タチウオは南方系の魚なのですが、平均海水温の上昇によって生息域が北上してきています。
東京湾は餌も多く、近年は安定してタチウオが釣れています。
今回は東京湾の岸から狙ってタチウオが釣れる釣り場を紹介します。
①豊洲ぐるり公園
豊洲ぐるり公園は豊洲からお台場方面に突き出た釣り場です。
タチウオや青物が回遊することから都内でも人気。
全体的に砂泥地が続き、水深もあります。
都内の釣り場(東京港埠頭株式会社管理)では投げ釣りについてはわかりやすい注意事項があります。
実際はちょい投げ程度で十分釣れます。
出典:豊洲ぐるりパーク
②東扇島西公園
川崎市にある東扇島西公園は、24時間釣りができることもあり、夜釣りにも最適な釣り場。
タチウオは、先端部(川崎新堤側)に近いほうが有利です。
ウキ釣り、テンヤの引き釣り、ワインドのいずれでも釣果が上げられる釣り場です。
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③ふれーゆ裏
ふれーゆ裏の岸壁。タチウオの密度は濃くない
「ふれーゆ裏」は、横浜市鶴見区にある護岸です。24時間釣りをすることができます。
湾内の奥まったところにあるのですが、近年タチウオは湾奥でも釣れるようになってきています。
ベストシーズンは。秋冬。
これはタチウオがカタクチイワシなどのベイトを追って湾奥までやってくるからです。
<関連情報>
- ふれーゆ(入浴施設なので釣りの後に風呂に入る楽しみも)
④横浜港・みなとみらいエリア
観光地として有名な横浜港・みなとみらいエリアはかなり奥まったエリアがですが、タチウオの群れが岸壁際まで接岸します。
これはカタクチイワシなどのベイトを追っての行動です。
釣り場ではなく、観光地における遊歩道なので、釣りをする際は常に周囲に気をつけ、現地管理者のルールに従う必要があります。
シーバスも多いエリアなのですが、基本的に投げ釣りやルアー釣りはできません。長竿をつかって電気ウキを足元から沖目へ流していくような釣り方をしましょう。
ゴミの持ち帰りも勿論必須です!
<ポイントの例>
- 臨港パーク
- 新港パーク(カップヌードルミュージアム裏)
- 赤レンガパーク(赤レンガ倉庫裏)
- 象の鼻防波堤
- 山下公園付近
<注意事項>
- ルアー、投げ釣り禁止
- 周囲確認は毎度行う
- ゴミの持ち帰りと周囲の清掃
⑤根岸湾(磯子付近)
南本牧から磯子にかけての根岸湾界隈にもタチウオは回遊します。
やや奥まっているエリアなので、満潮前後と夜間が重なる頃合いを狙ってみましょう。
ポイントとしては、「JERA 南横浜火力発電所」「電源開発(株) 磯子火力発電所」付近の岸壁(通称「電源開発前護岸」)が足場もよく釣りやすいと言えます。
⑥杉田臨海緑地
横浜市磯子区にある杉田臨海緑地は工業地帯にありながら、釣りができるスポットです。
全体的に浅いのですが、初夏以降カタクチイワシなどのベイトが接岸し、夜間はタチウオも釣れます。
ふりかぶっての投げ釣りが禁止とされているので、ルールを守って釣りをしましょう。
5から8号のテンヤであれば、下手投げで30m程度は飛距離がでます。
その距離でタチウオは十分釣れます。
⑦金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)・八景島対岸
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)や八景島対岸は、夕まずめから朝まずめにかけてタチウオが釣れます。
八景島対岸から釣る場合、沖に近い、より東側で釣りましょう。
護岸の高さから眺めの竿が有利です。太目の道糸やリーダーを使って引き抜きましょう。
※金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)側は全域で投げ釣り禁止が明示されているため、長竿に電気ウキで狙いましょう。
⑧八景島駅付近
シーサイドライン八景島駅付近の岸壁は奥まったエリアなのですが、夜間にタチウオが回遊することがあります。
イワシやアジが釣れている時期であれば、タチウオの群れが入りやすく釣れやすい傾向に。
水深がかなり浅いので、満潮前後に夕まずめや夜間が重なるタイミングに釣行しましょう。
シーサイドライン付近では本格的な投げ釣りは禁止です。
⑨うみかぜ公園(横須賀)
うみかぜ公園は、横須賀の多目的公園で、釣りもできます。
ほぼ一年中岸壁から50m以内の表層でタチウオが釣れています。
混みあう釣り場なので、夜釣りでも昼すぎには到着しておくとよいでしょう。
ワインドやテンヤで狙う人も増えてきましたが、ウキ釣りで狙うシニア層の釣り人が多いと言えます。
トラブルに気を付けて楽しく釣りをしましょう。
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※規制により土日祝は釣りができません。ノジマモール裏は公園内に含まれません。
⑩海辺つり公園(横須賀)
海辺つり公園の開園時間は、午前5時から午後10時まで。
夕まずめから20時頃にかけて時合があり、タチウオが釣れます。
釣果情報は昼間のものしかUPされていないため、タチウオが釣れているかは公式ページから確認できません。
釣果情報は近隣の「釣り具のポイント」が詳しいので、餌やルアーの調達がてらチェックしてみましょう。
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⑪三春町岸壁・大津港新堤防(横須賀)
20時以降は車を横付けして釣りができる
三春町岸壁は、横須賀の海辺つり公園脇の岸壁です。
護岸工事により釣りができる範囲はかなり狭くなっていますが、タチウオも狙えます。
すぐ近くに釣り具のポイントや飲食店もあるので便利。
ゴミのポイ捨てが目立ちますが、マナーを守って釣りをしましょう。
大津港新堤防は三春町岸壁に隣接するポイントで24時間釣りができます。
東京湾のタチウオは「周年化」「湾奥でも釣れる」ようになってきた
もともと東京湾のタチウオを岸から狙う場合、夏から秋ごろがシーズンといわれていました。
一方、近年のタチウオは真冬をふくめて周年釣れています。
やや水深がある釣り場の場合ですが、餌となるイワシなどが周年寄っているため、ほぼ一年中、岸からも釣ることができるのです。
また、秋から冬にかけては、カタクチイワシやサッパなどを追って湾奥までタチウオが差してくることも。
実際に、これまで全く認知されてこなかった東京・豊洲周辺でも釣れています。
川崎・横浜沖の浅場で越冬しているという話もあるのですが、研究結果などはいまだありません。
タチウオの釣り方は「テンヤ」「ワインド」がオススメ
テンヤの引き釣りは釣果も上げやすい
東京湾の岸釣りでタチウオを狙う場合、電気ウキに1本針の仕掛けが一般的でした。
近年は、ワインドと呼ばれるジグヘッド+ワームの釣りや、テンヤ+餌(きびなご)で狙う人が増えてきています。
電気ウキは、のんびり釣れますし、アタリでウキが海面に沈む様子などに心が躍ります。
一方、以下のようなデメリットもあります。
- 仕掛けの準備時間がかかる
- タナがずれやすい
- 風や潮でウキが流されることによりオマツリの原因になりやすい
これに対して、ワインドやテンヤの釣りでは、一定のタナをトレースして引きやすく、仕掛けの重さ調整などもしやすいためトラブルもより少ないと言えます。
実際に、各釣り場でより高い釣果を上げている人をみても、ワインドやテンヤで狙う人が多い印象です。
ワインド。もっとも手軽。
明るい時間帯や強風のときは遠投したり、ボトムを狙うのにメタルジグも重宝する
まとめ
今回は、神奈川県(東京湾)で岸から「タチウオ」を狙える釣り場を紹介しました。
- シーズン(横須賀エリアは周年化。横浜は夏から秋中心)
- 回遊の有無
- エサの有無(カタクチイワシ、小鯵等)
- 時間帯(朝夕のまずめから1時間程度がベスト)
- 潮の動き(潮がよく動いている時間)
- 遠投は不要で30m投げ、表層をゆっくりと引ける重量のテンヤかワインドを選ぶ
- 投げ釣りができないところでは長竿をつかって、電気ウキ仕掛けを潮に乗せて沖まで流す
この7つのポイントを押さえておけば、きっと早い段階で神奈川でもタチウオを釣ることができるはずです。
確度を上げたい人は横須賀周辺の夕まずめ1時間程度に釣行してみましょう。
週末は混みあっていたり、釣り場が閉鎖される場所もあるので、平日の夕まずめでの釣行がおすすめです。
昼間&周年まとまった量を釣るなら船タチウオがおすすめ
岸からのタチウオは、接岸して捕食活動をする夜間(+まずめ)が中心です。
昼間に釣る場合は船釣りがおすすめです。
また真冬でも深場狙いで釣果を上げることができます。
関連アイテム
<ワインド・テンヤの引き釣り参考タックル>
▼ML~Mのシーバスロッドがオススメ。岸壁の場合、9フィート前後あると釣りやすいと言えます。PEラインは1.0~1.5号。ドラゴンサイズ(1m以上、5本指クラス)以外は網を使わず抜き上げたほうが手返しが上がります。テンヤもワインドもオモリはできるだけ軽めで表層をゆっくり攻めましょう。