにアオリイカ・マダコについては神奈川でも人気の釣り場です。
家族連れの釣り人も多く、週末は基本的にサビキでアジ・サバ・イワシを釣っている方が8割強です。
三崎港でのアジングとメバリングについて
昼間の三崎港は人によるプレッシャーがとても高く、メバルを狙ってもキープサイズに満たない小型のみ。
オキアミ餌の浮き釣りで、ちょこちょこ釣れる程度です。
一方、夜になると一帯は絶好のメバリングポイントになります。
夜間は20cm強のサイズもルアーにアタックしてくるため、専門に狙いたい人は、満潮前後2時間で釣ると結果が出やすいと言えます。
アジングで狙うアジはそれほど回遊量が多くありません。基本的に夕まずめや夜間に釣行しましょう。
湾内よりは、製氷所前などのやや突き出た潮通しのよい場所や常夜灯まわりがおすすめです。
回遊がないと全くアタリがでない釣りなので、足元に置き竿でちょい投げなどをしておき、アジングを楽しむとよいでしょう。
三崎港でのエギングについて
ヤリイカは水温がカギ。近年の三崎港は2月、3月に水温が下がりきらない
三崎港ではアオリイカ・コウイカ・モンゴウイカ・ヤリイカなどを狙うことができます。
- アオリイカ:春イカ・秋イカ狙い。冬場は夜間にヒットしやすい
- コウイカ/モンゴウイカ:9~4月頃まで
- ヤリイカ:12月以降、海水温が14度以下になると産卵のために接岸しやすい
- ケンサキイカ(メトイカ・マルイカ):大型はヤリイカの群れに混ざって釣れることも。初夏は小型の数釣りが可能
それぞれ潮通しがよいエリアに多く、花暮岸壁・超低温冷蔵庫前付近が人気です。
三崎港でのタコ釣りについて
マダコは梅雨頃から夏が盛期
三崎港側と城ヶ島北側の岸壁エリアではタコの共同漁業権エリアがないためエギやテンヤでタコをねらうことができます。
城ヶ島側はエリアによってはタコ釣りができないので、注意しましょう。
三崎港に隣接する地磯等でも禁止です。
<タコがよく釣れるポイント>
- 超低温冷蔵庫前~三浦市魚市場製氷工場付近
- 花暮岸壁
- 通り矢岸壁
<タコがよく釣れる季節>
- 6月~8月:梅雨頃から夏が盛期。一番数に期待できるシーズン
- 11月~1月:秋から冬にかけて次第に釣れなくなるが、冬場は大型が釣れることも
- 2月~5月:釣れるが釣果はまばら
※9月・10月は産卵個体が増え、卵の保護のためメスは釣れなくなります。
三崎港の岸壁際はゴミが多く、かなり根がかりしやすい釣り場です。
PEラインの直結であれば最低でも4号以上で、強靭なタックルで狙えば、道糸の高切れを防ぐことができます。
エギの場合、複数つけると根がかりやすいので1個で十分です。
基本的に岸壁際を狙うことも多く、ほかの釣り人の釣り座の間で釣ることも可能ですが、トラブルを避けるため一声かけて釣りをするとよいでしょう。
沖側にツブ根や障害物がある場合、キャストすることで釣果を高められますが、根がかりの確率は増えます。
三崎港では毒魚もよく釣れるので気をつけたい
三崎港では毒魚もよく釣れます。
子供釣れや初心者同士の釣りなどよく気を付けて釣りをしましょう。
ゴンズイ
三崎港でも夜釣りでは入れ食いのゴンズイ。昼間でも釣れるので注意。
胸鰭2か所と背びれ1か所に毒棘があり、刺されるとかなりの痛いので注意。
基本的に夜行性の魚ですが、濁りが強い日など、昼間でもサビキ釣りやちょい投げ釣りで釣れる可能性があります。
ぶつ切りにして味噌汁にすると美味しい魚ですが、棘に注意しましょう。
ハオコゼ
花暮岸壁のように海藻があるエリアはハオコゼが大量発生
背びれの毒棘に注意。口が堅いので素手では針外しがしにくく、刺される人も。
特に花暮岸壁のように、岸壁から海藻が生えているようなところは入れ食い状態でハオコゼが釣れます。
子供がカサゴと間違えてつかんでしまうと危険です。
ファミリーフィッシングのときは子供に釣れた魚をすぐにつかまないように言い聞かせておく必要があります。
ガンガゼ
足元にたくさんいるのはガンガゼ
花暮岸壁などで足元をみると大量にはりついてる巨大なウニはガンガゼです。
イシガニ釣りなどの特餌ですが、刺されると棘が皮膚の中で折れて痛みます。欲を出さないように。
海毛虫(ウミケムシ)
冬場にカレイ釣り等で餌を底に放置すると大体ウミケムシが登場
花暮岸壁をはじめ、カレイ狙いで投げ釣りをして放置しておくと登場するのがウミケムシ。
ゴカイの仲間ですが、毒棘(毛状)があり、刺されると痛みなどが生じます。
アカメフグ(ヒガンフグ)
カレイなどを狙い、アオイソメを沖目に遠投して放置すると、つれるアカメことヒガンフグ。
東京湾では専門の釣り船も出ていて美味しい魚です。
筋肉部位のみ食用とされていますが、近年ではフグは交雑個体の存在も叫ばれていて、毒の部位が明確ではないことも。
素人が料理するのは避けましょう。
アイゴ
アイゴは主に浮き釣りをしていると釣れる魚です。近年三浦半島では特にアイゴが増えています。
ウミタナゴなど比較的引きが弱い魚を釣っていると、いきなり竿が引き込まれるアタリがあって、これは大物か!と焦って巻き上げるとアイゴであるというのはよくある話です。
泡盛と塩で蒸し煮にするマース煮がオススメですが、棘をカットしてから内臓を傷つけないように下処理をして持ち帰りましょう。
毒魚のなかでも、刺毒魚と呼ばれる棘をもった種類は素手でつかむと危険です。魚をつかむグリップとプライヤーを用意しておきましょう。
三崎港エリアの楽しみ方(釣り以外)
次に三崎港で釣り以外の楽しみ方を紹介します。
三崎港朝市によったあとに釣りをする
三崎港朝市。魚や野菜が安くて豊富。
三崎港では、毎週日曜早朝から朝市があります。
交通手段や釣りをする時間にもよりますが、朝市によってみるのも楽しいひと時。
たくさんの地物の魚介類や、マグロ料理が食べられる屋台があります。
マグロのほほ肉のフライ(おすすめ!)とマグロ汁。
青首大根より太い三浦大根。近年生産量は少ない。
冬期は三浦半島名物の大根など、多くの野菜が大変安く売られています。
その他、冬場のおすすめは、新ワカメです。
海水温にもよりますが1月後半から2月に訪れると出会える可能性があります。
やわらかい新ワカメをさっとしゃぶしゃぶにしてポン酢と生姜で食べると絶品ですよ。
※三崎港は人気の釣り場なので、朝遅くなると釣り座が確保できなくなる場所がほとんどです。朝一釣り座を確保できなかった場合、昼過ぎには納竿する釣り人もいるので、入れ替わりを狙うという方法もあります。どうしても朝から釣りたい場合で、到着が遅れてしまった場合は、北条湾や城ケ島側(城ケ島岸壁は三崎港側同様に混んでいる)に一旦移動してみるのもよいでしょう。
みさき魚市場を見学する
みさき魚市場。2階からだれでも自由に見学できます。
魚市場の2階から1階で行われている市場を見学することもできます。
値段がつく魚と未利用魚の扱いの差に色々考えさせられたり。
『うらり』で買った昼食を釣り場で食べる
うらりでは、地場産の野菜や魚介類を比較的安く購入できます。
マグロの中落ち丼。500円程度。釣れないときに食べるとそれだけで満足。
マグロの中落ち丼などもワンコインで買えるため、昼時に購入して岸壁で食べるのも格別です。
数人で釣行している場合は、午前中にひと勝負して、敗者が買い出し班を担当するなどするとおもしろいかと思います。
三崎の街を探検する
三崎の街は古くからの商店があったり、昔ながらの喫茶店などもあります。
スナックダンディーが見える場所でカレイと落ちハゼ釣り
装備が軽かったり、車で訪れた場合は、すこし街歩きしてみても面白いかもしれません。
街中を歩く、おじいちゃんおばあちゃんと話してみるのも楽しい想い出になるはずです。
元マグロ漁船の乗組員だったというおじいちゃんの豪快な話が聞けたり。
釣りの帰りに風呂に入って帰る
釣行後によくみられる光景
釣りでつかれた後に風呂に入って帰るのも実に楽しい流れです。油壺の京急ホテルの施設に入浴施設があります。
温泉ではないのですが、見晴らしがよいです。
観潮荘
利用可能時間 11:00~22:00(最終受付時間21:30)入浴料金:大人1,000円 小学生500円
※それぞれ宿泊者と入浴のみでは入浴可能時間が異なります。営業情報はサイトで詳細を確認ください。
城ヶ島京急ホテルは閉館し、雲母の湯も営業していません。
三崎港で守りたい釣りのルールとマナー
城ケ島大橋からみた三崎港の様子。奥が相模湾。中央部が花暮岸壁。
三崎港は三浦市が特に力を入れている観光地です。
釣り座の後ろを通る観光客も多いため、キャストをする際は1投するごとに背後を確認しましょう。
また漁業者等の生活の場でもあるので、マナーについては特に気をつけて釣りをしましょう。
釣り人同士でも、他人の邪魔をする人や釣り座の主張が激しすぎる人がいますが、心に余裕をもってお互いを尊重して楽しく釣りをしたいですね。
<三崎港で守りたいルールとマナー>
- 駐車場所を守る
- コマセはしっかり洗い流して帰る(水汲みバケツは必須です)
- 釣り座に割り込まない
- 狭い釣り座では、両隣に挨拶をして釣る
- 混雑している場合、竿をたくさん並べてポイントを独り占めしない
- ゴミは必ず持ち帰る(岸壁・トイレ・駐車場などに捨てて帰る心無い人が後をたちません)
- 特に釣り針と釣り糸の始末はしっかりする。散歩中の犬や子供の怪我の原因になります
- トイレなどで魚の下処理をしない
三崎港での駐車場所について
三崎港はいくつかの釣り場で岸壁まで車を横付けできるところもあります。
また、無料の駐車場が隣接している場所もあります。
一方、そうした駐車場は堤防で釣りをする釣り客のために設けられたものではありません。
港湾関係者限定であり、漁業や船舶関係者や、岸壁を発着場所とする停泊する釣り船に乗降する人向けのものとされています。
現時点で一般の釣り客の車へ取り締まりが行われているわけではありませんが、駐車によるトラブルを避けるためには、コインパーキングなどを使うのが無難です。
※2020-11-12に神奈川県東部漁港事務所に確認・追加した情報です。
三崎港での釣りに便利なアイテム
▼堤防からのちょっとしたウキ釣り・サビキ釣り・ちょい投げ・ルアー釣りはシマノのシエナコンボが便利
▼どの釣り場でも、コマセの釣りをする場合は岸壁を洗い流して帰るのがマナーです。岸壁にこびりついたコマセからは臭いが発生し近隣住民の迷惑になります。水汲みバケツを必ず持参して釣り座の掃除をしてから帰りましょう。100均で販売されているお風呂ブラシでこすりながら掃除をするとさらに丁寧。
▼三崎港では季節を問わずハオコゼやゴンズイという毒魚が頻繁に釣れます。素手で触らないようにしましょう。魚つかみやプライヤーがあると安全に釣りができます。
▼北条湾や花暮岸壁のような船の往来が多い場所で投げ釣りをするときは道糸沈め(スナップ+ナス型オモリ)があると安心。船が接岸するようであれば速やかに釣り座を移動しましょう。
▼三崎港全域で釣れるイワシ(カタクチ、マイワシ、ウルメ)はトリックサビキやパニック仕掛けが一番釣れます。
▼「アミ姫」があればニオイも気にならず釣り場に直行可能。余ったら持ち帰って常温保存できるので便利。
三崎港でよく釣れるイワシや小鯖料理についての記事
春から秋までの超低温冷凍庫前・花暮岸壁ではイワシや小鯖がよく釣れます。
サビキで釣ると、すぐに100匹を超えます。食べきれないほど釣ってもしようがないのですが、料理に困ったときに参考になる記事をご紹介します。
三崎港周辺の釣り場
▼対岸の城ヶ島も釣り場が豊富。ただし、三崎港が混んでいる時は城ヶ島岸壁も混んでいます。