どうやって成り立っているのか?とたまに聞かれるORETSURI。
一体どうやって成り立っているんでしょうか。ふしぎです。
運営原資の一つとしてあるのが、みなさんにサイト経由で購入いただいたアイテムの収益です。
みなさんが記事を読んで「これいいな!ほしいぜ」と思った釣り具を「Amazon・楽天・Yahoo!」などで買うと、その売上の一定%がサイト運営者に還元される仕組みがあります。
へーそんなんがあったんですね。そう思いましたか。
おかげさまで、この流通額が年々増えてきています。
2020年度はAmazon経由だけで、なんと12,121件(返品143件)のアイテムが売れていました。
「誰かが1万件以上のモノを買うきっかけになっている」っていうのは感慨深いなと。
2019年度は年間6,000件ほどだったので、だいたい2倍ぐらいになってますね。コロナ騒動によって釣り人のECサイト購入機会が増えたからだと思われます。
ほかにも楽天やYahoo!などを入れるとけっこう多いなと。
どうもありがとうございます。もっと買ってください。
では一体どんな釣り具が売れているのか?
これは、サイトで紹介しているものがよく売れるわけで、ジャンルなどに偏りはあるんですが、売れてる釣具の数や種類については意外と面白いデータだと思います。
ということで、2020年度によく売れた釣り具ランキング(販売数)について紹介します。
みなさんの散財の参考にどうぞ。
【1位】ダイワ 快適天秤 マルチ
釣り船でもだいぶ使用する人が多くなってきた「ダイワの快適天秤」。黄色い熱収縮チューブで一目瞭然ですね。
一昔前は、ヤマシタのライト天秤が主流だった気がするんですが、快適天秤派が増えてきた印象です。
これはたぶん、店頭での在庫数もあるとは思うんですが、価格と機能優位性があるからなんだと思います。金具類もしっかりしているのにお手軽価格。ストレートタイプのみではありますが。
快適天秤にはマルチとスピードがあるんですが、固定式のマルチが人気です。価格がやや安いというのもあるんですが、可動式でないほうがベーシックなのでしっくりくるんじゃないかなと。
スピードは巻き上げが楽というのはあるんですが、個人的にタチウオなどのように掛ける釣りでのフッキングがマルチに劣るような気がしています。ハリスと天秤が一直線になるからフッキングしやすいという売り文句なわけですが、実際はどうなんでしょうかね。
ちなみに、快適天秤のマルチでよく売れていたサイズは以下の順です。
- Φ1.6-300
- Φ1.2-200
- Φ1.4-250
一番大きいサイズが断然売れていたのは、大は小を兼ねるということで、大きいのを買っておけばコマセもタチウオもアマダイも全部いけるという算段だからなんじゃないかなと。真相は不明です。
Φ1.2-200は、イナダクラスがヒットして天秤をもってやりとりするとけっこう曲がります。手で曲げればもとに戻るんですが、線材の太さはそういうところに影響がでると覚えておきましょう。
【2位】マルキュー アミ姫 600g
マルキューのアミ姫もよく売れていました。筆者もよく買っているんですが、4つぐらい買っておくと、思い立ったときに手軽に釣りができちゃうのがよいですね。
2パックぐらいあると、思い立ったときに釣りにいける
堤防サビキとか、ボート釣りとか。お手軽に釣る場合によいです。余ったら蓋をして常温保存できちゃうのもお得。部屋においておいても臭くならないし。
【3位】PP魚の内臓取り ササラ
早川工業のポリプロピレン製のササラ。
魚の大きさによって変形できるというのもよいんですが、まるごと洗剤で洗えて、内臓などのつまりがよく取れるのがポイントです。
世の中では、竹のササラが一般的なんですが、あれは内臓や血合いが挟まるととれないし、繊維が割れると指に刺さって危険なんですよね。
それと、油分やニオイを除去するのに食器用洗剤や漂白するのも繊維に浸透しそうでちょっと気が引ける。
そんな懸念をもっている人には最適です。
かなり売れていたので、メーカーも増産計画をたてているんじゃないかなと。
【4位】シマノ PEライン タナトル4 200m 2.0号 38.7lb
シマノのタナトル4はかなり経済的ながらも、強度もバッチリな船PEライン。
2号が一番売れていて、次が1.5号です。
1号以下になると、タナトル8を購入する人が多いようです。
より繊細な釣りである「カワハギ」「湾フグ」「タイラバ」だと8本編みがよいんでしょうね。その気持ちはよくわかります。
タナトル4で浅場の釣りをする場合、300m巻の2号を買って150mずつ使うとさらに経済的です。150mは色で判断しましょう。頻繁な高切れなどなければ、300mで1年は使えるはずです。
それが1,900円ぐらいなんだからすごいコスパさです。
タナトルに限っていえば、ほとんどの釣具店よりAmazon経由が安いです。これほんと。楽天やYahoo!よりも送料込みでAmazonが安いんです。
【5位】タカ産業 V-145 太刀魚KOバサミ TYPE-II.
2020年は東京湾でテンヤタチウオブームが巻き起こったわけですが、ドラゴンクラスのタチウオが釣れるとかなり激しく暴れるんですよね。なので、怪我をしないようにしっかり取り押さえたいところ。
太刀魚KOバサミは、取り込んだタチウオの頭部付近をつかむだけで魚を締めることができ、安全。手返しも上がります。
速攻で締めることで隣の釣り座の人が怪我をする率も減るんじゃないでしょうか。特に夏場はギョサン系の人もいますしね。
【6位】がまかつ ケン付タチウオ ST-R(ナノスムースコート)
タチウオの餌釣りで人気のハリといえば3つぐらいあると思ってます。
ほかにもタチウオフックはいろいろあるんですが、この3つをよく買っています。
ヤマシタの針は唯一管付きじゃなく、軽量。スレているときに食わせやすい気がしいて、よく使っています。
ほかによく使うのが、がまかつのケン付タチウオ ST-Rです。
ナノスムースコートのグレーカラーと赤カラーがあるんですが、ORETSURI経由ではナノスムースコートの#2が売れてましたね。
サイズは1/0、2/0、3/0とあるんですが、大型を狙いたい場合は3/0を。数も狙いつつ、いざドラゴンが来ても獲りたいという両取りは2/0です。
1/0はたぶん一番売れていない番手なんですが、中型以上のタチウオだと結構のまれて、ハリス切れになりかねません。とはいえ、小型もどんどん食わせて数を獲りたいというニーズがある人にはよいんじゃないでしょうか。
わたしはタチウオは数より型派なので、3/0で攻めることが多いです。チャンスは最大限に活かす主義なので。
色はどちらでもかわらない印象があるんですが、赤にしたら釣れたということもあるので2つ買うのも一つ。
【7位】第一精工 高速リサイクラー2.0
ダイワやシマノが注力していない間隙を突きつつ、釣り人に「これ便利!」を提供している第一精工。
高速リサイクラー2.0はとにかく人気です。
- ラインの痛みチェック
- ラインの塩、汚れ落とし
- ラインの上糸と下糸を巻替える
- リールやスプールの控え選手がいない場合、釣行ごとにラインを巻替える
こういったニーズはこれが一番です。
【8位】アブガルシア ベイトリール BLUEMAX船3
アブの高コスパ船用リールでは「BLUEMAX船3」が安定して売れています。
5,000円前後ぐらいで、マグネット系ブレーキがついている優れもの。いじわる婆さん的にケチをつけると、ドラグの効きがよくないのと、ドラグサウンドがないところかなと。この辺は入門機種だから仕方ないんですけどね。
それにしてもドラグサウンドって、リールを分解するとそれほど物理的にコストが上がる部分でもなさそうなんですが、なんで実装しないんでしょうかね。ユーザーが求めてないのかな。
あと長く使うとクラッチやハンドル逆転防止機構部分の剛性がゲンプウよりは劣るような気がしています。
船の入門リールで投げるという要素がなければゲンプウ。エギタコなどで投げるという要素ならばブル―マックス船がお得です。エギタコならばパワーハンドルに換装するのも一つですね。
【9位】オーナー OH甘鯛(Wケン) 13号
オーナーの甘鯛針はアマダイ釣りで一番売れている針なんじゃないでしょうか。
Wケンって、ややハリスを結びにくいんですが、オキアミの保持率が高いんですよね。ケンがなくてもよいオキアミは外れにくいんですが、ダメなオキアミでも結構ハリ持ちがいいという。
針に長くオキアミがついているからこそ、アタリも増えますね。
シリーズに「インブライト甘鯛」があるんですが、これは深場・濁り潮・曇天時に効果的とされます。水深100mより深くなるとさらに光量も減るわけで、一定の効果があるのではないでしょうか。
【10位】LANGOO デジタル吊り下げ秤
釣りの種類によって、長さが重要なのか、重さが求められるのかが変わってきますね。
イカとかタコあたりは長さを測りづらいので、重さで量ることになります。
そんなときにデジタルはかりがあると便利。
Amazonをみると似たようなのがあるんですが、機能性はほぼ一緒です。
ただ、このアイテム一つだけネックがあります。
海釣りで使うと内部の電池部分が錆びるので、さび対策が必要です。
500円高くてもよいから防水・防錆仕様のものを売ってほしいところ。
それまでは、本体をシーリングしてつかうとかでしょうかね。
【11位】新富士バーナー パワートーチ ガスバーナー RZ-730S
釣った魚を食べるときに選択肢を増やす方法。
それがバーナーです。ガス缶に装着するだけで、手軽に刺身を炙ったり。
サバや白身の魚の皮目を炙ると香ばしくてうまいんですよね。それもそのはず、皮目には脂も多いので。
【12位】室本鉄工 メリー FBP30 骨抜きプライヤー
刺身やフライをつくるときに、重要な骨抜き工程。
ある程度大きい魚は中骨をすけばよいんですが、中小サイズは歩留まりをよくするために骨抜き工程が必要になってきます。
そんなときに、一番簡単に、かつきれいに骨がぬけるのがこのプライヤータイプの骨抜き。すごく便利です。
【13位】アネロン「ニスキャップ」 9カプセル
船釣りの守護神アネロン。9カプセル入りは一般的なドラッグストアで買うよりAmazon経由が安かったりします。
あとは新宿のダイコクドラッグで買うと異様に安いです。
【14位】プロマリン PG バトルスティック船 195L
ダイワやシマノでスタンダードクラスの船竿を買うと大体12,000~14,000円ぐらいするんですよね。1万円ぐらいだとアルファタックルのフネタツシリーズがあるという。
おいちょっと、まった俺がいるぞ。
そうです。
プロマリンのバトルスティック船シリーズがいました。
なんと3,000~4,000円ぐらいで新品の船竿が手に入るという。
グラスロッドなので丈夫ながらも重いのが特徴。それとバットジョイントというところが気にならなければよいと思います。
コマセ系の釣りなら感度もそれほど重要ではないので、予備竿にもよいかも。
【15位】フジワラ バランスシンカー 15号 ブラック
マゴチ釣りでの使用率が高いバランスシンカー15号。色は黒でもオレンジでもシルバーでも釣果に変動はないです。
潮が速いときと深場用には20号。手漕ぎボートでは10号がオススメです。
▼中オモリを自作する人も。
【16位】LQZ(TM) ステンレスソープ ステンレス石鹸
魚をさばいたあとのニオイがとれるというステンレスソープ。
汚れは落ちないので、ハンドソープなどと併用しましょう。
【17位】ささめ針 激釣アジビシ2本釣ケイムラフック
ささめの激釣アジビシ。LTアジ釣りでつかうのだと思うんですが、Amazon経由でかなり売れているアイテムです。
アジ仕掛けでいうと、リアル店舗で買うハヤブサの船宿仕掛けが150~200円ぐらいで最安。でも、釣り具店にいけないときがある。
たとえば金曜日に仕事で釣り具屋にいけない。そんなときにとりあえずAmazonプライムで注文しておけば土曜日に届いて、日曜日に釣りにいけるというやつですね。
でもなぜ、ささめの激釣アジビシが売れているのか。
これはたぶん、仕掛け類が割高なAmazonでも比較的低価格(242円)だからです。
- がまかつ 極アジビシ2本仕掛:363円
- がまかつ ライトアジ五目仕掛:363円
- 下田漁具 KA221 船宿標準 アジビシ仕掛:253円
あとはこれらの仕掛け類で同じですが、2,000円分のまとめ買いで送料無料で届くので、一回あたりの購入数が増えるのじゃないかなと。送料のことを考えると、一人10個ぐらい買うのかもしれません。
【18位】ヤマシタ ライトテンビン 1.2mm 30cm
船宿レンタルビシでもよく見るヤマシタのライト天秤。
線材が1.2㎜なのは全モデル一緒で、長さは20㎝から5㎝刻みで40㎝まであります。
30㎝が一番売れているのは間をとって30ということなんでしょうかね。わたしも30㎝をボートアジなどで使っています。
ヤマシタのライト天秤は弓型で、LTアジなどのコマセ釣りと相性が良いのですが、ハリス側のスナップの剛性が弱く劣化しやすいところだけがネックです。
いつのまにかスナップが開いたり、しっかり締まらなくなってしまい仕掛けがどこかにいってしまうんですよね。
昔船宿の人に言ったら、「これはバカになりやすいから、ラジオペンチみたいなのでかしめちゃってください!」っていわれたことがあります。
一般的なコマセ系市販仕掛けは、すでにスナップがついているわけです。なので、ライト天秤もステンレス線直結の方がコスト的にも剛性的にもよいんじゃないかと思ってます。
あとは天秤自体を長く使うひともいるとは思うんですが、金属劣化した天秤は折れるので、細めのものを使っている人は適度に買い替えるのも一つ。
アジなら大丈夫ですが、不意にイナダやマダイなどが来ると弓型天秤の場合、曲がりのところが折れます。
【19位】ダイワ リーディングアームII Φ1.0-300
形状記憶合金を使用した天秤は、魚の食い込みがよくバレにくいとされます。
丸めてしまうと折れる???
形状記憶合金の天秤は「夢の天秤」「ハイブリッド天秤」「ダイワのリーディングアームⅡ」という3種類が知られていると思うのですが、ハイブリッド天秤はどの釣具店でも手に入れやすい印象です。
以前、リーディングアームⅡは使用前(おそらく持ち運び)に形状記憶合金の接合部分が2回折れたことがあるのですが、今はマイナーチェンジしているのかもしれません。
線材が細いというのもあるのかもしれません。
それ以来大物が来そうな釣りでは使わないようにしています。「リーディングアームⅢ」に期待したいところ。
【20位】クレハ シーガー 船ハリス 6号
船ハリスでそれほどシビアな釣りでなければこれで十分です。リーズナブル。
マゴチのように、1本針&5号以下で短ハリスであれば、フロロマイスターでもOK。
【番外編。よく売れた竿】
シマノ スピニングロッド ルアーマチック 2本継ぎ S86ML
ルアーも餌もいろいろやりたいという場合は、磯竿には手を出さず、シーバスロッド・エギングロッドが最適だなーと思っています。
磯竿に手を出すと選択肢が餌中心になってしまうんですよね。あとは操作性がルアーとロッドより劣るので、ちょい投げなどの根がかりなども多くなります。投げ方もつかみにくいという。
そのちょい投げ竿として向いているのがルアーマチックです。
直近では「ルアーマチックMB」というようにパックロッド化しているので、電車釣行派にはおすすめです。
ダイワ ライトゲームX
船のライトゲーム用入門竿は、ダイワのライトゲームXとシマノのライトゲームBBのどちらかを選ぶ人が大半なわけですが、2020年はコロナ禍のせいかシマノの供給が滞った印象です。
ライトゲームBBがほとんどECサイトで買えなかったんですよね。
ライトゲームXは2020年10月にモデルチェンジして、グリップ部分とバットのネーム部分がかっこよくなったのでもっとうれるんじゃないでしょうか。
もう釣り竿の印象は基本スペックがほぼ変わらなければ、グリップ部分とバット部分のデザインで売れ行きが変わるような気がします。
ライトゲームBBには、デザインをもう少しがんばってほしいところです。
【番外編。よく売れたリール】
シマノ ベイトリール 17 バルケッタ BB
船用のリールではバルケッタBBが一番売れていました。バルケッタとの違いは重さぐらい。300HGが一番汎用的につかえると思います。
まとめ
今回は、2020年度にORETSURI経由のAmazonでよく売れた釣り具ランキング(販売数)について紹介しました。
2020年度は12,121件のアイテムが売れていたということなんですが、来年は3万件ぐらいの釣り関連アイテムの流通に寄与できればよいなと思っています!
平田(@tsuyoshi_hirata)