カサゴは日本全国の沿岸部に生息する魚です。
東京湾や相模湾にも多く生息し、初心者でも比較的簡単に釣ることができます。
今回は東京・神奈川の岸からカサゴがよく釣れる釣り場を紹介します。
(カサゴの魚影の濃さは★の数で表現)
若洲海浜公園 ★★★
若洲海浜公園周辺は都内から気軽に釣行でき、カサゴもよく釣れます。
人工磯、防波堤・護岸エリアともにカサゴが広く生息しています。
防波堤や護岸エリアは継ぎ目やヘチ(際)を狙ってみましょう。
海釣り施設(防波堤部分) は6時~21時、人工磯と護岸エリアは終日釣りができます。
カサゴは夜行性のため、夜釣りがおすすめです。
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東扇島西公園 ★★★
川崎市にある東扇島西公園は、24時間釣りができる貴重なスポットです。
比較的濁りが強いエリアのため日中でもカサゴは釣れますが、夜釣りであればさらに釣果を上げやすくなります。
カサゴ狙いであれば岸壁全域で釣れるので、特に場所を選ぶ必要はありません。
岸際から沖目の根周り(根が荒いのでオモリを軽くする)まで丁寧に狙ってみましょう。
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ふれーゆ裏 ★★★
ふれーゆ裏の岸壁。カサゴは夜に奥側を狙おう
「ふれーゆ裏」は横浜市鶴見区にある護岸です。こちらも24時間釣りをすることができます。
カサゴは全域で釣れます。
鶴見川河口側は砂泥中心のため、最奥部の根が荒いエリアを狙いましょう。
カサゴやムラソイが多くたまっています。
<関連情報>
- ふれーゆ(入浴施設なので釣りの後に風呂に入る楽しみも)
横浜港・みなとみらいエリア ★★★
観光地として有名な横浜港・みなとみらいエリアでもカサゴがよく釣れます。
ルアー釣りは禁止されているため、ブラクリやスプリットショットリグに身餌をつけて投げず狙いましょう。
<ポイントの例>
- 臨港パーク
- 新港パーク(カップヌードルミュージアム裏)
- 赤レンガパーク(赤レンガ倉庫裏)
- 象の鼻防波堤
- 山下公園付近
それぞれ岸壁際を中心に狙う。まれにアイナメが混じります。
<注意事項>
- ルアー、投げ釣り禁止
- 周囲確認は毎度行う
- ゴミの持ち帰りと周囲の清掃
磯子電源開発前護岸★★★
電源開発前護岸は磯子海づり施設の脇に広がる釣り場です。
火力発電所の温排水の影響で一帯は水温が冬でも高く周年魚影が濃いのが特徴。
もともと一帯は根を埋め立ててできているので、カサゴも多く生息しています。
横浜の海釣り施設(大黒・本牧・根岸)★★★
横浜市には有料の海釣り施設があります。
東から大黒、本牧、根岸にあるのですが、すべての場所でカサゴをよく釣ることができます。
混雑時はルアー釣りに制限が出ます。あわせて、ブラクリや胴突き仕掛けに身餌やイソメをつけて狙いましょう。
足元狙いで十分です。
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)・八景島対岸 ★★★★
金沢水際線緑地(旧福浦岸壁)や八景島対岸では全域でカサゴがよく釣れます。
特に金沢水際線緑地側は工事改修期間が3年以上続いていたため魚影が濃いです。
八景島対岸側はテトラ帯が多いですが、その沖目を軽めのオモリで狙ったり、岸壁際を広く探ります。
護岸の高さから長めの竿が有利です。テトラ帯の外側を探る場合も長竿が快適。
太目の道糸やリーダーを使ってタモ網を使わず引き抜きましょう。
※金沢水際線緑地側は投げ釣り禁止が全域で明示されているためヘチ狙いメインです
うみかぜ公園(横須賀)★★★
うみかぜ公園は横須賀にある釣りができる多目的公園です。
厳冬期を含めて、ほぼ一年中岸壁でカサゴが狙えます。
夏から秋はタチウオや回遊魚狙いで異様に混みあう釣り場です。夜釣りでも昼すぎには到着しておくとよいでしょう。
海にむかって右側は根が荒くなり、カサゴ・ムラソイ・メバルが濃いエリアです。
ジグヘッド&ワームでもよいですが、リーダーを長めに取るほうがランディング率があがります。
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※規制により親水護岸は平日のみ釣りができます。ノジマモール裏は公園内に含まれません。
海辺つり公園(横須賀)★★★
横須賀にある海辺つり公園はその名の通り、釣りを主体とした公園です。
岸壁から30m程度基礎で捨て石が入っています。また、ボードウォーク下はえぐれているため、カサゴの隠れ家も豊富。
開園時間は、午前5時から午後10時まで。
カサゴは日中でも釣れますが、18時頃から22時ごろまで狙うと釣果を得やすいです。
メバリングタックルでメバルとあわせてカサゴをねらうのにもよいでしょう。
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三春町岸壁・大津港新堤防(横須賀)★★★
三春町岸壁側は釣りができなくなった(写真は通称「大津港新堤防」)
大津港新堤防は横須賀の大津港外側にある岸壁です。
通称「三春町岸壁」は護岸工事により釣りができなくなってしまいましたが、大津港よりの新堤防では24時間釣りができます。
捨て石周りにカサゴやメバルが多くついていますが、小場所のため釣れるサイズはあまり大きくありません。
三崎港 ★★★
三崎港は三浦半島南端にある大規模港湾です。
大型船が接岸するため全体的に水深が深く、一年中カサゴを狙うことができます。
基本的に護岸際やケーソンの継ぎ目を狙いましょう。
城ヶ島★★★
三崎港対岸の城ヶ島岸壁(城ヶ島北側)は磯場を中心にカサゴが多く生息しています。
足元はムラソイが多く、やや水深があるところにカサゴがいるため、釣り分ける必要があります。
葉山港 ★★
柵の内側から竿を出す。長竿有利
葉山港は三浦半島西部葉山町にある港湾施設です。
マリーナや漁港施設が大半で、釣りができるエリアは一部に限られています。
夜釣りができないというデメリットはあるのですが、ケーソンの隙間や岸壁際を狙えばカサゴを釣ることができます。
大磯港 ★★
湘南エリアで人気の大磯港は場所によりカサゴを狙って釣ることができます。
- 西堤防のテトラ内側・外側や岸壁
- 東堤防の岸壁際
西堤防では夜釣りができないのですが、ケーソンの隙間、岸壁際、テトラの内側・外側を狙えば日中でもカサゴを釣ることができます。
江之浦港 ★★★★
西湘エリアにある江之浦港は岩礁帯にかこまれ、カサゴの魚影も濃いエリアです。
各岸壁の外側には沈みテトラがありカサゴが多く釣れます。
重いオモリではすぐに根がかるので、3~5号程度のオモリで狙ってみましょう。
足元のヘチ釣りでもOKです。
※日中帯は駐車場代として1,000円が徴収されます
江之浦漁港で釣れたカサゴ(ブラクリ&サンマ餌)
ここなら釣れる!小田原以西のゴロタ場 ★★★★★
どこにいっても釣り場が混雑する東京・神奈川の海ですが、いついっても空いている場所があります。
それは、小田原から真鶴まで広大に広がるゴロタ場です。
ゴロタ場は大き目の石が転がっている浜で海水浴等多くのレジャーには適さないエリアです。
そのため、あまり人がいるのを見かけません。
釣り人はたまにいますが、ゴロタ浜が広大なため、どこかで竿を出すことができます。
カサゴはひざ下ぐらいの水深から釣れますが、浅いほどムラソイが多くなり、沖目に投げるほどカサゴが多くなります。
カサゴにとって隠れ家の宝庫ですが、根がかりは頻発するため、ハリスや道糸は5号以上でオモリは2号以内で狙いましょう。
ジグヘッドを使用する場合、細軸であれば伸ばしてゴミを回収できることが増えます。
※さらに移動できる場合は東伊豆まで足を延ばすとさらに大型のカサゴやムラソイが釣れます。
特に岸釣りのカサゴはたくさん持ち帰らない
カサゴは身が少ない魚。子供は食べるところがない
カサゴは回遊魚と異なり、生まれたエリアをほとんど移動しません。
岸釣りの場合、釣り座から狙える場所が限られています。
そのため特定の場所でカサゴを釣りすぎると、以降極端に釣れなくなってしまうわけです。
長くカサゴを釣るためには、適度な確保が大切。食べきれる量のキープがスマートです。
また、小型のカサゴはほとんど食べるところがありません。
持ちかえりサイズの目安は20㎝以上とする人が大半です。
冬場から春に多い抱卵個体とあわせて積極的にリリースしたいものです。
カサゴの抱卵個体
秋から春先までにカサゴを釣ってお腹が特に膨らんでいる個体(肛門部が赤い)、稚魚がお尻からでているものは、できれば逃がしてあげるとよいでしょう。
▼カサゴのリリースサイズ目安
カサゴの釣り方はブラクリがおすすめ
ブラクリ。自分で仕掛けがつくれるようになれば軽めのスプリットショットリグがおすすめ
はじめてカサゴを狙う場合は、ブラクリと呼ばれる仕掛けがシンプルでおすすめです。
オモリと針が一体になっているため、道糸を結び、餌をつけるだけで狙うことができます。
ヘチ(際)やテトラ等の穴釣りだけでなくちょい投げでもカサゴがよく釣れます。
フジワラのブラーはオモリ部分はひらひらと動きカサゴの注目をあつめて餌で食わせる仕組みです。
ほかに、岸壁際であれば胴突き仕掛けで狙うのもよいでしょう。
ルアーであれば2g程度までのジグヘッドに小型のワームで狙うのがおすすめ。
▼根周りのカサゴ釣りは仕掛けのロストが増えるので十分に持参しましょう(根がかりを回収できるタックルが前提)
昼間&周年まとまった量を釣るなら船カサゴがおすすめ
船からは大型のカサゴも狙いやすい
昨今釣り場自体が少なくなっているため、岸釣りでは誰もが同じようなスポットで釣らなくてはいけなくなってしまいます。
眼に見えるテトラなどの障害物は毎日何度も誰かが狙っています。そのため、居つきのカサゴはすぐに釣られてしまい小型中心。
まとまった量のカサゴを釣りたい場合は釣り船で狙うのも一つです。
船釣りでは岸釣りができないエリアを狙うため、かなり容易に良型のカサゴがたくさん釣れます。
※遊漁船の場合、カサゴを釣りきらないようにポイントを転々とするほか、稚魚放流も積極的に行っています。
まとめ
カサゴは食べてもおいしい魚
今回は東京・神奈川の岸からカサゴがよく釣れる釣り場を紹介しました。
どの釣り場でも昼間より夜のほうがカサゴは釣れます。
また澄んでいる潮よりは濁っている潮のほうが仕掛けが見切られません。
また、カサゴは大型から釣れることが多く、小型が釣れる場所はあまり大きいカサゴはいないとおもってよいでしょう。
適度な量を持ち帰り、末長く楽しみましょう。
関連アイテム
▼堤防などでのカサゴ釣りは8~9フィート程度まで、ミディアムライト程度のルアーロッドが最適です。リールは2500~3000番で、根が荒くないところはPE1号程度、根が荒いところはナイロン5号がおすすめです。根が荒いエリアでナイロンハリス1号、2号などでカサゴを釣るのはロストが極端に増えるのでやめましょう。